不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・闘技祭編

大剣の剣士の正体は?

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「な~んだっ、ならお父さんに会ったらすぐに帰れるんだね。もう、クレナイおじさん、驚かさないでよ」
「「「クレナイおじさん!?」」」
「いや……陛下からは闘技祭の開催までの間は共に過ごしたいと言われているのだが」
「え~……それは困るよ。色々と準備しないといけないし……それにミノちゃんやアインちゃんを連れて行くとなると大変だと思うよ?」


自分を強制的に連れ戻しに来たのではないと分かるとティナは安心した表情を浮かべ、あろうことか自国の大将軍(正確には匹敵する地位)のクレナイをおじさん呼ばわりする彼女に周囲の人間に戦慄が走る。だが、クレナイの方は特に起こった様子はなく、確かにティナの年齢からみれば自分はおじさんと言われても不自然ではない。

ティナは人間の年齢では成人年齢を迎えているが、ヨツバ王国の平均年齢から考慮すれば彼女はまだまだ子供である。100才を越えた辺りから成人扱いされるため、流石のクレナイも子供相手にしかも仕えるべき王族のティナに大して無碍な態度は取れなかった。

最も今回の呼び出しの件に関してはクレナイも引くに引けず、国王から王命としてティナを迎えに来るように言われている。そのため、彼はどうしてもティナを説得して連れてくる必要があったのだが、ここで問題なのはミノとアインを連れて行こうとするティナに彼は苦言を呈する。


「いや……護衛は必要ない。この俺がいる限り、ティナ王女に危害を加えようとする者は何者であろうと排除しよう」
「えっ?護衛?ミノちゃんとアインちゃんは私のお友達だから護衛じゃないよ?それに私が連れてきたのにレナたんの家に置いていくなんて出来ないよ」
「それは……そうでござるな」
「流石に私一人で面倒は見切れない。ちゃんと飼い主なら責任もって連れ帰るべき」
「けど、確か陛下が宿泊している宿はペット禁止だったわね。そもそも、ミノタウロスとサイクロプスを受け入れてくれる宿屋がこの都市にあるかどうか……」
「ぬうっ……」


思いもよらぬティナの正論にクレナイは渋い表情を浮かべ、マリアの方に視線を向けるが彼女だって頼られても困る。ちなみに前回にヨツバ王族一行が宿泊した宿屋はサイクロプスのアインを受け入れてくれたが、地竜の襲撃の際に建物が潰れて現在は廃業していた。そのため、現在利用している宿屋がミノタウロスとサイクロプスを受け入れてくれるのか確認は取れていない。


「……仕方ないわね、それならうちのギルドで預かりましょう。冒険者はたくさんいるから、魔物の扱いには慣れているわ」
「本気でござるかマリア殿!?」
「大丈夫だよ~二人ともいい子だから、きっとすぐに皆とも仲良くなるよ」
「魔物を狩る冒険者が魔物と仲を深めるのか……」
「仕方ないわね、そういう理由なら私も何も言わないわ。但し、ちゃんと用事が終えたら帰ってくるのよティナちゃん?」
「は~い、お義母さん!!」


アイラの言葉にティナは笑顔を浮かべてアイラに抱き着き、彼女の母親は早くに亡くなっているため、自分の事を娘の様に可愛がるアイラには懐いていた。一方でその様子を見ていたコトミンは少しだけ羨む視線を向ける。

コトミンの場合は元々は母親と一緒に暮らしていたが、ある時に住処をはぐれて戻れなくなったため、現在は母親が何処に住んでいるのかも分からない。最後に母親と別れたのは5年程の前の出来事であり、大喧嘩して彼女は家出した。流石に5年も経過すると母親にも会いたい気持ちはあるが、住処が分からない以上は元に戻る事は出来ず、結局今日至るまで人間の国で暮らしていた。


「私もお母さんに会いたくなってきた」
「あら?そういえばコトミンちゃんのお母さんは何処にいるのかしら?娘さんが結婚した事を知らせないと……」
「ちょっと待てぇっ!!何でほのぼのと会話してるんだお前ら!!私の事は無しかっ!!」


ここで今まで話に入れなかったヨクヒが騒ぎ出し、ここで全員が彼女が居た事を思い出す。ヨクヒは頭を抑えながらもクレナイに視線を向け、自分を一発で気絶に追い込んだ彼に対して敵対心を抱く。


「くそ、さっきはよくもやったな……あたしと勝負だ、おっさん!!」
「力の差も分からないのか……止めておけ、小娘。お前がいくら挑もうと俺には勝てん」
「何だと!?ん、その大剣は……そうか、最近闘技場で活躍している大剣の剣士はお前だったのか!?」
「そういえば私も噂は聞いているわね。なんでも、鬼の様に強い剣士が闘技場で活躍していると……クレナイ将軍、貴方が闘技場に出場していたの?」


ヨクヒの言葉にマリアは思い出したように呟き、まさか闘技場で最近連勝している人物の正体がクレナイなのかと尋ねると、彼は訝し気な表情を浮かべて否定した。


「……何の話だ、俺がここへ到着したのは昨日の話だ。それはお前も知っているはずだろうマリア?」
「そういえばそうね……だとしたら、闘技場で勝ち上がっている大剣の剣士とはいったい誰の事かしら?はっ……ま、まさか姉さん……!?」
「えっ!?ち、違うわよ。だいたい、私は大剣なんて扱わないし……」
「なら、いったい誰が……?」


マリアが衝撃の表情を浮かべてアイラに振り返るが、彼女は慌てて否定を行う。流石に今回の大会に関してはアイラも出場するのは控えており、ナオに泣いて頼まれたので前回のように大会に出場は諦めていた。




※ホネミン「次は18時です!!」( ゚Д゚)つつつ←邪魔をする作者を殴り飛ばす
 カタナヅキ「はぐっ!?」(´;ω;`)
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