67 / 182
第67話 フレイムチキンのとろとろ卵炒め
しおりを挟む
おれは作業するフィリアの様子を横目で見つつ、血抜きを終えたフレイムチキンを下ろした。焼け残った羽根をむしる作業に入る。
羽根をむしったら、肉をさばく。基本的に、普通のニワトリをさばくのと変わりない。やたらと大きいだけだ。
今回はもも肉を食べやすい大きさに切り分け、塩と胡椒と味付けしておく。
さらにフレイムチキンの巣に残っていた卵――おそらく無精卵を持ってくる。普通のニワトリの数倍の大きさだが、味はさほど変わらない。
卵をボウルに割って素早く溶く。そんなところで、フィリアの作業も終わったようだ。
「できましたっ。こんな感じになりましたよ」
フィリアがスキレットの裏面に書いてくれたのは、なにかの魔力回路らしい。
「魔力石を地面に置いてみてください」
その言葉に従うと、フィリアはその上にスキレットを乗せた。
「これで魔力回路が発動します。スキレット自体が発熱するようになりました」
フィリアの言うとおり、スキレットはどんどん熱くなっていく。
「おお、これなら火おこしをしなくて済むし、薪や炭も用意する必要がないね。地味だけど、すごく便利だ。ありがとう!」
「はい、ぜひお役に立ててくださいませ」
「うん、さっそく使ってみるよ」
「火力調整はできないので、焼き過ぎにはご注意を」
「オーケー。焚き火でやるときもそうだし、むしろ火力が一定なだけありがたいな」
さっそく熱されたスキレットに油を引き、溶いた卵を流し込む。軽くかき混ぜ、半熟の状態で一旦、皿に出す。
今度は鶏肉を焼いていく。充分に火が通ったら、半熟状態の卵を再びスキレットへ。ささっと素早く肉に絡ませる。
そこでスキレットを魔力石から離して味見。足りない味を調味料で整えて完成。
フレイムチキンのとろとろ卵炒めだ。
「できたよー。ふたりとも召し上がれー」
お皿に盛り付けて、ふたりに差し出す。
「これは美味しそうですね」
「はい、タクト様のお料理はいつも美味しくて助かっております」
「割と適当なレシピで作ってるけど、気に入ってくれてるなら嬉しいよ」
おれは丈二とカメラ係を交代して、ふたりの食事風景を撮影する。
「おお、半熟の卵がとろりと鶏肉に絡んでいるのがいいですね」
「お肉もジューシーで……シンプルな味付けが、素材の味を引き立てております」
「ええ、エッジラビットやミュータスリザードのような馴染みの薄い味に比べて、これはまさに鶏肉――しかも相当に上質です。いや、本当に美味しい」
「タクト様はきっと良いお婿さんになられます」
「よしてよ褒め過ぎだよ。普段の料理はフィリアさんも上手なんだしさ、おれがいいお婿になるなら、フィリアさんはいいお嫁さんになるよ」
「うふふっ、そうでしたら嬉しいです」
「あははっ、おれが保証するよ」
そんなところで撮影を終えて、おれも食事を始める。
なぜか丈二の目が据わっていた。おれとフィリアを交互に見比べている。
「どうやら、私はお邪魔でしたようですね?」
「なに言ってんの丈二さん?」
「そうです、津田様。せっかくパーティメンバーになられた方を邪魔に思うことなんてありません」
「私も最近は勉強しているので、なんとなく察せるようになってきたのですが……」
と、丈二はおれに耳打ちする。
「おふたりは本当に恋人同士ではないのですか? そうにしか見えないのですが」
「そ、そう? そう見える? あはは、それなら嬉しいんだけど、まあ……どうなるかは今後の計画次第かな~」
丈二の声が聞こえていなかったフィリアは、首を傾げる。
「なんの計画ですか?」
「えっと……なんでもないよ?」
「まあ、わたくしだけ仲間外れになさるのですか?」
少しばかり、ぷくー、と頬を膨らませる。
「拗ねないでよー。えっと、あれだよ、あれ。そう! 丈二さんの、魔法学習計画だよっ」
「えっ、私の?」
「そういえば、テキストの魔法は早く網羅したいと仰っておりましたね。では休憩の間、わたくしたちふたりでレクチャーして差し上げましょう」
「それは助かりますが……一条さん?」
「いいんだ、そういうことにしとこう」
食事後の休憩の間、おれたちは疲れない程度に丈二に魔法を講義して過ごした。
◇
おれたちはフレイムチキンの巣を一時拠点として、周辺を探索した。
発見した川を調査した結果、飲み水として問題なく使えることも分かった。
