小さき文官は強大な騎士を手に入れる

朝子

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05.ついに見られるルカの…… ※

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 彼は、……自分の背後に陣取っているリーヴァイは、股間を見たいと言ったか?
 結婚した相手は半ば無理やり政略的に結婚したのだから愛なんてないと思っていたのに、リーヴァイは実はルカを愛しているのだ、だから結婚できて嬉しいと言う。そうして、好き同士は口づけをして、それから、ディルドの挿入の準備もするのだと言うのだ。
 ルカは、何もかにもが初めてだからそれが正しいことなのかわからない。そもそも、結婚する予定もなかったのだから、調べもしなかった。結婚どころか、まともに恋愛一つしてこなかったのだから、何が正しいのかは元々わかっていない。
 ——だけど、これが正しくないのはわかる。……いや、正しいかどうかというよりも、見せたくない。
 四つん這いになったルカは、頭を下げて自身の脚の間で勃ちあがっている陰茎を見た。後ろから後孔に指を入れているリーヴァイからは見えないだろうが、相変わらずとても小さく細いものがそこにある。身体の感覚としては間違いなく勃ちあがっているが、見ただけでは勃ちあがっているのかすらよくわからない。

「お、ねがい、されても……いや……」
「……なぜ? 後ろを刺激しながら、あなたの前で勃ち上がっているものも合わせて気持ちよくしたいと言っても? 気持ちよくなるの、好きでしょう」

 絶対に見せたくないと思っていた気持ちが、その言葉を聞いた瞬間、欲望と本能に向かって揺れた。
 後ろの孔をここまで気持ちよくしてくれる男だ。後ろと一緒に前をいじってもらえたら、一体どこまで気持ちが良いのだろう。それに、気持ちよくなるのが好きだなんて完全にばれている。あんな大型ディルドを見られているのだから、今更か……?
 ルカとしては相当に熟考したつもりだったが、時間にしては一瞬だった。ルカは、こくり、と頷いて「わかった……」と答える。

「だけど! あぁ、ん、っ」
「……だけど……?」

 リーヴァイは意地悪をするように、ルカが話している最中にもしこりを押し続ける。

「ちょ、や、まって、や、まって、ん、んんあ、ぁぼく、ぼく、」
「はい」
「ちっちゃいから!!」
「……はい?」
「ちっちゃいから、ほんっとうにちっちゃいから! 多分、リーヴァイが今までの人生で見たことがないぐらいちっちゃいから! 本当は見られたくないんだけど、気持ちよくしてくれるっていうから、……見せる……」

 欲望のまま叫んでしまったせいか、途中で止まったリーヴァイの指の動き。ルカはその隙に少しだけ腰を前に引いて、指を抜いた。抜けていくのが気持ちよくて喉が鳴る。思わず指をぎゅっと締めてしまい、慌てて緩めた。気持ちよさを味わっている場合じゃない。
 ルカはリーヴァイに背を向け服を取り去ると、リーヴァイにも脱いでくれるように頼んだ。自分だけ裸になるのは心許ない。
 服を脱ぎ去りベッドの上でリーヴァイへと向き直る。当然股間は手で隠したままだ。
 ドッと心臓から血液が流れる感覚がした。すごい男が目の前に立っている。
 身体中に無駄なくついた筋肉、鋼のような筋肉で盛り上がった身体、濃い目の体毛もかっこいいがしかし、やはり。

「……で、かいな、……」

 ルカが股間を隠しているのとは対照的に、リーヴァイは堂々と股間を晒していた。完全に勃ちあがり、普段ルカが下穿きの裾から盗み見していた亀頭は更に膨らみ、へそを越えてそびえたっている。

「はい、……隠しても仕方がないので、……と言うか隠しようもないので全て見せます。でかいです」
「あの……リーヴァイ……見せてくれてありがとう。僕は、反対に、すごくすごく……小さいんだ……」
「小さい?」
「ん……本当の本当に小さいんだ。引かないでくれたら、嬉しい……」

 勃ち上がるとヘソを越える巨大な陰茎のリーヴァイとは対照的に、勃ち上がったところで下生えと共にあるようなルカの陰茎。そっと隠していた手を外して身体の横について、自身は顔を背けた。
 リーヴァイの様子が気になるのに、反応を見るのが怖い。リーヴァイの身体を見た時とは違う意味で動悸がする。隠したい。逃げたい。そう思った時。

