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14 閑話 婚約破棄は突然に さらに後日談 その1
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前話を確認するのがめんどくさい人のための登場人物紹介
春日更紗: 勉強もでき、可愛くて愛想のいい美少女副会長。異世界転生だとか、乙女ゲーとかマニアックな言葉を使いたがるぞ♪ なんでもヒロインらしいよ♪
如月隼人: 成績優秀、真面目で長身のイケメンと評判の生徒会長。乙女ゲーのメインターゲットのはずが…。魔界の皇子だとか何とか…。異世界転生者のようです♪
小森真一: 小柄ではかなげな美少年で、一年で成績トップの書記。こちらも吸血鬼の由緒正しい侯爵家のどうこうとか…。
二階堂武士: 男子陸上部エースで、風紀委員長の精悍な長身の細マッチョ。精霊王の血筋がどうこうとか…。精霊王てなんですか?
平岡和則: 乙女ゲーの攻略対象のワイルドなイケメンで、正体は狼男。いろんな裏事情に詳しい。
神那岐 千早: 日本人形のような可愛らしい女の子。一四歳で、飛び級で瀬利亜と同級生で同居中。素朴で天然。姉代わりの瀬利亜が大好き。
綾小路 遥:: 名家の『かわいい系』のお嬢様で、瀬利亜たちの同級生。ある事情で瀬利亜にベタぼれ状態。
リディア アルテア サティスフィールド :風流院高校化学教師。金髪長身ウルトラグラマーのふわふわした優しい美女。なんか、スゴイ魔法使いらしい。瀬利亜が子供のころからの付き合いで、瀬利亜を『溺愛』している。
錦織光一:怪しい関西弁を操る軽いノリのイケメン物理教師として生徒たちの人気は高い。サイバーヒーロー『電脳マジシャン』や!瀬利亜はんから離れると寂しくて三日で死んでまうんや!…という悪質な噂が流れてるらしいわ。
石川瀬利亜 : どこのだれかは明明白で♪ 誰もがみんな知っている♪
シードラゴンのねえちゃんは♪ 正義の味方よ良い人よ♪
疾風のように現れて♪ すべてを壊し去っていく♪
シードラゴンは誰でしょう♪ 僕とあなたとの秘密だよ♪
(「だから!どうして私だけ紹介がぜんぜん違うわけ?!」《BY瀬利亜》)
※『生徒会引き継ぎの時期』が不適切だったので、一部設定を変更します。
春日更紗です。生徒会の次期会長副会長も決まり、また、三学期が終わる時期になったので、みんなで温泉旅行に行こうということになりました。
参加メンバーは私、如月会長、書記の小森君(次期副会長)、会計の水島さん(次期会長)、風紀委員長の二階堂君だ。
長髪の美人系の『できる女子』の水島さんは小森君に気があるようだけど、今のところ小森君は私に気があるんだよね…。その絡みもあり、水島さんは私とは仲は悪くないものの、少し距離を置いている。
温泉は駅から歩いて一五分くらいの場所にある『隠れた人気スポット』なのだ。
大浴場のほか、家族風呂や『混浴の外湯』まであり、この機会に『親睦を深め』ようと、もうどきどきです!!
そろそろ彼氏を誰にするか肚をくくりたいところなのですが…純粋にカッコいい如月会長は本当に素敵です…。かわいい系なのに、いざとなると精悍だとわかった小森君も『ギャップ萌え』があっていいですし…。
ワイルドな魅力の二階堂君もいいのよねえ…。
…えーと、これじゃあ『三股のちゃらちゃら狼男』平岡君のこと言えないよね?!
そんなことをメンバーの顔を見ながら汽車に乗っていたら、あっという間に駅に着いてしまいました。
旅館はそこそこ由緒ある老舗で、料理も評判がいいのだそうですが、その割にはお値段もリーズナブルらしく、宿泊がすごく楽しみです。
旅館に着くと、男女別の部屋の鍵をもらいました。
三人と二人に別れて寝るので、私と水島さんが同室に泊まります。
男女二人ずつだったら男子と女子が一人ずつ入れ替わって…いやいや、私はなんて想像をしているんだ?!
