転生したら王族だった

みみっく

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第一章 - 出会いと成長

87話 きれいな湖に行こう

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 ダンジョンから帰宅した翌日、さっそく気になっていたミアを誘うことにした。

 早朝、こっそりと気配を消し、ルフィアとミーニャに気付かれないようにミアの部屋に入った。ミアの部屋は、水色で統一されていて、女の子らしい可愛い部屋になっていた。

 布団にくるまり、可愛い寝顔で寝ているミアの体を揺すり、小さく声を掛けた。

「おーい。ミア、一緒に出かけるよー。ねぇ~起きてーっ」ミアの耳元に顔を近づけていたので、ミアがパチっと目を開けた瞬間、ガシッと俺の首に腕を回された。

「え!? なに……ミア、寝ぼけてないで……出掛けるよー」むぅ……。これじゃ、見つかっちゃうじゃーん!

「むちゅぅぅ……♡ レイニーくん。おはよー」寝起きから元気な声で挨拶され、頬にキスをされた。まだ解放されずに抱きつかれたままだ。

「準備したら直ぐに、移動するから……早くぅ……!」抱きつくミアを強引にベッドから引きずり出した。すると可愛い薄水色のパジャマ姿で、ドラゴンのシッポも薄水色の鱗で覆われていて、この部屋との色の統一感がある。

「わかったっ。もしかして……二人だけ!? ねぇ?」嬉しそうにミアが聞いてきた。

「そうだよー。今のところはね……ミアが遅いから、みんなが起きちゃったり……うるさくしてるから気付いちゃったら二人じゃなくなるけどね~」ニヤリッと笑うと、慌てて俺から離れると、パジャマを脱ぎだした。

「ちょ、レイニーくん、うしろむいてて!」言うの遅くない!? かわいい水色の下着が見えたけど……♪

「はぁ~い。部屋の外で待ってよーか?」ミアに背を向けて返事をした。

「ん……大丈夫。もう着替え終わるから。それに、それじゃ見つかっちゃうじゃんっ」服を着る音に変わり、冒険用の靴を履く音がしだした。

「はい。おわったっ! 行こっ」と言うと俺の腕に飛びついてきた。嬉しそうな表情をして、冒険用の可愛いフリルの付いたワンピースのスカートから出ているシッポが嬉しそうに揺れていた。

「近場だと思うけど、この森にキレイな湖があるって聞いてさ~シオンに聞いたんだぁ。そこに行くね」前に廃村を探している時に書籍を読んでいて、キレイな湖があるって書いてあったのを思い出した。

「わぁ……それって、デートってやつみたいだね!」ミアが嬉しそうに、俺の腕をぎゅぅっと抱きしめてきた。

 そうそう……ちょっと気になって、ミアの瞳をジッと見つめた。 うぅーん……愛らしいキレイなピンク色だよなぁ。

「うん? なに……え? ……わ、え? ……レイニーくん?」ミアもジッと見つめ返して、頬を赤くさせてモジモジしている。さらにゆっくりと目を閉じて背伸びをして、可愛い唇を窄めて可愛くキス待ちの表情をした。

 え? あれ? えっと……勘違いさせちゃった!? 今更……違うというのも……ねぇ。別にミアを嫌いなわけじゃないし……可愛いと思ってるし。

 ミアの腰に手を回して、引き寄せ唇を重ねた。ぷにっとした感触と柔らかさを感じる。ミアが大胆にも俺の下唇に吸い付いて、舐めてくるのを感じた。

 ん……、このまま転移しちゃおっと……。フワッと身体が浮いたような感覚がすると、周りの雰囲気がガラッと変わった。

 俺も真似をして、ミアの唇を吸い付いて……ちゅぱっ♡ と音を立てて顔を離した。ぷくーと頬を膨らませて不満そうな表情をしたミアが、ピンク色の瞳で睨んできていた。

「ミア……湖に向かうんでしょ?」あぁ……ミアともキスをしちゃった♪ まあ……養えれば何人でも結婚ができるってリリスが言ってた。さらにリリスが「普通でしょ!?」って驚いてたし。というか、みんなの前で……リリスが俺の唇にキスをしてきてたし……。

「そっか、うん。すっかり忘れてたっ。あははっ♪」周りを見渡して笑って誤魔化してた。

 シオンが気になることを言ったなぁ……。「湖の近くに転移は、ダメですよ! 少し離れた場所にですよ」って、気になる~。サプライズ? 魔物でも潜んでるとか?

 しばらく二人仲良く腕を組みながら、不気味な森を歩いていると、異臭がしてきた。腐敗臭とかではなくて、ツンとした臭いで、刺激臭というのかな?

 森を抜けると、急に開けた場所に出ると目の前に広がるキレイな湖が見えた。

「わぁ……きれいっ」隣では、ミアが目を輝かせて呟いていた。危なっかしいので、そっと手を繋いだ。放って置くと湖に入っていきそうな気がした。
 
 その湖は、まるで新たなる異世界のような不気味な美しい空間が広がっていた。明らかに普通の湖とは違う雰囲気で、臭いからして普通じゃないのが分かる。強い酸性の臭いなので、聞いたことがある……硫酸の湖の話を思い出した。

 この硫酸の湖面は透き通るような青緑色で、一見すると宝石のように輝いている。しかし、その美しさの裏には恐ろしい毒性が潜んでいることを思わせる。湖の表面には、時折小さな泡がぷくぷくと浮かび上がり、硫酸の揮発性を示していた。

 湖の周囲には、黒く焼け焦げた岩が無造作に転がり、植物の生きる気配は一切ない。どこからともなく漂ってくる酸の鋭い匂いが、息をするたびに肺に刺さるようだった。湖畔には、奇妙に白くなった動物の骨が散らばっており、ここが命を奪う場所であることを強調している。

 空気は重く、湿っており、硫酸の蒸気がもやのように漂っているため、視界はぼんやりとしていた。太陽の光は、湖面に反射してまばゆい光を放つが、その光すらもどこか冷たく感じられる。

 その異様な光景に立ち尽くしながら、知っている者が見れば美しさと恐怖が交錯する感覚に包まれるだろう。知らない者が見れば、その美しさに心が奪われるほどの美しさだ。だが、間違って美しさに引き込まれ、湖に入れば地獄を見ることになるだろう。まさに、自然が創り出した危険な芸術作品のようだった。
 
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