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第01章 -王都アスペラルダ城下町編-
†第1章† -01話-[ギルドアスペラルダ支店インフォメーション窓口へようこそ!]
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「お世話になりました」
この世界に来て安全にここまで足元を固められたのはやはり、
この城の方々のおかげであると十二分に理解はしつつも、
こういう場面では気の効いた言葉が浮かばなかった。
朝起きて、ひと月と少しを暮らした部屋を掃除する。
最後に部屋を出るときに無意識にお辞儀をしてしまったのは、
自分でも笑いが出るほど律儀だなと他人事のように思ったものだ。
そのまま謁見の間に行く。
先日からすでにこの朝方の時間に謁見することは伝えてあったのでスムーズに入ることが出来た。
「来たか・・・おはよう。
我が城で過ごす最後の夜は良く眠れたかね?」
微笑みながら王様が調子を聞いてくる。
王妃様もいつもの慈愛を感じさせる微笑を浮かべている。
「はい、いつもより深く眠れたみたいで朝もスッキリ目覚めることが出来ました」
「宗八、少しギルドカードを貸してくれるかしら?」
餞別でもくれるのだろうか?
特に問題もないので王妃様にギルドカードを手渡す。
「このまま城下町へ降りるのかね?」
「そのつもりです。宿も取らなければなりませんし、
図書館で読んだ事を元にギルドで調べたいこともありますので。
明日にはダンジョンに潜ろうと考えています」
いつまでも居たいほど住み心地が良かっただけに、
怠惰がすぐ近くまで近寄ってきているのを感じる。
この感覚は駄目なやつだ。
早くこの城を出て冒険者としての現実を日常にしなければ、
俺はこの世界で落ちていくだけになってしまう。
お世話になったこの城の皆に報えなくなってしまう。
「そうか・・・。
アルシェも懐いていた様だからこのまま居てくれるなら、
養子にする話まで出ていたんだがね・・・」
「残念ですねぇ、あなた・・・」
何を言ってんだこの二人は。
出て行くと2日目には伝えていたし、
何より王様から魔王討伐を果たしたら元の世界に帰れると言っていたじゃないか!?
早めにこの城を出ることを決めて正解だったのかもしれない。
何せ王妃様のあの目は既に息子を見る母親の目にしか見えなくなっている。
「そういえば、
元の世界に帰る方法はやはり召喚の塔から同じく召喚術での帰還ですか?」
「いや、あの召喚陣には役目を終えたら発動するタイプの帰還魔法がセットで付いているから、特に気にしなくともいずれ帰れるはずだよ」
普通は帰還魔法なんてないとか、
魔王が知っているとかそんな感じなのにこの異世界は実に親切で、
初めから帰還を前提に召喚をしているらしい。
世の理不尽な召喚をされた者たちに羨ましがられちゃうなハッハッハ。
「わかりました、ではこれで失礼します。
次にいつ会えるのかわかりませんが、アルシェにもよろしくお伝えください」
「わかった。何に対しても気をつけて生きていきなさい。
この世界だって甘くないし一筋縄では行かないだろうからね」
「宗八なら慎重に行動するでしょうし、
実際そこまで心配はしていませんよ。
いつでも見守っていますからね。
この城は貴方の家同然ですし、私たちは家族なんですからね」
そう言いながら王妃様からギルドカードを手渡される。
見掛けに変化はないように見える。
何をしたのかわからないが、
あの王妃様が余計な事はするまいと考え懐に仕舞う。
一礼をして謁見の間をそのまま退室する。
自然と王妃様から息子のように呼び捨てにされ、
私たちは家族と言葉にしていたが気にしないでおこう。
突っ込みを入れたら負けだ負け。
最後にアルシェに会えるかと思っていたが謁見の間には何故か居なかった。
まぁ、どうせ視察と称して街で見かけることも有るだろうから、
王様と王妃様ほど会えないと悲観的になることもあるまい。
「お兄さん!」
門まで後数歩という所でアルシェから呼び止められた。
後ろを振り向くとそこには・・・・いない。
左右を見ても・・・・いない。
首を傾げていると上方から涼しい風が届いた。
上を見ると自分の居場所を知らせようと必死に冷気を仰いで俺にアピールしてくる。
アルシェカワイイヤッター!
