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n回目の1201
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〈倉知編〉
いつもより早く夕飯と入浴を済ませた。
夜の十時。温かい布団の中、二人でとりとめのない会話をする。
あと少しで日付が変わる。
十二月一日になった瞬間におめでとうを言いたくて、内心で待ち構えていた。
加賀さんはもうすでに眠そうだった。
もう言ってしまおうか。
誰よりも早く祝福したい。
もし、誰かがフライングで「おめでとうメール」を送ったら。
その瞬間に一番乗りを奪われてしまう。
「加賀さん大好き。誕生日おめでとうございます」
早口で言うと、加賀さんが俺を見た。すぐそばに、美しい顔がある。急いで抱きしめて、キスをした。
「加賀さん加賀さん、好き、どうしよう、大好き」
「うん、あれ、もう明日になった?」
突然一人で盛り上がる俺にされるがままの加賀さんが、冷静に訊いた。
「いえ、まだ二時間あります」
「何、我慢できない?」
目を細めた蠱惑的な表情に、ドキッとした。俺の胸に頭を乗せていた加賀さんが「はは」と面白そうに笑った。
「心臓、可愛い」
心臓の音が可愛い、ならまだわかる。心臓が可愛いなんてさすがに面白い。つられて笑ってしまった。
二人でほのぼのと笑い合う。一息ついたあとで、加賀さんが動いた。俺の体によじ登り、またいで、腹に乗る。上から顔を覗き込みながら、髪を優しく撫でてくれた。
「なんか目ぇ覚めたな。倉知君が可愛くて」
「あっ」
「え、どした。まだなんもしてないのに急に喘ぐなよ」
「いえ、あの、喘いでません。えっと、し、します? もう? 今から?」
加賀さんが軽く吹き出した。
「どうしよっかな」
これはあれだ。しましょう、と俺から言うのを待っている。
明日は平日で、二人とも仕事だ。今から始めてもいいのだろうか。
迷ったのは一瞬だった。
いいに決まっている。
だって、加賀さんの誕生日だ。厳密には二時間後だが、些末なことだ。
二時間なんて、あっという間だ。
「しましょう」
嬉しそうに笑う顔。
泣きたくなるくらい愛していて、もう、どうしようもない。
今年も、その先もずっと、俺が一番に祝えることが、幸せだ。
〈おわり〉
いつもより早く夕飯と入浴を済ませた。
夜の十時。温かい布団の中、二人でとりとめのない会話をする。
あと少しで日付が変わる。
十二月一日になった瞬間におめでとうを言いたくて、内心で待ち構えていた。
加賀さんはもうすでに眠そうだった。
もう言ってしまおうか。
誰よりも早く祝福したい。
もし、誰かがフライングで「おめでとうメール」を送ったら。
その瞬間に一番乗りを奪われてしまう。
「加賀さん大好き。誕生日おめでとうございます」
早口で言うと、加賀さんが俺を見た。すぐそばに、美しい顔がある。急いで抱きしめて、キスをした。
「加賀さん加賀さん、好き、どうしよう、大好き」
「うん、あれ、もう明日になった?」
突然一人で盛り上がる俺にされるがままの加賀さんが、冷静に訊いた。
「いえ、まだ二時間あります」
「何、我慢できない?」
目を細めた蠱惑的な表情に、ドキッとした。俺の胸に頭を乗せていた加賀さんが「はは」と面白そうに笑った。
「心臓、可愛い」
心臓の音が可愛い、ならまだわかる。心臓が可愛いなんてさすがに面白い。つられて笑ってしまった。
二人でほのぼのと笑い合う。一息ついたあとで、加賀さんが動いた。俺の体によじ登り、またいで、腹に乗る。上から顔を覗き込みながら、髪を優しく撫でてくれた。
「なんか目ぇ覚めたな。倉知君が可愛くて」
「あっ」
「え、どした。まだなんもしてないのに急に喘ぐなよ」
「いえ、あの、喘いでません。えっと、し、します? もう? 今から?」
加賀さんが軽く吹き出した。
「どうしよっかな」
これはあれだ。しましょう、と俺から言うのを待っている。
明日は平日で、二人とも仕事だ。今から始めてもいいのだろうか。
迷ったのは一瞬だった。
いいに決まっている。
だって、加賀さんの誕生日だ。厳密には二時間後だが、些末なことだ。
二時間なんて、あっという間だ。
「しましょう」
嬉しそうに笑う顔。
泣きたくなるくらい愛していて、もう、どうしようもない。
今年も、その先もずっと、俺が一番に祝えることが、幸せだ。
〈おわり〉
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閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
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2022.05.28
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お祝いのお言葉ありがとうございます。
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ありがとうございます!😊
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