悪役令嬢となって復讐をっ!

杏仁豆腐

文字の大きさ
2 / 22

2 宣戦布告

しおりを挟む
王太子の接見から一週間が過ぎました。
既に国民にも王太子との婚約の話が盛大に伝えられ国は大いに盛り上がっておりました。
しかしやはりと申しましょうか、それを面白くないと思っている方々からわたくしは嫌がらせを受けることになりました。


それは王太子との婚約が発表されてから始めてのお茶会での時の事でした。
わたくしはサザーランド公爵家の御屋敷に呼ばれました。
婚約の話が出た後、わたくしは令嬢たちとのお茶会に呼び出されました。
そこには、サザーランド公爵の娘ロッタ様、ダドル―公爵の娘ジャスミン様、ヤ―バロー公爵の娘アイーダ様、ダラム公爵の娘ミリアリア様がおりました。
此処ではサザーランド公爵の娘、ロッタ様が仕切られているお茶会。
わたくしを『田舎娘の庶民』扱いをする張本人で御座います。
当然、王太子との婚約の話を面白くないと思っておりました。


「ミリア様、この度の婚約のお話おめでとうございます」
「あ、有難う…御座います。ロッタ様」
「あらあら、王太子の御妃様になられるお方に『様』付けなどと恐れ多いですわ」
「「「そうですわね、ほほほほ」」」


嫌味です。
わたくしを辱めにあわせようとしているのです。
わたくしは唇をぐっと噛みしめながら作り笑いをして対応いたしいました。
するとそれを面白くないロッタ様が持っていたカップを床に落としたのです。


『ガチャ―ン』


「あらあら、手が滑りましたわ。あらあら、素敵なカップが粉々……申し訳ございません」


ロッタ様がわざと壊したそのカップはわたくしがロッタ様のお誕生日にお送りしたカップでした。
無残に地面に落とされたカップの破片をわたくしが見つめているとロッタ様が口を開いてわたくしにこう言い放ったのです。


「絶対認めませんわ。貴女と王太子とは釣り合いませんの。こんな婚約、破断させてあげますわっ」


ロッタ様はその場を離れそれに続き、ジャスミン様、アイーダ様、ミリアリア様がわたくしを蔑む視線を向けて立ち去って行きました。
わたくしは壊れたカップを拾うと破片を触るとチクリ、と痛みが。指から赤い血が流れてたのです。


「どうして……わたくしがこんな目に……」


ロッタ様を敵に回してしまったわたくしは目から涙を零しました。
それを見ていた屋敷の侍女たちもわたくしを助けようとはせず見て見ぬふりをしていました。
もうこんな思いはしたくない。

どうせ破断にされるのならいっそわたくしが悪役令嬢となってロッタ様達に復讐してやればいい。
何処からともなくわたくしの心の中で誰かが叫びました。
そうだ、王太子と婚約したという盾を使って今まで蔑まれてきたことへの復讐を……。

しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

婚約破棄の仇はお兄様が……?

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

病弱を演じる妹に婚約者を奪われましたが、大嫌いだったので大助かりです

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」「ノベルバ」に同時投稿しています。 『病弱を演じて私から全てを奪う妹よ、全て奪った後で梯子を外してあげます』 メイトランド公爵家の長女キャメロンはずっと不当な扱いを受け続けていた。天性の悪女である妹のブリトニーが病弱を演じて、両親や周りの者を味方につけて、姉キャメロンが受けるはずのモノを全て奪っていた。それはメイトランド公爵家のなかだけでなく、社交界でも同じような状況だった。生まれて直ぐにキャメロンはオーガスト第一王子と婚約していたが、ブリトニーがオーガスト第一王子を誘惑してキャメロンとの婚約を破棄させようとしたいた。だがキャメロンはその機会を捉えて復讐を断行した。

幼い頃、義母に酸で顔を焼かれた公爵令嬢は、それでも愛してくれた王太子が冤罪で追放されたので、ついていくことにしました。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 設定はゆるくなっています、気になる方は最初から読まないでください。 ウィンターレン公爵家令嬢ジェミーは、幼い頃に義母のアイラに酸で顔を焼かれてしまった。何とか命は助かったものの、とても社交界にデビューできるような顔ではなかった。だが不屈の精神力と仮面をつける事で、社交界にデビューを果たした。そんなジェミーを、心優しく人の本質を見抜ける王太子レオナルドが見初めた。王太子はジェミーを婚約者に選び、幸せな家庭を築くかに思われたが、王位を狙う邪悪な弟に冤罪を着せられ追放刑にされてしまった。

笑う令嬢は毒の杯を傾ける

無色
恋愛
 その笑顔は、甘い毒の味がした。  父親に虐げられ、義妹によって婚約者を奪われた令嬢は復讐のために毒を喰む。

王子は婚約破棄を泣いて詫びる

tartan321
恋愛
最愛の妹を失った王子は婚約者のキャシーに復讐を企てた。非力な王子ではあったが、仲間の協力を取り付けて、キャシーを王宮から追い出すことに成功する。 目的を達成し安堵した王子の前に突然死んだ妹の霊が現れた。 「お兄さま。キャシー様を3日以内に連れ戻して!」 存亡をかけた戦いの前に王子はただただ無力だった。  王子は妹の言葉を信じ、遥か遠くの村にいるキャシーを訪ねることにした……。

そんなに妹が好きなら死んであげます。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。 『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』 フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。 それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。 そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。 イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。 異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。 何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた

22時完結
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。

処理中です...