不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

文字の大きさ
963 / 2,091
S級冒険者編

明かされたダインの血筋

しおりを挟む
「それにしてもまさかこの白竜を倒す人間が現れるとは……これは凄い事ですよ、何しろ白竜を破った人間なんて今までの時代でも1人存在するかどうかですからね」
「1人か……それはもしかしてルノ君の事?」
「おや、知ってたんですか?」
「そりゃ、あんな馬鹿みたいな強さを見せつけられたらいやでも予想がつくよ」


レナは仮想空間にて戦った氷竜の存在を思い返し、あの竜の正体がルノが作り出した魔法ならば確かに白竜よりも恐ろしい存在に感じられた。白竜は確かに強かったが、ルノの場合は氷竜を魔法で作り出したに過ぎず、仮に損傷を与えてもすぐに再生する事が出来る。

恐らくだが白竜と氷竜の戦闘力は互角、それでいながら氷竜の場合は体内に隠れているルノ本人を倒さないと勝てない。だからこそ白竜との戦闘では事前に氷竜との戦闘を経験していたレナは臆せずに戦う事が出来た。どれほど恐ろしくてもルノよりは弱いと考えれば余計な緊張は消えた。


「ミナも助けに来てくれて本当に助かったよ。ありがとうね」
「え、あ、うん……ごめんね、最初は怖くて動けなかったんだけど、やっぱり皆が戦ってるのに僕だけじっとしているなんて出来なかったんだ」
「絶好のタイミングで助けに来てくれて助かりましたよ。もしかして狙ってました?わざと皆さんがピンチの時に現れていいとこどりするつもりだったんですね!!」
「ええっ!?誤解だよ!?」


ミナの助成がなければレナ達が追いつめられていたのは事実であり、あまりのタイミングの良さにリーリスは狙っていたのではないかと疑うが、気になった事があるとすればミナが持ち出したレジェンドスピアという武器である。


「そういえばこのレジェンドスピア、もしかしてだけどオリハルコンで作り出されている?」
「おお、気づかれましたか。そうですよ、このレジェンドスピアの刃の部分はオリハルコンで形成されています」
「オリハルコン!?あの伝説の金属の!?」
「はい、アダマンタイトよりは硬度は劣りますが、魔法耐性ならば全ての魔法金属の中でも一番です」
「なるほど、だからこいつの光線を耐え切れたのか」
「ガアッ……」


白竜は槍を握りしめるミナを見て怯えた表情を浮かべ、どうやら吐息を吐き出す際に口の中に槍を突っ込まれた事が余程怖かったらしい。そんな白竜の身体をレナは優しくなでながらもそろそろシズネたちが帰還する頃かと思った時、突如としてレナの上空に魔法陣が出現した。

何事かとレナは魔法陣を見上げると、そこからコトミン、シズネ、ダイン、ゴンゾウの4人組が出現し、どうやら転移リングを利用して戻ってきたらしい。但し、帰還する際の位置を間違えたのかかなりの高さから4人とも落ちてくる。


「うわぁあああっ!?」
「ぬおっ!?」
「着地っ」
「おっと……危なかったわね」


ダインは顔面から地面に衝突し、ゴンゾウはしりもちをつく。コトミンとシズネは無事に着地するが、ダインの方は顔面から鼻血を流しながら起き上がった。


「あいてぇっ……何だよこの腕輪、ちゃんと転移しろよ!!」
「あ、ちょっと乱暴に扱わないでくださいよ!!それ、貴重品なんですから!!」
「物に当たるのは止めなさい、ほらコトミン。治してやりなさい」
「分かった」


自分の腕に身に付けていた転移リングをダインは勢いに任せて地面に叩きつけようとするが、それを慌ててリーリスが引き留める。一方でそれを見てシズネは呆れた表情を浮かべながらもコトミンに彼の治療を頼むと、レナの顔を見て自分たちが無事に転移した事を確認した。

転移リングは地球人、あるいは地球人の血族にしか扱えないのだが、驚くべき事にダインも使用する事が出来る事が発覚した。どうやらダインの先祖の中にも勇者と交わった人間がいたらしく、彼も転移リングが使用する事が可能だと判明する。


「転移リングが使えるという事は、本当にダインも勇者の血筋だったんだね」
「ああ、そういえば子供の頃にくそ爺の奴が勇者がどうたらとか言ってたけど、まさか本当の話だったのか……あれ、じゃあ僕ももしかして聖剣が使えたりするのかな!?」
「それは無理ですよ。ダインさんの魔力容量を計測させてもらいましたが、レナさんの3分の1しかありませんからね。無理に聖剣を使おうとすれば干からびて死んでしまいますよ」
「マジで!?ていうか、計測って何だよ!?僕の身体をいつの間に調べたんだ!!」
「皆さんが気絶している時にちょこっと血液を採取しましてね。まあ、身体に害がないのかを調べただけなので怒らないでください」
「そういう事は先に言えよ」
「それにしてもダインが勇者の子孫だったとは……驚いたな」
「でも、少し納得したわ。勇者の血筋だったからこそ、その闇の聖痕も使えるのかもしれないわね」


レナもダインも聖痕を宿しているが、シズネの推理では二人が勇者の血筋である事も関係しているかもしれず、もしかしたら聖痕の継承者は勇者の血筋でなければならないという条件もあるかもしれない。






※まさかのダインの秘密!!それと聖痕に関しては勇者の血筋の者が受け継ぎやすいという設定になりました。
しおりを挟む
感想 5,096

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。