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第十幕 革命前夜
支配者階級の子供
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その夜のこと。
みな寝静まったテントを抜け出し、茂みに入って用を足そうとしていたら、背後に人の気配がした。
「なんだソウタ、お前もか」
「ああ、ジゴさん」
「連れション、いいか?」
「もちろん」
ジゴさんと並んで水音を立てた。
「もうとっくに春なのに冷えるな」
「ですね。この辺りは標高が高いからでしょうか」
「だろうな」
2人そろってぶるぶるしながらイチモツを収納する。
「そういえばソウタ」
「何ですか?」
「俺はいつ孫の顔を見られるんだ?」
思わずずっこけた。
「ま、孫って……僕たちまだ結婚してないですよ」
「何だ、まだしてないのか。俺もナギも大賛成だぞ。早くしちまえ。っつか、結婚なんかしなくても孫はできるだろ」
「い、いいんですか?」
「いいよ全然。俺とナギだって、夫婦として役場に登録したのはニコが生まれてからだ」
「そ、そうなんですか……でもニコは結婚式をして欲しいみたいで、僕も何となく正式に結婚してないと先に進めなくって」
というのはちょっとウソがある。本当は相変わらず鼻血が邪魔するからだ。
「ふうん、そうか……」
ジゴさんはちょっと思案顔になった。
「何だか目が覚めちまったな。ソウタ、ちょっと話に付き合ってくれるか?」
「ええ、もちろん!」
俺の方もいろいろ話をしたいことがあるんだ。いいタイミングだ。男2人で消えかかった焚き火をおこし直し、あぐらをかいて座った。
「以前聞いたが、ソウタのいた世界じゃ、人はみな長生きだそうだな」
「そうですね。平均寿命は80歳を越えてます」
「そうか……この世界はどのくらいか知ってるか?」
「いいえ」
「だいたい40代だ。60歳まで生きたらかなりの長生きだ」
「えっ? そんなに短命なんですか」
「そうだ。簡単な傷や病気なら癒歌で治るが、大ケガや重病になるとそうはいかない。しかも世の中の至る所でしょっちゅう争いや諍いが起る。20代や30代でも、運の悪いやつはどんどん死んでいく」
なるほどな……俺の来た世界は平和だったからな。
「だから15歳になって、男も女も子供を作れる身体になったら、すぐに子作りに入る。ぼやぼやしてると子孫を残せないからな。俺とナギなんか、20歳過ぎて結婚したから、かなり晩婚の方だ」
「そうなんですか……」
ジゴさんはふうっと一息ついて続けた。
「だから俺もナギも、そしてハルも、もう人生残りわずかだ。たぶんこれから起こる革命の中で死ぬことになるだろう。俺たちの命は惜しくない。しかし、お前たちは生き急ぐな。生き延びて、平和な世の中で子供を産み育てていくんだ」
「ジゴさんたちの命は惜しいですよ! ジゴさんこそ生き急がないで下さい」
「いや、俺たちは長生きすべきじゃないんだよ。早く死ぬべきなんだ。ちょっとでも世の中のためになって、早く死ぬべきなんだ」
「な、何でですか!?」
思わず声が大きくなって、シーッと制された。
「あのな、ソウタ」
「何ですか?」
「これは、ニコにも言ってないことなんだ。言ったらいろいろ悩むだろうと思ってな。でもお前には言っとこうと思う」
「……はい」
ジゴさんは声を落とし打ち明け話を始めた。
「俺の生まれた家は首都ジャコにある。しかも大臣たちの邸宅が並ぶお屋敷街だ」
「え? ということは……」
「そうだ。俺は実は『黙呪王の金庫番』と呼ばれてる財務大臣バグの三男坊だ」
!!
びっくりして大声が出そうになった。
良い所の生まれだ……とは思ってたが、そこまでお偉いさんの家だったとは……
「どうだ? 俺に向かって唾を吐きたくなっただろ?」
「そ、そんなこと、あるわけないじゃないですか。父親が誰だろうと関係ないです。その人はその人です」
俺は何だか自分にも言い聞かせるように言った。
「ありがとう。そう言ってくれると気が楽になるよ」
「っていうか僕、ジゴさんと普通にしゃべってていいんですか? 本当はひざまずかないといけないとか」
「んなわけないだろ。むしろ俺の方が世の中の人間に申し訳なくってひざまずきたいぐらいだ」
自嘲っぽく笑う。
「三男坊といっても、間に姉貴が2人いるから、5人兄弟の末っ子だ。屋敷の中じゃ扱いは軽い。兄貴たちはお勉強、姉貴たちは習い事で忙しいが、俺は放置だ。退屈な毎日さ。だからたいてい出入りの商人の子供たちと遊んでたんだ。その中にな、耳が尖った子がいたんだ」
「あ、それがハルさんですね」
「その通り。有力な武器商人の子供なんだが、やたらひょろ長くて耳が尖ってるだろ。いじめられてたんだ。エルフだ、耳長族だってな」
やっぱりな……可哀想に……
「俺も屋敷の中では邪魔者さ。だから妙に気が合ってな。いつも2人で遊ぶようになったんだ」
「ガチの幼なじみなんですね」
「そうさ。ハルの生い立ちを知ってるか?」
「あ……はい。聞かせてもらいました」
「その奏鳴剣のいわれも聞いたか?」
「はい……確かお母さんの形見だとか」
「そうなんだ。ある時、それを見せられて、あいつの母さんの話を聞いてな、それまでうすうす感じてたことがはっきりしたんだ。この世の中は間違ってるって。じゃなきゃ、あんなひどいことが起こるわけがない」
「エルフのことですか?」
「そうだ。エルフだけじゃない。ゴブリンだってそうだ。支配する側と支配される側がいる。そして支配する側は何だってやり放題だ。傷ついたエルフの女戦士を性奴隷にして子供を産ませるなんて朝飯前さ。吐き気がするだろう?」
「……」
言葉が出ない。
「しかも支配する側ったって大した人間じゃない。たまたま支配する側に生まれたっていうだけだ。中身は同じ……いや、むしろ無能な奴が多かったな」
ジゴさんは辛辣だ。
「支配する、される、その唯一の違いは、黙呪兵を持ってるかどうかだ。結局、それだけなんだ」
やっぱり、そうなんだな。黙呪兵、それが全ての鍵を握ってるわけだ。
「だいたい、民衆にはあれだけ歌や音楽を禁じてるのに、大臣のお屋敷の中は歌も音楽もOKなんだ。ふざけてるだろう?」
「え? そうなんですか」
「そうさ。だから俺とハルはしょっちゅう屋敷の地下にこもって歌術や奏鳴剣の練習をしてたんだ。そして俺が15歳になった夜、一緒に家出して旅人になったんだ」
15歳の夜って……バイク盗んで走り出したんじゃないだろうな。
「親たちも厄介払いができたと思ったんだろう。追われることもなかった。俺たちは歌術の腕だけを頼りに旅人として大陸北部を放浪した。金なんてないからな、ほとんど野宿だ。大臣の息子と武器商人の息子がだ。笑えるだろ」
「いや、笑えないです。カッコいいです。カッコ良過ぎです」
「そうか? そんなある時、酒場で奴隷商人たちが話してるのが耳に入ったんだ。何があったのか良家のお嬢様が家出した。それをうまく拉致ったんだが、すげえ上玉だ。どこの売春宿に売り飛ばそうか、それとも今からちょっと味見しようか……そんな話だった。俺とハルはそいつの後をつけ、潜伏場所を急襲してお嬢様を助け出した。それがナギだ」
「す、すごい。まるで映画かゲームですね」
「映画? ゲーム? 何だそりゃ? まあいいや。で、あいつ、何で家出したと思う?」
「さあ……でもお嬢様が家出するなんてよっぽどですよね」
「それがな、何でも豚みたいな大臣と政略結婚させられそうになって、家出したらしい」
「ああ、なるほど……って、大臣と結婚ってことは、ナギさんの実家もすごい家なんですね?」
「ああ。あいつの親父は親衛隊の副長官さ」
!!
絶句した。
「ふふふ、財務大臣に武器商人に親衛隊幹部だ。悪の3大巨頭がそろってるだろ? その子供たちがレジスタンスなんだ。笑っちゃうだろ」
どうにも言葉が出ない。
「だから俺たちは、親兄弟と刺し違えてこの世から消えるべき存在なんだよ。長生きなんてしてる場合じゃない。あいつらを倒して、世の中に貢献して、消えるべきなんだよ」
いや、違う。消えて欲しくない。ずっと俺たちを見守っていて欲しい。しかしジゴさんの言葉にはそんな甘えを許さない重さがあった。
そもそも支配者階級の子供に生まれるって、どんな気分なんだろう?
きっとたいていの人間は喜んでその立場を受け入れ、甘い汁でお腹いっぱいになるんだろう。でも『これは何かおかしい』と気付く人もいるんだ。でもそうなると辛いよな。自分の存在そのものを疑うことになってしまう。
ジゴさんたちも、悩みに悩んで、葛藤しまくって、それで家を出たんだ。そしてこの世の中を変えようと思ってレジスタンスになったんだ。
いや、でも『消えるべき』『早く死ぬべき』存在なんて、ないと思う。支配者階級の子供だって、普通に生きて行っていいはずだ。
みな寝静まったテントを抜け出し、茂みに入って用を足そうとしていたら、背後に人の気配がした。
「なんだソウタ、お前もか」
「ああ、ジゴさん」
「連れション、いいか?」
「もちろん」
ジゴさんと並んで水音を立てた。
「もうとっくに春なのに冷えるな」
「ですね。この辺りは標高が高いからでしょうか」
「だろうな」
2人そろってぶるぶるしながらイチモツを収納する。
「そういえばソウタ」
「何ですか?」
「俺はいつ孫の顔を見られるんだ?」
思わずずっこけた。
「ま、孫って……僕たちまだ結婚してないですよ」
「何だ、まだしてないのか。俺もナギも大賛成だぞ。早くしちまえ。っつか、結婚なんかしなくても孫はできるだろ」
「い、いいんですか?」
「いいよ全然。俺とナギだって、夫婦として役場に登録したのはニコが生まれてからだ」
「そ、そうなんですか……でもニコは結婚式をして欲しいみたいで、僕も何となく正式に結婚してないと先に進めなくって」
というのはちょっとウソがある。本当は相変わらず鼻血が邪魔するからだ。
「ふうん、そうか……」
ジゴさんはちょっと思案顔になった。
「何だか目が覚めちまったな。ソウタ、ちょっと話に付き合ってくれるか?」
「ええ、もちろん!」
俺の方もいろいろ話をしたいことがあるんだ。いいタイミングだ。男2人で消えかかった焚き火をおこし直し、あぐらをかいて座った。
「以前聞いたが、ソウタのいた世界じゃ、人はみな長生きだそうだな」
「そうですね。平均寿命は80歳を越えてます」
「そうか……この世界はどのくらいか知ってるか?」
「いいえ」
「だいたい40代だ。60歳まで生きたらかなりの長生きだ」
「えっ? そんなに短命なんですか」
「そうだ。簡単な傷や病気なら癒歌で治るが、大ケガや重病になるとそうはいかない。しかも世の中の至る所でしょっちゅう争いや諍いが起る。20代や30代でも、運の悪いやつはどんどん死んでいく」
なるほどな……俺の来た世界は平和だったからな。
「だから15歳になって、男も女も子供を作れる身体になったら、すぐに子作りに入る。ぼやぼやしてると子孫を残せないからな。俺とナギなんか、20歳過ぎて結婚したから、かなり晩婚の方だ」
「そうなんですか……」
ジゴさんはふうっと一息ついて続けた。
「だから俺もナギも、そしてハルも、もう人生残りわずかだ。たぶんこれから起こる革命の中で死ぬことになるだろう。俺たちの命は惜しくない。しかし、お前たちは生き急ぐな。生き延びて、平和な世の中で子供を産み育てていくんだ」
「ジゴさんたちの命は惜しいですよ! ジゴさんこそ生き急がないで下さい」
「いや、俺たちは長生きすべきじゃないんだよ。早く死ぬべきなんだ。ちょっとでも世の中のためになって、早く死ぬべきなんだ」
「な、何でですか!?」
思わず声が大きくなって、シーッと制された。
「あのな、ソウタ」
「何ですか?」
「これは、ニコにも言ってないことなんだ。言ったらいろいろ悩むだろうと思ってな。でもお前には言っとこうと思う」
「……はい」
ジゴさんは声を落とし打ち明け話を始めた。
「俺の生まれた家は首都ジャコにある。しかも大臣たちの邸宅が並ぶお屋敷街だ」
「え? ということは……」
「そうだ。俺は実は『黙呪王の金庫番』と呼ばれてる財務大臣バグの三男坊だ」
!!
