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真・闘技祭編
剣士の正体は……
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――同時刻、闘技場の試合場では剣士同士の激しい斬り合いが繰り広げられていた。試合場に存在した10名の選手の内、互いにこの試合に勝利すれば闘技祭の挑戦権を得られる者同士の戦闘のため、観客は非常に盛り上がっていた。
「うおらぁっ!!」
「ぐっ……この、馬鹿力めっ!!」
試合場に立っているのは一人は仮面で顔を覆い隠した赤髪の女性、もう一人は獣人国から訪れた武芸者だった。赤髪の女性の方は漆黒の大剣を振りかざし、大盾を構える相手を吹き飛ばす。女性の相手をしているのは「盾騎士」の職業の使い手で身長が2メートル近くの大男なのだが、大盾越しに大剣を受ける度に身体が後退り、盾が凹む。
「き、貴様、何者だ!?ここまでの力を持ちながら、どうして今まで無名だった!?」
「うるさいね、戦闘中に敵に話しかけるなんて余裕こいてるんじゃないよ!!」
「うおおっ!?」
女性の剣士は大剣を叩きつける度に大盾で男性は身を守ろうとするが、隙を突いて剣士は男性に近付くと、今度は至近距離から大剣を振りかざし、今日一番の強烈な一撃を繰り出す。
「撃剣!!」
「ぐああああっ!?」
『それまでぇっ!!試合、終了!!』
『うおおおおっ!!』
大盾を破壊するほどの強烈な一撃を受けた男性は身体が吹き飛び、地面に倒れると気絶してしまったのか白目を剥く。その様子を確認した実況者が試合終了の合図を出すと、女性の剣士は流石に疲れたのか大剣を地面に突き刺して項垂れる。
これで晴れて10勝した女性は闘技祭の挑戦権を手に入れる事に成功したが、彼女は予想以上に自分の身体が訛っている事に気付き、同時に想像以上に闘技祭に出場するために世界各地から優れた武芸者が集まっている事を知った。
(こりゃ、きついね……姫様のために一肌脱ごうかと考えていたけど、流石にこれだけの連中を相手に戦うのはちょっと無理があったね)
――わざわざ似合わない仮面を身に付けて変装して闘技祭に出場していた大剣剣士の正体は「バル」だった。彼女はナオが今度の闘技祭にてバルトロス王国側の人員が不足している事を心配している事を知り、少しでも彼女の役に立とうと自分もこの年齢で闘技祭に挑むために正体を隠して出場していた。
別に冒険者ギルドのギルドマスターが闘技祭に参加してはならないという規則はなく、そもそも牙竜のギルドマスターに復帰したギガンに至っては巨人国の代表選手として選別されている。それでもバルが正体を隠して出場した理由は単純に他の人間に自分は出場しない事を宣言していたため、結局は出場する事を決めたのを他の人間に話すのを恥ずかしく思い、知り合いに頼んで作って貰った仮面を身に付けて闘技場に出場する。
(まさか、このあたしがこんな似合わない仮面を付けて闘技場に出るなんて誰も予想しないだろうね)
バルとしては完璧な変装をしたつもりで出場したつもりだが、彼女の事を良く知る人物達からすれば誰がどう見てもバルだと見抜く。
「……おい、あれ黒虎のギルドマスターじゃないのか?」
「言われてみれば確かに……」
「何だあの変な仮面……趣味か?」
「あの剣の鬼と恐れられたバルも出場するのか……これは楽しみだぜ」
観客の中にはバルの顔見知りも多数存在し、彼等はどうしてバルが変な仮面を身に付けて戦っているのか疑問を抱く。だが、一方でバルの存在を知らない者達からすれば彼女の剣技を見て警戒心を抱く存在もいた。
「ほう、中々の剣の腕だ」
「ええ、確かに見事な腕です……しかし、長い間実戦に離れている様子ですね。動きに独特の鈍さを感じました」
「全盛期は当に終えているか……惜しいな」
――観客席には六聖将である「ツバサ」と「ホムラ」の姿も存在し、彼女達は闘技場でのバルの試合を見てそれぞれの感想を抱く。どちらもバルが優れた剣士だった事は認めるが、試合の動きを見ただけでバルが肉体の全盛期を当の昔に過ぎ去り、しかも長期間実戦から離れている事を見抜く。
どちらも優れた武芸者であるが故に非常に高い観察能力を持ち合わせ、ホムラはバルを見て彼女が全盛期の時に戦いたかったと惜しむ一方、ツバサの方は冷静にバルの現在の力を分析し、自分の敵ではないと判断する。
優れた武芸者が最も多いヨツバ王国の中でも女性の中では恐らくは1、2を争う実力者同士、二人は意外な程に気が合う。常に実戦で技術を磨き上げたホムラ、厳しい修練の堅実に武の道を歩むツバサ、どちらも方法は違えど強くなるために力と技を磨き上げてきた存在である。
「……この後の試合では有名処の武芸者は出場しないようですね、私はもう行きますが貴女はどうしますか?」
「私はここに残る。大半は雑魚共の試合とはいえ、さっきの剣士のような奴が見つかるかもしれない」
「そうですか、では先に戻ります」
「ああ」
ツバサはこれ以上の試合に興味はなく、闘技場を立ち去ると残されたホムラは次の試合に出場する選手の様子を確認する。だが、残念ながら結局はその日は彼女の期待に応えるだけの選手は現れず、彼女は引き返した――
※ホネミン「くっ……私の力ではここまでが限界ですか」(;´・ω・)
カタナヅキ「や、やっと取り返したぞ……」(´Д`)ノ公開ボタン
??「…………」(●ω●)ノ公開ボタン←感想覧から訪問してきた○銀さん
カタナヅキ「なっ!?や、止めろぉおおっ!?」(; ・`д・´)
ビャク「キャンキャンッ!!(ご主人様の邪魔をするな!!)」( ゚Д゚)つ))Д`)ハグッ!?
