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都市崩壊編
消えたゴブリンキング
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「リンダさん!!駄目だ、怪我は治ったのに……」
「ウォンッ!!」
怪我を治療する事には成功したが、頭を強く打ったのかリンダは目を覚ます様子はなく、彼女を抱きかかえてレナは安全な場所を探す。その際に別の場所から聞き覚えのある声が響き渡り、レナが振り返るとダインを加えたウルが川の中で泳ぐ姿が存在した。
「ウル!!それにダインも!!無事だったのか……」
「ぶ、無事とは言い難いけどね……」
「おい、俺もいるぞ……」
「あ、えっと……シュンさん?」
ウルの尻尾にしがみ付く形でシュンも存在し、どうにか地上に這い上がると、全員が地面に倒れこむ。それぞれが軽度の火傷と石礫を受けたような傷跡が身体中に存在し、即座にレナが回復魔法を施す。
「一体何がここで起きたの?」
「いててっ……くそ、化物に襲われたんだよ。赤色の鎧を被った……ゴブリンキングだ」
「クゥンッ……」
「あだだだっ!?ちょ、レナ……回復魔法よりも回復薬とか持ってないの?」
「少しならあるけど……」
レナの「回復超強化」の支援魔法によって火傷以外の怪我は治療に成功するが、ホネミンから受け取った薬瓶は一つしかなく、全員の火傷を治す事は出来ない。そのため、最も火傷の損傷が大きいシュンにレナは回復薬を渡す。
「これをどうぞ、使えば火傷はすぐに治ります」
「悪いな坊主……くそ、師匠なら爆炎程度なら難なく切り裂けたんだろうな……まだまだ俺も未熟者って事か」
「れ、レナ……回復薬より、魔力回復薬は持ってない?」
「ごめん、俺は持ってない」
シュンが火傷の治療を行う間、どうにか歩けるほどにまで回復したウルの背中にダインを乗せ、レナは他に人間が居ないのかを探す。まだ周辺に幾つかの反応が残っており、その内の一つが動き出した。
「ぐうっ……ぬんっ!!」
「うわ、びっくりした!?」
「ちっ、お前も生きてたのかよ……無茶しやがって」
瓦礫の中から自力でアカイが破片を振り払いながら脱出すると、身体にこびり付いた泥を振り払う。他の人間が重軽傷を負っている中でアカイだけは身体が汚れた程度の変化しかないのは彼の「嵐鎧」が爆発から身を守ったらしく、カイは両手を握りしめながら爆発の中心地に視線を向ける。
「……シュン、奴は何処に消えた?」
「あ?知らねえよ……自分の引き起こした爆発に巻き込まれてくたばっちまったんじゃないのか?」
「そんな事はありえん!!もういい、俺が探す!!」
姿が見えないゴブリンキングを探すためにアカイは両手を翳し、風の精霊を呼びせて周辺の調査を行おうとする。しかし、普段は戦闘の際にしか殆ど利用しない精霊を操作するのは難しく、エリナやティナと比べると風の精霊の扱い方はレナの素人目から見ても非常に雑だった。
「くっ……上手く精霊が集められない。例の爆発のせいか?」
「でも、確かにこの近くにまだ何か隠れています。反応が大き過ぎて何処に隠れているのか分からないけど……」
「それは分かっている。奴の正確な居場所を探しているんだ!!」
「グルルルッ……!!」
普段の冷静沈着な彼らしからぬ態度でアカイはレナの言葉に怒鳴り散らし、そんなアカイの言葉にウルが主人を馬鹿にしたと判断して牙を剥けるが、レナがそれを抑える。
「ウル、別に俺は気にしていないよ。それよりもお前の鼻でそのゴブリンキングとやらを探せないの?」
「クゥ~ンッ……」
「爆発のせいで変な臭いが蔓延して分からない?そうか……ならダインとリンダさんをしっかり守れよ」
ウルの嗅覚でさえも姿を消したゴブリンキングを捉える事は出来ず、仕方ないのでレナは彼にダインとリンダの面倒を任せると、周辺の様子を伺う。
(よくよく観察すると大変な事になってるな……一体何が起きたんだ?)
ナパーム弾でも投下されたように周囲一帯の建物が崩壊し、瓦礫の山が形成されていた。爆発の中心地はクレーターが形成され、かなり大きな穴が出来上がっていた。
(ここが爆発したのか……待て、何だこれ?)
クレーターを確認すると一部の部分だけが不自然に盛り上がっている事に気付き、不審に思ったレナは掌を構えて盛り上がった土砂を振り払う。
「風圧!!」
「おい、何の真似だ……これは?」
「……落とし穴か?」
掌から放たれた突風によって土砂の山が崩れ去ると、中から姿を現したのは底が暗くて見えない程に深い穴が出現し、レナ達は覗き込んで「暗視」のスキルを発動させると、冒険都市の地下に存在する下水道の通路が確認できた。
「ここは下水道か……うわっ、臭ぇっ!?ちゃんと消臭石を埋め込んでいるのかよ!?」
「……おかしい、前に入ったときと通路の構造が違う」
「どういう意味だ?」
穴の中から放たれる異臭にシュンは堪らずに鼻を抑えるが、レナは穴の中の景色に違和感を覚え、以前に下水道に訪れた時に利用した通路とは異なる構造の通路が広がっている事に気付く。下水道の通路には水路が流れているはずだが、穴の中の通路はそのような物は見当たらなかった。
※カタナヅキ「それを寄越せっ!!」
アイリス「ニゲルンダヨオオオオスモオオオキン」
カタナヅキ アイリス
↓ ↓
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「ウォンッ!!」
怪我を治療する事には成功したが、頭を強く打ったのかリンダは目を覚ます様子はなく、彼女を抱きかかえてレナは安全な場所を探す。その際に別の場所から聞き覚えのある声が響き渡り、レナが振り返るとダインを加えたウルが川の中で泳ぐ姿が存在した。
「ウル!!それにダインも!!無事だったのか……」
「ぶ、無事とは言い難いけどね……」
「おい、俺もいるぞ……」
「あ、えっと……シュンさん?」
ウルの尻尾にしがみ付く形でシュンも存在し、どうにか地上に這い上がると、全員が地面に倒れこむ。それぞれが軽度の火傷と石礫を受けたような傷跡が身体中に存在し、即座にレナが回復魔法を施す。
「一体何がここで起きたの?」
「いててっ……くそ、化物に襲われたんだよ。赤色の鎧を被った……ゴブリンキングだ」
「クゥンッ……」
「あだだだっ!?ちょ、レナ……回復魔法よりも回復薬とか持ってないの?」
「少しならあるけど……」
レナの「回復超強化」の支援魔法によって火傷以外の怪我は治療に成功するが、ホネミンから受け取った薬瓶は一つしかなく、全員の火傷を治す事は出来ない。そのため、最も火傷の損傷が大きいシュンにレナは回復薬を渡す。
「これをどうぞ、使えば火傷はすぐに治ります」
「悪いな坊主……くそ、師匠なら爆炎程度なら難なく切り裂けたんだろうな……まだまだ俺も未熟者って事か」
「れ、レナ……回復薬より、魔力回復薬は持ってない?」
「ごめん、俺は持ってない」
シュンが火傷の治療を行う間、どうにか歩けるほどにまで回復したウルの背中にダインを乗せ、レナは他に人間が居ないのかを探す。まだ周辺に幾つかの反応が残っており、その内の一つが動き出した。
「ぐうっ……ぬんっ!!」
「うわ、びっくりした!?」
「ちっ、お前も生きてたのかよ……無茶しやがって」
瓦礫の中から自力でアカイが破片を振り払いながら脱出すると、身体にこびり付いた泥を振り払う。他の人間が重軽傷を負っている中でアカイだけは身体が汚れた程度の変化しかないのは彼の「嵐鎧」が爆発から身を守ったらしく、カイは両手を握りしめながら爆発の中心地に視線を向ける。
「……シュン、奴は何処に消えた?」
「あ?知らねえよ……自分の引き起こした爆発に巻き込まれてくたばっちまったんじゃないのか?」
「そんな事はありえん!!もういい、俺が探す!!」
姿が見えないゴブリンキングを探すためにアカイは両手を翳し、風の精霊を呼びせて周辺の調査を行おうとする。しかし、普段は戦闘の際にしか殆ど利用しない精霊を操作するのは難しく、エリナやティナと比べると風の精霊の扱い方はレナの素人目から見ても非常に雑だった。
「くっ……上手く精霊が集められない。例の爆発のせいか?」
「でも、確かにこの近くにまだ何か隠れています。反応が大き過ぎて何処に隠れているのか分からないけど……」
「それは分かっている。奴の正確な居場所を探しているんだ!!」
「グルルルッ……!!」
普段の冷静沈着な彼らしからぬ態度でアカイはレナの言葉に怒鳴り散らし、そんなアカイの言葉にウルが主人を馬鹿にしたと判断して牙を剥けるが、レナがそれを抑える。
「ウル、別に俺は気にしていないよ。それよりもお前の鼻でそのゴブリンキングとやらを探せないの?」
「クゥ~ンッ……」
「爆発のせいで変な臭いが蔓延して分からない?そうか……ならダインとリンダさんをしっかり守れよ」
ウルの嗅覚でさえも姿を消したゴブリンキングを捉える事は出来ず、仕方ないのでレナは彼にダインとリンダの面倒を任せると、周辺の様子を伺う。
(よくよく観察すると大変な事になってるな……一体何が起きたんだ?)
ナパーム弾でも投下されたように周囲一帯の建物が崩壊し、瓦礫の山が形成されていた。爆発の中心地はクレーターが形成され、かなり大きな穴が出来上がっていた。
(ここが爆発したのか……待て、何だこれ?)
クレーターを確認すると一部の部分だけが不自然に盛り上がっている事に気付き、不審に思ったレナは掌を構えて盛り上がった土砂を振り払う。
「風圧!!」
「おい、何の真似だ……これは?」
「……落とし穴か?」
掌から放たれた突風によって土砂の山が崩れ去ると、中から姿を現したのは底が暗くて見えない程に深い穴が出現し、レナ達は覗き込んで「暗視」のスキルを発動させると、冒険都市の地下に存在する下水道の通路が確認できた。
「ここは下水道か……うわっ、臭ぇっ!?ちゃんと消臭石を埋め込んでいるのかよ!?」
「……おかしい、前に入ったときと通路の構造が違う」
「どういう意味だ?」
穴の中から放たれる異臭にシュンは堪らずに鼻を抑えるが、レナは穴の中の景色に違和感を覚え、以前に下水道に訪れた時に利用した通路とは異なる構造の通路が広がっている事に気付く。下水道の通路には水路が流れているはずだが、穴の中の通路はそのような物は見当たらなかった。
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