それまでに遭遇した魔物は数種類。
無害なものを除けば、猪や蛇の魔物が主だ。他にも水場にはカエル、水中にはトビウオの魔物もいた。
それらの危険性と攻略法、そして食用できるか否かは、野営時にでも記録することにして、さらに先へ。
第2階層は明るいとはいえ、やはり地上とは違う。明かりは常に一定で、時間が進んでも暗くなることはないらしい。
そろそろ休もうと、野営に適した場所を探して小一時間。ちょうど良さそうな場所を、丈二が見つけてくれた。
森の一画にある、岩肌の見える低い丘だった。
「いかがでしょう? 理由はわかりませんが、魔物も寄り付いてこないのです」
「もっと恐ろしい魔物の縄張り……というわけでもなさそうです。魔物の足跡ひとつありません」
フィリアの表情は少し暗い。森の探索は不慣れで疲れたのかもしれない。
「もう少し調べて、安全そうならここで野営しよう」
おれはフィリアを早く休ませてあげたくて、素早く周辺を調べた。しかし岩肌に鉱脈がある以外に変わった点はなかった。まさに安全そのもの。
「うん……平気そうだ。今日はここで野営をしよう。おれも疲れちゃったよ。なんか荷物が重くって」
おれは丘の岩肌を背にして荷物を下ろす。
「は、い……」
フィリアも荷物を下ろそうと――いや、下ろせなかった。
苦しそうに表情を歪め、その場に膝をついてしまう。
「フィリアさん!? どうしたの!?」
おれはすぐ駆け寄った。周囲からの見えない攻撃かと警戒して武器を抜く。丈二もおれに追随して、死角をカバーする位置で武器を取った。
「す、すみません。この辺りに来てから、体調が急に悪くなってきまして……」
「症状は?」
「全身に力が入りづらく……意識が、だんだんと遠のくような……。前にも、こんなことがあったよう、な、気がしま……す」
「前にも……?」
その瞬間、おれの中で点と点が繋がった。
フィリアたち異世界人の体質。そして、岩肌の鉱脈。
「しまった。封魔銀か!」
希少金属の封魔銀、それがフィリアの体調不良の原因だ。
羽根をむしったら、肉をさばく。基本的に、普通のニワトリをさばくのと変わりない。やたらと大きいだけだ。
今回はもも肉を食べやすい大きさに切り分け、塩と胡椒と味付けしておく。
さらにフレイムチキンの巣に残っていた卵――おそらく無精卵を持ってくる。普通のニワトリの数倍の大きさだが、味はさほど変わらない。
卵をボウルに割って素早く溶く。そんなところで、フィリアの作業も終わったようだ。
「できましたっ。こんな感じになりましたよ」
フィリアがスキレットの裏面に書いてくれたのは、なにかの魔力回路らしい。
「魔力石を地面に置いてみてください」
その言葉に従うと、フィリアはその上にスキレットを乗せた。
「これで魔力回路が発動します。スキレット自体が発熱するようになりました」
フィリアの言うとおり、スキレットはどんどん熱くなっていく。
「おお、これなら火おこしをしなくて済むし、薪や炭も用意する必要がないね。地味だけど、すごく便利だ。ありがとう!」
「はい、ぜひお役に立ててくださいませ」
「うん、さっそく使ってみるよ」
「火力調整はできないので、焼き過ぎにはご注意を」
「オーケー。焚き火でやるときもそうだし、むしろ火力が一定なだけありがたいな」
さっそく熱されたスキレットに油を引き、溶いた卵を流し込む。軽くかき混ぜ、半熟の状態で一旦、皿に出す。
今度は鶏肉を焼いていく。充分に火が通ったら、半熟状態の卵を再びスキレットへ。ささっと素早く肉に絡ませる。
そこでスキレットを魔力石から離して味見。足りない味を調味料で整えて完成。
フレイムチキンのとろとろ卵炒めだ。
「できたよー。ふたりとも召し上がれー」
お皿に盛り付けて、ふたりに差し出す。
「これは美味しそうですね」
「はい、タクト様のお料理はいつも美味しくて助かっております」
「割と適当なレシピで作ってるけど、気に入ってくれてるなら嬉しいよ」
おれは丈二とカメラ係を交代して、ふたりの食事風景を撮影する。
「おお、半熟の卵がとろりと鶏肉に絡んでいるのがいいですね」
「お肉もジューシーで……シンプルな味付けが、素材の味を引き立てております」
「ええ、エッジラビットやミュータスリザードのような馴染みの薄い味に比べて、これはまさに鶏肉――しかも相当に上質です。いや、本当に美味しい」
