妄想女医・藍原香織の診察室

Piggy

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妄想編

7話【case 3】 中山 トオル 22歳 :腹部超音波(中山編)

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 藍原先生に呼ばれて検査室に入ったら、そこはさっきの診察室よりも暗くて狭い部屋だった。今度は、母さんは外で待機だ。

「はい、超音波の検査しますから、横になっておなかを出してください」

 いわれたとおりにする。先生がいきなり、部屋の電気を消した。え、ちょっと、真っ暗な密室になっちゃったけど……これから何が始まるの? ドキドキする。

 先生が、大きいテレビみたいな機械を持ってきた。これが超音波が。よく見ると、テレビにコードで繋がれて何かが二本ぶらさがってる。一本は、……なんか、チンチンみたいな形してるやつだ。なにこれ、本当に検査に使うの? 卑猥だなあ。もう一本は、チンチンの亀頭が横長になったみたいな、ハンマーみたいな形の大きいやつ。
 先生はハンマーみたいなほうを手に取った。……そっちか。なんかちょっと、無駄にドキドキしたぞ。

「ゼリーつけますね」

 そういって、先生が何やらチューブを取り出した。え、ゼリー? なんで? と思ってたら……びちゅっ、ぶちゅっ、とこれまたやらしー音を立てて、チューブからゼリーが出てきた。……え、それ、俺のおなかにつけんの? ……あ、なんか、あったかいゼリーだ。それを先生が、ハンマーみたいなやつでやさしく伸ばしていく。……ああ、なんか、すっごくキモチいい……。

「ちょっと、押しますよ……」

 先生が、俺の肋骨の下にハンマーを押し当てる。やさしい手つきなのに、ぐっと入ってくる感じ。ときどきゼリーがくちゅくちゅ、て音をたてて……暗くて狭くてあったかいこの部屋で、先生が黙ってずっと俺のおなかを……妙な機械で撫でまわしてる。
 ……今って、正真正銘、二人きりだよね……。ああ、何かドキドキするなあ……ずっと、このままでいたい。

「……やっぱり、肝臓も脾臓もちょっと腫れてますね」

 先生がいう。

「え、それって、病気ですか?」

 先生が笑って答える。

「風邪とはちょっと違いますね。採血の結果も出たら、合わせて説明しますよ。はい、検査はおしまい」
 先生は部屋の電気をつけると、あったかいタオルを持っていた。
「ゼリー、拭きますね」

 先生が、すっごくやさしく丁寧に、俺のおなかに塗りたくられたゼリーを拭いていく。……ああ、気持ちいい。このままうっかり、アソコとか触ってくれないかな……。だめだ、絵美香に怒られる。……てか、絵美香がしてくれないから、俺もたまっちゃうんだよ……。はやく、キスから先に進みたいのに……。

「はい、終わりです。気持ち悪いところはないかしら?」

 たぶんゼリーの拭き残しのことをいってるんだろうけど、今の俺の気持ち悪いとこといったら、アソコだよ。なんだか、さっきの診察からずっと、妙にうずいてる。早く、鎮めたい……。鎮めてほしい……。

「……あ、ありません」

 んなこと、いえねーよな。
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