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おまけ ~失礼ながら殿下……結婚は断る!!~
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あれから二日、なぜかバルドは家に居座っている。
「いい加減帰ろうよ、ねえ。
っていうかさ、なんでウチに泊まってるの?」
「貴女の傍にいたいので……」
またこれだ。
昨日も一昨日もこの返事。
「ということで婚姻を結んでください」
「どこが『ということで』なのよ。そして断る」
「なぜですか?」
きっぱり断っても聞いてくるバルド。
「なぜって……私バルドのことあんまり知らないから。昨日も言ったよね」
「それについては説明しました」
そう、昨日もこのやり取りになり、バルドの誕生から今までを延々と説明されたのだ。
「俺は貴女のためならば何度でも説明しますが……」
「いらない。やめて。生き地獄だから」
「ではなぜ?」
「それは……」
むぐぐ、と口をつぐむ。
正直なところ自分がなぜ嫌がっているのかがわからない。
理由がわからないのだから答えようがない……のだが……
「バルド、何考えてるのかまったく掴めないんだもん……」
口が自然と動いていた。
この世界に魔法があるなどとは聞いたことがないし、本心なのか。私の……
顔が真っ赤になっていった。バレたくない一心で顔を背ける。
「……そんなことですか」
「そんなこと……!?」
「ええ。そんなこと、です」
『そんなこと』なんて酷い、と声を荒げるが、撤回どころか焦ることもしない。
「だって俺の考えてることなんて一つしかありませんから」
「一つって……何?」
それがわかれば苦労はない。さも当然のように言わないでほしい。
「簡単なことですよ? ……貴女が好き」
「はあ!?」
真面目な顔で言うものだからなおさら恥ずかしい。
「『そんなこと』でしょう?」
「バ、バカ!」
「断る理由はなくなりましたね。婚姻を……」
「断る!」
そう部屋からバルドを叩き出す。
ああもう……余計に顔が赤くなったじゃないか。
「いい加減帰ろうよ、ねえ。
っていうかさ、なんでウチに泊まってるの?」
「貴女の傍にいたいので……」
またこれだ。
昨日も一昨日もこの返事。
「ということで婚姻を結んでください」
「どこが『ということで』なのよ。そして断る」
「なぜですか?」
きっぱり断っても聞いてくるバルド。
「なぜって……私バルドのことあんまり知らないから。昨日も言ったよね」
「それについては説明しました」
そう、昨日もこのやり取りになり、バルドの誕生から今までを延々と説明されたのだ。
「俺は貴女のためならば何度でも説明しますが……」
「いらない。やめて。生き地獄だから」
「ではなぜ?」
「それは……」
むぐぐ、と口をつぐむ。
正直なところ自分がなぜ嫌がっているのかがわからない。
理由がわからないのだから答えようがない……のだが……
「バルド、何考えてるのかまったく掴めないんだもん……」
口が自然と動いていた。
この世界に魔法があるなどとは聞いたことがないし、本心なのか。私の……
顔が真っ赤になっていった。バレたくない一心で顔を背ける。
「……そんなことですか」
「そんなこと……!?」
「ええ。そんなこと、です」
『そんなこと』なんて酷い、と声を荒げるが、撤回どころか焦ることもしない。
「だって俺の考えてることなんて一つしかありませんから」
「一つって……何?」
それがわかれば苦労はない。さも当然のように言わないでほしい。
「簡単なことですよ? ……貴女が好き」
「はあ!?」
真面目な顔で言うものだからなおさら恥ずかしい。
「『そんなこと』でしょう?」
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ああもう……余計に顔が赤くなったじゃないか。
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