「タクト様はきっと良いお婿さんになられます」
「よしてよ褒め過ぎだよ。普段の料理はフィリアさんも上手なんだしさ、おれがいいお婿になるなら、フィリアさんはいいお嫁さんになるよ」
「うふふっ、そうでしたら嬉しいです」
「あははっ、おれが保証するよ」
そんなところで撮影を終えて、おれも食事を始める。
なぜか丈二の目が据わっていた。おれとフィリアを交互に見比べている。
「どうやら、私はお邪魔でしたようですね?」
「なに言ってんの丈二さん?」
「そうです、津田様。せっかくパーティメンバーになられた方を邪魔に思うことなんてありません」
「私も最近は勉強しているので、なんとなく察せるようになってきたのですが……」
と、丈二はおれに耳打ちする。
「おふたりは本当に恋人同士ではないのですか? そうにしか見えないのですが」
「そ、そう? そう見える? あはは、それなら嬉しいんだけど、まあ……どうなるかは今後の計画次第かな~」
丈二の声が聞こえていなかったフィリアは、首を傾げる。
「なんの計画ですか?」
「えっと……なんでもないよ?」
「まあ、わたくしだけ仲間外れになさるのですか?」
少しばかり、ぷくー、と頬を膨らませる。
「拗ねないでよー。えっと、あれだよ、あれ。そう! 丈二さんの、魔法学習計画だよっ」
「えっ、私の?」
「そういえば、テキストの魔法は早く網羅したいと仰っておりましたね。では休憩の間、わたくしたちふたりでレクチャーして差し上げましょう」
「それは助かりますが……一条さん?」
「いいんだ、そういうことにしとこう」
食事後の休憩の間、おれたちは疲れない程度に丈二に魔法を講義して過ごした。
◇
おれたちはフレイムチキンの巣を一時拠点として、周辺を探索した。
発見した川を調査した結果、飲み水として問題なく使えることも分かった。
それまでに遭遇した魔物は数種類。
無害なものを除けば、猪や蛇の魔物が主だ。他にも水場にはカエル、水中にはトビウオの魔物もいた。
それらの危険性と攻略法、そして食用できるか否かは、野営時にでも記録することにして、さらに先へ。
第2階層は明るいとはいえ、やはり地上とは違う。明かりは常に一定で、時間が進んでも暗くなることはないらしい。
そろそろ休もうと、野営に適した場所を探して小一時間。ちょうど良さそうな場所を、丈二が見つけてくれた。
森の一画にある、岩肌の見える低い丘だった。
「いかがでしょう? 理由はわかりませんが、魔物も寄り付いてこないのです」
「もっと恐ろしい魔物の縄張り……というわけでもなさそうです。魔物の足跡ひとつありません」
フィリアの表情は少し暗い。森の探索は不慣れで疲れたのかもしれない。
「もう少し調べて、安全そうならここで野営しよう」
おれはフィリアを早く休ませてあげたくて、素早く周辺を調べた。しかし岩肌に鉱脈がある以外に変わった点はなかった。まさに安全そのもの。
「うん……平気そうだ。今日はここで野営をしよう。おれも疲れちゃったよ。なんか荷物が重くって」
おれは丘の岩肌を背にして荷物を下ろす。
「は、い……」
フィリアも荷物を下ろそうと――いや、下ろせなかった。
苦しそうに表情を歪め、その場に膝をついてしまう。
「フィリアさん!? どうしたの!?」
おれはすぐ駆け寄った。周囲からの見えない攻撃かと警戒して武器を抜く。丈二もおれに追随して、死角をカバーする位置で武器を取った。
「す、すみません。この辺りに来てから、体調が急に悪くなってきまして……」
「症状は?」
「全身に力が入りづらく……意識が、だんだんと遠のくような……。前にも、こんなことがあったよう、な、気がしま……す」
「前にも……?」
その瞬間、おれの中で点と点が繋がった。
フィリアたち異世界人の体質。そして、岩肌の鉱脈。
「しまった。封魔銀か!」
希少金属の封魔銀、それがフィリアの体調不良の原因だ。
60
あなたにおすすめの小説
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
微妙なバフなどもういらないと追放された補助魔法使い、バフ3000倍で敵の肉体を内部から破壊して無双する
こげ丸
ファンタジー
「微妙なバフなどもういらないんだよ!」
そう言われて冒険者パーティーを追放されたフォーレスト。
