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障害編
5話【Conference at Y Univ.】内科医 神沢 隼人 31歳:再会(藍原編)③
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慌てて片手で自分の口を塞ぐ。ダメ、こんなところで、これ以上は、絶対ダメ。なのに先輩は休むことなくあたしの胸をいじり続けて。
「ああ、香織ちゃん……昔と変わらない、甘い匂いだね……。キモチいい、ってことでしょ? やっぱり君は、こういうアブノーマルな状況に興奮するんだ?」
いいながら、ぺろりとあたしの首筋を舐める。そこからぞわぞわとした快感が広がって、あたしはもう声を押さえるのに必死だ。
「んんっ、や、ダメ、やめ、先輩っ、んんん……ッ」
耳を舐められ、乳首をいじられるたびに、ビクビクと体が勝手に痙攣して、耳元の先輩の息遣いが荒くなってくるのがわかる。
「香織ちゃん、可愛いよ。感じてる君は、ものすごく可愛い。……あのときも、そういえばよかったんだね……」
先輩のもう一方の手がスカートの下から忍び込んできた。何とかこれ以上は死守しようと足を交差させてぎゅっと閉じたけど、先輩の手はあたしの下腹部からするすると下りてきて、隠しきれない小さな突起を、下着の上から探り当てた。
「んんんっ!」
びりっと走った一筋の電流に足元が緩んだ瞬間、先輩の手はするりと入り込んで割れ目をなぞる。
「ああ、やっぱり……もう、濡れてるね、香織ちゃん。僕に、こんなに感じてくれてるだね」
「あっ、ダメっ、ね、先輩、本当にもう、ダメなの……っ、あっ、あああ……っ!」
先輩の手を押しのけようとするけどびくともしない。先輩の指先は、しっとりと湿った下着を行ったり来たりして、そして時折あたしの膨らんだ突起を刺激する。ブラの下に潜った手はずっとあたしの胸を揉み続けて、首筋に頭をうずめた先輩は、絶えずあたしの耳元から甘いセリフを送り込んでくる。快楽の波に流されそうになりながらも、これは絶対ダメだって、わずかに残ったあたしの理性が激しく警告している。そう、こんなところで流されちゃダメ、一回ちゃんと立ち止まって、ちゃんと考えて……こんなの絶対、後悔する――
バタン。
遠くのほうで扉の開く音がして、ざわざわとたくさんの人が出てきた。発表が全部、終わったんだ。
一瞬手を止めた先輩の隙をついて、何とか体を突き放す。
「あ……っ、香織ちゃんっ」
あたしはささっと洋服を整えて、足元に転がった鞄を掴んだ。ふらふらとした足取りで、先輩と距離をとる。
「あっ、あたしはもうっ、ふ、吹っ切ったんで……! 今はっ、か、彼氏もできたんでっ、放っておいてくださいっ!」
いった。ちゃんといえたわ! そう、まだ独り身だと思われてるからこんなことをされるんだ。先輩はまだ未練があるかもしれないけど、あたしは新條くんのおかげで、それを断ち切ることができそうなんだから。こんなところで、新條くんを裏切れない。あたしが次に進む相手は、先輩じゃなくて、新條くんなんだから。
止める先輩を振り切って、あたしは廊下に出た。ここまでくれば、もう大丈夫。
「……藍原先生!」
きょろきょろとあたりを見回していると、梨沙ちゃんのほうが先にあたしを見つけてくれた。
「もう先生、トイレ長すぎ。……あれ、何かあったんですか?」
しまったわ、急なことで、まだ気持ちが落ち着いてない。顔も赤いだろうし、息も不自然に上がってる。梨沙ちゃんに、怪しまれてるわ!
「あ、だ、大丈夫よ、ちょっとアクシデントがあっただけで……」
「……先生、さっきの人と、何かありました?」
「ええ!?」
梨沙ちゃん、直球でど真ん中来るわね!? どうしてわかるの!?
