悪役令嬢に転生しましたが、行いを変えるつもりはありません

れぐまき

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恋愛編

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さて、明日から冬季の長期休暇が始まる

各々が友人たちとしばしの別れを惜しんだり、帰省のための荷造りなどに忙しなく動き回る中
セシリアも例外ではなく世話になった教授達のもとへ年末の挨拶に回っていた

「後は・・・研究室だけね」

一番世話になった担当教授のもとに向かうため、いつもの研究室のある方へ足を向ける
仲間たちとも挨拶しなければと考えながら歩いていると、前方から最近よく見る金色が歩いてくるのを発見した

レオナルド様だわ

金色を視認し、自分でもわずかに表情がこわばるのを感じる

最近やたらと絡んでくるのよね…
殿下を誤解させるような発言も多いし・・・

何を考えているのか何がしたいのかはよくわからないが、ゲームの記憶があり彼の内面がわかっている身としては、正直あまり関わりたくない

あちらの道から行けば会わずに済むかしら?

そっと道をそれようとするが、それより先に彼がこちらに気が付いてしまったようだ
いつものきらきら笑顔を浮かべ、手を振っている

残念見つかってしまったようだわ・・・

こうなってしまうと無視するわけにもいかない
仮にも彼は他国の王族なのだ

面倒…

そう思いながらもいつものように顔には出さず、代わりに社交用の笑みを張り付ける
そのままスッと頭を下げ、礼の姿勢をとって彼が近づいてくるのを待った

「やぁ、セシリア嬢」
「レオナルド様、御機嫌よう」

笑みを張り付けたまま挨拶すると、レオナルド様もいつもと変わらぬ笑顔で答えてくださる

「どこかへ行く途中かな?」
「はい、先生方のところへ年末のご挨拶に回っておりましたの
今からは担当してくださった教授にご挨拶するために研究室へ向かうところです」
「あぁ、なるほど…律儀だね」
「お世話になったのですから当然のことですわ」

では失礼しますと言い置いて立ち去ってしまいたい気持ちをグッとこらえ、当たり障りのない質問を探す

「…レオナルド様はどちらに?」
「ん?僕?僕は君を探しにね」

そう言ってウインクを一つ
他の令嬢達ならば頬を染めて恥じらうのであろうが、あいにく私には何かをたくらんでいるようにしか見えない
聞かなければよかったと後悔するがもう遅い
ひきつりそうになる表情筋を叱咤して笑顔を保ちながら口を開いた

「…私を、ですか?
なにかご用でしょうか?」

とりあえずウインクはスルーしてたずねると、彼は持っていた鞄の中から一通の封筒を取り出した

「これを渡したくてね」
「?これは…?」

差し出された封筒を反射的に受け取り、差出人を確認しようと裏返した私は、今度こそ自分の表情が強ばったのを感じた
そこにはアンバー王国王室を表す印璽いんじが押してあったのだ
そんな私の反応を知ってか知らずかレオナルド様は楽しげに言葉を発する

「休暇中に僕の誕生パーティーがあるんだ
その招待状だよ
他国からも学校の友人や外交関係でそれなりの人数が参加予定だから…
セシリア嬢も友人として来てくれると嬉しいな」

一般的には無邪気に見えるであろう笑顔でそういうレオナルド様

…この人はほんとに何を考えているのだろうか
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