俺の彼女がウブすぎる ~初々しい二人は一緒に帰ったことをきっかけに仲を深める~

空野進

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 相場たちはすぐに見つかった。というのも絶叫系の場所を見回っていると喧嘩声のようなものが聞こえてきた。


「もう、あんたがあんな場所にいたのが悪いんでしょ!」
「俺は何もしてないだろ! せっかく一緒に来てやったと思ったら列を間違えやがって――」


 相場たちが大声で言い合っているので俺たちは慌てて近づいていく。
 ただ、すぐに二人はどこかへと動き出すので合流するのは止めておく。


「次こそはちゃんと列を間違えるなよ?」
「わかってるわよ。何が嫌であんたと二人、コーヒーカップになんて載らないといけないのよ!」


 どうやら、乗り物を間違えただけのようだった。

 よくみると周りから微笑ましい視線が送られている。
 確かに高校生が二人コーヒーカップに乗っていたらそんな視線を向けられても仕方ないだろうな。
 それがよほど恥ずかしかったのか、それで喧嘩をしているようだった。

 よく見ると二人の頬は真っ赤に染まっていた。

 これはもしかすると良い兆候なのだろうか?


「なぁ、結衣はどう思う?」
「えっ、うん、私もコーヒーカップに乗るのは賛成だよ?」


 どうやら結衣は全く違うことを考えていたようだ。
 確かにこれなら結衣も怖くないだろうからな。

 でも、今は相場たちの方が優先だ。


「後から乗りに来るか。とりあえず今は二人を追いかけよう」
「そ、そうだったね。うん――」


 結衣も小さく頷くと相場たちの後を追いかけていく。





 今度はどうやらしっかりと絶叫マシーンの列に並んでいるようだった。

 待っている間は意外と静かでジッと列が動くのを待っているようだった。
 もう顔が赤くなっていたのも収まって冷静になったのだろう。


「それじゃあ俺たちも乗る……と言うわけには行かないな。出口の側で待っておくか」
「うんっ」


 一瞬青い顔をした結衣だが、俺の言葉に安心したように大きく頷いていた。

 そして、出口で待っていると今度は笑い合って出てくる。
 雰囲気は良いように見えるが何があったのかはさっぱりわからない。


「なんだか楽しそうだね」
「あぁ、何かあったのかな?」


 まぁこのまま仲良くなってくれたらいいが――。


「あっ、今度はまた違うところに行ってしまうよ!」
「あぁ、追いかけよう」


 動き出した相場たちを追いかけてたどり着いた先はなんと恋人の館と書かれた場所だった。


「えっと、ここって?」
「なんでも、相性診断をしてくれる場所……みたいだね」
「なるほど、それで恋人の館か……。それにしてもあの二人がこんな所にくるなんて意外だな――」
「ふふっ……、有紗ちゃんも女の子だからね。それよりもここなら怖くなさそうだから私たちも入ってみない?」
「えっ?」


 乗り気になる結衣。
 ただ、あまりよくない結果が出てしまうと……と考えると俺は一瞬考えてしまう。
 でも楽しそうな結衣を見ていると頷く意外の選択肢がないような気がした。


「そうだな、せっかくだから行ってみるか!」
「うんっ」


 結衣が俺の腕を握りしめると二人で恋人の館へと入っていく。





 中に入るとなんだか古びた館の内装をしていた。
 そこを薄暗い明かりの中、歩いて行く。

 まるでお化け屋敷のようだ。
 でも結衣が場所を見てくれた以上ここは相性診断の場所で間違いないはず。


「あ、あの……、も、もう少しくっついても良いかな?」


 恐怖のあまり怖がっている結衣が聞いてくる。
 それを見て俺は苦笑を浮かべながら頷く。


「あぁ、良いよ。それにしても占いの神秘性を出すためか、怪しさが満載だな」
「そ、それがね……」


 何か言いにくそうにしている結衣。


「どうかしたのか?」
「うん、実は今の期間、恋人の館はお休みみたいで代わりにここは――」


 結衣が何か言おうとした瞬間に俺たちの目の前に傷だらけのゾンビが突然現れる。
 そして、結衣の大きな悲鳴が周囲に響き渡った。
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