993 / 2,091
真・闘技祭編
その頃の留守番組
しおりを挟む
――闘技祭の開催までに各地の猛者たちが修行に励む中、冒険都市に存在するレナの自宅ではコトミン、ティナ、エリナ、リンダの4人が引っ越し作業を行っていた。4人の他にはティナが連れてきたミノタウロスの「ミノ」やサイクロプスの「アイン」それにレナの相棒の「ウル」他にもスラミンやヒトミン、そして塔の大迷宮に残ったホネミンのペットのプルミンも含めて大所帯になってしまったため、現在は新しい家に引っ越し事になった。
深淵の森に存在する屋敷に暮らすという手段もあったが、マリアがレナが冒険都市に離れるのを寂しく思い、彼のために自分が所有していた土地に屋敷を作り上げた。位置的には氷雨と黒虎のギルドの中央部に存在するため、今までの家よりもギルドに通いやすいという理由でレナ達も有難くマリアが用意した屋敷に住む事にした。
「へえ~中々広いね。私が誕生日に貰った別荘と同じぐらい広いよ~」
「……そういえばティナはヨツバ王国の王族だった。今まで忘れていたけど、凄いお金持ち」
「ですが、中々立派な屋敷ですね。外観も悪くありません」
「あたしは気に入りましたよ~ここなら射撃の練習が出来そうっす!!」
荷物を荷車に乗せてウル達に運ばせると、コトミン達は新しい屋敷へと辿り着く。外見の方はいかにも貴族が住みそうな屋敷だが、庭の方には池も存在するのを見てコトミンは嬉しそうに頷く。
「おおっ、ちゃんと人魚族用の池も用意してある……うん、丁度良い深さ。これならスラミン達も一緒に暮らせる」
「あ、そっか。コトミンの姐さんは人魚族でしたね、じゃあスライム達の面倒は姐さんに任せていいですか?」
「エリナ、貴女もティナ様の護衛だからといって共に暮らす以上は家事も手伝いなさい」
「いやいや、料理に関してはあたしが一番上手く作れるようになったじゃないですか。そういうリンダさんとティナ様もこの間、料理で失敗して危うく家が火事になるところだったのまだ忘れてませんからね」
「はうっ……ごめんなさい」
「その節は面倒を掛けました……」
エリナの言葉にティナとリンダはしょんぼりと肩を落とし、その様子を見てエリナは頭を掻く。この二人は一応は料理を学ぶようになったが、壊滅的なまでに料理のセンスがなく、碌な料理が作る事が出来ない。コトミンも魚料理の方は上手くなったのだが、基本的にはレナがいない間の料理はエリナが行う。
別に彼女もそれほど料理が得意という訳ではなかったのだが、レナが不在の時はコトミンの魚料理しか食べれないため、肉好きの彼女としては我慢できずに自分も料理するようになった。そのため、エリナが最近は料理を作る様になり、他の3人はそれぞれ別の家事を行う。
魔獣達の世話に関しては魔物使いのティナが進んで行い、レナがほぼ趣味で育てている薬草の世話や洗濯はコトミンが行い、家の掃除などはリンダが行う。彼女は几帳面なので王女であるティナが暮らす以上は一切の汚れは見逃さない。だが、屋敷に引っ越す以上はそれらの作業も今後は使用人を雇って任せる時が来たのかもしれない。
「まあ、でもこれだけの屋敷なら使用人さんも雇ってもいいんじゃないですか?何だったら、ヨツバ王国からティナ様の顔なじみの使用人さん達を呼び集めましょうか」
「あ、それいいね!!」
「確かに悪くない案ですが……それを決めるのは家主のレナ様です。勝手に我々だけで決めるのはまずいのでは?」
「レナなら別に問題ないと言ってくれると思う」
リンダの言葉にコトミンが即答し、そもそも彼女も使用人を雇う事は賛成だった。別に薬草の世話や洗濯程度ならば苦ではないが、流石にこれだけの大きさの屋敷に住むとなると今まで通りに管理するのも難しく、コトミンもレナが戻り次第に相談する事には賛成した。
「さあ、荷物を運ぶ前にまずは近所に引っ越し蕎麦を運びましょうか」
「引っ越し……ソバ?ソバとは確か和国の麺料理の事ですか?」
「そうっすよ。兄貴が言うには引っ越しを行う時、ご近所さんにこの引っ越し蕎麦を振舞うのが礼儀らしいっす」
「へえ~そうなんだ。変わった風習だね、バルトロス王国ではそういう風習があったんだ」
エリナの言葉にティナが関心を抱き、厳密に言えばレナの告げた風習は地球のしかもかなり古い時代の日本の話なのだが、エリナは事前に用意していた重箱を取り出して挨拶に向かう。
「じゃあ、あたしとミノは近所さんに引っ越し蕎麦を運んできますね」
「ええ、分かりました。私達も後で挨拶に向かいましょう」
「ミノちゃん、お願いするね」
「ブモォッ」
「…………」
自然な感じでエリナがミノを従え、引っ越し蕎麦が入った重箱を抱えて屋敷の周囲の建物の住民に挨拶に向かおうとする姿にコトミンは黙り込み、何も知らない人間が急に建物の前にミノタウロスが現れれば度肝を抜かすのではないかと考えるが、敢えてコトミンは黙ってエリナたちを見送った。
――結果から言えば屋敷の近所の住民は唐突に現れたミノタウロスに腰を抜かし、中には警備兵を呼び出そうとする者も現れた。どうにかエリナが事情を説明して危険はない事を伝えたのだが、近所の人間は屋敷にミノタウロスやサイクロプス、更には白狼種の魔獣が住み着く事を聞いて震え上がった。