そして、部屋に荷物を置いてまずは一風呂浴びようかとなった時に水島さんがいつになく真剣な表情で口を開いた。
「あの、副会長。うすうすは気付いておられと思うんですが…。」
「あら、私はまもなく元副会長になるから、『春日』でいいよ。それより、今度はあなたが会長になられるのだからね。水島『時期会長』♪で、続きをお願いね。」
「はい、春日先輩。私は真剣に小森君のことが大好きです。春日先輩は今のところどなたとも付き合っておられないようですが、小森君のことをどうお考えなんですか?」
水島さんがじっと私を見つめてくる。
うわーー、直球勝負できたよ…。
水島さんは生徒会の仕事ぶりを見ても真面目で、思いやりも実行力もある本当にいい子なんだよね…。
ここまで真剣に言いだすのはすごく小森君が好きで、肚を括って行動しようということだろうな…。私は小森君のことは好きだけれど、今『恋人になってくれ!』と言われても返答できないくらいだし、いいや、小森君のことは水島さんに託そう!
…とここまで想って気が付きました。そうか、小森君には悪いけど、私は『水島さんに託してもいい』くらいにしか小森君のことを思っていなかったんだ。
ごめんね、小森君。
私は心の中で小森君に謝った後、口を開いた。
「水島さん、あなたの気持ちは分かったわ。よかったら応援させてくれると嬉しいな。」
「本当ですか?!!春日先輩!ありがとうございます!!私なんかじゃ春日先輩にとても勝てる気がしなかったので…。」
水島さんは嬉しそうに何度も何度もお辞儀をしてくる。
私たちはすっかり打ち解けた後、早速温泉に入ることにする。
まだ、明るいうちに露天の内湯に入ってくつろごうということになった。
きゃはは、うふふ言いながら浴衣を脱いでいると、聞いたことがあるようなおっとりした声が聞こえてきた。
「あらあ、春日さんと水島さん♪お二人も温泉旅行なの?」
振り返ると『驚愕の物体』が私たちの目に飛び込んできた。
我が校の化学教師アルテア先生の『一mを超える』と噂の巨大バストだ!!
私と水島さんは思わず自分の胸元を振りかぶり……涙すら出なかった。
水島さんはスレンダー系でスタイルがいいBカップで、私は…幼児体型…を辛うじて脱出した滑り込みセーフのBカップだ…。
二人が衝撃でぶるぶる震えていると、さらに声がかかってきた。
「あれ、もしかして生徒会の皆さんで旅行なの?」
悪役令嬢…ではなくなった石川さんだった。
~~☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆~~
結局六人で一緒にのんびりと湯に浸かっております。
『仲間』が二人と『敵』が二人増えました。
仲間は一四歳の神那岐さん、年齢相応に私たちよりやや控えめの小山をお持ちです。
もう一人は名家のお嬢様の綾小路さん。私たちより気持ち大きめですが、仲間の範疇内です。
敵一号は石川さんです。一七〇センチのすらりとした長身の上に八九 五九 八三…反則ですよね??!!!なお、サイズは綾小路さんが教えてくれました…。なんで知ってるんでしょうか?
敵二号にして、人類の敵はアルテア先生です。一八二センチという長身は…置いておいて…一〇八 六二 九二……三桁て何?!!文字通り桁が違うんですよね?!!
