68 / 182
第68話 封魔銀
しおりを挟む
「封魔銀?」
「丈二さん、説明はあとだ。一旦ここを離れよう。フィリアさんはおれが抱いていく。そっちは荷物を頼むよ」
「わかりました」
おれの声で緊急事態だと理解してくれたらしい。丈二はフィリアの荷物を両手に抱える。
おれは自分の荷物を背負い、フィリアの背中と膝裏に腕を回して持ち上げた。
……重い。
いやフィリアが太ってるわけじゃない。いつも通りスレンダーで綺麗だ。
魔素で身体能力が強化されているにしては、荷物やフィリアがやたらと重く感じているのだ。疲れのせいなんかじゃない。
やはり封魔銀で間違いない。こんなところに鉱脈があるなんて……。もっと慎重になるべきだった。おれなら、周囲の魔素の異常に気づけたはずなのに……。
鉱脈から離れるほどに力が戻ってくる。それは丈二も同じらしく、おれたちはどんどん早足になっていった。
適当な大木の根本で足を止め、フィリアを寝かせる。
いつしか意識を失っていたフィリアだったが、やがて目を覚ました。
「タクト様、津田様、ご迷惑をおかけしてしまいました」
「そんなことより体の調子はどう?」
「はい、不思議なくらい元気になっております」
両手をぐっと握って元気さをアピールしてくれる。この分なら大丈夫そうだ。
丈二はせっせと薪の用意をしてくれている。
「むぅん……イグナイト!」
さっそく覚えた着火魔法を活用して、焚き火を起こす。
大抵の魔物は、火を恐れて近づくのを躊躇する。自ら火を吹くフレイムチキンは例外だが、こちらから縄張りに入らない限りは、滅多に襲ってこない。
なんの対策もなく休むよりは、ずいぶん安全になったろう。
フィリアは自分の体をきょろきょろと確認する。
「しかし、先ほどの不調はいったい……?」
「魔素不足だよ。前に言ってたでしょ、この島から離れようとしたとき死にかけたことがあるって」
「あ……。はい。確かにあの時と同じ感覚でした。しかし、なぜここで……?」
「私と一条さんも魔素による強化を失っていたように思います。やはり、原因はあの鉱脈なのですか? ディアマント? とか仰っていましたが」
「ディマナントだよ。別名、封魔銀。異世界でも珍しい鉱石なんだ」
「封魔……。なるほど、魔素の効力を封じる特性を持っているのですね?」
「そういうこと。正確には、魔素を遠ざける性質があるんだ。封魔銀の周囲では、魔素は極端に薄くなる」
「ですがタクト様、異世界では意識を失うまでのことはありませんでした。あの封魔銀は、特別強力なものなのでしょうか?」
「いや、たぶん普通のやつだよ。第2階層は第1階層より魔素が濃いとはいっても、異世界と比べれば全然薄いんだ。封魔銀のせいで、魔素がほぼゼロになっていたんだと思う」
「それで我々は強化を失い、フィリアさんは意識を……」
異世界人は、魔素のない環境では生きていけない。封魔銀に気づくのが遅れていたらと思うと、寒気がする。
封魔銀から離れ、周囲から充分に魔素を取り込めるようになったから、こうしてフィリアは復調してくれた。本当によかった。
「封魔銀……。ぜひとも持ち帰って研究に回したいところですが……無強化状態で迷宮を歩くことになるのは危険すぎますね?」
「いや、案外悪くない賭けだよ。あれに近づけば弱体化……下手したら死ぬって魔物も分かってる。いい魔物除けになるかも」
「しかし、縄張り意識の強い魔物と遭遇したりしたら……」
「襲われるね。生きて帰れる保証はない。だからあくまでも賭けだ」
「少なくとも、試すのはフィリアさんのいないときにすべきですね」
「そうしていただけると助かります。主に、わたくしの命が」
冗談めかして言うフィリアに、おれも丈二も顔をほころばせた。
それから丈二は鉱脈のあった方向へ目を向ける。
「しかし日本人だけのパーティなら、封魔銀の鉱脈はいい安全地帯になるかもしれませんね」
「あくまで緊急用と考えたほうがいいと思うな。いくら休んでも魔力は回復しないし、その場から離れても、魔素の強化が戻ってくるまで時間がかかる。しかも長居すると魔力石や装備にまとってる魔素まで失われる。そんな状態で魔物に襲われたら致命的だ」
