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外伝 ~ヨツバ王国編~
魔の草原での決戦
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――魔の草原は一年中、樹肉の実に誘い込まれた魔物達が押し寄せ、常に危険状態に陥っていた。魔物達は樹肉の実の香りだけで理性を失い、仲間同士であろうとお互いに奪い合うために殺しあう。だからこそ魔の草原を管理している東聖将軍でさえも用事がなければこの地へ訪れる事はない。
しかし、東聖将軍が魔の草原へ到着して早々に草原の光景を見て圧倒された。そこには無数の魔物の死骸が横たわり、1匹たりとて生き残った魔物の姿を見えなかった。そして魔物の亡骸の傍には漆黒の鎧を身に着ける兵士達が立ち尽くしていた。
「来たか、ギンタロウよ」
「クレナイ!!」
魔の草原を占拠した軍隊に対し、東聖将軍も草原内に入り込むと、両軍の将が顔を合わせる。六聖将の筆頭にして王都の守備を任されているクレナイ、東聖将のギンタロウは向かい合うと、お互いの表情を険しくさせる。
「ギンタロウ!!一度だけ忠告する!!今すぐに武器を捨て、投降しろ!!」
「断ると言ったらどうする!!」
「貴様の躯をこの樹魔の大樹の贄として捧げる!!そうなればお前の家族は悲しむだろう!!」
クレナイの発言にギンタロウは鉞を握り締め、事ここに至っては和解は出来ぬと判断し、戦闘は避けられない。ギンタロウは東聖将軍と冒険者達に振り返り、頷く。
「クレナイよ!!我々はカレハ王女がこの国に災いをもたらす存在だと気づいている!!そして貴様がカレハ王女に従うというのであれば容赦はせん!!」
「貴様、六聖将の実に有りながら王族に逆らうか!!」
「ならば逆に言わせてもらう!!王族の命令だからといって非道が許されるのか!!臣下だからこそ時には王族の間違いを正すべき時もあるだろう!!例え、ここでお前を相手に命を落とす事になろうとな!!」
「なるほど、既に覚悟は決まっているという事か!!ならば雌雄を決しようぞ!!来い、ギンタロウ!!」
「行くぞ、クレナイッ!!」
両将軍の合図の元、遂に両軍が動き出し、先手を取ったのはクレナイの方だった。彼は腕を振り下ろすと、兵士達が道を開いて数百体の魔獣に騎乗した兵士が姿を現す。
「甲殻騎獣隊、突撃せよ!!」
『うおおおおおっ!!』
クレナイの軍隊から出現したのは「甲殻獣」と呼ばれる魔物に乗り込んだ500名の「槍騎士」が東聖将軍の元へ向かう。甲殻獣は竜種の一種でもあり、頭部が硬い外殻に覆われ、竜種の中では小柄な肉体ではあるがその突進の威力は赤毛熊でさえも屠る程の威力を誇るという。
甲殻騎獣隊とはクレナイの配下の中でも地上戦においては最も功績を上げ、過去に10倍以上の兵力差を覆して敵軍に勝利した経験もある。甲殻獣を乗りこなす兵士は全員が「槍騎士」の職業の人間であり、仮に甲殻獣の突進をよけられたとしても彼等の突き出す槍を回避する人間は滅多に存在しない。
『フゴォオオオッ!!』
迫りくる500体近くの甲殻獣とその背に乗る騎士に視線を向けたギンタロウは腕を組んだまま動かず、その様子を見たクレナイは疑問を抱くが、仮に相手が砲撃魔法を扱う魔術師を何十人用意しようと全ての甲殻獣が打ち破られるはずがないという自信を持っていた。
(何故、動かん?何か罠を張ったのか?いや、奴等をここへ誘き寄せたのは我々だ。罠を用意する時間などない)
距離が近づいても動じた様子もなく待ち構えるギンタロウに対してクレナイは疑問を抱くが、先行させた甲殻騎獣隊を引き返すことはせず、ギンタロウの対応を伺う。そして距離が50メートルまで迫った瞬間、ギンタロウの隣から一人の青年が現れる。
「シャドウ・スリップ!!」
「何っ!?」
現れたのは黒杖を掲げたダインであり、地面に杖を突き刺した瞬間、ダインの影が左右に伸びると正面から迫りくる甲殻騎獣隊の足元を一斉に振り払う。移動中に足元をすくわれた甲殻獣達は悲鳴をあげて地面へと倒れ込む。
『フガァアアアッ!?』
『ぐああああっ!?』
「お前達っ……!?」
「今だ、ケンタウロス隊、出撃!!」
『うおおおおっ!!』
ダインの影魔法によって500体の甲殻獣が転倒した事により、背中に乗っていた騎士達は甲殻獣に押しつぶされるか、あるいは地面へ倒れ込む。その隙を逃さずにギンタロウはケンタウロス族の兵士を突撃させ、猛攻を加える。
「こいつらの弱点は首だ!!首を狙えっ!!」
「や、止めろっ……ぐあっ!?」
「フガァッ……!?」
ケンタウロス隊は東聖将軍の中でも精鋭を誇り、転倒して隙だらけの甲殻獣の首元を突き刺す。頑丈な頭部に常に隠れ続けていた甲殻獣の首元は意外と柔らかく、唯一全身が硬い外殻で覆われている甲殻獣の弱点である。甲殻獣に乗り込んでいた騎士達は必死に自分の甲殻獣を守ろうとするが、体勢を崩している彼等ではケンタウロス隊には敵わずに次々と討ち取られていく。
「ここが好機だ!!全軍、出撃用意!!」
『おうっ!!』
「ぬうっ……大盾隊!!防衛準備!!」
『はっ!!』
ギンタロウは全軍の突撃準備を行うと、クレナイも即座に盾騎士の職業で構成した兵士達を前方に移動させ、彼等に大盾を装備させて守備の体勢に入る。
しかし、東聖将軍が魔の草原へ到着して早々に草原の光景を見て圧倒された。そこには無数の魔物の死骸が横たわり、1匹たりとて生き残った魔物の姿を見えなかった。そして魔物の亡骸の傍には漆黒の鎧を身に着ける兵士達が立ち尽くしていた。
「来たか、ギンタロウよ」
「クレナイ!!」
魔の草原を占拠した軍隊に対し、東聖将軍も草原内に入り込むと、両軍の将が顔を合わせる。六聖将の筆頭にして王都の守備を任されているクレナイ、東聖将のギンタロウは向かい合うと、お互いの表情を険しくさせる。
「ギンタロウ!!一度だけ忠告する!!今すぐに武器を捨て、投降しろ!!」
「断ると言ったらどうする!!」
「貴様の躯をこの樹魔の大樹の贄として捧げる!!そうなればお前の家族は悲しむだろう!!」
クレナイの発言にギンタロウは鉞を握り締め、事ここに至っては和解は出来ぬと判断し、戦闘は避けられない。ギンタロウは東聖将軍と冒険者達に振り返り、頷く。
「クレナイよ!!我々はカレハ王女がこの国に災いをもたらす存在だと気づいている!!そして貴様がカレハ王女に従うというのであれば容赦はせん!!」
「貴様、六聖将の実に有りながら王族に逆らうか!!」
「ならば逆に言わせてもらう!!王族の命令だからといって非道が許されるのか!!臣下だからこそ時には王族の間違いを正すべき時もあるだろう!!例え、ここでお前を相手に命を落とす事になろうとな!!」
「なるほど、既に覚悟は決まっているという事か!!ならば雌雄を決しようぞ!!来い、ギンタロウ!!」
「行くぞ、クレナイッ!!」
両将軍の合図の元、遂に両軍が動き出し、先手を取ったのはクレナイの方だった。彼は腕を振り下ろすと、兵士達が道を開いて数百体の魔獣に騎乗した兵士が姿を現す。
「甲殻騎獣隊、突撃せよ!!」
『うおおおおおっ!!』
クレナイの軍隊から出現したのは「甲殻獣」と呼ばれる魔物に乗り込んだ500名の「槍騎士」が東聖将軍の元へ向かう。甲殻獣は竜種の一種でもあり、頭部が硬い外殻に覆われ、竜種の中では小柄な肉体ではあるがその突進の威力は赤毛熊でさえも屠る程の威力を誇るという。
甲殻騎獣隊とはクレナイの配下の中でも地上戦においては最も功績を上げ、過去に10倍以上の兵力差を覆して敵軍に勝利した経験もある。甲殻獣を乗りこなす兵士は全員が「槍騎士」の職業の人間であり、仮に甲殻獣の突進をよけられたとしても彼等の突き出す槍を回避する人間は滅多に存在しない。
『フゴォオオオッ!!』
迫りくる500体近くの甲殻獣とその背に乗る騎士に視線を向けたギンタロウは腕を組んだまま動かず、その様子を見たクレナイは疑問を抱くが、仮に相手が砲撃魔法を扱う魔術師を何十人用意しようと全ての甲殻獣が打ち破られるはずがないという自信を持っていた。
(何故、動かん?何か罠を張ったのか?いや、奴等をここへ誘き寄せたのは我々だ。罠を用意する時間などない)
距離が近づいても動じた様子もなく待ち構えるギンタロウに対してクレナイは疑問を抱くが、先行させた甲殻騎獣隊を引き返すことはせず、ギンタロウの対応を伺う。そして距離が50メートルまで迫った瞬間、ギンタロウの隣から一人の青年が現れる。
「シャドウ・スリップ!!」
「何っ!?」
現れたのは黒杖を掲げたダインであり、地面に杖を突き刺した瞬間、ダインの影が左右に伸びると正面から迫りくる甲殻騎獣隊の足元を一斉に振り払う。移動中に足元をすくわれた甲殻獣達は悲鳴をあげて地面へと倒れ込む。
『フガァアアアッ!?』
『ぐああああっ!?』
「お前達っ……!?」
「今だ、ケンタウロス隊、出撃!!」
『うおおおおっ!!』
ダインの影魔法によって500体の甲殻獣が転倒した事により、背中に乗っていた騎士達は甲殻獣に押しつぶされるか、あるいは地面へ倒れ込む。その隙を逃さずにギンタロウはケンタウロス族の兵士を突撃させ、猛攻を加える。
「こいつらの弱点は首だ!!首を狙えっ!!」
「や、止めろっ……ぐあっ!?」
「フガァッ……!?」
ケンタウロス隊は東聖将軍の中でも精鋭を誇り、転倒して隙だらけの甲殻獣の首元を突き刺す。頑丈な頭部に常に隠れ続けていた甲殻獣の首元は意外と柔らかく、唯一全身が硬い外殻で覆われている甲殻獣の弱点である。甲殻獣に乗り込んでいた騎士達は必死に自分の甲殻獣を守ろうとするが、体勢を崩している彼等ではケンタウロス隊には敵わずに次々と討ち取られていく。
「ここが好機だ!!全軍、出撃用意!!」
『おうっ!!』
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『はっ!!』
ギンタロウは全軍の突撃準備を行うと、クレナイも即座に盾騎士の職業で構成した兵士達を前方に移動させ、彼等に大盾を装備させて守備の体勢に入る。
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