敵の一号・二号ともに実に『性格がいい』のもなんだか悔しいです。
これで性格が悪かったらもっと悔しくなりそうなので、我慢することにします。
「私たち、『瀬利亜さんの結婚前』に女子会で旅行しようということになったんです。
ほら、瀬利亜さんが結婚されてしまったら、いろいろ不自由に……よく考えたら今までと変わらないけど、結婚前に旅行しておくというのは良くある話だから…。」
うん、綾小路さん。単に『旅行の口実が欲しかった』だけなのね。
「そうだねえ。光ちゃんは『人を束縛しない』からすごく楽なんだよね。結婚してもほとんど行動に制限を掛けてこないと思うけど、油断して私が忙しくなりすぎて構ってあげなくなってくると『すごく元気がなくなっている』んだよね。逆に私がかなり気を利かせてあげる必要がありそうだね。」
なんですって?!!彼氏が嫉妬してやたらやきもち焼くとか縛るという話は聞くけど、全然それがないわけ?!!なんて羨ましい!!
「そうよねえ。光一君、瀬利亜ちゃんが大好きすぎて『三日放っておかれたら寂しくて死んでしまう』という話もあったわよね。」
アルテア先生!!ウサギじゃないんだから、そんなことあるはずないでしょ?!!
……石川さん、いえ、神那岐さんも綾小路さんも真剣な顔して考え込んでるんですけど??!!
さて、みんながお風呂から上がって体を拭いた後、アルテア先生が何やら…エプロンをいくつも用意したのですが…。
「さあ、みんなそのまま『試着』してみましょうか♪」
なんですか?!!みんなで『裸エプロン』をしようという話なの?!
「ちーちゃん、遥ちゃん!!私にだけ着せようと言うの?!く、こういう時は『死なばもろとも』だわ!!」
えーと……石川さんと神那岐さんと綾小路さんがじゃれ合ってます。
アルテア先生!!メイド風エプロンを試着しないで下さい!!男性陣が軒並み即死しますから!!
えーと、幸いなことに私と水島さんには飛び火せずに済みました。
ただ、その後で『六人で女子会をしよう』という話になったので、若干不安が残ります。
まあ、『生徒会での交流』の合間にしようということで、四人とメアド交換してスケジュールを調整することにします。
お風呂から上がって男子組と合流しようかという時、向こうから四人の浴衣姿の男性が歩いてくるのに出会いました。
一人は中年の刑事コロンボ風のダンディーなおじさんですが…残り三人はみんなかなりのイケメンです!!うち一人は…錦織先生です!
そしてもう一人は、先日体育教師として赴任してこられたカイザス先生です。
さわやかすぎる笑顔に…あっ!白い歯がきらっと光りました!
ベルバラの男役がそのまま男性になったくらい美しいです!!
もうお一人もカイザスさんと負けず劣らずの美形です!!
錦織さんやコロンボ風の男性とすごく仲良さそうに話をされてます。
一体何者なのでしょうか??!
「あれ?春日はんと水島はん!ご一緒に旅行でっか?」
私に気付いて錦織先生が声を掛けてくれる。
「はい!この生徒会での最後の旅行なんです。」
「へえ、そうなんや。みなはん、頑張ってはったもんね。本当にお疲れ様やね♪
それから、水島はんは生徒会長になりはるからね。これから頑張ってくれそうで、楽しみやわ!
そういうわけで、小早川理事長も何か激励の言葉をかけてあげて欲しいんやけど♪」
錦織先生がそばにいたイケメンに声を掛けてくれる…。
小早川『理事長』?!この超絶イケメンが理事長??!!
カイザス先生も小早川理事長もゲームには出てこられなかったよね?!!
「まずは、春日さん。一年間、いや会計も含めると二年間本当にお疲れ様でした。
水島さんも一年間、書記のお仕事お疲れ様でした。来年度は会長としてよろしく頼みますよ♪」
小早川理事長はさわやかな笑顔で私たちに微笑みかけてくれる。
これは、もしかして『ご褒美の隠しキャラ』が出てきてくれたとか?!!
