946 / 2,091
S級冒険者編
古城へ
しおりを挟む
「一緒に転移するのは無理でしょう。さっき見た限りだと、転移魔法陣を利用して転移するようだけど魔法陣の大きさから考えても人間一人が転移するのが限界なんでしょう?」
「そうですね、魔力を送り込む量を調整すれば他の人間も連れていく事は出来ますけど、負担が大きくなるのでお勧めはしませんね」
「仕方ない、なら諦める」
「じゃあ、とりあえず俺一人だけでも行ってくるね」
レナは腕輪に視線を向けると、効果は確かめたので今度は第三階層の古城へ転移するために意識を集中させる。ホネミンと出会った場所なので記憶は根強く残っており、移動したい場所を念じて転移を発動させた。
「転移!!」
「うわっ――!?」
再び魔法陣が出現するとレナの身体を飲み込み、全員の目の前でレナは姿を消した――
――転移魔法陣を潜り抜けたレナは今度は空中に転移した場合に備えて身構えていたのだが、今回は上手く成功したのか石製の床の上に転移していた。暗闇に覆われていたのでレナは光球の魔法を発動させて周囲を照らすと、自分が間違いなく第三階層の古城へと転移した事を確認する。
「転移成功か……それにしても相変わらずちょっと不気味だな」
古城の中に潜り込めたのは良いが、現在は誰も住んでいないため明かりはなく、レナは城の中を歩き回る。ホネミンの言葉によると地下の方に魔石が保管されているそうだが、久々に訪れたので道に迷ってしまう。
「あれ、ここ通ったっけ?前の時はホネミンがいたから道案内してくれたけど……ここって思ったよりもかなり広いんだな」
元々は城であるために建物の内部は広く、通路の方も複雑なために迷子になってしまう。幸いにも古城の中にまでは魔物は入り込めず、急に襲われる心配がない事だけが救いだった。老朽化が原因で天井や壁が崩れた場所も存在するが、どうにかレナは目的地と思われる扉の前に辿り着く。
扉はホネミンが描いたのかアイリスのような似顔絵が記され、ご丁寧にその隣には髑髏が書き込まれていた。一見するだけでは天使のように翼を生やした女性に髑髏が微笑みかけているように見えないが、この髑髏の正体はホネミンの似顔絵だろうと判断したレナは扉を開く。例によって鍵が施されていたが、そこは錬金術師の能力で解除を行う。
「開けゴマ!!」
『ネタが古いですよ!!』
「あれ、今この似顔絵が喋ったような……気のせいか」
アイリスの幻聴が聞こえたような気がしたが、それを無視してレナは扉を開くと地下に繋がる階段が存在した。随分と下まで続いているらしく、歩き続けて少し疲れていたレナは更に階段を下りる事にだるさを覚えながらも降りていく。
ここまで苦労したのだから価値のあるお宝が眠っていなければ、治療カプセルに入っているホネミンを叩き起こそうかと物騒な考えを頭の中に巡らせながらもレナは階段を下り切ると、再び巨大な扉が立ち塞がった。こちらの方も鍵を開いて中を開くと、そこには思いがけぬ光景が広がっていた。
「えっ……何だこれ?宝物庫?」
どうやら古城の宝物庫と思われる場所にレナは辿り着き、その場所には大量の「宝箱」が並べられていた。文字通りにRPGでは定番の宝箱の形をした箱が並べられ、中には木造性だけではなく、金属製の箱も存在する。
「何だこのあからさまな箱は……この城を作った人の趣味なのか?」
一目見ただけで宝箱とわかる形状の木箱に手を置いたレナは戸惑いながらも中身を開こうとした時、不意に嫌な予感を覚えて宝箱を開いた瞬間に身を逸らす。結果としてそれが功を奏して宝箱を開いた瞬間に中から矢が放たれ、天井に突き刺さった。
身を逸らしてなければ危うく頭を貫かれているところだったレナは冷や汗を流し、宝箱を覗いてみるとどうやら箱の中にボーガンが設置されていた。どうやら罠だったらしく、少し焦ったレナは宝箱を元に戻すと額の汗を拭う。
「あ、危なかった……危うく死にかけたぞ!?なんでこんなものが……ん?」
最初に開くときに気づかなかったが宝箱の表面には「×」というマークが刻まれている事にレナは気づき、よくよく観察すると他の宝箱にも御内情なマークが刻まれていた。どうやらホネミンが記した物らしく、罠が仕掛けられている箱には「×」が記されている様子だった。
「なるほど、そういう事か!!全く、なんでこんな罠が仕掛けられているんだよ……そういう事は最初から教えろよ」
マークの意味を察したレナはホネミンに文句を言いながらも宝箱を開くときは事前にマークを確認してから開く事を決めると、次の宝箱を開こうとした。罠が仕掛けられているのは「×」だと判明したため、こちらのマークが刻まれていない宝箱を探していると、ここであるマークが刻まれた宝箱を発見した。
「……えっ、これどっちの意味だろう。開けちゃ駄目という事かな?それとも大丈夫なのか?」
レナの目の前には「髑髏」のマークが刻まれた宝箱が存在し、普通の人間ならばこのマークを見たら罠が仕掛けられていると思うだろう。しかし、ホネミンの事を知っているレナとしてはこれが彼女の似顔絵だとしたら逆に安全なのかと考えてしまうが、迷った末にレナは宝箱を開く。