午前中は座学をしていたのか城のテラスに彼女は居た。
「お休みをもらったら会いに行きますからねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
あの口下手で人見知りなアルシェが大きい声で叫んでいる。
まぁ思っていた通りの事になりそうだと、
期待に胸を膨らませてアルシェに手を振り返して、城を後にした。
* * * * *
城下町へ降りてきた俺を待っていたのは王国民の熱烈な歓迎であった。
身体という体を何故か道を進むたびにすれ違う人々が「がんばれよ!」とか、
「死ぬんじゃないぞ!」とか励ましの言葉を投げながら叩いて来る。
一般人とはいえ流石の異世界と言った所か、普通に痛い。
大工仕事してそうなガタイの良い親方とか、
タダでさえ攻撃力があるのにギルドでステータスを上げているから、
肩を叩かれただけで外れそうになる程マジで痛い。
応援を口にしてくるので悪いことが起こっているわけではないと思うのだが、なんなのこの総攻撃は・・・。
ようやく飯が美味しいと噂の宿屋に着いた頃には、
すぐにベッドに倒れこみたいほど体力が削られていた。
途中で買っておいたポーションを飲んで体が楽になるのだから、
やっぱりHPが危なかったのかもしれない。
あとで知るのだが、新人冒険者はあぁやってギルドまでの道を歩くのが恒例らしく、
厄除けのようなものだそうだ。
ただし、ここまで体力がレッドゾーンになるほど攻撃されるのは、
単にアルシェと仲良く手を繋いで歩いていた俺へのやっかみであった。
大事に大事に見守っていた姫様が、
どこぞの馬の骨に泣かされて手を繋いで街中を歩けばいやでも目立つ。
そんなわけで、普通の新人であれば照れくさくもあるが皆に祝福されながら、
新しい門出に胸を膨らませてギルドの扉を開く場面なのだが、
俺は宿でひとまずの休憩を挟まざるを得なかった。
あとから恒例行事と知ったときは、
「あぁ、バスケットシューズってこんな気持ちだったんだな」とか思いました。
ポーションを飲んで30分も休めば動く元気が沸いたので、
ギルドに向けて今度こそ出発する。
流石は低レベルなだけあってポーション1本でここまで元気になるもんだワハハハハ。
ギルドへ着くと真っ先にインフォメーション窓口へ行く。
実はアルシェを連れてきたときはアルシェを早く城に連れて帰ることを優先した為、
ギルドカードの説明を触りだけしか聞けていなかった。
「こんにちわ」
「ギルドアスペラルダ支店インフォメーション窓口へようこそ!
迷子をお探しでしたら隣のギルドアスペラルダ支店迷子センターへどうぞ!」
全ての施設にギルドアスペラルダ支店と付くのだろうか・・・舌噛みそう。
「このギルドカードの使い方を詳しく知りたいんですけど、
この窓口でいいんでしょうか?」
「はい、こちらで対応しております!
私がご説明いたしますので付いて来てください!」
来るたびに元気な掛け声のギルド職員のあとに続くと、
大きなゲートの前にたどり着いた。
このゲートの先は霧がかかった様に先が見えなくなっている。
BOSSが居そう・・・。
「ここはギルドカードを持たれている方であれば、
どなたでも利用することが出来る個人ルームになっております!
我々は[インスタントルーム]と呼んでおり、
このゲートをくぐった先は個人、
もしくはパーティを組んだ方で利用することになります!
さあ、試しに私からパーティに誘いますよ!」
ポロンッ♪と音がしたかと思ったら、
目の前に[パーティに招待されました。
ギルド職員が貴方をパーティに誘っています、
参加しますか?YES/NO]と書かれた半透明の用紙のようなものが現れた。
VRのネトゲにありそうな招待状は、
YES/NO以外に触れようとしても通り過ぎる仕様であった。
いきなりチュートリアルチックだが、異世界初心者にとってはありがたい。
YES(ポチッ
[ギルド職員のパーティに参加しました]
・リーダー
名前:ギルド職員
職業:インフォメーション窓口受付
何じゃコレ。
視界の端にパーティメンバーの簡単な情報とHPバーMPバーが出現している。
え?俺は異世界じゃなくて異世界に似たネトゲの世界に来ちゃってたの!?
