【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~

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第38話 神秘の聖水の効果

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「おりゃあっ!」

俺の蹴りがデスカンガルーのお腹を貫通し、これを絶命させる。
さらに続けざま「くらえっ」とマウンテンコアラの額めがけて左こぶしを打ち下ろした。

『ブギャッ……!』
マウンテンコアラがカエルが潰れたような声を上げ地面に沈む。

息つく暇もなく俺の背後から、
『ギシャアァーッ!』
島トカゲとは名ばかりのドラゴンのごときモンスターが襲いかかってきた。
俺は振り下ろされた前足を紙一重で避ける。
鋭い爪が地面をえぐった。

「おらぁっ!」
島トカゲの下からあごを狙ってアッパーを浴びせる。
『ギシャァッ……!』
それが見事クリーンヒットして、島トカゲは全身から力が抜けたように崩れ落ちた。
とどめとばかりに島トカゲの首を思いきり踏みつける。

ピピー、ピピー、ピピー!

モンスターを倒したことで俺のスマホが音を鳴らした。
服についたほこりを払いながら、俺はズボンのポケットからスマホを取り出し、画面に視線を落とす。

「おお、またレベルがだいぶ上がったな」

スマホの表示画面にはこう書かれていた。

・デスカンガルーを倒したことで21500の経験値を獲得しました。
・マウンテンコアラを倒したことで19000の経験値を獲得しました。
・島トカゲを倒したことで37200の経験値を獲得しました。
・マウンテンコアラを倒したことで<笹だんご>を入手しました。
・島トカゲを倒したことで<竜の装束>を入手しました。
・レベルが41上がり、レベル1749になりました。


みくちゃんたちが住む村を出てから三日目、俺は【魔物島】の高台のような場所にいた。
周りがよく見渡せる分モンスターからもみつかりやすいので、続々と俺のもとにモンスターが集まってくるのだが今の俺には願ってもないことだった。
というのも巨大なキラージャッカルを倒した時に入手した神秘の聖水の効果が今まさに現れているからだ。

神秘の聖水は飲むと三日間だけ獲得経験値を10倍に出来るという夢のようなアイテムだった。
そのおかげで俺はここ三日で劇的なレベルアップを遂げていた。


*************************************

NAME:シバキ・ゼン

Lv:1749

HP:1873 MP:971

ATK:1807 DEF:1549

AGI:1532 LUK:1015

SPELL:キュア
       :チャージ
       :リリース
   :アスドム

*************************************


ちなみに新しく覚えた呪文、アスドムだが、これは今までに訪れたことのある場所に瞬間移動するという俺が願っていた呪文そのものだった。
しかし意地の悪いことにこのアスドムという呪文、消費MPが10000というふざけたものだったのだ。

いくらレベルが上がってMPの値が劇的に増えたとはいっても、今の俺では到底使うことは出来ない。
レベルを上げ続けていればいつかは使えるようになる日が来るかもしれないが、それはいつになることやら。
いや、そもそもMPの値は10000まで増やすことがはたして可能なのだろうか。
この【魔物島】を創造した者は頭がイカレているようなので、その不安は大いにあるところだ。

「まったく……こういうのをムリゲーっていうんじゃないのか」

一人愚痴をこぼしていると、
『グオァァァー!』
『グルルルル……!』
『ギシャアァーッ!!』
  ・
  ・
  ・
モンスターが群れをなして現れた。

「まあ、とりあえず今はレベル上げに専念するか」

俺は力強く地面を蹴って駆け出すと、モンスターたちに向かっていくのだった。
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