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第一章 底辺配信者、スライムを拾う
第1話 スライムを保護した。
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また、再生数が三桁を切っている。
「ああ、ボクはどうすればいいんだ……」
仕事をやめて、ダンジョン配信者になって、一年が過ぎた。
それなりのアイテムを集めて、そこそこの装備を整えてある。
ギリギリ、収益化圏内といったところか。
でも、それでバズるなんて初期の動画配信者まで。
日本にダンジョンができてある程度経ってから配信者になってからでは、遅いのだ。
強いのはいつも、ファーストペンギンである。
最初の一歩を踏み出した人が、常に頂点に立つ。
ダンジョン攻略特化動画サイトは「ダンチューブ」は、今や全世界登録者数「十億人」を超えた。つい数年前までは、キワモノサイトだったのに、
そんなサイトでは、ボクみたいなのはまさに底辺である。ミジンコ以下の存在でしかない。
今では、ダンジョンの収益の方が上回っているなあ。それでも、バイトしたほうがマシな稼ぎである。
「はあ……ん?」
何かが、プルプルと震えていた。
スライムだ。このダンジョンで最下級のモンスターである。
こんなの倒したくらいで、特に収益が出るわけじゃない。
無視するか。
ほうっておいても、死んでしまいそうだし。
でも、待てよ。
コイツを連れて帰って仲間にしてもいいかも。
スライムをテイムする動画は、腐るほどある。
「テイマー」系のスキルさえ手に入れれば、モンスターを仲間にできるのだ。
ボクもテイマーは楽そうだったので、あとちょっと稼げれば考えていた。
しかし、そうそう稼げない。
仕方なく、金のかかるテイム系スキルの取得はあきらめた。
実際、スライムをテイムした動画主は、ほとんどが途中で手放している。何でも食べるが、戦闘に向かないからだ。
だけど、このスライムを助けられるのは、今しかない。
それに、なんか、他人の気がしなかった。
同じような底辺なのは、人もモンスターも変わらない。
だったら底辺同士、仲良くしようじゃないか。
「おいで」
ボクは、自分の手にスライムを乗せた。
「かわいい、のか? わからないが。とにかく元気づけよう」
ボクは、ポーションを飲ませる。
「おお、飲んでる飲んでる!」
はちみつとレモンを混ぜた飲料水と同じ味なんだけど、ポーションってスライムにも有効なんだな。
「元気になったみたいだ。一緒に帰ろうか?」
冒険者ギルドで、このスライムをテイムすることにしたと報告する。
「お待ちしていました。ツヨシさん」
最弱動画勢冒険者なのに、ボクの名前はツヨシという。
名前負けしているなあ。
「このスライムを、テイムしたいです。貯めていたポイントを、一つ消費しますね」
「では、スキル取得でいいですね?」
「お願いします」
受付のお姉さんが、ボクの手の甲に四角いスタンプを押す。
手にはじっとりとした感触だけが残り、QRコードがうっすら淡く光る。
これはナノマシンであり、各種スキルはこのスタンプで手に入れるのだ。
スキルを取得し、さっそくスライムをテイムした。
これで、このスライムはボクだけのものに。
モンスターを育てるのにはお金がかさむけど、いいんだ。
ボクは、この子と生きよう。
「おお、スライムちゃんですか。女の子ですね」
「スライムって、性別があるんですか?」
「はい。人間にはわかりませんが、モンスターにも生殖器官があるんです」
スライムちゃんは、ボクにべったりとくっつく。
「懐いていますね」
「食べられちゃったりはしないですか?」
「ありえません。さっきテイムなさったので、あなたをツガイと思っているみたいですね」
それって、配偶者ってこと? 控除で税金が安くなったりしないかな?
モンスターのお嫁さんかぁ。
どうせボクなんて人間にはモテないから、それもいいかもね。
「お名前を決めてあげてください。それで、ちゃんということを聞きますよ」
「では、ワラビで」
ワラビモチからなんだけど、安直だったかな?