「そうですね、魔力を送り込む量を調整すれば他の人間も連れていく事は出来ますけど、負担が大きくなるのでお勧めはしませんね」
「仕方ない、なら諦める」
「じゃあ、とりあえず俺一人だけでも行ってくるね」
レナは腕輪に視線を向けると、効果は確かめたので今度は第三階層の古城へ転移するために意識を集中させる。ホネミンと出会った場所なので記憶は根強く残っており、移動したい場所を念じて転移を発動させた。
「転移!!」
「うわっ――!?」
再び魔法陣が出現するとレナの身体を飲み込み、全員の目の前でレナは姿を消した――
――転移魔法陣を潜り抜けたレナは今度は空中に転移した場合に備えて身構えていたのだが、今回は上手く成功したのか石製の床の上に転移していた。暗闇に覆われていたのでレナは光球の魔法を発動させて周囲を照らすと、自分が間違いなく第三階層の古城へと転移した事を確認する。
「転移成功か……それにしても相変わらずちょっと不気味だな」
古城の中に潜り込めたのは良いが、現在は誰も住んでいないため明かりはなく、レナは城の中を歩き回る。ホネミンの言葉によると地下の方に魔石が保管されているそうだが、久々に訪れたので道に迷ってしまう。
「あれ、ここ通ったっけ?前の時はホネミンがいたから道案内してくれたけど……ここって思ったよりもかなり広いんだな」
元々は城であるために建物の内部は広く、通路の方も複雑なために迷子になってしまう。幸いにも古城の中にまでは魔物は入り込めず、急に襲われる心配がない事だけが救いだった。老朽化が原因で天井や壁が崩れた場所も存在するが、どうにかレナは目的地と思われる扉の前に辿り着く。
扉はホネミンが描いたのかアイリスのような似顔絵が記され、ご丁寧にその隣には髑髏が書き込まれていた。一見するだけでは天使のように翼を生やした女性に髑髏が微笑みかけているように見えないが、この髑髏の正体はホネミンの似顔絵だろうと判断したレナは扉を開く。例によって鍵が施されていたが、そこは錬金術師の能力で解除を行う。
「開けゴマ!!」
『ネタが古いですよ!!』
「あれ、今この似顔絵が喋ったような……気のせいか」
アイリスの幻聴が聞こえたような気がしたが、それを無視してレナは扉を開くと地下に繋がる階段が存在した。随分と下まで続いているらしく、歩き続けて少し疲れていたレナは更に階段を下りる事にだるさを覚えながらも降りていく。
ここまで苦労したのだから価値のあるお宝が眠っていなければ、治療カプセルに入っているホネミンを叩き起こそうかと物騒な考えを頭の中に巡らせながらもレナは階段を下り切ると、再び巨大な扉が立ち塞がった。こちらの方も鍵を開いて中を開くと、そこには思いがけぬ光景が広がっていた。
「えっ……何だこれ?宝物庫?」
どうやら古城の宝物庫と思われる場所にレナは辿り着き、その場所には大量の「宝箱」が並べられていた。文字通りにRPGでは定番の宝箱の形をした箱が並べられ、中には木造性だけではなく、金属製の箱も存在する。
「何だこのあからさまな箱は……この城を作った人の趣味なのか?」
一目見ただけで宝箱とわかる形状の木箱に手を置いたレナは戸惑いながらも中身を開こうとした時、不意に嫌な予感を覚えて宝箱を開いた瞬間に身を逸らす。結果としてそれが功を奏して宝箱を開いた瞬間に中から矢が放たれ、天井に突き刺さった。
身を逸らしてなければ危うく頭を貫かれているところだったレナは冷や汗を流し、宝箱を覗いてみるとどうやら箱の中にボーガンが設置されていた。どうやら罠だったらしく、少し焦ったレナは宝箱を元に戻すと額の汗を拭う。
「あ、危なかった……危うく死にかけたぞ!?なんでこんなものが……ん?」
最初に開くときに気づかなかったが宝箱の表面には「×」というマークが刻まれている事にレナは気づき、よくよく観察すると他の宝箱にも御内情なマークが刻まれていた。どうやらホネミンが記した物らしく、罠が仕掛けられている箱には「×」が記されている様子だった。
「なるほど、そういう事か!!全く、なんでこんな罠が仕掛けられているんだよ……そういう事は最初から教えろよ」
マークの意味を察したレナはホネミンに文句を言いながらも宝箱を開くときは事前にマークを確認してから開く事を決めると、次の宝箱を開こうとした。罠が仕掛けられているのは「×」だと判明したため、こちらのマークが刻まれていない宝箱を探していると、ここであるマークが刻まれた宝箱を発見した。
「……えっ、これどっちの意味だろう。開けちゃ駄目という事かな?それとも大丈夫なのか?」
レナの目の前には「髑髏」のマークが刻まれた宝箱が存在し、普通の人間ならばこのマークを見たら罠が仕掛けられていると思うだろう。しかし、ホネミンの事を知っているレナとしてはこれが彼女の似顔絵だとしたら逆に安全なのかと考えてしまうが、迷った末にレナは宝箱を開く。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。