混乱が顔に出ていたのかギルド職員は解説してくれる。
「詳しい原理などは禁則事項で説明出来ないのですが、
このギルドカードは魔法ギルドが情熱に情熱を重ねて作り出した、
金の成る木!・・・ではなく、この世界の必需品になります。
全て独自の魔法で構成されておりますので、
はっきり言って誰がどの機能を発明したかとかわかりません!」
名前がギルド職員ってのに突っ込みたい!
あと、それでいいのか魔法ギルド・・・。
特許とか商標権とか知的財産権とかないのかこの世界。
ってか金の成る木とか普通に言い放ったけど・・・。
「研究ってすごくお金が掛かるので、
言ってしまえば研究の為にギルドというお金を集める窓口が出来たんですよねぇ!」
権利の独占とか言ってたけど、研究にしか興味が無いって事なのか?
よくわからない組織に思えてきた。
ギルドが金を集める為に出来たとか言われてもどれ程の額が動いているのかも想像出来ないぞ。
「さぁ、聞きたい事は山ほどあるでしょう?
私も説明することが山脈ほどありますから、こちらへどうぞ!」
そう言って一人でさっさとゲートの霧に飲み込まれてしまった。
まぁ、魔法についてもこの世界についても素人の俺が、
いくら考えたところでやる事もやれる事も変わらないので意を決して霧に突っ込む。
霧を抜けるとそこは真ん中に4人が向き合って座れるテーブルセットがあり、
広さはそこまででもなく、
こう、移動民族の家のゲルみたいな内装をしていた。
「ようこそ!インスタントルームへ!
さっそく椅子に座ってください、説明を始めます」
「よろしくお願いします」
言われるがまま椅子に座り向かい合わせになる。
「まず、ギルドカードが持つ機能で一番重要なのがインベントリ機能!
これは自身のステータスを確認する画面の下部枠にある、
2x8の16個の空きスロットの事を言います!
敵を倒した、宝箱を開いたという行為をするとアイテムが出現します!
このアイテムは自動的にインベントリに収容されます!」
さっそく、ステータスを表示させる。
この程度のことはルームメイトの衛兵に聞いて試していたので楽勝だ。
意識をすれば勝手に出てくるんだが、
目端いっぱいの大画面で出てくる半透明のステータス画面はまだ慣れていなくて出る度にビクッとしてしまう。
16枠のインベントリってゲームの中でもかなり少ない部類じゃないか?
有名な某箱庭ゲーだって36枠あったぞ!
こうなりゃ、スタック数がカギだな・・・。
「この16個の枠にはアイテムが1つずつしか配置できないので、
必要なものを選別してダンジョンに潜ってくださいね!」
「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「な、なんですか、いきなり!
ビックリさせないでください!説明やめますよ!」
「すみません、取り乱しました。もう大丈夫ですドンと来い理不尽」
いきなり躓いたがこのひと月は、
この機能を知らずに生活していたんだからそれほどの縛りではないと思うことにしよう。
俺は元の世界の知識があるから不満を覚えるのだ。
インベントリ36枠とかチートだろ、そんなん面白くないわー。
「ゴホンッ、さらにその下に8枠ありますが、
そちらは装備品の予備枠になります!
実際の装備は右側にある人型にタッチしてくだされば確認をすることが出来ます!
装備を替えることも可能なので暇な時に色々試してみてください!」
アイテムと別枠で装備の予備枠があるならいくつかの武器と防具を一式持って行けるな。
「さて、一度画面を閉じてください。
今から私は何もない空間からポーションを取り出しますので良く見ていてくださいね!」
そういうとギルド職員は徐に右腕を脇を締めるように縮めた後に体の真横に伸ばした。
その結果、肘から先が・・・消えていた。
いや、肘から波紋のようなものが広がっている・・・おそらくは帰還呪文の応用で別空間に腕を突っ込んでいるのだろう。
亜空間から出てきた右手にはポーションが握られていた。
「これがインベントリを開かずに取り出せる技!