ぷるん、と、ワラビがはね飛んだ。
「気に入ったみたいです。では、ワラビちゃんはあなたのモンスターとなりました。頭上に名前も表示されていますので、冒険者にも認識してもらえますよ」
ナノマシンを体内に取り込んだおかげで、ボクたち冒険者は頭上に登録ネームが浮かぶようになっている。
同時に、目が配信カメラになっちゃうのが難点だけどね。
いわゆる「ドラレコ」のような機能であり、冒険者に起きたことを随時リアルタイムでギルドが把握するためのものだ。
「よし。帰ろう。ワラビ」
帰りにお肉や野菜、魚やペットフードなどを買い込んだ。ついでに、お酒も。
子どもなんていないのに、離乳食まで買ってしまったよ。
でもこれは、二人のためのやむを得ない消費だ。
「よし。あーん」
ボクは、ワラビに色々と食べさせる。
何を食べると喜ぶのか、確認するためだ。
お肉は食べるけど、焼いたものなら喜ぶ。
お魚は、生食も調理済みもOK。
野菜は、渋々って感じ。
離乳食やお酒は、あまり好きじゃないみたい。
ボクも苦手なので、近所のご夫婦にすべてあげた。
「じゃあ、お風呂入って寝ようか」
ボクはワラビと一緒に湯に浸かる。
入浴剤の成分を吸収してしまい、ワラビが入浴剤と同じ色になったときは笑った。
目を覚ましても同じ色だったら、どうしよう。
そんなことを考えつつ、ボクは眠りについた。
目を覚まして、大事なことに気づく。
視覚の遮断を、していなかったのだ。
ヤバイヤバイよ。
家に帰るところとか、バッチリ映っている。
住所が、特定されちゃったかも。
まあ、ボクみたいなド底辺なんて追いかける人なんて、いないだろうけど。
プル、プル、と、スマホの前でワラビが飛び跳ねていた。
なんだろう? 動画を見ろっていうのか?
たしかに、チェックしておいたほうがいいよね。
「バズってる……」
ボクの動画が、やたら伸びていた。
スライム観察日記として。
「ああ、ボクはどうすればいいんだ……」
仕事をやめて、ダンジョン配信者になって、一年が過ぎた。
それなりのアイテムを集めて、そこそこの装備を整えてある。
ギリギリ、収益化圏内といったところか。
でも、それでバズるなんて初期の動画配信者まで。
日本にダンジョンができてある程度経ってから配信者になってからでは、遅いのだ。
強いのはいつも、ファーストペンギンである。
最初の一歩を踏み出した人が、常に頂点に立つ。
ダンジョン攻略特化動画サイトは「ダンチューブ」は、今や全世界登録者数「十億人」を超えた。つい数年前までは、キワモノサイトだったのに、
そんなサイトでは、ボクみたいなのはまさに底辺である。ミジンコ以下の存在でしかない。
今では、ダンジョンの収益の方が上回っているなあ。それでも、バイトしたほうがマシな稼ぎである。
「はあ……ん?」
何かが、プルプルと震えていた。
スライムだ。このダンジョンで最下級のモンスターである。
こんなの倒したくらいで、特に収益が出るわけじゃない。
無視するか。
ほうっておいても、死んでしまいそうだし。
でも、待てよ。
コイツを連れて帰って仲間にしてもいいかも。
スライムをテイムする動画は、腐るほどある。
「テイマー」系のスキルさえ手に入れれば、モンスターを仲間にできるのだ。
ボクもテイマーは楽そうだったので、あとちょっと稼げれば考えていた。
しかし、そうそう稼げない。
仕方なく、金のかかるテイム系スキルの取得はあきらめた。
実際、スライムをテイムした動画主は、ほとんどが途中で手放している。何でも食べるが、戦闘に向かないからだ。
だけど、このスライムを助けられるのは、今しかない。
それに、なんか、他人の気がしなかった。
同じような底辺なのは、人もモンスターも変わらない。
だったら底辺同士、仲良くしようじゃないか。
「おいで」
ボクは、自分の手にスライムを乗せた。
「かわいい、のか? わからないが。とにかく元気づけよう」
ボクは、ポーションを飲ませる。
「おお、飲んでる飲んでる!」
はちみつとレモンを混ぜた飲料水と同じ味なんだけど、ポーションってスライムにも有効なんだな。
