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剣鬼 闘技祭準備編
暴鬼 その1
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「おおおおおおっ!!」
暴れ牛のようにジンは3階建ての建物に突進し、壁を崩壊して中に入り込む。内部から悲鳴が響き渡り、慌ててジャンヌとロウガは駆けつけようとしたが、直後に建物が傾き始める。
「そんな馬鹿なっ!?」
「建物が……崩れる!?」
――オオオオオオッ……!!
獣の唸り声のようなジンの叫び声が響き渡り、建物の支柱を破壊したのか、徐々に建物が崩れ始めれる。危険を察したジャンヌとロウガはその場を離れ、やがて街道方面に向けて建物が倒れこむ。
「あ、有り得んっ!!」
「中の住民は……!?」
建物が倒れこむ光景にジャンヌとロウガは唖然とするが、やがて破壊された建物の内部からジンが姿を現し、その手には人間だったと思われる肉塊が握りしめられていた。
「うおおおおおおっ!!」
「ば、化者か!?」
「くっ……このっ!!」
「いかん!!近づくなジャンヌ!!」
住民を肉塊へと変り果てるまで痛めつけたジンに対し、ジャンヌは怒りを抱いて駆け出す。しかし、ジンは自分に向かい来る彼女に対して左手に掴んでいた肉塊を構える。
「ふんっ!!」
「なっ……くぅっ!!」
投げ込まれた肉塊に対してジャンヌは武器で切り裂く事も出来たが、相手が先ほどまで生きていた人間だと意識すると武器を振り払えず、その隙を逃さずにジンは足元の瓦礫を蹴り飛ばす。
「うがぁっ!!」
「きゃああっ!?」
「ジャンヌ!!」
無造作に繰り出された蹴りに瓦礫が衝突した瞬間、まるで散弾のように破片が散らばり、ジャンヌは咄嗟に両手の剣で防ごうとしたが、全てを防ぐことは出来ずに脇腹に命中してしまう。そのまま彼女は後方に吹き飛び、地面に倒れこむ。
「う、ぐうっ!?」
「くっ……小童がぁっ!!」
「があっ!!」
自分の剣の教え子が吹き飛ばされる姿にロウガは剣を抜き、負傷した状態で駆けだす。そんな彼に対してジンは肉塊を今度は盾としてではなく、投擲する。
「舐めるなっ!!」
ロウガは投げ飛ばされた肉塊に視線を向け、一瞬だけ眉を顰めるが刃を振り落とし、空中で二つに切り裂く。罪もない住民の死体を切り裂く事に抵抗感がないわけではないが、目の前に存在する化物を殺さない限りは被害が拡大してしまう。内心で謝罪しながらもロウガはジンの元に向かい、剣を突き刺す。
「刺突!!」
「うがぁっ……!!」
肉塊を放り投げたジンは特に動きはなく、ロウガは隙だらけの胸元に剣を突き刺す。しかし、先ほどのジャンヌのように彼は木刀で金属の塊を突き刺したような感覚を覚え、攻撃を仕掛けたロウガの腕が振るえる。刃は皮膚の表面を切りつけた程度で致命傷には至らない。
「ば、馬鹿なっ……」
「がぁっ!!」
「ぐおっ!?」
「ろ、ロウガ様……!?」
ジンはロウガの首元を掴み、そのまま片腕のみで持ち上げる。そのまま絞め殺す気なのか指に力が加わり、ロウガは必死に振り払おうとするがどれだけ暴れてもびくともしない。
「がはぁっ……!?」
「ふううっ!!」
鼻息を荒くジンはロウガを睨みつけ、その瞳を見たロウガは目を見開き、過去に自分を破った吸血鬼の事を思い出す。仲間を殺し、返り血を全身に浴びながらも嬉々とした表情で次々と戦場の人間を殺害する吸血鬼の姿と重なり、ロウガは失いかけた意識を取り戻す。
「があああっ!!」
「ロウガ様!?」
「ぐがぁっ!?」
ロウガは咄嗟に剣を自らの足に突き刺し、剣を手放して傷口から迸る血を掌で掴み、そのままジンの顔面に放つ。予想外の行動に反応が遅れたジンは両目にロウガの血を浴びてしまい、そのまま狂ったように悲鳴を上げる。
「ぐあああああっ!?」
「ぐふぅっ……思い知ったか、小童がぁっ!!」
目潰しに成功したロウガは笑みを浮かべ、そのまま瓦礫の中で倒れこむ。既に限界を迎えており、意識を失う。その間にもジンは目元を覆い隠しながら無茶苦茶に走り回り、やがて足を瓦礫に挟ませて転がり込む。
「うううっ……ああっ!!」
癇癪を起した子供のようにジンは泣き叫び、目元の血を手で拭う。攻撃の好機である事は理解しているが、ジャンヌは脇腹に刺さった破片を引き抜き、回復薬を注ぐ。
「ぐぅうっ……!!」
傷口に回復薬を流し込む事で殺菌と怪我の治療を行い、どうにか骨や内臓までには至ってはいなかったのか痛みはあるがジャンヌは立ち上がる事は出来た。しかし、時間を掛け過ぎたのかジンは既に手元から両手を離し、自分を追い込んだロウガを睨みつける。
「ぐぎぃいいいっ!!」
「いけないっ!!」
歯を食いしばりながら倒れているロウガに向けて駆け出すジンにジャンヌは急いで追いかけようとした時、彼女の背後から突風が発生し、そのままジンの足元をすくいあげるように身体を浮上させた。
「があっ!?」
「えっ!?この剣は……」
「俺だよ!!」
派手に転倒したジンに対して上空から近づく影が存在し、そのまま日本刀を構えた「シュン」は頭上からジンの顔面に向けて剣を振り下ろした。
暴れ牛のようにジンは3階建ての建物に突進し、壁を崩壊して中に入り込む。内部から悲鳴が響き渡り、慌ててジャンヌとロウガは駆けつけようとしたが、直後に建物が傾き始める。
「そんな馬鹿なっ!?」
「建物が……崩れる!?」
――オオオオオオッ……!!
獣の唸り声のようなジンの叫び声が響き渡り、建物の支柱を破壊したのか、徐々に建物が崩れ始めれる。危険を察したジャンヌとロウガはその場を離れ、やがて街道方面に向けて建物が倒れこむ。
「あ、有り得んっ!!」
「中の住民は……!?」
建物が倒れこむ光景にジャンヌとロウガは唖然とするが、やがて破壊された建物の内部からジンが姿を現し、その手には人間だったと思われる肉塊が握りしめられていた。
「うおおおおおおっ!!」
「ば、化者か!?」
「くっ……このっ!!」
「いかん!!近づくなジャンヌ!!」
住民を肉塊へと変り果てるまで痛めつけたジンに対し、ジャンヌは怒りを抱いて駆け出す。しかし、ジンは自分に向かい来る彼女に対して左手に掴んでいた肉塊を構える。
「ふんっ!!」
「なっ……くぅっ!!」
投げ込まれた肉塊に対してジャンヌは武器で切り裂く事も出来たが、相手が先ほどまで生きていた人間だと意識すると武器を振り払えず、その隙を逃さずにジンは足元の瓦礫を蹴り飛ばす。
「うがぁっ!!」
「きゃああっ!?」
「ジャンヌ!!」
無造作に繰り出された蹴りに瓦礫が衝突した瞬間、まるで散弾のように破片が散らばり、ジャンヌは咄嗟に両手の剣で防ごうとしたが、全てを防ぐことは出来ずに脇腹に命中してしまう。そのまま彼女は後方に吹き飛び、地面に倒れこむ。
「う、ぐうっ!?」
「くっ……小童がぁっ!!」
「があっ!!」
自分の剣の教え子が吹き飛ばされる姿にロウガは剣を抜き、負傷した状態で駆けだす。そんな彼に対してジンは肉塊を今度は盾としてではなく、投擲する。
「舐めるなっ!!」
ロウガは投げ飛ばされた肉塊に視線を向け、一瞬だけ眉を顰めるが刃を振り落とし、空中で二つに切り裂く。罪もない住民の死体を切り裂く事に抵抗感がないわけではないが、目の前に存在する化物を殺さない限りは被害が拡大してしまう。内心で謝罪しながらもロウガはジンの元に向かい、剣を突き刺す。
「刺突!!」
「うがぁっ……!!」
肉塊を放り投げたジンは特に動きはなく、ロウガは隙だらけの胸元に剣を突き刺す。しかし、先ほどのジャンヌのように彼は木刀で金属の塊を突き刺したような感覚を覚え、攻撃を仕掛けたロウガの腕が振るえる。刃は皮膚の表面を切りつけた程度で致命傷には至らない。
「ば、馬鹿なっ……」
「がぁっ!!」
「ぐおっ!?」
「ろ、ロウガ様……!?」
ジンはロウガの首元を掴み、そのまま片腕のみで持ち上げる。そのまま絞め殺す気なのか指に力が加わり、ロウガは必死に振り払おうとするがどれだけ暴れてもびくともしない。
「がはぁっ……!?」
「ふううっ!!」
鼻息を荒くジンはロウガを睨みつけ、その瞳を見たロウガは目を見開き、過去に自分を破った吸血鬼の事を思い出す。仲間を殺し、返り血を全身に浴びながらも嬉々とした表情で次々と戦場の人間を殺害する吸血鬼の姿と重なり、ロウガは失いかけた意識を取り戻す。
「があああっ!!」
「ロウガ様!?」
「ぐがぁっ!?」
ロウガは咄嗟に剣を自らの足に突き刺し、剣を手放して傷口から迸る血を掌で掴み、そのままジンの顔面に放つ。予想外の行動に反応が遅れたジンは両目にロウガの血を浴びてしまい、そのまま狂ったように悲鳴を上げる。
「ぐあああああっ!?」
「ぐふぅっ……思い知ったか、小童がぁっ!!」
目潰しに成功したロウガは笑みを浮かべ、そのまま瓦礫の中で倒れこむ。既に限界を迎えており、意識を失う。その間にもジンは目元を覆い隠しながら無茶苦茶に走り回り、やがて足を瓦礫に挟ませて転がり込む。
「うううっ……ああっ!!」
癇癪を起した子供のようにジンは泣き叫び、目元の血を手で拭う。攻撃の好機である事は理解しているが、ジャンヌは脇腹に刺さった破片を引き抜き、回復薬を注ぐ。
「ぐぅうっ……!!」
傷口に回復薬を流し込む事で殺菌と怪我の治療を行い、どうにか骨や内臓までには至ってはいなかったのか痛みはあるがジャンヌは立ち上がる事は出来た。しかし、時間を掛け過ぎたのかジンは既に手元から両手を離し、自分を追い込んだロウガを睨みつける。
「ぐぎぃいいいっ!!」
「いけないっ!!」
歯を食いしばりながら倒れているロウガに向けて駆け出すジンにジャンヌは急いで追いかけようとした時、彼女の背後から突風が発生し、そのままジンの足元をすくいあげるように身体を浮上させた。
「があっ!?」
「えっ!?この剣は……」
「俺だよ!!」
派手に転倒したジンに対して上空から近づく影が存在し、そのまま日本刀を構えた「シュン」は頭上からジンの顔面に向けて剣を振り下ろした。
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