別に真横でなくとも自分がインベントリに手を突っ込みたいと思えば空間が発生しますし、
同時に手にしたいアイテムを思い浮かべれば手に吸い付いてきます!」
なるほど、これはショートカットキーみたいなものだろうな。
というか魔法ギルドのトップは異世界人なんじゃないのか?
魔法でインベントリとショトカを再現するって天才だなおい。
「そして、アイテム枠が埋まってしまって、欲しいアイテムが手に入れられない!
そんな時はアイテム枠の横にあるゴミ箱にドラッグ&ドロップしてください!
ゴミ箱は我等が総本山魔法ギルドの倉庫に繋がってますので、
研究の材料として再利用されます!」
「横領だろ!職権乱用もいい所だ!
あえてゴミ箱に捨てさせる事によって諦めが付きやすくなる真理を突き、
あくまでゴミを再利用するとか言っても俺は誤魔化されんぞ!」
「何言ってるんですか!巷で噂のリサイクルですよ、リサイクル!」
知ったからには両手が塞がったとしても絶対捨てないで持って帰って売りに出してやる。
「そして、レアなアイテムが出たけどまだ装備できない。
でも予備枠を使いたくないという貴方に必見!
このテーブルにカードを差し込んでください!すると・・・」
「・・・まじか。倉庫だ・・・。
って、これも16個しか枠無いんですけどぉ!?」
「課金したら追加で16枠開きます!」
「・・・・・」
「課金してにゃん!」
「金の亡者か!!!!!!!!」
今は1ページしかない倉庫も30ページまで拡張が可能らしい。課金でな。
「倉庫はインスタントルームでしか利用できないから気をつけてください!
一応防犯も兼ねての空間ですので!
パーティで入られた場合一緒に倉庫を開けるので整理ついでに交換したり出来ますよ!」
「パーティねぇ。
しばらくは一人でコツコツ冒険者をやって行こうと思ってるからずっと先の話ですね」
「1人はリカバーが大変ですから気をつけてくださいね!
お次は簡易鑑定機能です!
ダンジョンから帰還した冒険者が個人、
またはパーティで持ち帰ってきたアイテムは職員が鑑定してから査定をします!
その際に判明したアイテムの簡易的な情報を確認できる機能になります!
あくまで冒険者全体ではなく個人、
もしくはパーティで共有の情報になります!
簡易鑑定できないアイテムは貴方がまだ発見してないアイテムです!やっ↑たぜ!」
確かにそれはモチベーションに繋がるだろうな。
野良パーティ組んだ時とかのコミュニケーションの取っ掛かりになるかも知れない。
「そして最後の機能の紹介です!」
「まだあるのか・・・すでに多機能過ぎてお腹一杯なんですが」
「水無月様、
貴方は自分のギルドカードをいつもどこで見かけますか?」
「え?いつもって、朝だとテーブルの上とか、
買い物するときはポケットに入っているし、風呂入るときも服と一緒に置いてますよ」
「貴方は・・・ご自分で、そこに置きましたか・・・?」
「え・・・?」
何故か雰囲気を出しながら問うて来るギルド職員に戸惑いながら思考する。
別におかしなところはないはずだ。
寝る前にテーブルの上に置いてるから朝起きたらあるのは当然だし、
買い物もポケットに入れているのはいつもの事だろ、
風呂は・・・・あれ?
