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S級冒険者編
飛姫将
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「こいつ……!!」
「どうした、もう終わりか?」
「このっ、調子に乗るな!!」
レナの挑発に対してヨクヒは槍を振り回すと、再び正面から挑む。そんな彼女の行動にレナは呆れながらも退魔刀を振り翳すと、ヨクヒは回転させた勢いのまま上段から槍を振り下ろす。
「はああっ!!」
「ふんっ!!」
頭上に振り下ろされた槍をレナは退魔刀の刃で受け流すと、ヨクヒはすかさずに槍を引き戻して突き刺す。その攻撃すらも呼んでいたレナは大太刀で弾き返した。それでもヨクヒは諦めずに上空に跳躍すると、空中にて戦技を発動させた。
「乱れ突き!!」
「うわっ!?」
上空から無数の突きを繰り出してきたヨクヒに対して慌ててレナは回避するが、完全には避けきれずに服が少し切れてしまう。これまでに何度か槍の使い手とは戦ったことがあるが、上空から戦技を発動させてくる敵とは戦った事がない。更にヨクヒは槍を地面に突き刺すと、まるでバネのように弾ませて更なる上空へと移動を行う。
「刺突!!」
「くっ!?」
地上に降りずに上空から攻撃を繰り出してくるヨクヒにレナは避ける事しか出来ず、反撃を試みようにも空を飛んでいるヨクヒには武器が届かない。レナの退魔刀と大太刀では彼女の蛇棒とはリーチの長さが違い、空からの攻撃に防御か回避しか行えない。
――ヨクヒの異名は「飛姫将」と呼ばれており、彼女は空を飛ぶかの如く戦法で相手を打ち倒す。どんな武芸者であろうと空を飛ぶ相手を構想した戦闘訓練は詰んでおらず、まるで鳥の様に空を舞うかの如く戦う彼女に敵う相手は今までいなかった。上空から繰り出される連続攻撃に対して大抵の相手は反撃すら出来ず、彼女に敗れた。
しかし、ヨクヒが戦っているのはこれまでに様々な武芸者と戦ってきたレナであるため、彼は上空から繰り出される攻撃の対処法を見出す。それは相手が上空を飛ぶのならば自分も飛べばいいという考えであった。
「空を飛ぶのは……俺も得意分野だよ!!」
「うなっ!?」
子供の頃から森の中を駆け回り、木々の枝を利用して飛び回っていたレナの跳躍力はヨクヒにも劣らず、彼女と同様に空へと飛ぶ。ヨクヒは自分と同じぐらいの高さにまで飛び上がったレナに目を見開くが、そんな彼女にレナは片手で戦技を発動させる。
「加速剣撃、兜割りっ!!」
「うわぁっ!?」
強烈な一撃を撃ち込まれたヨクヒは地上に向けて落下するが、寸前で蛇棒の柄の部分で攻撃を受けていたので致命傷は避けられ、そのまま彼女は背中から地面に叩きつけられる。苦痛の表情を浮かべながらも空中ではレナも力を存分に発揮できなかった事もあり、すぐに立ち上がって体勢を整える。
まさか相手が自分と同じように空を飛べる事にヨクヒは動揺を隠せないが、すぐに嫉妬心に煽られ、自分だけが得意とする空中戦法を真似られた事に怒りを抱く。その一方でレナの事を侮れない相手だと再認識した彼女は蛇棒を構えて距離を保つ。
「ふうっ……次で終わらせるぞ」
「ふん、こっちの台詞だ!!」
レナが退魔刀と大太刀を構えると、ヨクヒは冷や汗を流しながらも今度こそレナを仕留めるために足に力を込め、二人は全く同時に空を飛ぶ。瞬動術を発動させて跳躍を行うレナに対してヨクヒは自身の身体能力のみで彼と全く同じ高度まで飛び上がると、二人は空中戦を繰り広げた。
「刺突・閃!!」
「疾風撃!!」
ヨクヒが繰り出した閃光の如き速度で放たれた高速の突きに対してレナは退魔刀で受けると、激しい金属音と共に二人の身体が弾かれてしまう。空中で体勢を崩した二人はそのまま地面へと落下するが、ヨクヒの場合は蛇棒を地面に突き刺す事で勢いを弱め、逆に体勢を整えて攻撃を仕掛ける。
「俺の勝ちだ!!」
「舐めんなっ!!」
再度空中に移動したヨクヒはレナに攻撃を仕掛けようとするが、それに対してレナは足の裏に意識を集中させ、風圧と付与強化を重ね掛けする事で足の裏から衝撃波を繰り出す。カゲマルとハンゾウが扱える「飛脚」と呼ばれる移動法の応用版であり、ジェット噴射のように空中で加速したレナはヨクヒに大太刀を振り翳す。
「峰打ち!!」
「はぐぅっ!?」
「ヨクヒ!?」
レナの大太刀がヨクヒの身体に衝突すると彼女は意識を奪われ、そのまま地上へと落下していく。それを見たカンエンは慌てて救おうとするが、その前にレナがヨクヒを抱き上げて地上へと降り立つ。
「おっと……危ない危ない」
「……勝負有り、ね」
「は、はい……お見事です」
気絶したヨクヒを御姫様抱っこで抱えて降り立ったレナを見てマリアは拍手を行うと、ハンゾウとカゲマルもそれに続く。妹が負けた事にカンエンは複雑な表情を浮かべるが、誰がどう見てもレナの勝利である事は明白のため彼女も勝利を認める。
