8 / 62
八話
しおりを挟む「――う……?」
俺はベッド上で目を覚ました直後、一瞬この綺麗な部屋はなんだと思ったが、そうだ、ここは自分のスキル【ダストボックス】の中だった。
昨夜は『クリエイト』で光る壁掛け時計も作ったため、ちょうど早朝の5時を過ぎたところなのがわかった。
もう少し寝ようかと思ったが、そろそろ起きて何か魔法でも作るとしよう。そうだな、眠気覚ましの効果がある魔法なんてどうだろう。その名も『アウェイク』だ。使用したら即座に目が覚めたので便利すぎる。
そのあと、昨日の残りの食料を少し食べようかと思ったが、思い直して物を大きくできる『ラージ』という魔法を作り、それで食料を巨大化させて食べることに。これなら節約にもなるしな。
腹が膨らんだところですぐに『スモール』で元に戻し、さらに腐らないように『フローズン』の魔法をかけて凍結させたところで、【魔法作成】のレベルが3まで上がった。
【ダストボックス】を出た俺は、旧校舎から歩いて教室へと向かおうとして立ち止まった。
そうだ、この際だから一瞬で移動できる効果の魔法を作っておくか。ということで、一度行ったことのある場所ならどこでも飛べる『ワープ』の魔法を作り、自分の教室の前に飛ぶことにした。
「――き、如月優斗っ!」
「あ……」
目の前に誰かいると思ったら、担任の反田憲明だった。
「お前はこんな大事なときに、一体どこにいたというのかね!?」
「きゅ、旧校舎ですけど……」
というか、それはこっちの台詞なんだがな。こいつこそ今までどこに隠れてたんだか。
「学校が大変なときだというのに、どうせ臆病者のお前はコソコソと逃げ回っていたのだろう! まったく、お前みたいな性悪の生徒はいじめられて当然だな! お前には人間性というものがあるのか!?」
このクソ教師、調子に乗っていつもの説教まで始めやがった。
ってことは、それだけ学校内も落ち着いてきたってことなんだろうか。まあスキルに加えて食料まで配布されたわけだしな……っと、そうだ、こいつのステータスを見てなかったから【慧眼】を使うか。
__________________________
名前 反田 憲明
HP 3016/3016
MP 17/17
攻撃力 11
防御力 7
命中力 20
魔法力 17
所持スキル
【HP+3000】
__________________________
「…………」
ははっ、【HP+3000】か。まあこれがあれば余程のことがない限り死ぬことはなさそうだし、不良グループには何も言えない腰抜けの教師がいかにも選びそうなスキルだな。
「おい、聞いているのか!? 如月優斗、今日という今日は私が死ぬほど教育してやるから覚悟するんだ!」
「教育してやるって、さっきから何バカなことを言ってるんですか。人間性の欠片もない反田先生に言われたくないですよ」
「なっ……お、お前というやつは――」
俺はそこで、相手を黙らせる効果の魔法『サイレント』を作って使用した。
「――――ッ!?」
すると反田は声が出ないことに酷く驚いたのか、目を見開きながら口を押さえたかと思うと、しばらくしていずこへと走り出した。
こりゃ傑作だ。以前、虎野たちが教室で派手に暴れたときもそうだったが、あのクソ教師は何か不都合があるとすぐに教室から逃げ出すようなやつだからな。
280
あなたにおすすめの小説
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム)
目を覚ますとそこは石畳の町だった
異世界の中世ヨーロッパの街並み
僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた
案の定この世界はステータスのある世界
村スキルというもの以外は平凡なステータス
終わったと思ったら村スキルがスタートする
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる