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しおりを挟む「結局、セレナードはなにを提案したかったんです?」
生態系の違いを静かに受け入れていると、司会の副会長が問いかけてきた。
そうだ、提案をするために挙手をしたんだった。
「睡眠時間の確保のため、お昼寝タイムの導入を提案する!!」
腰に手を当てて立ち上がり、堂々と宣言した。
「「却下」」
「なぜだっ?!」
「実際問題、それは厳しいですね。授業以外の時間が加わればその分帰宅が遅くなります。それでは困る生徒も多いでしょう」
「それなら問題ない!お昼寝タイムを授業に充てればいいんだ。実技系の授業でなく暗記系の授業なら睡眠学習が可能だ!生徒が寝ている間、教師には板書と当てるのを失くして授業を進めてもらえばいい」
「……新手の教師イジメか」
「しかも悪質」
……なぜか反応が悪い。
「なにが不満なんだ?」
「なにがって言われてもな……そもそも睡眠学習とか無理だろ」
書記の言葉に目をぱちくりと見開く。
なにを言ってるんだ?
「もしかして……睡眠学習をしたことがないのか?」
まさかと思って問いかければ、まさかしてんの?って目で見られた。
「信じられない。あんなにも効率的な学習方法を取り入れないなんてっ!僕は暗記系のテスト勉強はいつもそうだぞ?」
テスト期間中は使用人たちが読み上げをしてくれる。
さすがに数学など問題を解く系は無理だが、睡眠は知識を脳内で整理・記憶もしてくれるから効率的な学習には必要不可欠。
睡眠の素晴らしさをとつとつと説けば、僕の教えに心を打たれたのか沈黙が広がった。
「……先輩って……たしか、学年一位でしたよね?」
弟子の問いに胸を張ってうむ、と頷く。
「そうだ!僕はこの学習法で入学以来一位をキープしているぞ!」
「「「……」」」
「理不尽すぎんだろっ!!」
沈黙から一転、バンッッと机を叩いて書記が吠えた。
どうした?
情緒不安定か?
きっと睡眠が足りないんだ。
睡眠は心身の健康維持にも至って有益だぞ。
「諦めろ」
書記の肩に手をかけ、エリオットが達観したように呟いた。
ちらりと視線が僕へと向く。
「そいつはただのアホじゃない。アホはアホでも、たぐいまれな美貌と無駄なスペックを与えられた “神に愛されしアホ” だ」
「……神に愛されしアホ」
なんか変な称号をつけられた……。
「僕はアホじゃない」
「アホだろ」
「アホじゃない」
「自覚のないアホ」
「アホっていう方がアホだ」
アホ論争を遮るようにパンパンと音が響いた。
両手を打ち鳴らし僕らを止めたのは副会長だ。
まったく、会長に書記と役職持ちが自由人ばかりで副会長は大変だな。
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