「どうした、もう終わりか?」
「このっ、調子に乗るな!!」
レナの挑発に対してヨクヒは槍を振り回すと、再び正面から挑む。そんな彼女の行動にレナは呆れながらも退魔刀を振り翳すと、ヨクヒは回転させた勢いのまま上段から槍を振り下ろす。
「はああっ!!」
「ふんっ!!」
頭上に振り下ろされた槍をレナは退魔刀の刃で受け流すと、ヨクヒはすかさずに槍を引き戻して突き刺す。その攻撃すらも呼んでいたレナは大太刀で弾き返した。それでもヨクヒは諦めずに上空に跳躍すると、空中にて戦技を発動させた。
「乱れ突き!!」
「うわっ!?」
上空から無数の突きを繰り出してきたヨクヒに対して慌ててレナは回避するが、完全には避けきれずに服が少し切れてしまう。これまでに何度か槍の使い手とは戦ったことがあるが、上空から戦技を発動させてくる敵とは戦った事がない。更にヨクヒは槍を地面に突き刺すと、まるでバネのように弾ませて更なる上空へと移動を行う。
「刺突!!」
「くっ!?」
地上に降りずに上空から攻撃を繰り出してくるヨクヒにレナは避ける事しか出来ず、反撃を試みようにも空を飛んでいるヨクヒには武器が届かない。レナの退魔刀と大太刀では彼女の蛇棒とはリーチの長さが違い、空からの攻撃に防御か回避しか行えない。
――ヨクヒの異名は「飛姫将」と呼ばれており、彼女は空を飛ぶかの如く戦法で相手を打ち倒す。どんな武芸者であろうと空を飛ぶ相手を構想した戦闘訓練は詰んでおらず、まるで鳥の様に空を舞うかの如く戦う彼女に敵う相手は今までいなかった。上空から繰り出される連続攻撃に対して大抵の相手は反撃すら出来ず、彼女に敗れた。
しかし、ヨクヒが戦っているのはこれまでに様々な武芸者と戦ってきたレナであるため、彼は上空から繰り出される攻撃の対処法を見出す。それは相手が上空を飛ぶのならば自分も飛べばいいという考えであった。
「空を飛ぶのは……俺も得意分野だよ!!」
「うなっ!?」
子供の頃から森の中を駆け回り、木々の枝を利用して飛び回っていたレナの跳躍力はヨクヒにも劣らず、彼女と同様に空へと飛ぶ。ヨクヒは自分と同じぐらいの高さにまで飛び上がったレナに目を見開くが、そんな彼女にレナは片手で戦技を発動させる。
「加速剣撃、兜割りっ!!」
「うわぁっ!?」
強烈な一撃を撃ち込まれたヨクヒは地上に向けて落下するが、寸前で蛇棒の柄の部分で攻撃を受けていたので致命傷は避けられ、そのまま彼女は背中から地面に叩きつけられる。苦痛の表情を浮かべながらも空中ではレナも力を存分に発揮できなかった事もあり、すぐに立ち上がって体勢を整える。
まさか相手が自分と同じように空を飛べる事にヨクヒは動揺を隠せないが、すぐに嫉妬心に煽られ、自分だけが得意とする空中戦法を真似られた事に怒りを抱く。その一方でレナの事を侮れない相手だと再認識した彼女は蛇棒を構えて距離を保つ。
「ふうっ……次で終わらせるぞ」
「ふん、こっちの台詞だ!!」
レナが退魔刀と大太刀を構えると、ヨクヒは冷や汗を流しながらも今度こそレナを仕留めるために足に力を込め、二人は全く同時に空を飛ぶ。瞬動術を発動させて跳躍を行うレナに対してヨクヒは自身の身体能力のみで彼と全く同じ高度まで飛び上がると、二人は空中戦を繰り広げた。
「刺突・閃!!」
「疾風撃!!」
ヨクヒが繰り出した閃光の如き速度で放たれた高速の突きに対してレナは退魔刀で受けると、激しい金属音と共に二人の身体が弾かれてしまう。空中で体勢を崩した二人はそのまま地面へと落下するが、ヨクヒの場合は蛇棒を地面に突き刺す事で勢いを弱め、逆に体勢を整えて攻撃を仕掛ける。
「俺の勝ちだ!!」
「舐めんなっ!!」
再度空中に移動したヨクヒはレナに攻撃を仕掛けようとするが、それに対してレナは足の裏に意識を集中させ、風圧と付与強化を重ね掛けする事で足の裏から衝撃波を繰り出す。カゲマルとハンゾウが扱える「飛脚」と呼ばれる移動法の応用版であり、ジェット噴射のように空中で加速したレナはヨクヒに大太刀を振り翳す。
「峰打ち!!」
「はぐぅっ!?」
「ヨクヒ!?」
レナの大太刀がヨクヒの身体に衝突すると彼女は意識を奪われ、そのまま地上へと落下していく。それを見たカンエンは慌てて救おうとするが、その前にレナがヨクヒを抱き上げて地上へと降り立つ。
「おっと……危ない危ない」
「……勝負有り、ね」
「は、はい……お見事です」
気絶したヨクヒを御姫様抱っこで抱えて降り立ったレナを見てマリアは拍手を行うと、ハンゾウとカゲマルもそれに続く。妹が負けた事にカンエンは複雑な表情を浮かべるが、誰がどう見てもレナの勝利である事は明白のため彼女も勝利を認める。
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