「逆に考えれば、絶望的な状況に陥っても、避難先にはなりますね。そして、あえて封魔銀を所持するという賭けに挑めば、生きて帰れるかもしれない」
「うん、結局は使い方だ。おれたちは情報をしっかり伝えて、どう使うかはみんなの判断に任せるのがいいと思う」
その後、おれたちはその場で野営することにした。
夕食の材料は、余っていたフレイムチキンの肉。それとフィリアと丈二が森で採ってきてくれた果実だ。
焼いた鶏肉に、すりおろした果実を和えてみた。甘酸っぱい風味に、ジューシーな肉の味がよく合う。
さらにデザートに、他の種類の果実。リンゴに似たこの果実は、フィリアが綺麗に皮を剥いてくれた。ついでに、あーん、と口元に持ってきてくれたら嬉しいが、声には出さない。丈二がいなかったら、冗談のふりをして言ってたかもしれないが。
夕食後、ほどなくして就寝。
見張りは数時間ごとの交代制。焚き火を絶やさないようにしつつ、周囲の警戒を続ける役目だ。なにかあればすぐ残りのふたりを起こすことになっている。
大事を取ってフィリアは優先的に寝かせたが、最初の見張りに関しては、おれと丈二でジャンケンで決めた。
最初の見張りはおれだ。おれが最初でよかった。
「……ふたりとも起きてくれ。魔物がいる」
すぐに丈二が目を覚ます。遅れてフィリアも、とても頑張って起き上がる。
その間に、おれはもう剣と盾を取っていた。
まだ姿は見えないが、この気配には覚えがある。
だがすぐには思い出せない。どの魔物だ?
火を恐れず、姿を隠す知能があり、不思議な気配を放つ……。
一致する魔物が脳裏に浮かんだのと、そいつが姿を現したのはほぼ同時だった。
人間とコウモリを混ぜ合わせたような奇怪な姿。
「――吸血鬼か!」
「丈二さん、説明はあとだ。一旦ここを離れよう。フィリアさんはおれが抱いていく。そっちは荷物を頼むよ」
「わかりました」
おれの声で緊急事態だと理解してくれたらしい。丈二はフィリアの荷物を両手に抱える。
おれは自分の荷物を背負い、フィリアの背中と膝裏に腕を回して持ち上げた。
……重い。
いやフィリアが太ってるわけじゃない。いつも通りスレンダーで綺麗だ。
魔素で身体能力が強化されているにしては、荷物やフィリアがやたらと重く感じているのだ。疲れのせいなんかじゃない。
やはり封魔銀で間違いない。こんなところに鉱脈があるなんて……。もっと慎重になるべきだった。おれなら、周囲の魔素の異常に気づけたはずなのに……。
鉱脈から離れるほどに力が戻ってくる。それは丈二も同じらしく、おれたちはどんどん早足になっていった。
適当な大木の根本で足を止め、フィリアを寝かせる。
いつしか意識を失っていたフィリアだったが、やがて目を覚ました。
「タクト様、津田様、ご迷惑をおかけしてしまいました」
「そんなことより体の調子はどう?」
「はい、不思議なくらい元気になっております」
両手をぐっと握って元気さをアピールしてくれる。この分なら大丈夫そうだ。
丈二はせっせと薪の用意をしてくれている。
「むぅん……イグナイト!」
さっそく覚えた着火魔法を活用して、焚き火を起こす。
大抵の魔物は、火を恐れて近づくのを躊躇する。自ら火を吹くフレイムチキンは例外だが、こちらから縄張りに入らない限りは、滅多に襲ってこない。
なんの対策もなく休むよりは、ずいぶん安全になったろう。
フィリアは自分の体をきょろきょろと確認する。
「しかし、先ほどの不調はいったい……?」
「魔素不足だよ。前に言ってたでしょ、この島から離れようとしたとき死にかけたことがあるって」
「あ……。はい。確かにあの時と同じ感覚でした。しかし、なぜここで……?」
「私と一条さんも魔素による強化を失っていたように思います。やはり、原因はあの鉱脈なのですか? ディアマント? とか仰っていましたが」
「ディマナントだよ。別名、封魔銀。異世界でも珍しい鉱石なんだ」
「封魔……。なるほど、魔素の効力を封じる特性を持っているのですね?」
「そういうこと。正確には、魔素を遠ざける性質があるんだ。封魔銀の周囲では、魔素は極端に薄くなる」