という事で19時にも投稿します。
「うおらぁっ!!」
「ぐっ……この、馬鹿力めっ!!」
試合場に立っているのは一人は仮面で顔を覆い隠した赤髪の女性、もう一人は獣人国から訪れた武芸者だった。赤髪の女性の方は漆黒の大剣を振りかざし、大盾を構える相手を吹き飛ばす。女性の相手をしているのは「盾騎士」の職業の使い手で身長が2メートル近くの大男なのだが、大盾越しに大剣を受ける度に身体が後退り、盾が凹む。
「き、貴様、何者だ!?ここまでの力を持ちながら、どうして今まで無名だった!?」
「うるさいね、戦闘中に敵に話しかけるなんて余裕こいてるんじゃないよ!!」
「うおおっ!?」
女性の剣士は大剣を叩きつける度に大盾で男性は身を守ろうとするが、隙を突いて剣士は男性に近付くと、今度は至近距離から大剣を振りかざし、今日一番の強烈な一撃を繰り出す。
「撃剣!!」
「ぐああああっ!?」
『それまでぇっ!!試合、終了!!』
『うおおおおっ!!』
大盾を破壊するほどの強烈な一撃を受けた男性は身体が吹き飛び、地面に倒れると気絶してしまったのか白目を剥く。その様子を確認した実況者が試合終了の合図を出すと、女性の剣士は流石に疲れたのか大剣を地面に突き刺して項垂れる。
これで晴れて10勝した女性は闘技祭の挑戦権を手に入れる事に成功したが、彼女は予想以上に自分の身体が訛っている事に気付き、同時に想像以上に闘技祭に出場するために世界各地から優れた武芸者が集まっている事を知った。
(こりゃ、きついね……姫様のために一肌脱ごうかと考えていたけど、流石にこれだけの連中を相手に戦うのはちょっと無理があったね)
――わざわざ似合わない仮面を身に付けて変装して闘技祭に出場していた大剣剣士の正体は「バル」だった。彼女はナオが今度の闘技祭にてバルトロス王国側の人員が不足している事を心配している事を知り、少しでも彼女の役に立とうと自分もこの年齢で闘技祭に挑むために正体を隠して出場していた。
別に冒険者ギルドのギルドマスターが闘技祭に参加してはならないという規則はなく、そもそも牙竜のギルドマスターに復帰したギガンに至っては巨人国の代表選手として選別されている。それでもバルが正体を隠して出場した理由は単純に他の人間に自分は出場しない事を宣言していたため、結局は出場する事を決めたのを他の人間に話すのを恥ずかしく思い、知り合いに頼んで作って貰った仮面を身に付けて闘技場に出場する。
(まさか、このあたしがこんな似合わない仮面を付けて闘技場に出るなんて誰も予想しないだろうね)
バルとしては完璧な変装をしたつもりで出場したつもりだが、彼女の事を良く知る人物達からすれば誰がどう見てもバルだと見抜く。
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「言われてみれば確かに……」
「何だあの変な仮面……趣味か?」
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観客の中にはバルの顔見知りも多数存在し、彼等はどうしてバルが変な仮面を身に付けて戦っているのか疑問を抱く。だが、一方でバルの存在を知らない者達からすれば彼女の剣技を見て警戒心を抱く存在もいた。
「ほう、中々の剣の腕だ」
「ええ、確かに見事な腕です……しかし、長い間実戦に離れている様子ですね。動きに独特の鈍さを感じました」
「全盛期は当に終えているか……惜しいな」
――観客席には六聖将である「ツバサ」と「ホムラ」の姿も存在し、彼女達は闘技場でのバルの試合を見てそれぞれの感想を抱く。どちらもバルが優れた剣士だった事は認めるが、試合の動きを見ただけでバルが肉体の全盛期を当の昔に過ぎ去り、しかも長期間実戦から離れている事を見抜く。
どちらも優れた武芸者であるが故に非常に高い観察能力を持ち合わせ、ホムラはバルを見て彼女が全盛期の時に戦いたかったと惜しむ一方、ツバサの方は冷静にバルの現在の力を分析し、自分の敵ではないと判断する。
優れた武芸者が最も多いヨツバ王国の中でも女性の中では恐らくは1、2を争う実力者同士、二人は意外な程に気が合う。常に実戦で技術を磨き上げたホムラ、厳しい修練の堅実に武の道を歩むツバサ、どちらも方法は違えど強くなるために力と技を磨き上げてきた存在である。
「……この後の試合では有名処の武芸者は出場しないようですね、私はもう行きますが貴女はどうしますか?」
「私はここに残る。大半は雑魚共の試合とはいえ、さっきの剣士のような奴が見つかるかもしれない」
「そうですか、では先に戻ります」
「ああ」
ツバサはこれ以上の試合に興味はなく、闘技場を立ち去ると残されたホムラは次の試合に出場する選手の様子を確認する。だが、残念ながら結局はその日は彼女の期待に応えるだけの選手は現れず、彼女は引き返した――
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