転生したら王族だった

みみっく

文字の大きさ
73 / 223
第一章 - 出会いと成長

73話 聖なる神殿から村へ帰ると

しおりを挟む
 セラフィーナとエミエールを連れて転移で村へ帰った。聖なる神殿から村へ帰ると、俺が連れ帰った闇の王の警備、護衛の者の出迎えしかなかった。不思議に思い俺の屋敷の俺の部屋に戻ると、皆が震えて一部屋に集まっていた。

 ドアを開けた瞬間、彼らはビクリと身をすくめ、警戒を強めた表情で俺を見つめた。
「な、なにしてるの?」俺は首を傾げながら問いかけた。
 
 ミアがすぐさま駆け寄り、俺にしがみつきながら震える声で説明を始めた。
「魔物が村を襲撃してきたの!でも、なんだか様子がおかしいの……村を徘徊するだけで、屋敷には攻め込んでこないの。でも、わたしたち怖くて、外に出られなくなっちゃったの……」

 彼女の説明によると、村の警備のために送り込んだ魔物たちは、最初のうちは仲間たちによって応戦され、倒されていたらしい。だが、魔物たちは不死の存在であり、何度倒されても再び復活する。そしてデスナイト、ヘルハウンド、ヘルフレイムワイバーン、シャドウアサシンなどの脅威的な存在を感じ取った仲間たちは、ついに屋敷へと逃げ込んだのだという。倒せたのはスケルトンウォリアーだけだったみたい。まあ不死の存在なので、実際には倒せてないけど。一応、連れてきた者には、仲間を攻撃するなと命令をしていた。

 当然、みんなをビックリさせないように魔物を送り込む前にあーちゃんに言っておいたんだけど??
  
「……えっと、あーちゃんは?」事情を説明しておいてって言っておいたのにぃ……。俺は、ムスッとした表情で辺りを見回した。

「話があるって……どこかに行っちゃった」俺が戻って安心した表情のミアが、抱き着き顔を見上げて答えてくれた。

「外にいる魔物は、みんな仲間だから危険はないから、っていうか……リリスとロディーは、知ってるんじゃないの?」ジト目で見つめると目をそらした。

「……知ってるわよっ!どれだけ強いかも!だから隠れていたのっ。ロディーと二人で勝てるわけがないじゃない……。あんな上位の魔物は、魔界の闇の王の城か魔王城くらいでしか見たことないわよ」フンっとそっぽを向いた。

 あ、俺が行ってた闇の王の宮殿って……魔界だったんだ? そうなんだ……魔界に行ってたんだ。

 気配を探りあーちゃんを探すと、あーちゃんとアシュテリアが同じ部屋で楽しそうに話をしていた。

 ラヴェンナは、従者らしく廊下に立ち控えていたが俺を見つけるとニコッと微笑み俺の後ろへやってきてお辞儀をすると、俺の後ろに控えた。

「ラヴェンナ、ただいま。無事に解決できて帰ってこれたよ」控えていたラヴェンナの方を向き笑顔で話した。

「そうですか、心配しておりました」言葉は少なめで返事を返してきたが、いつもは無表情なラヴェンナが笑顔だ。つい……甘えて、ラヴェンナを抱きしめた。すると戸惑いながらも頭を撫でてくれた。

 うぅ……もう少し上に柔らかな胸があるのに……届かない。背伸びをして少しオデコくらいに感触が感じられるくらい……残念。
 
「あーちゃんは、中にいるの?」抱きしめているラヴェンナに聞いた。

「はい。ディアブロ様、アシュテリア様がお話をしています」俺がムスッとした表情をしていたので、緊張をした声で答えた。

「そう、ありがと。ラヴェンナ」とお礼を言うとノックもせずにドアを開けた。

「……なにしてるの? もお!」あーちゃんを見つけ怒った口調で文句を言った。

「あ、お帰りなさい。レイニー様」いつもどおりのあーちゃんの様子で答えた。

「わぁ。おかえりなさい」アシュテリアが笑顔で駆け寄り抱きしめてきた。

 アシュテリアに抱きしめられながら、あーちゃんに文句を言った。
 
「みんなに説明をしてって頼んだよね? みんな怯えていたんだけど? あーちゃん!」ふたたび怒った口調であーちゃんに言うと、思い出したようで気まずそうに答えてきた。「あ、忘れてたぁ……久しぶりにアシュテリアを見たんで……つい、話しこんじゃって……」

 久しぶりの再会で嬉しいのは分かるけどさぁ……連絡くらい終らせて話をしてよね……

「つぎ、役に立たなきゃ出ていってもらうから~ふんっ。信用して任せたのにさぁ」言い終わるとそっぽを向いた。

「え!? わっ! ご、ごめんなさい!」と謝ってくるが、大規模な戦闘になっていたらと思うと簡単に許せないでしょ。もぉ……

「ドラゴン種も仲間になってるんだよ? 仲間同士で戦闘になってたら屋敷も村も破壊されてたんじゃないの……? 罰として3時間拘束ね!」手を翳して、異次元の牢獄を出すと慌て怯えるあーちゃんが、暗黒の球体に吸い込まれた。

「わぁ……あのディアブロが簡単に? 抵抗もできずに吸い込まれちゃったのです……やっぱり、レイニーくんはスゴイのですっ」驚いていたアシュテリアが目を輝かせた。

 あの空間は5分でも人間なら精神に支障が出てくるらしいからね。十分な罰になると思う。

 はぁ……疲れたぁ……。2、3日の間に色々と、あり過ぎぃ……

「この部屋はアシュテリアが使ってね。少し休んで、ゆっくり過ごしてっ」そう言うと目を輝かせて部屋の模様替えを始めた。ベッドを入れ替えたりしていたので俺は自分の部屋に戻りベッドに倒れ込んだ。

 まあ、ひとまず問題は解決できて良かったぁ……。これでゆっくりと過ごせるよね♪ あとは、村を整備して~食料、衣類の調達か生産かな。武器と防具の開発もしたいしなぁ……楽しみ♪

 今後のことを考え楽しみでニヤァとしていると……屋敷の中でドンッという衝撃を感じるほどの異質なオーラを感じた。
 
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

小さな貴族は色々最強!?

谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。 本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。 神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。 その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。 転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。 魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。 ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

乙女ゲームの隠れチートモブ〜誰も知らないキャラを転生者は知っていた。〜

浅木永利 アサキエイリ
ファンタジー
異世界に転生した主人公が楽しく生きる物語 その裏は、、、自分の目で見な。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

スキル買います

モモん
ファンタジー
「お前との婚約を破棄する!」 ローズ聖国の国立学園第139期卒業記念パーティーの日、第3王子シュナル=ローズレアは婚約者であるレイミ・ベルナール子爵家息女に宣言した。 見習い聖女であるレイミは、実は対価と引き換えにスキルを買い取ることのできる特殊な能力を有していた。 婚約破棄を受け入れる事を対価に、王子と聖女から特殊なスキルを受け取ったレイミは、そのまま姿を消した。 レイミと王妃の一族には、数年前から続く確執があり、いずれ王子と聖女のスキル消失が判明すれば、原因がレイミとの婚約破棄にあると疑われるのは明白だ。 そして、レイミを鑑定すれば消えたスキルをレイミがもっている事は明確になってしまうからだ。 かくして、子爵令嬢の逃走劇が幕を開ける。

処理中です...