私はついつい『乙女ゲーム気分』に戻って舞い上がってしまいました。
そのため、後ろの水島さんの状態に気が付きませんでした。
私がこの時の水島さんの様子に気づいていれば後の『悲劇』は防げたかもしれなかったのです。
「あれ?光ちゃんがなんで、ここに来てるの?『会合』じゃなかったわけ?」
私が我に返ったのは背後からの石川さんの声を聞いたからでした。
「瀬利亜はん?『女子会』に行かれはったと…そうか!わてに対する天からのご褒美なんやね?!!そっちに合流させてもろうてええやろか?!」
「ダメです!!女子会は男子禁制ですし、光ちゃんは『会合』の仕事をまっとうなさってくださいませ!」
あっ!!錦織先生めちゃくちゃへこんでる!!この世の終わりが来たんじゃないかというくらいの顔をしてるんですが?!!
「……しょうがないなあ…。じゃあ、ちょっと時間を取って私が女子会から抜けるから。その時少し『話』をしましょう…。」
えーと、石川さんが、時間を『少し都合する』と決めて錦織先生の顔に精気が戻りました。
……『三日放っておかれたら寂しくて死んでしまう』というのはデマではないかもしれません。
私と水島さんがしばし、固まっているとさらに後ろから声がかかります。
「「「春日さん、少し外を散歩しようか?」」」
如月君、小森君、二階堂君が『互いに牽制』し合いながら私に声を掛けてくれました。
…少し前なら舞い上がっていたところですが…冷静に考えるとどう見ても『修羅場』ですよね?!!
これは、早いところ彼氏を一人に決めなければまずいのでは?
……あああ!!水島さんがジト目だ!!ヤバイ!マジヤバイ!!
「おや、春日さんたちも旅行かい?」
ニコニコしながらワイルド系イケメンの平岡君までいるのですが!!
後ろには美少女三人が……互いに牽制し合ってるよ?!!!
そして、いつの間にか綾小路さんたちも来られていたのですが…冷たい!みなさんの平岡君を見る目が氷のように冷たい!!
綾小路さんが私の傍に寄ってきてこっそり囁いてくれました。
「モテること自体は悪いことではないけれど、あそこまで『節度がない』と女性陣の見る目は『氷点下になる』のよね…。私たちも平岡君を反面教師にして気を付けましょう。それじゃ、また後でね♪」
はい!私も気を付けたいと思います!!
春日更紗: 勉強もでき、可愛くて愛想のいい美少女副会長。異世界転生だとか、乙女ゲーとかマニアックな言葉を使いたがるぞ♪ なんでもヒロインらしいよ♪
如月隼人: 成績優秀、真面目で長身のイケメンと評判の生徒会長。乙女ゲーのメインターゲットのはずが…。魔界の皇子だとか何とか…。異世界転生者のようです♪
小森真一: 小柄ではかなげな美少年で、一年で成績トップの書記。こちらも吸血鬼の由緒正しい侯爵家のどうこうとか…。
二階堂武士: 男子陸上部エースで、風紀委員長の精悍な長身の細マッチョ。精霊王の血筋がどうこうとか…。精霊王てなんですか?
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神那岐 千早: 日本人形のような可愛らしい女の子。一四歳で、飛び級で瀬利亜と同級生で同居中。素朴で天然。姉代わりの瀬利亜が大好き。
綾小路 遥:: 名家の『かわいい系』のお嬢様で、瀬利亜たちの同級生。ある事情で瀬利亜にベタぼれ状態。
リディア アルテア サティスフィールド :風流院高校化学教師。金髪長身ウルトラグラマーのふわふわした優しい美女。なんか、スゴイ魔法使いらしい。瀬利亜が子供のころからの付き合いで、瀬利亜を『溺愛』している。
錦織光一:怪しい関西弁を操る軽いノリのイケメン物理教師として生徒たちの人気は高い。サイバーヒーロー『電脳マジシャン』や!瀬利亜はんから離れると寂しくて三日で死んでまうんや!…という悪質な噂が流れてるらしいわ。
石川瀬利亜 : どこのだれかは明明白で♪ 誰もがみんな知っている♪
シードラゴンのねえちゃんは♪ 正義の味方よ良い人よ♪
疾風のように現れて♪ すべてを壊し去っていく♪
シードラゴンは誰でしょう♪ 僕とあなたとの秘密だよ♪
(「だから!どうして私だけ紹介がぜんぜん違うわけ?!」《BY瀬利亜》)
※『生徒会引き継ぎの時期』が不適切だったので、一部設定を変更します。
春日更紗です。生徒会の次期会長副会長も決まり、また、三学期が終わる時期になったので、みんなで温泉旅行に行こうということになりました。
参加メンバーは私、如月会長、書記の小森君(次期副会長)、会計の水島さん(次期会長)、風紀委員長の二階堂君だ。
長髪の美人系の『できる女子』の水島さんは小森君に気があるようだけど、今のところ小森君は私に気があるんだよね…。その絡みもあり、水島さんは私とは仲は悪くないものの、少し距離を置いている。
温泉は駅から歩いて一五分くらいの場所にある『隠れた人気スポット』なのだ。
大浴場のほか、家族風呂や『混浴の外湯』まであり、この機会に『親睦を深め』ようと、もうどきどきです!!
そろそろ彼氏を誰にするか肚をくくりたいところなのですが…純粋にカッコいい如月会長は本当に素敵です…。かわいい系なのに、いざとなると精悍だとわかった小森君も『ギャップ萌え』があっていいですし…。
ワイルドな魅力の二階堂君もいいのよねえ…。
…えーと、これじゃあ『三股のちゃらちゃら狼男』平岡君のこと言えないよね?!
そんなことをメンバーの顔を見ながら汽車に乗っていたら、あっという間に駅に着いてしまいました。
旅館はそこそこ由緒ある老舗で、料理も評判がいいのだそうですが、その割にはお値段もリーズナブルらしく、宿泊がすごく楽しみです。
旅館に着くと、男女別の部屋の鍵をもらいました。
三人と二人に別れて寝るので、私と水島さんが同室に泊まります。
男女二人ずつだったら男子と女子が一人ずつ入れ替わって…いやいや、私はなんて想像をしているんだ?!
そして、部屋に荷物を置いてまずは一風呂浴びようかとなった時に水島さんがいつになく真剣な表情で口を開いた。
「あの、副会長。うすうすは気付いておられと思うんですが…。」
「あら、私はまもなく元副会長になるから、『春日』でいいよ。それより、今度はあなたが会長になられるのだからね。水島『時期会長』♪で、続きをお願いね。」
「はい、春日先輩。私は真剣に小森君のことが大好きです。春日先輩は今のところどなたとも付き合っておられないようですが、小森君のことをどうお考えなんですか?」
水島さんがじっと私を見つめてくる。
うわーー、直球勝負できたよ…。
水島さんは生徒会の仕事ぶりを見ても真面目で、思いやりも実行力もある本当にいい子なんだよね…。
ここまで真剣に言いだすのはすごく小森君が好きで、肚を括って行動しようということだろうな…。私は小森君のことは好きだけれど、今『恋人になってくれ!』と言われても返答できないくらいだし、いいや、小森君のことは水島さんに託そう!
…とここまで想って気が付きました。そうか、小森君には悪いけど、私は『水島さんに託してもいい』くらいにしか小森君のことを思っていなかったんだ。
ごめんね、小森君。
私は心の中で小森君に謝った後、口を開いた。
「水島さん、あなたの気持ちは分かったわ。よかったら応援させてくれると嬉しいな。」
「本当ですか?!!春日先輩!ありがとうございます!!私なんかじゃ春日先輩にとても勝てる気がしなかったので…。」
水島さんは嬉しそうに何度も何度もお辞儀をしてくる。
私たちはすっかり打ち解けた後、早速温泉に入ることにする。
まだ、明るいうちに露天の内湯に入ってくつろごうということになった。
きゃはは、うふふ言いながら浴衣を脱いでいると、聞いたことがあるようなおっとりした声が聞こえてきた。
「あらあ、春日さんと水島さん♪お二人も温泉旅行なの?」
振り返ると『驚愕の物体』が私たちの目に飛び込んできた。
我が校の化学教師アルテア先生の『一mを超える』と噂の巨大バストだ!!
私と水島さんは思わず自分の胸元を振りかぶり……涙すら出なかった。
水島さんはスレンダー系でスタイルがいいBカップで、私は…幼児体型…を辛うじて脱出した滑り込みセーフのBカップだ…。
二人が衝撃でぶるぶる震えていると、さらに声がかかってきた。
「あれ、もしかして生徒会の皆さんで旅行なの?」
悪役令嬢…ではなくなった石川さんだった。
~~☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆~~
結局六人で一緒にのんびりと湯に浸かっております。
『仲間』が二人と『敵』が二人増えました。
仲間は一四歳の神那岐さん、年齢相応に私たちよりやや控えめの小山をお持ちです。
もう一人は名家のお嬢様の綾小路さん。私たちより気持ち大きめですが、仲間の範疇内です。
敵一号は石川さんです。一七〇センチのすらりとした長身の上に八九 五九 八三…反則ですよね??!!!なお、サイズは綾小路さんが教えてくれました…。なんで知ってるんでしょうか?
敵二号にして、人類の敵はアルテア先生です。一八二センチという長身は…置いておいて…一〇八 六二 九二……三桁て何?!!文字通り桁が違うんですよね?!!
敵の一号・二号ともに実に『性格がいい』のもなんだか悔しいです。
これで性格が悪かったらもっと悔しくなりそうなので、我慢することにします。
「私たち、『瀬利亜さんの結婚前』に女子会で旅行しようということになったんです。
ほら、瀬利亜さんが結婚されてしまったら、いろいろ不自由に……よく考えたら今までと変わらないけど、結婚前に旅行しておくというのは良くある話だから…。」
うん、綾小路さん。単に『旅行の口実が欲しかった』だけなのね。
「そうだねえ。光ちゃんは『人を束縛しない』からすごく楽なんだよね。結婚してもほとんど行動に制限を掛けてこないと思うけど、油断して私が忙しくなりすぎて構ってあげなくなってくると『すごく元気がなくなっている』んだよね。逆に私がかなり気を利かせてあげる必要がありそうだね。」
なんですって?!!彼氏が嫉妬してやたらやきもち焼くとか縛るという話は聞くけど、全然それがないわけ?!!なんて羨ましい!!
「そうよねえ。光一君、瀬利亜ちゃんが大好きすぎて『三日放っておかれたら寂しくて死んでしまう』という話もあったわよね。」
アルテア先生!!ウサギじゃないんだから、そんなことあるはずないでしょ?!!
……石川さん、いえ、神那岐さんも綾小路さんも真剣な顔して考え込んでるんですけど??!!
さて、みんながお風呂から上がって体を拭いた後、アルテア先生が何やら…エプロンをいくつも用意したのですが…。
「さあ、みんなそのまま『試着』してみましょうか♪」
なんですか?!!みんなで『裸エプロン』をしようという話なの?!
「ちーちゃん、遥ちゃん!!私にだけ着せようと言うの?!く、こういう時は『死なばもろとも』だわ!!」
えーと……石川さんと神那岐さんと綾小路さんがじゃれ合ってます。
アルテア先生!!メイド風エプロンを試着しないで下さい!!男性陣が軒並み即死しますから!!
えーと、幸いなことに私と水島さんには飛び火せずに済みました。
ただ、その後で『六人で女子会をしよう』という話になったので、若干不安が残ります。
まあ、『生徒会での交流』の合間にしようということで、四人とメアド交換してスケジュールを調整することにします。
お風呂から上がって男子組と合流しようかという時、向こうから四人の浴衣姿の男性が歩いてくるのに出会いました。
一人は中年の刑事コロンボ風のダンディーなおじさんですが…残り三人はみんなかなりのイケメンです!!うち一人は…錦織先生です!