だが、仲間だと思っていたパーティーメンバーからの仕打ちは、それだけに留まらなかった。
「もうちょっと抵抗頑張んないと……妹を酷い目にあわせちゃうわよ?」
窮地に追い込まれたフォーレスト。
だが、バフの新たな可能性に気付いたその時、復讐はなされた。
こいつら……壊しちゃえば良いだけじゃないか。
これは、絶望の淵からバフの新たな可能性を見いだし、高みを目指すに至った補助魔法使いフォーレストが最強に至るまでの物語。
コストカットだ!と追放された王宮道化師は、無数のスキルで冒険者として成り上がる。
あけちともあき
ファンタジー
「宮廷道化師オーギュスト、お前はクビだ」
長い間、マールイ王国に仕え、平和を維持するために尽力してきた道化師オーギュスト。
だが、彼はその活躍を妬んだ大臣ガルフスの陰謀によって職を解かれ、追放されてしまう。
困ったオーギュストは、手っ取り早く金を手に入れて生活を安定させるべく、冒険者になろうとする。
長い道化師生活で身につけた、数々の技術系スキル、知識系スキル、そしてコネクション。
それはどんな難関も突破し、どんな謎も明らかにする。
その活躍は、まさに万能!
死神と呼ばれた凄腕の女戦士を相棒に、オーギュストはあっという間に、冒険者たちの中から頭角を現し、成り上がっていく。
一方、国の要であったオーギュストを失ったマールイ王国。
大臣一派は次々と問題を起こし、あるいは起こる事態に対応ができない。
その方法も、人脈も、全てオーギュストが担当していたのだ。
かくしてマールイ王国は傾き、転げ落ちていく。
目次
連載中 全21話
2021年2月17日 23:39 更新
(更新終了) 採集家少女は採集家の地位を向上させたい ~公開予定のない無双動画でバズりましたが、好都合なのでこのまま配信を続けます~
にがりの少なかった豆腐
ファンタジー
突然世界中にダンジョンが現れた。
人々はその存在に恐怖を覚えながらも、その未知なる存在に夢を馳せた。
それからおよそ20年。
ダンジョンという存在は完全にとは言わないものの、早い速度で世界に馴染んでいった。
ダンジョンに関する法律が生まれ、企業が生まれ、ダンジョンを探索することを生業にする者も多く生まれた。
そんな中、ダンジョンの中で獲れる素材を集めることを生業として生活する少女の存在があった。
ダンジョンにかかわる職業の中で花形なのは探求者(シーカー)。ダンジョンの最奥を目指し、日々ダンジョンに住まうモンスターと戦いを繰り広げている存在だ。
次点は、技術者(メイカー)。ダンジョンから持ち出された素材を使い、新たな道具や生活に使える便利なものを作り出す存在。
そして一番目立たない存在である、採集者(コレクター)。
ダンジョンに存在する素材を拾い集め、時にはモンスターから採取する存在。正直、見た目が地味で功績としても目立たない存在のため、あまり日の目を見ない。しかし、ダンジョン探索には欠かせない縁の下の力持ち的存在。
採集者はなくてはならない存在ではある。しかし、探求者のように表立てって輝かしい功績が生まれるのは珍しく、技術者のように人々に影響のある仕事でもない。そんな採集者はあまりいいイメージを持たれることはなかった。
しかし、少女はそんな状況を不満に思いつつも、己の気の赴くままにダンジョンの素材を集め続ける。
そんな感じで活動していた少女だったが、ギルドからの依頼で不穏な動きをしている探求者とダンジョンに潜ることに。
そして何かあったときに証拠になるように事前に非公開設定でこっそりと動画を撮り始めて。
しかし、その配信をする際に設定を失敗していて、通常公開になっていた。
そんなこともつゆ知らず、悪質探求者たちにモンスターを擦り付けられてしまう。
本来であれば絶望的な状況なのだが、少女は動揺することもあせるようなこともなく迫りくるモンスターと対峙した。
そうして始まった少女による蹂躙劇。
明らかに見た目の年齢に見合わない解体技術に阿鼻叫喚のコメントと、ただの作り物だと断定しアンチ化したコメント、純粋に好意的なコメントであふれかえる配信画面。
こうして少女によって、世間の採取家の認識が塗り替えられていく、ような、ないような……
※カクヨムにて先行公開しています。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる