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第101話 レベルドレイン
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「いただいたって……それを筒井からか……?」
「はい」
笑顔で答える西崎。
レベルドレインはその名の通り相手のレベルを奪う剣だ。
レベルを奪うには相手の同意が必要らしいが、それでも使い方次第では一発逆転も可能なアイテムだろう。
そんな貴重なアイテムを筒井が人にくれてやるとは思えないのだが。
「本当に筒井からもらったのか?」
「はい、ちょっと遊んであげたらこころよく譲ってくれましたよ」
「遊んだ……?」
『鬼ごっこかな? それともかくれんぼかな? ねぇ善、どう思うっ?』
メタムンが目を輝かせながら訊いてくるが、この場合の遊んだはおそらく意味が違う。
俺はメタムンを西崎の目から隠すように一歩前に出た。
「……西崎、筒井は無事なんだよな?」
「まあ、無事ですよ。とは言ってもボクがレベルを全部もらっちゃったので、今ごろどうしているのかはわかりませんけど。もしかしたらスライムに殺されているなんてこともあるかもしれませんね。あははっ」
けらけらと子どものように笑う西崎。
初めて会った時からおかしな奴だとは思っていたが、こいつは想像以上にヤバい奴だったようだ。
「メタムン、ちょっと俺から離れていてくれ」
足元のメタムンに小声で声を降らせる。
『えっ、なんで?』
「あいつ、どうやら俺を狙っているっぽいんだ。多分戦うことになると思う」
『え、そんなっ……だったらおいらも――』
「駄目だ。あいつはなんとなくだけど、嫌な感じがする。だから頼む、メタムン。俺から離れて隠れていてくれ。お願いだ」
逡巡したのち、
『わかったよ。善、気を付けてねっ』
メタムンはそう言ってからぴょんぴょんと飛び跳ね岩場の陰に身をひそめた。
それを確認して俺は西崎に向き直る。
「お前、ここに来たのはたまたまじゃないんだな」
「そうですよ。獲得経験値を使って師匠の居場所を知ったんです」
「やっぱりか……それで、何が目的なんだ? 俺のレベルか? 奪いに来たのか?」
「う~ん、それもなくはないんですけどね」
と前置いてから、
「師匠って【魔物島】を出ようとしてますよね?」
西崎は首を少しかしげて訊いてきた。
「ああ、それがどうした」
「しかもほかの学生や教授たちも救い出そうとしていますよね?」
「ああ、そのつもりだけど。それが何か問題なのか?」
俺の問いかけに西崎は目を鋭くさせ、
「大問題ですよ。だってボクはここでの生活が気に入っているんですから。誰にも邪魔されたくないんです。なのに師匠たちが【魔物島】を脱出したら、ここに全世界から調査隊が派遣されてくるかもしれないじゃないですか? それは困るんですよね。ボクは今のままがいいんです、現状維持がいいんです」
俺を見据えてくる。
続けて西崎はこう言った。
「師匠、ボクは周りと上手く馴染めなくて小中高と友達がいなかったんです。中学の時にはいじめられたりもしました。だから日本に帰ったところでどうせ同じだと思うんですよ。大学でもきっと友達なんて出来ないだろうし、下手したらまたいじめられるかもしれない。だったらボクは一生ここで暮らしたい。そう思っているんです」
さらに、
「だから、師匠。あなたが邪魔なんですよ」
西崎はレベルドレインを俺に向け言い放った。
「はい」
笑顔で答える西崎。
レベルドレインはその名の通り相手のレベルを奪う剣だ。
レベルを奪うには相手の同意が必要らしいが、それでも使い方次第では一発逆転も可能なアイテムだろう。
そんな貴重なアイテムを筒井が人にくれてやるとは思えないのだが。
「本当に筒井からもらったのか?」
「はい、ちょっと遊んであげたらこころよく譲ってくれましたよ」
「遊んだ……?」
『鬼ごっこかな? それともかくれんぼかな? ねぇ善、どう思うっ?』
メタムンが目を輝かせながら訊いてくるが、この場合の遊んだはおそらく意味が違う。
俺はメタムンを西崎の目から隠すように一歩前に出た。
「……西崎、筒井は無事なんだよな?」
「まあ、無事ですよ。とは言ってもボクがレベルを全部もらっちゃったので、今ごろどうしているのかはわかりませんけど。もしかしたらスライムに殺されているなんてこともあるかもしれませんね。あははっ」
けらけらと子どものように笑う西崎。
初めて会った時からおかしな奴だとは思っていたが、こいつは想像以上にヤバい奴だったようだ。
「メタムン、ちょっと俺から離れていてくれ」
足元のメタムンに小声で声を降らせる。
『えっ、なんで?』
「あいつ、どうやら俺を狙っているっぽいんだ。多分戦うことになると思う」
『え、そんなっ……だったらおいらも――』
「駄目だ。あいつはなんとなくだけど、嫌な感じがする。だから頼む、メタムン。俺から離れて隠れていてくれ。お願いだ」
逡巡したのち、
『わかったよ。善、気を付けてねっ』
メタムンはそう言ってからぴょんぴょんと飛び跳ね岩場の陰に身をひそめた。
それを確認して俺は西崎に向き直る。
「お前、ここに来たのはたまたまじゃないんだな」
「そうですよ。獲得経験値を使って師匠の居場所を知ったんです」
「やっぱりか……それで、何が目的なんだ? 俺のレベルか? 奪いに来たのか?」
「う~ん、それもなくはないんですけどね」
と前置いてから、
「師匠って【魔物島】を出ようとしてますよね?」
西崎は首を少しかしげて訊いてきた。
「ああ、それがどうした」
「しかもほかの学生や教授たちも救い出そうとしていますよね?」
「ああ、そのつもりだけど。それが何か問題なのか?」
俺の問いかけに西崎は目を鋭くさせ、
「大問題ですよ。だってボクはここでの生活が気に入っているんですから。誰にも邪魔されたくないんです。なのに師匠たちが【魔物島】を脱出したら、ここに全世界から調査隊が派遣されてくるかもしれないじゃないですか? それは困るんですよね。ボクは今のままがいいんです、現状維持がいいんです」
俺を見据えてくる。
続けて西崎はこう言った。
「師匠、ボクは周りと上手く馴染めなくて小中高と友達がいなかったんです。中学の時にはいじめられたりもしました。だから日本に帰ったところでどうせ同じだと思うんですよ。大学でもきっと友達なんて出来ないだろうし、下手したらまたいじめられるかもしれない。だったらボクは一生ここで暮らしたい。そう思っているんです」
さらに、
「だから、師匠。あなたが邪魔なんですよ」
西崎はレベルドレインを俺に向け言い放った。
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