風呂に入るときは寝る前だからテーブルの上に置いて・・・
「・・・ハッ!?」
「気付きましたか?そうです。
最後の機能は登録した魔力への帰巣魔法。
帰還魔法を弄って遊び半分で魔法ギルドで造られた最強の防犯&紛失防止機能です!」
「いやいや、怖いよ。あと怖い」
半径2M離れるとテレポートが発動して、
登録された魔力の元へ自然な形で近づくのだそうだ。
怖いなぁ。
あとひとつ説明があり、
前回ギルドカードを発行してもらった際に案内していた
[投擲武器カテゴリに入っている]というのは本当で装備できてしまった。
本来投擲武器は投げっぱなしになるのだが、
ギルドカードは敵に刺さったあとに戻ってくるので永久的に投げ続けられるらしい。
多機能もここまで来ると頭おかしいと思いました。
この世界に来て安全にここまで足元を固められたのはやはり、
この城の方々のおかげであると十二分に理解はしつつも、
こういう場面では気の効いた言葉が浮かばなかった。
朝起きて、ひと月と少しを暮らした部屋を掃除する。
最後に部屋を出るときに無意識にお辞儀をしてしまったのは、
自分でも笑いが出るほど律儀だなと他人事のように思ったものだ。
そのまま謁見の間に行く。
先日からすでにこの朝方の時間に謁見することは伝えてあったのでスムーズに入ることが出来た。
「来たか・・・おはよう。
我が城で過ごす最後の夜は良く眠れたかね?」
微笑みながら王様が調子を聞いてくる。
王妃様もいつもの慈愛を感じさせる微笑を浮かべている。
「はい、いつもより深く眠れたみたいで朝もスッキリ目覚めることが出来ました」
「宗八、少しギルドカードを貸してくれるかしら?」
餞別でもくれるのだろうか?
特に問題もないので王妃様にギルドカードを手渡す。
「このまま城下町へ降りるのかね?」
「そのつもりです。宿も取らなければなりませんし、
図書館で読んだ事を元にギルドで調べたいこともありますので。
明日にはダンジョンに潜ろうと考えています」
いつまでも居たいほど住み心地が良かっただけに、
怠惰がすぐ近くまで近寄ってきているのを感じる。
この感覚は駄目なやつだ。
早くこの城を出て冒険者としての現実を日常にしなければ、
俺はこの世界で落ちていくだけになってしまう。
お世話になったこの城の皆に報えなくなってしまう。
「そうか・・・。
アルシェも懐いていた様だからこのまま居てくれるなら、
養子にする話まで出ていたんだがね・・・」
「残念ですねぇ、あなた・・・」
何を言ってんだこの二人は。
出て行くと2日目には伝えていたし、
何より王様から魔王討伐を果たしたら元の世界に帰れると言っていたじゃないか!?
早めにこの城を出ることを決めて正解だったのかもしれない。
何せ王妃様のあの目は既に息子を見る母親の目にしか見えなくなっている。
「そういえば、
元の世界に帰る方法はやはり召喚の塔から同じく召喚術での帰還ですか?」
「いや、あの召喚陣には役目を終えたら発動するタイプの帰還魔法がセットで付いているから、特に気にしなくともいずれ帰れるはずだよ」
普通は帰還魔法なんてないとか、
魔王が知っているとかそんな感じなのにこの異世界は実に親切で、
初めから帰還を前提に召喚をしているらしい。
世の理不尽な召喚をされた者たちに羨ましがられちゃうなハッハッハ。
「わかりました、ではこれで失礼します。
次にいつ会えるのかわかりませんが、アルシェにもよろしくお伝えください」
「わかった。何に対しても気をつけて生きていきなさい。
この世界だって甘くないし一筋縄では行かないだろうからね」
「宗八なら慎重に行動するでしょうし、
実際そこまで心配はしていませんよ。
いつでも見守っていますからね。
この城は貴方の家同然ですし、私たちは家族なんですからね」
そう言いながら王妃様からギルドカードを手渡される。
見掛けに変化はないように見える。
何をしたのかわからないが、
あの王妃様が余計な事はするまいと考え懐に仕舞う。
一礼をして謁見の間をそのまま退室する。
自然と王妃様から息子のように呼び捨てにされ、
私たちは家族と言葉にしていたが気にしないでおこう。
突っ込みを入れたら負けだ負け。
最後にアルシェに会えるかと思っていたが謁見の間には何故か居なかった。
まぁ、どうせ視察と称して街で見かけることも有るだろうから、
王様と王妃様ほど会えないと悲観的になることもあるまい。
「お兄さん!」
門まで後数歩という所でアルシェから呼び止められた。
後ろを振り向くとそこには・・・・いない。
左右を見ても・・・・いない。
首を傾げていると上方から涼しい風が届いた。
上を見ると自分の居場所を知らせようと必死に冷気を仰いで俺にアピールしてくる。
アルシェカワイイヤッター!