※レナ「今回の結末、俺のせい?(;´・ω・)」
深淵の森に存在する屋敷に暮らすという手段もあったが、マリアがレナが冒険都市に離れるのを寂しく思い、彼のために自分が所有していた土地に屋敷を作り上げた。位置的には氷雨と黒虎のギルドの中央部に存在するため、今までの家よりもギルドに通いやすいという理由でレナ達も有難くマリアが用意した屋敷に住む事にした。
「へえ~中々広いね。私が誕生日に貰った別荘と同じぐらい広いよ~」
「……そういえばティナはヨツバ王国の王族だった。今まで忘れていたけど、凄いお金持ち」
「ですが、中々立派な屋敷ですね。外観も悪くありません」
「あたしは気に入りましたよ~ここなら射撃の練習が出来そうっす!!」
荷物を荷車に乗せてウル達に運ばせると、コトミン達は新しい屋敷へと辿り着く。外見の方はいかにも貴族が住みそうな屋敷だが、庭の方には池も存在するのを見てコトミンは嬉しそうに頷く。
「おおっ、ちゃんと人魚族用の池も用意してある……うん、丁度良い深さ。これならスラミン達も一緒に暮らせる」
「あ、そっか。コトミンの姐さんは人魚族でしたね、じゃあスライム達の面倒は姐さんに任せていいですか?」
「エリナ、貴女もティナ様の護衛だからといって共に暮らす以上は家事も手伝いなさい」
「いやいや、料理に関してはあたしが一番上手く作れるようになったじゃないですか。そういうリンダさんとティナ様もこの間、料理で失敗して危うく家が火事になるところだったのまだ忘れてませんからね」
「はうっ……ごめんなさい」
「その節は面倒を掛けました……」
エリナの言葉にティナとリンダはしょんぼりと肩を落とし、その様子を見てエリナは頭を掻く。この二人は一応は料理を学ぶようになったが、壊滅的なまでに料理のセンスがなく、碌な料理が作る事が出来ない。コトミンも魚料理の方は上手くなったのだが、基本的にはレナがいない間の料理はエリナが行う。
別に彼女もそれほど料理が得意という訳ではなかったのだが、レナが不在の時はコトミンの魚料理しか食べれないため、肉好きの彼女としては我慢できずに自分も料理するようになった。そのため、エリナが最近は料理を作る様になり、他の3人はそれぞれ別の家事を行う。
魔獣達の世話に関しては魔物使いのティナが進んで行い、レナがほぼ趣味で育てている薬草の世話や洗濯はコトミンが行い、家の掃除などはリンダが行う。彼女は几帳面なので王女であるティナが暮らす以上は一切の汚れは見逃さない。だが、屋敷に引っ越す以上はそれらの作業も今後は使用人を雇って任せる時が来たのかもしれない。
「まあ、でもこれだけの屋敷なら使用人さんも雇ってもいいんじゃないですか?何だったら、ヨツバ王国からティナ様の顔なじみの使用人さん達を呼び集めましょうか」
「あ、それいいね!!」
「確かに悪くない案ですが……それを決めるのは家主のレナ様です。勝手に我々だけで決めるのはまずいのでは?」
「レナなら別に問題ないと言ってくれると思う」
リンダの言葉にコトミンが即答し、そもそも彼女も使用人を雇う事は賛成だった。別に薬草の世話や洗濯程度ならば苦ではないが、流石にこれだけの大きさの屋敷に住むとなると今まで通りに管理するのも難しく、コトミンもレナが戻り次第に相談する事には賛成した。
「さあ、荷物を運ぶ前にまずは近所に引っ越し蕎麦を運びましょうか」
「引っ越し……ソバ?ソバとは確か和国の麺料理の事ですか?」
「そうっすよ。兄貴が言うには引っ越しを行う時、ご近所さんにこの引っ越し蕎麦を振舞うのが礼儀らしいっす」
「へえ~そうなんだ。変わった風習だね、バルトロス王国ではそういう風習があったんだ」
エリナの言葉にティナが関心を抱き、厳密に言えばレナの告げた風習は地球のしかもかなり古い時代の日本の話なのだが、エリナは事前に用意していた重箱を取り出して挨拶に向かう。
「じゃあ、あたしとミノは近所さんに引っ越し蕎麦を運んできますね」
「ええ、分かりました。私達も後で挨拶に向かいましょう」
「ミノちゃん、お願いするね」
「ブモォッ」
「…………」
自然な感じでエリナがミノを従え、引っ越し蕎麦が入った重箱を抱えて屋敷の周囲の建物の住民に挨拶に向かおうとする姿にコトミンは黙り込み、何も知らない人間が急に建物の前にミノタウロスが現れれば度肝を抜かすのではないかと考えるが、敢えてコトミンは黙ってエリナたちを見送った。
――結果から言えば屋敷の近所の住民は唐突に現れたミノタウロスに腰を抜かし、中には警備兵を呼び出そうとする者も現れた。どうにかエリナが事情を説明して危険はない事を伝えたのだが、近所の人間は屋敷にミノタウロスやサイクロプス、更には白狼種の魔獣が住み着く事を聞いて震え上がった。
※レナ「今回の結末、俺のせい?(;´・ω・)」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。