不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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外伝 ~ヨツバ王国編~

バルトロス王国へ……

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「そ、そう……だいたいの事情は分かったわ。なら、レナは二人と別れるつもりなのね」
「うん、まあ……こんな形で結婚というのも何だしね」
「え~」
「私は別に別れなくても無問題」
「いいえ、こんな結婚は認められないわ。無効よ無効!!」
「ど、どうしたんだよ急に……必死過ぎだろ」
「ダイン、女心を理解してやれ」
「ゴンゾウに駄目だしされた!?」


レナに想いを抱くシズネにとってはレナの結婚に関しては認められるはずがなく、本人たちが同意の上ならばまだ諦めようはあるが、流れで仕方なく結婚というのならば認められるはずがない。その点に関してはコトミンは理解しているのか、仕方ないとばかりに頷く。


「シズネの気持ちも分かる。私もレナと結婚するならちゃんと結婚したいから別れる事には反対しない」
「コトミン……」
「というか、私も第二夫人じゃなくて第一夫人がいいから今のは状態は不本意」
「貴女、そっちが本当の理由でしょう!!」


シズネを気遣うような態度を取りながらコトミンも実はティナが第一夫人である事に不満を抱き、やはり結婚するのならば自分が一番になりたいと思うのも彼女らしい。こうしてティナはしばらくの間はレナ達の元へ世話になり、離婚に関しては色々な問題が終わったあとに正式に行う事が決まった――





――それから数日の時が経過し、東壁街へマリアが訪れると彼女は転移魔法で一足先にレナ達を連れてバルトロス王国へ引き返す事にした。だが、その前に彼女は冒険者達を呼び集め、ある事を宣言する。


「本日を以て私はハヅキ家の正統な当主に選ばれたわ」
『ええええっ!?』


到着して早々に爆弾発言を行ったマリアに誰もが動揺し、流石にこれは予想外だったバルが真っ先に質問した。


「ど、どう言う意味だい!?あんた、この国に残るつもりなのかい!?それじゃあ、氷雨はどうなるんだい!!」
「落ち着きなさい、ハヅキ家の当主になるといっても私は氷雨のギルドマスターである事に変わりはないわ。分かりやすく言えば兼業ね」
「では、氷雨の経営を行いながらハヅキ家当主としての役割も兼任すると?」
「そういう事になるわね。母がいなくなった以上、ハヅキ家の跡継ぎは私と姉さん、そしてレナだけ……姉さんの場合はハヅキ家に対抗意識を抱いているから当主には向かないし、レナの場合はあまりにも若すぎる。消極的に私がハヅキ家の当主になるわけね」
「だが、現実的にそんな事が可能なのか?」


バルトロス王国を拠点とする氷雨のギルドマスターを勤める一方、ヨツバ王国の三大貴族のハヅキ家の当主を勤めるなど不可能にしか思えないが、その点に関してはマリアもちゃんと考えはあった。


「別に何も問題はないわ。他の人間ならともかく、私は転移魔法で何時でもこの国へ戻る事が出来る。だから何も問題ないわ」
「あ、そうか……叔母様なら転移魔法陣で何時でもヨツバ王国へ戻る事が出来るのか」
「たく、つぐつぐ非常識な奴だね……」
「改めてマリア殿の凄さを思い知ったでござる」


マリアは転移魔法陣を封じ込めた水晶札を取り出し、彼女ならばいつでもどんな状況でもヨツバ王国へ引き返す手段を持っていた。レナ達が苦労してアトラス大森林を進んでヨツバ王国へ辿り着いたにも関わらず、彼女の場合は一瞬にして移動出来る事を考えるとやるせない。

しかし、ハヅキ家にとってはマリアが後継者となった事は幸いであり、これでハヅキ家の面目は保たれた。操られていたとはいえ、マリアはレイビの代わりに六聖将の位も与えられ、本人の実力も確かである。これで緑影の人員は実質的に彼女の支配下に収まり、世界最強のギルドの他に彼女は世界最高の暗殺者集団を従えた事になる。


『やりましたねレナさん、これで面倒なハヅキ家の事はマリアに押し付けられますよ』
「う~ん……まあ、喜ぶべきところなんだろうけど、何か良い所を全部叔母様が持っていたような気がする」
『気のせいですよ、きっと』


マリアが最初から操られていなければヨツバ王国の問題も一気に解決し、カレハの野望も早々に潰えた可能性も高い。そもそもマリアがカレハの元に転移しなければ今回の事態が引き起こされなかった可能性もあり、改めてレナはマリアという存在がどれほど大きいのかを思い知らされる。

それでもマリアがレナ達の元へ戻った事に変わりはなく、これでヨツバ王国に留まる理由がなくなった以上、レナ達はやっとバルトロス王国へ引き返す事が出来た。バルトロス王国では国王となったナオが待っているはずであり、彼女を安心させるためにレナ達はバルトロス王国へすぐ引き返す事にした――






――その頃、王城のナオの方は玉座の間にてレナ達の帰還を心待ちにしており、彼女達はまだレナ達がヨツバ王国の問題を解決した報告は受けていなかった。だからこそ連絡がない事に不安を抱き、レナの安否を彼女は心配していた。


「ああああ……レナは大丈夫か、やはり私も一緒に行くべきだったか?いや、それでは国王としての政務が……」
「もう、少しは落ち着きなさいナオちゃん!!あの子なら大丈夫よきっと!!」
「あ、アイラさん……」


玉座の間をうろうろと歩き回るナオの元にアイラが現れ、彼女の顔を見てナオは表情を緩ませようとしたが、すぐにその恰好を見て表情が張り付く。


「あ、アイラさん……その恰好は?」
「あ、これ?実は昔、ここで住んでいた時に忘れていた装備なの。懐かしいわ~今でも着れて良かったわ」
「ソ、ソウデスカ……」


アイラは冒険者時代に装備していた鎧一式を身に着けており、年齢の割には若々しいとはいえ、既に40を超える彼女が身に着けるのは色々と限界がある「ビキニアーマー」に対してナオは引きつった笑みを浮かべる事しか出来なかった。




※その頃のレナとマリア

レナ「っ!?な、何故か急にヨツバ王国で永住したくなった(; ゚Д゚)!?」
マリア「わ、私も……(;´・ω・)」
ティナ「え?やった~!!皆で一緒に暮らせるね(*´ω`*)」
エリナ「めでたしめでたしっす!!(*'ω'*)」
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