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Ⅱ 幽閉
32. 夜明け前の性急な繋がり(3)
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魔王は、焦っていた。もうじき、夜が明ける。
<神聖な誓い>の真の成就を得るためには、一定の期間、毎夜、体を繋げる必要がある。
月の巡りに支配されるこの古くからの契りの儀式は、日の光の下では効力を失うと言われている。――そのため何としてでも、夜明けまでに、レイを抱く必要があった。一夜でも営みが途切れれば、また一日目からやり直しとなる。それだけは避けたかった。
この不自然な幽閉を長引かせる事態だけは、何としてでも、回避しなければ――魔王のそんな必死な思いなど知る由もないレイは、魔王の性急なやり方に、初めて抱かれたときの狂気を思い出し、萎縮して震え上がった。
たとえ無駄だと分かっていても、魔導術を使って抵抗しようかと思ったが、レイの心中で何かが引っ掛かり、ためらっていた。
「うああっ、……うくっ、……ふっ、痛ぅっ……!」
「すまない……レイ……もうすぐだ……。もう、終わる……。私に……爪を立てろ……打ってもよいぞ……少しでも……痛みが……和らぐなら……」
苦しげに眉値を寄せ、荒い息でのしかかってくる魔王の表情を見て、レイはためらう理由に思い当たった。
(ああ、そうか……。魔王は、俺を傷付けていることに……傷付いている。あのときとは違う……完全に正気だ)
レイの涙にけぶる瞳に、苦渋に満ちた魔王の顔が映る。
魔王が正気である以上、この乱暴な行為に何か事情があるのは推察できるが、その理由が分からない。
「ああっ……くぅ……魔王……な…んで……ぅああっ!」
理由を問う余裕もなく、レイは魔王にされるまま、熱い楔を打ち続けられた。
肉と肉がこすれ合い、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が醸し出される。
やがて、魔王の先走りで潤い始めたためか、その太さに馴染んできたためか、痛みは次第に鈍くなり、悲鳴を上げるほどではなくなっていた。
レイの感じる箇所を魔王が重点的に刺激していることもあって、痛みを伴いながらも快感も生じていた。
貫かれる痛みが薄くなってくると、交代するように別の部分の痛みが浮上してくる。痛みの発生源は魔王の上着の裾に付いている金属製の装飾で、それがレイの太ももにこすれて肌を破り、擦り傷を作っていた。
「くっ……。ん、あぐっ、魔……王……」
「レイ……もう、すぐだ。もう……く……っ!」
やがて魔王は快感にうめきながら、<主根>から溢れ出す欲望をレイの中に注ぎこみながら、ぐったりと覆いかぶさってきた。
その太い腕に抱きこまれ、魔王の体温と、ほとばしる体液に浸されながら、レイはこの逞しい体に抱きつきたいという衝動に駆られたが、実行には移さなかった。
レイの体内では、まだ埋め込まれたままの魔王の一部が、ビクビクと脈動し、存在を主張している。一度では足りないと言わんばかりに、硬さも張りも維持したまま。
(まさか……もう一度、するんじゃないだろうな……)
レイが不安と期待の入り混じった複雑な思いを抱き始めたとき、魔王がゆっくりと、自身を引き抜いた。
「はっ……ぅぐっ!……はぁっ……」
圧迫感から解放され、レイが詰めていた息を吐き出す。
上気し、涙に濡れたレイの頬を優しく包みこむと、魔王はその顔を覗き込んだ。
「すまない……レイ、許してくれ……。今、楽にしてやる」
<神聖な誓い>の真の成就を得るためには、一定の期間、毎夜、体を繋げる必要がある。
月の巡りに支配されるこの古くからの契りの儀式は、日の光の下では効力を失うと言われている。――そのため何としてでも、夜明けまでに、レイを抱く必要があった。一夜でも営みが途切れれば、また一日目からやり直しとなる。それだけは避けたかった。
この不自然な幽閉を長引かせる事態だけは、何としてでも、回避しなければ――魔王のそんな必死な思いなど知る由もないレイは、魔王の性急なやり方に、初めて抱かれたときの狂気を思い出し、萎縮して震え上がった。
たとえ無駄だと分かっていても、魔導術を使って抵抗しようかと思ったが、レイの心中で何かが引っ掛かり、ためらっていた。
「うああっ、……うくっ、……ふっ、痛ぅっ……!」
「すまない……レイ……もうすぐだ……。もう、終わる……。私に……爪を立てろ……打ってもよいぞ……少しでも……痛みが……和らぐなら……」
苦しげに眉値を寄せ、荒い息でのしかかってくる魔王の表情を見て、レイはためらう理由に思い当たった。
(ああ、そうか……。魔王は、俺を傷付けていることに……傷付いている。あのときとは違う……完全に正気だ)
レイの涙にけぶる瞳に、苦渋に満ちた魔王の顔が映る。
魔王が正気である以上、この乱暴な行為に何か事情があるのは推察できるが、その理由が分からない。
「ああっ……くぅ……魔王……な…んで……ぅああっ!」
理由を問う余裕もなく、レイは魔王にされるまま、熱い楔を打ち続けられた。
肉と肉がこすれ合い、ぐちゅぐちゅと卑猥な音が醸し出される。
やがて、魔王の先走りで潤い始めたためか、その太さに馴染んできたためか、痛みは次第に鈍くなり、悲鳴を上げるほどではなくなっていた。
レイの感じる箇所を魔王が重点的に刺激していることもあって、痛みを伴いながらも快感も生じていた。
貫かれる痛みが薄くなってくると、交代するように別の部分の痛みが浮上してくる。痛みの発生源は魔王の上着の裾に付いている金属製の装飾で、それがレイの太ももにこすれて肌を破り、擦り傷を作っていた。
「くっ……。ん、あぐっ、魔……王……」
「レイ……もう、すぐだ。もう……く……っ!」
やがて魔王は快感にうめきながら、<主根>から溢れ出す欲望をレイの中に注ぎこみながら、ぐったりと覆いかぶさってきた。
その太い腕に抱きこまれ、魔王の体温と、ほとばしる体液に浸されながら、レイはこの逞しい体に抱きつきたいという衝動に駆られたが、実行には移さなかった。
レイの体内では、まだ埋め込まれたままの魔王の一部が、ビクビクと脈動し、存在を主張している。一度では足りないと言わんばかりに、硬さも張りも維持したまま。
(まさか……もう一度、するんじゃないだろうな……)
レイが不安と期待の入り混じった複雑な思いを抱き始めたとき、魔王がゆっくりと、自身を引き抜いた。
「はっ……ぅぐっ!……はぁっ……」
圧迫感から解放され、レイが詰めていた息を吐き出す。
上気し、涙に濡れたレイの頬を優しく包みこむと、魔王はその顔を覗き込んだ。
「すまない……レイ、許してくれ……。今、楽にしてやる」
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