神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》

43話 殲滅

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  中身がないスカスカの骨から瘴気のブレスがでると言う謎現象がわたし達に迫ります。
  意外と攻撃範囲が広いですね。
  
「セイグリット・シールド」

  躱せるかどうか、不安でしたが、わたしとローザさんの前に飛び出したレインさんが盾を掲げ、瘴気のブレス打ち消しました。
  盾って便利ですよね。
  ん?
  もちろん防具の盾の事ですよ?
  けっしてレインさんの事では有りません!

「グォォオ!」

  振り下ろされる巨大な腕をステップで避け、ムチの様に迫って来る尾を狙ってスケイルアックスを叩きつけます。

ガッ!

  硬いですね。
  生前は煮干や牛乳を沢山食べたに違いありません。
  わたしはスケイルアックスを構え直すともう1度尻尾の切断を試みます。
  わたしを弾き飛ばしたいのかスケルトンドラゴンが腕を薙ぎますが、ローザさんの魔法に止められてわたしまでは届きません。
  スケルトンドラゴンはこちらを向くと大きな顎を開き、スケイルアックスを振り上げ跳躍するわたしにブレスを放とうとしますが、死角から割って入ったレインさんの攻撃でブレスは外れ森の木々を打ち砕きました。
  フリーになったわたしは尻尾の付け根辺りの骨と骨の繋ぎ目を狙います。

「遍断ち」

  綺麗に繋ぎ目に打ち込まれた戦斧は、強靭な骨を砕き、尻尾を切り離す事に成功します。
  デカイだけで魚と同じですね。
  女子力の勝利です。 
  尻尾を失ったスケルトンドラゴンはバランスがとれずまともに立ち上がる事も出来ない様です。
  また、尻尾による高威力、広範囲の薙ぎ払いも使えないアンデッドなど、ただの的です。
  まるで壁ハメの様なわたし達の猛攻は次々と強固な骨を砕きスケルトンドラゴンを追い詰めて行きます。
  ところでなんでリッチがアンデッドを吸収するとスケルトンドラゴンになるのでしょうか?
  ちょっとよく分からないですが、目の前で起こったのですからなるのでしょうね。
  不思議です。

ズゥゥウン!

  とうとうスケルトンドラゴンの巨体が倒れました。
  そろそろトドメと行きましょう!

「セイグリットケージ」

  ローザさんの神聖属性魔法によって拘束されたスケルトンドラゴン、もはやまな板の上の鯉って奴です。

「法と秩序を司る者よ 我が剣に力を 」

  レインさんも大技を出す様です。
  わたしも負けられません!
  スケイルアックスを構え飛び上がります。

「遍断ち」

正義の剣ジャッジメント

  わたしの戦斧とレインさんの剣に頭を砕かれたスケルトンドラゴンは流石にもう動くことはありませんでした。
  マッピングスキルに加えてハクを飛ばし辺りを確認し、アンデッドが全て消滅した事を確認したわたし達は村人たちのところに帰るのでした。
  
「あのアンデッドの目的は一体何だったのでしょうか?」

「さぁな? もしかしたらローザを狙っていたのかも知れないな」

「ローザさんを?」

「ああ、もう分かっているだろうがローザは光神教の教皇であり、聖女だ。
  もし、彼女が表に出れば人間をまとめ上げる旗頭になる事も出来るだろう。
  それを危惧した魔族の仕業かも知れん」

「もし、わたしを狙ったものならこのまま村に止まるのは危険かも知れませんね」

「やはり、帝国に保護を求めるべきかも知れんな」

「でも、わたしはもう表立って動くつもりは……」

  2人はこれからの身の振り方を相談しています。
  何だか深刻そうですね。
  ここはこのわたしが助け舟を、出すべきでしょう!

「では、取り敢えずローザさんとレインさん、あとモーリスくんの3人で帝都で保護してもらってはどうですか?」

「しかし、保護を求めれば従軍や戦意高揚の演説など、相応の条件を出されるだろう。
  私はともかく、ローザを民を率いる重圧に苦しせたくない」

  う~ん、国家元首も大変なんですね。

「取り敢えず交渉してみませんか?
  皇帝陛下とは懇意にしていますし、多分わたしが頼めばこっそり匿ってくれると思いますよ?」

  わたしが借りを作る事になるかも知れませんけど……

「しかし……」

「もし、ダメだったらミルミット王国に頼みましょう。
  国王様にも面識がありますし、皇太子はわたしの教え子です。
  それでダメなら辺境に来ると良いですよ。
  良いところですよ、辺境。
  ちょっと歩くとオーガが出ますけど」

「………………ありがとうございます、ユウさん」

「すまない、世話になる」

「いえいえ、取り敢えず帝国で交渉しましょう。
  帝都ならまた、村に戻れるかも知れませんしね」

  話が纏まったのは、わたし達の視界に村が見えてきた頃でした。
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