「ルカ」

 ため息を吐くように名を呼ばれた。怖い。すっかりしょげてしまった陰茎と同様、ルカの気持ちもなんだかしょげ気味だが、返事をしないわけにはいかない。

「なに」
「こっちを向いて」

 仕方ないから覚悟を決めてリーヴァイを見て、ルカは驚く。

「だ、……大丈夫かい、君、……あの、ものすごく、目が血走ってるけど……顔も、なんか、真っ赤だよ……」
「勘弁してください。これ以上は許容できずに倒れてしまうかもしれない。あなたって人は本当に……頭の天辺から、足の爪先まで全部余す所なくかわいい、すみませんが、このまま一度……」

 頭に血がのぼったようなリーヴァイがルカに正面から乗り上げるようにしてきた。おのずと仰向けに寝転ぶようになったルカは、自分に向かっておりてくるリーヴァイの顔を見つめる。この瞳が好きだと思いながら興奮で潤んで赤くなった琥珀色の瞳を見続けた。唇が触れる瞬間に目をつむる。
 ルカの小さくも再び力を取り戻した陰茎に、リーヴァイの巨大なそれがこすりつけられた。すみませんが、このまま一度、の意味がわからずにいたがそういうことか、と思ったときには「んああっ」と自分自身から声が出ていた。気持ちがいい。大きなつるつるした裏筋に、ルカのささやかな陰茎がこすられて、気持ちがいい。ぐいぐいと押し付けられるリーヴァイのものはルカの五倍はありそうだ。その長いパンパンに膨らんだものが、ずるりずるりとルカの陰茎をいったりきたりしている。
 舌を絡ませながら、リーヴァイの吐息ごと飲み込むように喘いだ。リーヴァイはルカを抱え込むようにして腰を使う。もう出てしまいそう、なんて思っていた所にそんな刺激を与えられてルカは、小さな動物が鳴くような声をあげることしかできない。舌を食むようにしながらなんとか告げる。

「で、ちゃう、リーヴァイ、君のものにこすられてもう、本当に出てしまう……」
「ええ、私も、このまま、腹の上に出していいですか」
「ん、ん、いい、いいから、いいからもっとぎゅって動いて……!」

 更に動きが早くなる。肘をついてルカの顔を両脇から掴んで口づけ、肉厚の舌をルカの口内全てに絡めるように動かしながらリーヴァイは先走りでぐちゅぐちゅになった陰茎を強くこすりつける。その刺激に、ルカは喉の奥から声をあげた。頭が真っ白になって、腹が震える。もう出る、と思ったときには、自身の腹に大量の生暖かいどろりとしたものが撒き散らされたのを感じた。
 はあ、はあ、と耳元で荒い息が聞こえる。ルカも同じぐらいはあ、はあ、と呼吸が荒い。信じられないぐらい気持ちがよかった。普段、尻をいじって射精するのとはまた違った気持ちよさがあった。落ち着かない呼吸、震える背中、生ぬるい腹を感じながらも、前を誰かに刺激してもらってイくというのも良いものだな、などとルカはぼんやりと考えていた。
 ふ、と息をついてリーヴァイが起き上がる。「すみません、すごく汚してしまった」そう言いながら布を使って丁寧に拭ってくれる優しいリーヴァイ。彼の何を見て、自分の事は好きではないのだろうなんて思っていたんだろう。

「やっぱり、僕は君が好きだよ、リーヴァイ」

 突然のルカの告白に「私もです」なんて返しながら、耳が赤いのが見て取れてルカは満足した。今ならどんなに照れくさい愛の言葉でも口にできそうな気持ちだ。いや、愛の言葉じゃなかったとしても、例えば、自分の欲求を伝えることも可能では……?

「……すみませんでした、私のこいつも出して落ち着いたので、そろそろ……こっち、使いますか?」

 リーヴァイの手には、ルカが今日の気分で選び抜いた木製の艷やかな極太長大ディルド。入れたら絶対気持ちが良いやつ。それは経験でわかってる。だけど。

「あの……リーヴァイ、お願いが……」
「なんです?」

 ディルド片手にリーヴァイが近づいてくる。

「……ディルド入れながら前を舐めるのも楽しそうだな……」

 なんて、ルカが妄想ですらしたことのない、絶対に気持ちの良いことを呟きながら近寄ってくるし、その申し出自体は非常に魅力的だ。
 人に舐めてもらうなんて、物語の中の話か、貴族の猥談で話を盛られているのかと思っていた。さっき口づけていた、あの分厚くて長い舌に自身の小さいアレを舐めてもらったらどれだけ気持ちがいいだろう。それはそう思うのだけど。