「ですがタクト様、異世界では意識を失うまでのことはありませんでした。あの封魔銀は、特別強力なものなのでしょうか?」
「いや、たぶん普通のやつだよ。第2階層は第1階層より魔素が濃いとはいっても、異世界と比べれば全然薄いんだ。封魔銀のせいで、魔素がほぼゼロになっていたんだと思う」
「それで我々は強化を失い、フィリアさんは意識を……」
異世界人は、魔素のない環境では生きていけない。封魔銀に気づくのが遅れていたらと思うと、寒気がする。
封魔銀から離れ、周囲から充分に魔素を取り込めるようになったから、こうしてフィリアは復調してくれた。本当によかった。
「封魔銀……。ぜひとも持ち帰って研究に回したいところですが……無強化状態で迷宮を歩くことになるのは危険すぎますね?」
「いや、案外悪くない賭けだよ。あれに近づけば弱体化……下手したら死ぬって魔物も分かってる。いい魔物除けになるかも」
「しかし、縄張り意識の強い魔物と遭遇したりしたら……」
「襲われるね。生きて帰れる保証はない。だからあくまでも賭けだ」
「少なくとも、試すのはフィリアさんのいないときにすべきですね」
「そうしていただけると助かります。主に、わたくしの命が」
冗談めかして言うフィリアに、おれも丈二も顔をほころばせた。
それから丈二は鉱脈のあった方向へ目を向ける。
「しかし日本人だけのパーティなら、封魔銀の鉱脈はいい安全地帯になるかもしれませんね」
「あくまで緊急用と考えたほうがいいと思うな。いくら休んでも魔力は回復しないし、その場から離れても、魔素の強化が戻ってくるまで時間がかかる。しかも長居すると魔力石や装備にまとってる魔素まで失われる。そんな状態で魔物に襲われたら致命的だ」
「逆に考えれば、絶望的な状況に陥っても、避難先にはなりますね。そして、あえて封魔銀を所持するという賭けに挑めば、生きて帰れるかもしれない」
「うん、結局は使い方だ。おれたちは情報をしっかり伝えて、どう使うかはみんなの判断に任せるのがいいと思う」
その後、おれたちはその場で野営することにした。
夕食の材料は、余っていたフレイムチキンの肉。それとフィリアと丈二が森で採ってきてくれた果実だ。
焼いた鶏肉に、すりおろした果実を和えてみた。甘酸っぱい風味に、ジューシーな肉の味がよく合う。
さらにデザートに、他の種類の果実。リンゴに似たこの果実は、フィリアが綺麗に皮を剥いてくれた。ついでに、あーん、と口元に持ってきてくれたら嬉しいが、声には出さない。丈二がいなかったら、冗談のふりをして言ってたかもしれないが。
夕食後、ほどなくして就寝。
見張りは数時間ごとの交代制。焚き火を絶やさないようにしつつ、周囲の警戒を続ける役目だ。なにかあればすぐ残りのふたりを起こすことになっている。
大事を取ってフィリアは優先的に寝かせたが、最初の見張りに関しては、おれと丈二でジャンケンで決めた。
最初の見張りはおれだ。おれが最初でよかった。
「……ふたりとも起きてくれ。魔物がいる」
すぐに丈二が目を覚ます。遅れてフィリアも、とても頑張って起き上がる。
その間に、おれはもう剣と盾を取っていた。
まだ姿は見えないが、この気配には覚えがある。
だがすぐには思い出せない。どの魔物だ?
火を恐れず、姿を隠す知能があり、不思議な気配を放つ……。
一致する魔物が脳裏に浮かんだのと、そいつが姿を現したのはほぼ同時だった。
人間とコウモリを混ぜ合わせたような奇怪な姿。
「――吸血鬼か!」
61
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
素材ガチャで【合成マスター】スキルを獲得したので、世界最強の探索者を目指します。
名無し
ファンタジー
学園『ホライズン』でいじめられっ子の生徒、G級探索者の白石優也。いつものように不良たちに虐げられていたが、勇気を出してやり返すことに成功する。その勢いで、近隣に出没したモンスター討伐に立候補した優也。その選択が彼の運命を大きく変えていくことになるのであった。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる