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コロネ、セサミの思惑を探る
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拗れながらも強烈な叔父クリムのせいで、何となく立ち直ったコロネ。
コロネはセサミから届いた、手紙の返信を思い出す。
『お前の考えるようにしてご覧』の一言を。
クリム家族を止める内容はなく、コロネを案じる言葉も特にない。シンプルな一言。
「お祖父様は次期後継者を、今後の行動でお決めになる気かもしれないわ。私は母の出奔や生家のことでマイナス点が多い。方や叔父様は、お祖父様の実子ですもの。
お考えが分からないうちは、取りあえず無難に動いて見ましょうか?」
コロネは覚悟を決めていた。
もしこの家を出ることになっても、ある程度の生きる術は、母やルチーズ、公爵邸の使用人達大人から身に付けることができていたからだ。
「やっぱりお母様は、こんな日が来ることも見越していたのかしら? それとも……いつか好きな人とこの家を出て行く為に、私を自立させようとしていたのかしらね」
そんなことはないのだが、もうマイナス思考が止まらないコロネ。
「取りあえずは私の考えをお伝えしよう。返事が来るまでは、叔父様家族のことは様子みね」
そんな感じでコロネが考えた方針は、このようなものだった。
①お母様の出奔のことは周囲には内緒で、お父様まで行方不明なことも外部に漏らせない。だからこそお父様は病気の治療の為に、お母様はその看病の為に共に領地で療養中の設定にする。
②お父様の個人予算は保留にし、お母様に割り当てられる予算は全額孤児院や保護施設に寄付する。そのことで社交界に出ないことでされる噂を良いものに寄せる。
③叔父様一家の予算は、お祖父様の指示があるまでは一時的にお父様の個人予算の範囲で捻出する。保有予算は叔父様には知らせず、月々にお父様の組んでいたもので対応する。
④私の個人予算は今までと同様とする。家庭教師からの教育も続けていく。
そんなふんわりした感じで、アンナや家令と相談した計画書を作成しセサミに送る。セサミが公爵邸に赴くことはなく、今回も「それで良い。やってみろ」と返事が届くだけだった。
◇◇◇
クリム一家は追い出されることもなく、客としてもてなされたままでいた。
だからと言って、当主代理になる話は誰からも伝えられず、セサミからの連絡もないのだ。
元より当主の素養はなく(今まで勉強から逃げてきた為、何も分かっておらず)、婿に行ったチェロスト子爵家でも戦力外と見なされている。
婿入り当初は公爵令息であった為に、期待されていた分の反動でガッカリされていた。
チェロスト子爵家の執務は、クリムの妻コーラスの妹サイダー夫婦が担っている。
仕事ができず散財しかしないクリム達に、子爵家全体が困惑していた。
「このまま公爵家で引き取ってくれないかしら? お姉様達のこと」
サイダーの呟きに、夫ジンジャーが静かに頷く。
「そうなれば、すごく助かるんだけどね。前公爵のセサミ様は優秀な方だから、たぶん無理だろうね」
現公爵であるスライストのことは、何となく聞かされていたサイダー夫妻だが、クリムが行っても邪魔になるだけだろうと思っていた。それこそ、すぐに帰されるだろうと。
勿論公爵に不興を買う気はないので、周囲には漏らしていない。
「迷惑をかけて、慰謝料請求とかは勘弁して欲しいわね」
「まさか、そこまで愚かじゃないだろう。でも彼らがいないと、静かで落ち着くね」
「そうね。このままでいられれば良いのに」
愚か過ぎるクリム達は、サイダー夫妻や使用人達に高圧的である為嫌われていた。そのせいで彼ら(サイダー夫妻と使用人達)の結束は、とても強固になっていたりする。
「サイダー様達が、このまま当主になってくれないかな?」
「くくっ、それ良いな。神様に祈っておくか」
冗談と言いながらも、半分くらい本気の使用人達だった。
コロネはセサミから届いた、手紙の返信を思い出す。
『お前の考えるようにしてご覧』の一言を。
クリム家族を止める内容はなく、コロネを案じる言葉も特にない。シンプルな一言。
「お祖父様は次期後継者を、今後の行動でお決めになる気かもしれないわ。私は母の出奔や生家のことでマイナス点が多い。方や叔父様は、お祖父様の実子ですもの。
お考えが分からないうちは、取りあえず無難に動いて見ましょうか?」
コロネは覚悟を決めていた。
もしこの家を出ることになっても、ある程度の生きる術は、母やルチーズ、公爵邸の使用人達大人から身に付けることができていたからだ。
「やっぱりお母様は、こんな日が来ることも見越していたのかしら? それとも……いつか好きな人とこの家を出て行く為に、私を自立させようとしていたのかしらね」
そんなことはないのだが、もうマイナス思考が止まらないコロネ。
「取りあえずは私の考えをお伝えしよう。返事が来るまでは、叔父様家族のことは様子みね」
そんな感じでコロネが考えた方針は、このようなものだった。
①お母様の出奔のことは周囲には内緒で、お父様まで行方不明なことも外部に漏らせない。だからこそお父様は病気の治療の為に、お母様はその看病の為に共に領地で療養中の設定にする。
②お父様の個人予算は保留にし、お母様に割り当てられる予算は全額孤児院や保護施設に寄付する。そのことで社交界に出ないことでされる噂を良いものに寄せる。
③叔父様一家の予算は、お祖父様の指示があるまでは一時的にお父様の個人予算の範囲で捻出する。保有予算は叔父様には知らせず、月々にお父様の組んでいたもので対応する。
④私の個人予算は今までと同様とする。家庭教師からの教育も続けていく。
そんなふんわりした感じで、アンナや家令と相談した計画書を作成しセサミに送る。セサミが公爵邸に赴くことはなく、今回も「それで良い。やってみろ」と返事が届くだけだった。
◇◇◇
クリム一家は追い出されることもなく、客としてもてなされたままでいた。
だからと言って、当主代理になる話は誰からも伝えられず、セサミからの連絡もないのだ。
元より当主の素養はなく(今まで勉強から逃げてきた為、何も分かっておらず)、婿に行ったチェロスト子爵家でも戦力外と見なされている。
婿入り当初は公爵令息であった為に、期待されていた分の反動でガッカリされていた。
チェロスト子爵家の執務は、クリムの妻コーラスの妹サイダー夫婦が担っている。
仕事ができず散財しかしないクリム達に、子爵家全体が困惑していた。
「このまま公爵家で引き取ってくれないかしら? お姉様達のこと」
サイダーの呟きに、夫ジンジャーが静かに頷く。
「そうなれば、すごく助かるんだけどね。前公爵のセサミ様は優秀な方だから、たぶん無理だろうね」
現公爵であるスライストのことは、何となく聞かされていたサイダー夫妻だが、クリムが行っても邪魔になるだけだろうと思っていた。それこそ、すぐに帰されるだろうと。
勿論公爵に不興を買う気はないので、周囲には漏らしていない。
「迷惑をかけて、慰謝料請求とかは勘弁して欲しいわね」
「まさか、そこまで愚かじゃないだろう。でも彼らがいないと、静かで落ち着くね」
「そうね。このままでいられれば良いのに」
愚か過ぎるクリム達は、サイダー夫妻や使用人達に高圧的である為嫌われていた。そのせいで彼ら(サイダー夫妻と使用人達)の結束は、とても強固になっていたりする。
「サイダー様達が、このまま当主になってくれないかな?」
「くくっ、それ良いな。神様に祈っておくか」
冗談と言いながらも、半分くらい本気の使用人達だった。
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