午前中は座学をしていたのか城のテラスに彼女は居た。
「お休みをもらったら会いに行きますからねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
あの口下手で人見知りなアルシェが大きい声で叫んでいる。
まぁ思っていた通りの事になりそうだと、
期待に胸を膨らませてアルシェに手を振り返して、城を後にした。
* * * * *
城下町へ降りてきた俺を待っていたのは王国民の熱烈な歓迎であった。
身体という体を何故か道を進むたびにすれ違う人々が「がんばれよ!」とか、
「死ぬんじゃないぞ!」とか励ましの言葉を投げながら叩いて来る。
一般人とはいえ流石の異世界と言った所か、普通に痛い。
大工仕事してそうなガタイの良い親方とか、
タダでさえ攻撃力があるのにギルドでステータスを上げているから、
肩を叩かれただけで外れそうになる程マジで痛い。
応援を口にしてくるので悪いことが起こっているわけではないと思うのだが、なんなのこの総攻撃は・・・。
ようやく飯が美味しいと噂の宿屋に着いた頃には、
すぐにベッドに倒れこみたいほど体力が削られていた。
途中で買っておいたポーションを飲んで体が楽になるのだから、
やっぱりHPが危なかったのかもしれない。
あとで知るのだが、新人冒険者はあぁやってギルドまでの道を歩くのが恒例らしく、
厄除けのようなものだそうだ。
ただし、ここまで体力がレッドゾーンになるほど攻撃されるのは、
単にアルシェと仲良く手を繋いで歩いていた俺へのやっかみであった。
大事に大事に見守っていた姫様が、
どこぞの馬の骨に泣かされて手を繋いで街中を歩けばいやでも目立つ。
そんなわけで、普通の新人であれば照れくさくもあるが皆に祝福されながら、
新しい門出に胸を膨らませてギルドの扉を開く場面なのだが、
俺は宿でひとまずの休憩を挟まざるを得なかった。
あとから恒例行事と知ったときは、
「あぁ、バスケットシューズってこんな気持ちだったんだな」とか思いました。
ポーションを飲んで30分も休めば動く元気が沸いたので、
ギルドに向けて今度こそ出発する。
流石は低レベルなだけあってポーション1本でここまで元気になるもんだワハハハハ。
ギルドへ着くと真っ先にインフォメーション窓口へ行く。
実はアルシェを連れてきたときはアルシェを早く城に連れて帰ることを優先した為、
ギルドカードの説明を触りだけしか聞けていなかった。
「こんにちわ」
「ギルドアスペラルダ支店インフォメーション窓口へようこそ!
迷子をお探しでしたら隣のギルドアスペラルダ支店迷子センターへどうぞ!」
全ての施設にギルドアスペラルダ支店と付くのだろうか・・・舌噛みそう。
「このギルドカードの使い方を詳しく知りたいんですけど、
この窓口でいいんでしょうか?」
「はい、こちらで対応しております!
私がご説明いたしますので付いて来てください!」
来るたびに元気な掛け声のギルド職員のあとに続くと、
大きなゲートの前にたどり着いた。
このゲートの先は霧がかかった様に先が見えなくなっている。
BOSSが居そう・・・。
「ここはギルドカードを持たれている方であれば、
どなたでも利用することが出来る個人ルームになっております!
我々は[インスタントルーム]と呼んでおり、
このゲートをくぐった先は個人、
もしくはパーティを組んだ方で利用することになります!
さあ、試しに私からパーティに誘いますよ!」
ポロンッ♪と音がしたかと思ったら、
目の前に[パーティに招待されました。
ギルド職員が貴方をパーティに誘っています、
参加しますか?YES/NO]と書かれた半透明の用紙のようなものが現れた。
VRのネトゲにありそうな招待状は、
YES/NO以外に触れようとしても通り過ぎる仕様であった。
いきなりチュートリアルチックだが、異世界初心者にとってはありがたい。
YES(ポチッ
[ギルド職員のパーティに参加しました]
・リーダー
名前:ギルド職員
職業:インフォメーション窓口受付
何じゃコレ。
視界の端にパーティメンバーの簡単な情報とHPバーMPバーが出現している。
え?俺は異世界じゃなくて異世界に似たネトゲの世界に来ちゃってたの!?
