学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し

文字の大きさ
28 / 62

二八話

しおりを挟む

――200キロ超生徒、原田信夫の視点

(この仮面の男さえ始末すれば、ボキュが学校の英雄となり、キャワイイ兎ちゃんも手に入る。ギュフフッ……まさに完璧すぎる計画……!)

「そんなの当たらないな」

「フンガーッ! グギャッ!?」

「……え、え……?」

 戦況を悠然と見つめていた原田の顔がどんどん青くなる。なんと、仮面の男よりも遥かに体の大きい巨人が、なすすべもなくやられていたからだ。

「ジャッ、ジャイオン、さっきから何やってる!? そのいけすかない仮面野郎をとっととぶち殺せ、踏み潰せ! 速やかにミンチ化しろおおおおぉっ!」

「グアアアアアッ!」

「っ!?」

 遂に巨人が倒れ、ピクリとも動かなくなる。

「ふー、次はお前の番だな……」

「ちょっ……タッ、タンマタンマッ、タンマアァァッ! ボ、ボキュが悪かったからぁ……見逃して。ねっ?」

「ダメだ」

「ぐぐっ……!」

 その直後、巨人が仮面の男の背後で静かに立ち上がったことで、原田の目の奥が怪しく光る。

(いいぞー、ジャイオン。これぞ、というものだっ! さすが、仮面野郎は学校を守っただけあって手強いやつだったが、ボキュたちの前ではそれまでなんだよ、ドアホッ!)

「お願い、助けてぇ――からのー、殺れ、ジャイオン!」

「っ!?」

 仮面の男がはっとした様子になるものの、あえなく巨人の足で踏み潰されることになり、周囲に鮮血が飛び散った。

「やったああああああ! イエェェアッ! ざまあカンカン屁の河童からのー? グッドラック!」

 巨体を揺らして踊り狂う原田。

「ギュフフ……。さて、邪魔者もいなくなったし、ボキュの兎ちゃんを探しにいくか――」

「――おいおい、まだ戦いは終わってないぞ?」

「うぇっ……?」

 原田が恐る恐るといった表情で振り返ると、そこには仮面の男が立っていた。

「え、で、でもぉ……確かに死んだはずじゃ……」

「あれは俺の作った『アバター』だよ。ほら、巨人の足元を見てみろ。もういないだろ?」

「あ、確かにぃ、本当だぁ――隙ありっ!」

 原田が怯えていると見せかけて仮面の男に殴りかかるも、それは人差し指で軽く受け止められてしまっていた。

「え、しょ、しょんな……ボキュのダイナマイトパンチがぁ……」

「ちなみに、その巨人には『ストップ』の魔法をかけてるからしばらく動けない。つーわけで、さよならだ」

「タ……タンマッ! ストーップ!」

「なんだ、まだ言いたいことでもあるのか?」

「う、うん。あのねぇ、せめて死ぬ前に、あのキャワイイ兎ちゃんにさよならの一言だけでも、言わせてほしいかなって……」

「…………」

「ねぇ、いいでしょ……?」

「ダメだ」

 仮面の男の繰り出した拳が、原田の顔面に文字通りめり込む。

「ぶげっ――!?」

「――まだだっ!」

「……ごっ、ごはぁっ……!」

 勢いよく弾き飛ばされた先へ瞬間移動した仮面の男によって、タイミングよく背中を蹴り上げられた原田が体育館の天井に激突し、全身から血飛沫を上げながら落下する。

(……ボ、ボキュの自慢の巨体が、こんな、軽々と……。あの兎ちゃんもこいつも、バケモンかよ……ガクッ……)
しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

最強の異世界やりすぎ旅行記

萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。 そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。 「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」 バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!? 最強が無双する異世界ファンタジー開幕!

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル 14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり 奥さんも少女もいなくなっていた 若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました いや~自炊をしていてよかったです

キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~

サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。 ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。 木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。 そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。 もう一度言う。 手違いだったのだ。もしくは事故。 出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた! そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて―― ※本作は他サイトでも掲載しています

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム) 目を覚ますとそこは石畳の町だった 異世界の中世ヨーロッパの街並み 僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた 案の定この世界はステータスのある世界 村スキルというもの以外は平凡なステータス 終わったと思ったら村スキルがスタートする

処理中です...