びっくりして大声が出そうになった。
良い所の生まれだ……とは思ってたが、そこまでお偉いさんの家だったとは……
「どうだ? 俺に向かって唾を吐きたくなっただろ?」
「そ、そんなこと、あるわけないじゃないですか。父親が誰だろうと関係ないです。その人はその人です」
俺は何だか自分にも言い聞かせるように言った。
「ありがとう。そう言ってくれると気が楽になるよ」
「っていうか僕、ジゴさんと普通にしゃべってていいんですか? 本当はひざまずかないといけないとか」
「んなわけないだろ。むしろ俺の方が世の中の人間に申し訳なくってひざまずきたいぐらいだ」
自嘲っぽく笑う。
「三男坊といっても、間に姉貴が2人いるから、5人兄弟の末っ子だ。屋敷の中じゃ扱いは軽い。兄貴たちはお勉強、姉貴たちは習い事で忙しいが、俺は放置だ。退屈な毎日さ。だからたいてい出入りの商人の子供たちと遊んでたんだ。その中にな、耳が尖った子がいたんだ」
「あ、それがハルさんですね」
「その通り。有力な武器商人の子供なんだが、やたらひょろ長くて耳が尖ってるだろ。いじめられてたんだ。エルフだ、耳長族だってな」
やっぱりな……可哀想に……
「俺も屋敷の中では邪魔者さ。だから妙に気が合ってな。いつも2人で遊ぶようになったんだ」
「ガチの幼なじみなんですね」
「そうさ。ハルの生い立ちを知ってるか?」
「あ……はい。聞かせてもらいました」
「その奏鳴剣のいわれも聞いたか?」
「はい……確かお母さんの形見だとか」
「そうなんだ。ある時、それを見せられて、あいつの母さんの話を聞いてな、それまでうすうす感じてたことがはっきりしたんだ。この世の中は間違ってるって。じゃなきゃ、あんなひどいことが起こるわけがない」
「エルフのことですか?」
「そうだ。エルフだけじゃない。ゴブリンだってそうだ。支配する側と支配される側がいる。そして支配する側は何だってやり放題だ。傷ついたエルフの女戦士を性奴隷にして子供を産ませるなんて朝飯前さ。吐き気がするだろう?」
「……」
言葉が出ない。
「しかも支配する側ったって大した人間じゃない。たまたま支配する側に生まれたっていうだけだ。中身は同じ……いや、むしろ無能な奴が多かったな」
ジゴさんは辛辣だ。
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やっぱり、そうなんだな。黙呪兵、それが全ての鍵を握ってるわけだ。
「だいたい、民衆にはあれだけ歌や音楽を禁じてるのに、大臣のお屋敷の中は歌も音楽もOKなんだ。ふざけてるだろう?」
「え? そうなんですか」
「そうさ。だから俺とハルはしょっちゅう屋敷の地下にこもって歌術や奏鳴剣の練習をしてたんだ。そして俺が15歳になった夜、一緒に家出して旅人になったんだ」
15歳の夜って……バイク盗んで走り出したんじゃないだろうな。
「親たちも厄介払いができたと思ったんだろう。追われることもなかった。俺たちは歌術の腕だけを頼りに旅人として大陸北部を放浪した。金なんてないからな、ほとんど野宿だ。大臣の息子と武器商人の息子がだ。笑えるだろ」
「いや、笑えないです。カッコいいです。カッコ良過ぎです」
「そうか? そんなある時、酒場で奴隷商人たちが話してるのが耳に入ったんだ。何があったのか良家のお嬢様が家出した。それをうまく拉致ったんだが、すげえ上玉だ。どこの売春宿に売り飛ばそうか、それとも今からちょっと味見しようか……そんな話だった。俺とハルはそいつの後をつけ、潜伏場所を急襲してお嬢様を助け出した。それがナギだ」
「す、すごい。まるで映画かゲームですね」
「映画? ゲーム? 何だそりゃ? まあいいや。で、あいつ、何で家出したと思う?」
「さあ……でもお嬢様が家出するなんてよっぽどですよね」
「それがな、何でも豚みたいな大臣と政略結婚させられそうになって、家出したらしい」
「ああ、なるほど……って、大臣と結婚ってことは、ナギさんの実家もすごい家なんですね?」
「ああ。あいつの親父は親衛隊の副長官さ」
!!
絶句した。
「ふふふ、財務大臣に武器商人に親衛隊幹部だ。悪の3大巨頭がそろってるだろ? その子供たちがレジスタンスなんだ。笑っちゃうだろ」
どうにも言葉が出ない。
「だから俺たちは、親兄弟と刺し違えてこの世から消えるべき存在なんだよ。長生きなんてしてる場合じゃない。あいつらを倒して、世の中に貢献して、消えるべきなんだよ」
いや、違う。消えて欲しくない。ずっと俺たちを見守っていて欲しい。しかしジゴさんの言葉にはそんな甘えを許さない重さがあった。
そもそも支配者階級の子供に生まれるって、どんな気分なんだろう?
きっとたいていの人間は喜んでその立場を受け入れ、甘い汁でお腹いっぱいになるんだろう。でも『これは何かおかしい』と気付く人もいるんだ。でもそうなると辛いよな。自分の存在そのものを疑うことになってしまう。
ジゴさんたちも、悩みに悩んで、葛藤しまくって、それで家を出たんだ。そしてこの世の中を変えようと思ってレジスタンスになったんだ。
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