混乱が顔に出ていたのかギルド職員は解説してくれる。
「詳しい原理などは禁則事項で説明出来ないのですが、
このギルドカードは魔法ギルドが情熱に情熱を重ねて作り出した、
金の成る木!・・・ではなく、この世界の必需品になります。
全て独自の魔法で構成されておりますので、
はっきり言って誰がどの機能を発明したかとかわかりません!」
名前がギルド職員ってのに突っ込みたい!
あと、それでいいのか魔法ギルド・・・。
特許とか商標権とか知的財産権とかないのかこの世界。
ってか金の成る木とか普通に言い放ったけど・・・。
「研究ってすごくお金が掛かるので、
言ってしまえば研究の為にギルドというお金を集める窓口が出来たんですよねぇ!」
権利の独占とか言ってたけど、研究にしか興味が無いって事なのか?
よくわからない組織に思えてきた。
ギルドが金を集める為に出来たとか言われてもどれ程の額が動いているのかも想像出来ないぞ。
「さぁ、聞きたい事は山ほどあるでしょう?
私も説明することが山脈ほどありますから、こちらへどうぞ!」
そう言って一人でさっさとゲートの霧に飲み込まれてしまった。
まぁ、魔法についてもこの世界についても素人の俺が、
いくら考えたところでやる事もやれる事も変わらないので意を決して霧に突っ込む。
霧を抜けるとそこは真ん中に4人が向き合って座れるテーブルセットがあり、
広さはそこまででもなく、
こう、移動民族の家のゲルみたいな内装をしていた。
「ようこそ!インスタントルームへ!
さっそく椅子に座ってください、説明を始めます」
「よろしくお願いします」
言われるがまま椅子に座り向かい合わせになる。
「まず、ギルドカードが持つ機能で一番重要なのがインベントリ機能!
これは自身のステータスを確認する画面の下部枠にある、
2x8の16個の空きスロットの事を言います!
敵を倒した、宝箱を開いたという行為をするとアイテムが出現します!
このアイテムは自動的にインベントリに収容されます!」
さっそく、ステータスを表示させる。
この程度のことはルームメイトの衛兵に聞いて試していたので楽勝だ。
意識をすれば勝手に出てくるんだが、
目端いっぱいの大画面で出てくる半透明のステータス画面はまだ慣れていなくて出る度にビクッとしてしまう。
16枠のインベントリってゲームの中でもかなり少ない部類じゃないか?
有名な某箱庭ゲーだって36枠あったぞ!
こうなりゃ、スタック数がカギだな・・・。
「この16個の枠にはアイテムが1つずつしか配置できないので、
必要なものを選別してダンジョンに潜ってくださいね!」
「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
「な、なんですか、いきなり!
ビックリさせないでください!説明やめますよ!」
「すみません、取り乱しました。もう大丈夫ですドンと来い理不尽」
いきなり躓いたがこのひと月は、
この機能を知らずに生活していたんだからそれほどの縛りではないと思うことにしよう。
俺は元の世界の知識があるから不満を覚えるのだ。
インベントリ36枠とかチートだろ、そんなん面白くないわー。
「ゴホンッ、さらにその下に8枠ありますが、
そちらは装備品の予備枠になります!
実際の装備は右側にある人型にタッチしてくだされば確認をすることが出来ます!
装備を替えることも可能なので暇な時に色々試してみてください!」
アイテムと別枠で装備の予備枠があるならいくつかの武器と防具を一式持って行けるな。
「さて、一度画面を閉じてください。
今から私は何もない空間からポーションを取り出しますので良く見ていてくださいね!」
そういうとギルド職員は徐に右腕を脇を締めるように縮めた後に体の真横に伸ばした。
その結果、肘から先が・・・消えていた。
いや、肘から波紋のようなものが広がっている・・・おそらくは帰還呪文の応用で別空間に腕を突っ込んでいるのだろう。
亜空間から出てきた右手にはポーションが握られていた。
「これがインベントリを開かずに取り出せる技!