「元気になったみたいだ。一緒に帰ろうか?」
冒険者ギルドで、このスライムをテイムすることにしたと報告する。
「お待ちしていました。ツヨシさん」
最弱動画勢冒険者なのに、ボクの名前はツヨシという。
名前負けしているなあ。
「このスライムを、テイムしたいです。貯めていたポイントを、一つ消費しますね」
「では、スキル取得でいいですね?」
「お願いします」
受付のお姉さんが、ボクの手の甲に四角いスタンプを押す。
手にはじっとりとした感触だけが残り、QRコードがうっすら淡く光る。
これはナノマシンであり、各種スキルはこのスタンプで手に入れるのだ。
スキルを取得し、さっそくスライムをテイムした。
これで、このスライムはボクだけのものに。
モンスターを育てるのにはお金がかさむけど、いいんだ。
ボクは、この子と生きよう。
「おお、スライムちゃんですか。女の子ですね」
「スライムって、性別があるんですか?」
「はい。人間にはわかりませんが、モンスターにも生殖器官があるんです」
スライムちゃんは、ボクにべったりとくっつく。
「懐いていますね」
「食べられちゃったりはしないですか?」
「ありえません。さっきテイムなさったので、あなたをツガイと思っているみたいですね」
それって、配偶者ってこと? 控除で税金が安くなったりしないかな?
モンスターのお嫁さんかぁ。
どうせボクなんて人間にはモテないから、それもいいかもね。
「お名前を決めてあげてください。それで、ちゃんということを聞きますよ」
「では、ワラビで」
ワラビモチからなんだけど、安直だったかな?
ぷるん、と、ワラビがはね飛んだ。
「気に入ったみたいです。では、ワラビちゃんはあなたのモンスターとなりました。頭上に名前も表示されていますので、冒険者にも認識してもらえますよ」
ナノマシンを体内に取り込んだおかげで、ボクたち冒険者は頭上に登録ネームが浮かぶようになっている。
同時に、目が配信カメラになっちゃうのが難点だけどね。
いわゆる「ドラレコ」のような機能であり、冒険者に起きたことを随時リアルタイムでギルドが把握するためのものだ。
「よし。帰ろう。ワラビ」
帰りにお肉や野菜、魚やペットフードなどを買い込んだ。ついでに、お酒も。
子どもなんていないのに、離乳食まで買ってしまったよ。
でもこれは、二人のためのやむを得ない消費だ。
「よし。あーん」
ボクは、ワラビに色々と食べさせる。
何を食べると喜ぶのか、確認するためだ。
お肉は食べるけど、焼いたものなら喜ぶ。
お魚は、生食も調理済みもOK。
野菜は、渋々って感じ。
離乳食やお酒は、あまり好きじゃないみたい。
ボクも苦手なので、近所のご夫婦にすべてあげた。
「じゃあ、お風呂入って寝ようか」
ボクはワラビと一緒に湯に浸かる。
入浴剤の成分を吸収してしまい、ワラビが入浴剤と同じ色になったときは笑った。
目を覚ましても同じ色だったら、どうしよう。
そんなことを考えつつ、ボクは眠りについた。
目を覚まして、大事なことに気づく。
視覚の遮断を、していなかったのだ。
ヤバイヤバイよ。
家に帰るところとか、バッチリ映っている。
住所が、特定されちゃったかも。
まあ、ボクみたいなド底辺なんて追いかける人なんて、いないだろうけど。
プル、プル、と、スマホの前でワラビが飛び跳ねていた。
なんだろう? 動画を見ろっていうのか?
たしかに、チェックしておいたほうがいいよね。
「バズってる……」
ボクの動画が、やたら伸びていた。
スライム観察日記として。
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・・・・
・・・
・・
・
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こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
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