「リーヴァイ……ディルドじゃなくて、……君の、その、大きな……勃ちあがってるそれ……を、入れて、もらえないだろうか……?」

 言った。とうとう言った。ずっと思っていたことを言えた。顔に熱があがっていくのがわかる。だけど、一度出してしまった言葉が取り消せないことはわかっている。じっとリーヴァイを見つめると、リーヴァイはあと一歩のところでかたまっていた。かたまり、ぎぎぎ、と音がしそうな動きでディルドを持っていた腕をおろし、自身の陰茎とディルドを見比べているようだった。そうして、ルカを見ながら聞く。

「私のこれ……を? ルカに、入れても……?」
「ああ、もしよかったら、頼みたい」

 ディルドをベッドの上に放り投げて、リーヴァイは再びルカに乗り上げてきた。ルカの太ももの裏側を両手でつかみ、お尻が天井を向くように上げてくる。

「ここに……、入る? か……?」

 後孔を見つめられているのが恥ずかしく、思わずきゅっと力を入れてしまった。閉じた蕾のようなそこに、ふ、っと息を吐きかけながら「そんなに締めたら入らないですよ」とリーヴァイは言う。そんな些細な刺激にも、ルカの身体の熱はたやすく上がっていく。

「ん、うん、ゆるめるように、する、がんばる、だから」
「……私のこの根本に、何か巻きましょうか……? 全部入らないように……」
「え、いやだ、いや、そんなことしないで、全部入ると思う、あの、今まで、入れたかったけど入れたら怖いなって思う所に、……リーヴァイのものなら、入ると思う……だからそれ、全部入れて……」

 入れて、の言葉と同時にいささか乱暴に香油が足された。ルカの後孔周辺にどばっとかけられ、それからリーヴァイの陰茎にもかけたようだった。
 ぬらぬらとした後孔に、亀頭のぱつぱつの感触がする。
 今まで試した、何とも違う。木とも違う。鼈甲とも、水晶とも、牛の角とも全く違う、確かな硬さを持っているのに柔らかいそれが、ルカの後孔へと進入してくる。

「あ、あ、ひぁ、っ」

 ルカの口は勝手に声を紡ぐ。味わったことのない人肌という感触に、身体が反応している。限界まで広がった後孔が少しだけきついが、硬いのに柔らかいそれは解されているルカを苦しめることはないし、ルカはその一番きつい部分が通った後は、快感の波が押し寄せてくることを知っている。

「ルカ、痛くないですか、大丈夫……っ?」
「ん、んぁ、だ、いじょぶ、もっと、もっと、いれてだいじょぶ、っ……!」

 ぐ、とリーヴァイの腰が進んだ。その勢いで一番太いところが入り込み、ルカの中、凝ったところが硬く膨らんだ亀頭に押される。

「や、やああああ、っそこ、そこっ……!」
「ここ……?」

 何度もこするように小刻みに出し入れされて、ルカの頭の中はぐちゃぐちゃになる。自分で動かしていないのに、人肌を持った陰茎が自分の中で動いている。すごい。自分独りで行う自慰とは全然違う。誰かと抱き合うなんてこんなすごいこと、起こると思っていなかった。

「や、何度も、こするの、や、だ、でちゃう、すぐでちゃうから、」
「だして、いいですよ、何度もこすります」
「はずかし、い、でちゃ……っ」

 宣言通りリーヴァイは何度も何度もルカが感じる場所を擦りつづける。大きく太い先端で何度も突かれ、あ、あ、あ、と声をあげながらもルカは放出した。我慢なんてできなかった。肩で息をしながら息を整えようとするのに、太ももをぐいと持ち上げられて更に深く上から乗りかかってくるようにして入ってくるのだから、ここが一番、と思った気持ちよさはもっともっと高みにのぼっていく。

「あ、や、おく、あ、まって、ちょっとだけまっ……って……!」
「いや、無理です、そんなに気持ちよさそうにして……待てません」

 ゆっくりゆっくり進んでいた陰茎が、どこかに引っかかったように止まった。は、と目を見開き見上げると、同じような表情でこちらを見下ろす琥珀色と視線が絡んだ。
 そこは、自分でもめったに入れない場所で、入れてみようかと途中まで何度か試して、ちょっと入った時は感じたことのない気持ち良さに手を止めてしまった場所で……そんなことをいちいち説明できる場合ではないし、ルカは……リーヴァイが入ってくれるなら良いと思ってしまった。
 ほんの少しだけ、とんとん、と突くように動きながらもリーヴァイが言う。

「ここで、……やめておきますか? ……っ、それでも私は大丈夫です。無理はしないで」
「え、や、だ、ちゃんと、最後まで、いれて……!」
「良いんですか……」
「ん、うん、うん、おねがい、おくまで、……っ!」

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