別に真横でなくとも自分がインベントリに手を突っ込みたいと思えば空間が発生しますし、
同時に手にしたいアイテムを思い浮かべれば手に吸い付いてきます!」
なるほど、これはショートカットキーみたいなものだろうな。
というか魔法ギルドのトップは異世界人なんじゃないのか?
魔法でインベントリとショトカを再現するって天才だなおい。
「そして、アイテム枠が埋まってしまって、欲しいアイテムが手に入れられない!
そんな時はアイテム枠の横にあるゴミ箱にドラッグ&ドロップしてください!
ゴミ箱は我等が総本山魔法ギルドの倉庫に繋がってますので、
研究の材料として再利用されます!」
「横領だろ!職権乱用もいい所だ!
あえてゴミ箱に捨てさせる事によって諦めが付きやすくなる真理を突き、
あくまでゴミを再利用するとか言っても俺は誤魔化されんぞ!」
「何言ってるんですか!巷で噂のリサイクルですよ、リサイクル!」
知ったからには両手が塞がったとしても絶対捨てないで持って帰って売りに出してやる。
「そして、レアなアイテムが出たけどまだ装備できない。
でも予備枠を使いたくないという貴方に必見!
このテーブルにカードを差し込んでください!すると・・・」
「・・・まじか。倉庫だ・・・。
って、これも16個しか枠無いんですけどぉ!?」
「課金したら追加で16枠開きます!」
「・・・・・」
「課金してにゃん!」
「金の亡者か!!!!!!!!」
今は1ページしかない倉庫も30ページまで拡張が可能らしい。課金でな。
「倉庫はインスタントルームでしか利用できないから気をつけてください!
一応防犯も兼ねての空間ですので!
パーティで入られた場合一緒に倉庫を開けるので整理ついでに交換したり出来ますよ!」
「パーティねぇ。
しばらくは一人でコツコツ冒険者をやって行こうと思ってるからずっと先の話ですね」
「1人はリカバーが大変ですから気をつけてくださいね!
お次は簡易鑑定機能です!
ダンジョンから帰還した冒険者が個人、
またはパーティで持ち帰ってきたアイテムは職員が鑑定してから査定をします!
その際に判明したアイテムの簡易的な情報を確認できる機能になります!
あくまで冒険者全体ではなく個人、
もしくはパーティで共有の情報になります!
簡易鑑定できないアイテムは貴方がまだ発見してないアイテムです!やっ↑たぜ!」
確かにそれはモチベーションに繋がるだろうな。
野良パーティ組んだ時とかのコミュニケーションの取っ掛かりになるかも知れない。
「そして最後の機能の紹介です!」
「まだあるのか・・・すでに多機能過ぎてお腹一杯なんですが」
「水無月様、
貴方は自分のギルドカードをいつもどこで見かけますか?」
「え?いつもって、朝だとテーブルの上とか、
買い物するときはポケットに入っているし、風呂入るときも服と一緒に置いてますよ」
「貴方は・・・ご自分で、そこに置きましたか・・・?」
「え・・・?」
何故か雰囲気を出しながら問うて来るギルド職員に戸惑いながら思考する。
別におかしなところはないはずだ。
寝る前にテーブルの上に置いてるから朝起きたらあるのは当然だし、
買い物もポケットに入れているのはいつもの事だろ、
風呂は・・・・あれ?
風呂に入るときは寝る前だからテーブルの上に置いて・・・
「・・・ハッ!?」
「気付きましたか?そうです。
最後の機能は登録した魔力への帰巣魔法。
帰還魔法を弄って遊び半分で魔法ギルドで造られた最強の防犯&紛失防止機能です!」
「いやいや、怖いよ。あと怖い」
半径2M離れるとテレポートが発動して、
登録された魔力の元へ自然な形で近づくのだそうだ。
怖いなぁ。
あとひとつ説明があり、
前回ギルドカードを発行してもらった際に案内していた
[投擲武器カテゴリに入っている]というのは本当で装備できてしまった。
本来投擲武器は投げっぱなしになるのだが、
ギルドカードは敵に刺さったあとに戻ってくるので永久的に投げ続けられるらしい。
多機能もここまで来ると頭おかしいと思いました。
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