そしてもう一人は、先日体育教師として赴任してこられたカイザス先生です。
さわやかすぎる笑顔に…あっ!白い歯がきらっと光りました!
ベルバラの男役がそのまま男性になったくらい美しいです!!
もうお一人もカイザスさんと負けず劣らずの美形です!!
錦織さんやコロンボ風の男性とすごく仲良さそうに話をされてます。
一体何者なのでしょうか??!
「あれ?春日はんと水島はん!ご一緒に旅行でっか?」
私に気付いて錦織先生が声を掛けてくれる。
「はい!この生徒会での最後の旅行なんです。」
「へえ、そうなんや。みなはん、頑張ってはったもんね。本当にお疲れ様やね♪
それから、水島はんは生徒会長になりはるからね。これから頑張ってくれそうで、楽しみやわ!
そういうわけで、小早川理事長も何か激励の言葉をかけてあげて欲しいんやけど♪」
錦織先生がそばにいたイケメンに声を掛けてくれる…。
小早川『理事長』?!この超絶イケメンが理事長??!!
カイザス先生も小早川理事長もゲームには出てこられなかったよね?!!
「まずは、春日さん。一年間、いや会計も含めると二年間本当にお疲れ様でした。
水島さんも一年間、書記のお仕事お疲れ様でした。来年度は会長としてよろしく頼みますよ♪」
小早川理事長はさわやかな笑顔で私たちに微笑みかけてくれる。
これは、もしかして『ご褒美の隠しキャラ』が出てきてくれたとか?!!
私はついつい『乙女ゲーム気分』に戻って舞い上がってしまいました。
そのため、後ろの水島さんの状態に気が付きませんでした。
私がこの時の水島さんの様子に気づいていれば後の『悲劇』は防げたかもしれなかったのです。
「あれ?光ちゃんがなんで、ここに来てるの?『会合』じゃなかったわけ?」
私が我に返ったのは背後からの石川さんの声を聞いたからでした。
「瀬利亜はん?『女子会』に行かれはったと…そうか!わてに対する天からのご褒美なんやね?!!そっちに合流させてもろうてええやろか?!」
「ダメです!!女子会は男子禁制ですし、光ちゃんは『会合』の仕事をまっとうなさってくださいませ!」
あっ!!錦織先生めちゃくちゃへこんでる!!この世の終わりが来たんじゃないかというくらいの顔をしてるんですが?!!
「……しょうがないなあ…。じゃあ、ちょっと時間を取って私が女子会から抜けるから。その時少し『話』をしましょう…。」
えーと、石川さんが、時間を『少し都合する』と決めて錦織先生の顔に精気が戻りました。
……『三日放っておかれたら寂しくて死んでしまう』というのはデマではないかもしれません。
私と水島さんがしばし、固まっているとさらに後ろから声がかかります。
「「「春日さん、少し外を散歩しようか?」」」
如月君、小森君、二階堂君が『互いに牽制』し合いながら私に声を掛けてくれました。
…少し前なら舞い上がっていたところですが…冷静に考えるとどう見ても『修羅場』ですよね?!!
これは、早いところ彼氏を一人に決めなければまずいのでは?
……あああ!!水島さんがジト目だ!!ヤバイ!マジヤバイ!!
「おや、春日さんたちも旅行かい?」
ニコニコしながらワイルド系イケメンの平岡君までいるのですが!!
後ろには美少女三人が……互いに牽制し合ってるよ?!!!
そして、いつの間にか綾小路さんたちも来られていたのですが…冷たい!みなさんの平岡君を見る目が氷のように冷たい!!
綾小路さんが私の傍に寄ってきてこっそり囁いてくれました。
「モテること自体は悪いことではないけれど、あそこまで『節度がない』と女性陣の見る目は『氷点下になる』のよね…。私たちも平岡君を反面教師にして気を付けましょう。それじゃ、また後でね♪」
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