「さっきの人、やっぱり先生に話しかけたそうにあそこから見てますよ」
「え……」
ちらりと振り返ると、神沢先輩はさっきの物陰からじっとあたしを見ていた。すぐに、目を逸らす。
「ああ、大丈夫! ちょっとトイレのあと、む、昔話に花が咲いちゃって、そ、それだけだから! それより梨沙ちゃん、今日は疲れたでしょ。もう帰りましょう、明日も早いし」
あたしは梨沙ちゃんと駅に向かって歩き出した。携帯の電話番号は、あれから変えた。お互いに住んでる場所も知らないし、今は彼氏がいることもちゃんと伝えた。これで、終わりになるはず。不安になることなんて、何もないわ。
「ああ、香織ちゃん……昔と変わらない、甘い匂いだね……。キモチいい、ってことでしょ? やっぱり君は、こういうアブノーマルな状況に興奮するんだ?」
いいながら、ぺろりとあたしの首筋を舐める。そこからぞわぞわとした快感が広がって、あたしはもう声を押さえるのに必死だ。
「んんっ、や、ダメ、やめ、先輩っ、んんん……ッ」
耳を舐められ、乳首をいじられるたびに、ビクビクと体が勝手に痙攣して、耳元の先輩の息遣いが荒くなってくるのがわかる。
「香織ちゃん、可愛いよ。感じてる君は、ものすごく可愛い。……あのときも、そういえばよかったんだね……」
先輩のもう一方の手がスカートの下から忍び込んできた。何とかこれ以上は死守しようと足を交差させてぎゅっと閉じたけど、先輩の手はあたしの下腹部からするすると下りてきて、隠しきれない小さな突起を、下着の上から探り当てた。
「んんんっ!」
びりっと走った一筋の電流に足元が緩んだ瞬間、先輩の手はするりと入り込んで割れ目をなぞる。
「ああ、やっぱり……もう、濡れてるね、香織ちゃん。僕に、こんなに感じてくれてるだね」
「あっ、ダメっ、ね、先輩、本当にもう、ダメなの……っ、あっ、あああ……っ!」
先輩の手を押しのけようとするけどびくともしない。先輩の指先は、しっとりと湿った下着を行ったり来たりして、そして時折あたしの膨らんだ突起を刺激する。ブラの下に潜った手はずっとあたしの胸を揉み続けて、首筋に頭をうずめた先輩は、絶えずあたしの耳元から甘いセリフを送り込んでくる。快楽の波に流されそうになりながらも、これは絶対ダメだって、わずかに残ったあたしの理性が激しく警告している。そう、こんなところで流されちゃダメ、一回ちゃんと立ち止まって、ちゃんと考えて……こんなの絶対、後悔する――
バタン。
遠くのほうで扉の開く音がして、ざわざわとたくさんの人が出てきた。発表が全部、終わったんだ。
一瞬手を止めた先輩の隙をついて、何とか体を突き放す。
「あ……っ、香織ちゃんっ」
あたしはささっと洋服を整えて、足元に転がった鞄を掴んだ。ふらふらとした足取りで、先輩と距離をとる。
「あっ、あたしはもうっ、ふ、吹っ切ったんで……! 今はっ、か、彼氏もできたんでっ、放っておいてくださいっ!」
いった。ちゃんといえたわ! そう、まだ独り身だと思われてるからこんなことをされるんだ。先輩はまだ未練があるかもしれないけど、あたしは新條くんのおかげで、それを断ち切ることができそうなんだから。こんなところで、新條くんを裏切れない。あたしが次に進む相手は、先輩じゃなくて、新條くんなんだから。
止める先輩を振り切って、あたしは廊下に出た。ここまでくれば、もう大丈夫。
「……藍原先生!」
きょろきょろとあたりを見回していると、梨沙ちゃんのほうが先にあたしを見つけてくれた。
「もう先生、トイレ長すぎ。……あれ、何かあったんですか?」
しまったわ、急なことで、まだ気持ちが落ち着いてない。顔も赤いだろうし、息も不自然に上がってる。梨沙ちゃんに、怪しまれてるわ!
「あ、だ、大丈夫よ、ちょっとアクシデントがあっただけで……」
「……先生、さっきの人と、何かありました?」
「ええ!?」
梨沙ちゃん、直球でど真ん中来るわね!? どうしてわかるの!?
「さっきの人、やっぱり先生に話しかけたそうにあそこから見てますよ」
「え……」
ちらりと振り返ると、神沢先輩はさっきの物陰からじっとあたしを見ていた。すぐに、目を逸らす。
「ああ、大丈夫! ちょっとトイレのあと、む、昔話に花が咲いちゃって、そ、それだけだから! それより梨沙ちゃん、今日は疲れたでしょ。もう帰りましょう、明日も早いし」
あたしは梨沙ちゃんと駅に向かって歩き出した。携帯の電話番号は、あれから変えた。お互いに住んでる場所も知らないし、今は彼氏がいることもちゃんと伝えた。これで、終わりになるはず。不安になることなんて、何もないわ。
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