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真・闘技祭 本選編
竜人
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「……ココマデカ」
「むっ!?」
覆面を被っていた人物は呟くと、やがてフードの中か腕を出す。その腕を見た瞬間、ハンゾウは驚愕の表情を浮かべた。フードから現れた腕は全身が緑色の鱗に覆われ、更に覆面を剥ぎ取ると出てきた顔は人間ではなく、爬虫類を想像させる形をしていた。
『わっ!?と、トカゲ!?』
『いえ、あれは……まさか、竜人?』
『竜人?あの有名な魔人族ですか!?』
トカゲというよりは火竜や牙竜のような竜種と酷似した顔が晒され、その姿を見た観衆は動揺する。一方でハンゾウの方もまさか相手が「竜人」と呼ばれる魔人族である事に動揺し、彼女は警戒心を抱く。
――竜人とは魔人族の一種として認識させれているが、世間では既に絶滅した種だと認識されていた。竜人は数千年前に存在したといわれる種族だが、時代が変わる度に竜人を見かける者は減り続け、今現在ではもう竜人の生き残りはいないと思われていた。
存在自体は数千年前から確認されているが、竜人の生態に関しては殆ど記録が残されておらず、魔人族の中でも謎が多い存在として語り継がれている。そんな伝説的な存在ともいえる竜人が人々の前に現れたのだから騒がれるのも無理はなく、いったい何の目的で姿を現したのかをハンゾウは問う。
「お主、何者でござる?いったいどうやってこの場所に忍び込んだのでござるか?」
「……それを答えるつもりはない」
「ぬっ!?」
覆面をしていたので先ほど奇妙な発音だったが、覆面を外した途端に流暢な人語を話す竜人にハンゾウは驚く。そんな彼女に対して竜人は大口を開くと、火竜の吐息を想像させる「火炎」を放つ。
「アガァアアアッ!!」
「ぬあっ!?」
『ちょ、危ない!?早く結界石を発動させてください!!』
竜人の口内から放たれた炎は観客席にまで届きそうな勢いだったため、即座に観客席に取り付けられている結界石が発動し、火炎を防ぐ事に成功する。一方でハンゾウの方は竜人が火炎を放つ前に回避行動に移っていたので避ける事には成功したが、竜人は首を動かして火炎を広範囲に放つ。
――アアアアアアッ!!
試合場に炎が燃え広がり、ハンゾウはたまらずに試合場の場外の水堀の中へと飛び込む。その姿を確認した竜人は城門に向けて駆け出すと、試合が始まっていなかったのでまだ開け開かれていた城門を潜り抜けて通路へと逃げ込む。その様子を目撃した者達はすぐに竜人を追いかけようとした。
「な、何なんだよいったい!?何が起きたんだ!?」
「あいつ、通路に逃げたぞ!!」
「追いかけるかい!?」
「いえ、無理よ……この手の結界石は一度発動すると一定時間を過ぎるまでは解除される事はないわ。残念だけど、ここからだと私達は追跡するのは不可能よ」
特等席に座り込んでいたレナ達は試合場に取り囲まれた結界によって阻まれ、竜人を追いかける事は出来なかった。レナは通路に逃げ込んだ竜人に視線を向け、いったい何の目的で闘技祭に紛れ込んでいたのかと疑問を抱くが、今はどうする事も出来なかった――
――それからしばらく時間が経過すると、冒険都市の地下に存在する地下通路にて竜人は降り立つ。この場所は元々はメデューサが支配していた場所だったが、レナがメデューサを討ち取った事でもう脅威となる存在はいない。竜人は追手を撒いたと確信すると、力が抜けた様に座り込む。
「ふうっ……やはり、人間に化けるのは無理があったか」
『…………』
「む、お前か……悪かったな、わざわざ人に化けて忍び込ませたのに失敗してしまった」
竜人は気配を感じて振り返ると、そこには黒色のマントで全身を覆い隠した人物が存在した。この人物も竜人と同じように元々はこの場所でメデューサの呪いによって「石像」にされていた存在だった。竜人は地上から盗んできた食べ物を取り出し、嚙り付きながらも呟く。
「面倒を掛けて悪かったな……だが、やっと見つけたぞ。俺を虚仮にしたあの勇者と同じ気配を持つ者を見つけた……奴が勇者の子孫だろう」
『…………』
「どうするつもりだと?決まっているだろうが……復讐だ、勇者の子孫は一人残さず殺す!!」
口元から炎を迸らせ、折角手に入れた食べ物が黒焦げと化してしまう。竜人は折角盗んできた食べ物が食えなくなった事にため息を吐き出すが、すぐに闘技場で見かけた者達の事を思い出す。
「今に見ていろ、勇者の子孫どもめ……必ずお前達を殺してやる。竜魔将の名に懸けてな……!!」
竜人は闘技場で見かけた勇者の子孫と思われる者達の顔を思い返し、近くに存在した石像に視線を向け、それが人間である事に気付くと竜人は拳を振り翳して無残にも破壊する。その様子を黒色のマントで全身を覆い隠していた人物は黙って見守った――
――この後、竜人はとある大きな事件を引き起こす事になるのだが、この時点のレナ達は彼等の目的を知らなかった。
「むっ!?」
覆面を被っていた人物は呟くと、やがてフードの中か腕を出す。その腕を見た瞬間、ハンゾウは驚愕の表情を浮かべた。フードから現れた腕は全身が緑色の鱗に覆われ、更に覆面を剥ぎ取ると出てきた顔は人間ではなく、爬虫類を想像させる形をしていた。
『わっ!?と、トカゲ!?』
『いえ、あれは……まさか、竜人?』
『竜人?あの有名な魔人族ですか!?』
トカゲというよりは火竜や牙竜のような竜種と酷似した顔が晒され、その姿を見た観衆は動揺する。一方でハンゾウの方もまさか相手が「竜人」と呼ばれる魔人族である事に動揺し、彼女は警戒心を抱く。
――竜人とは魔人族の一種として認識させれているが、世間では既に絶滅した種だと認識されていた。竜人は数千年前に存在したといわれる種族だが、時代が変わる度に竜人を見かける者は減り続け、今現在ではもう竜人の生き残りはいないと思われていた。
存在自体は数千年前から確認されているが、竜人の生態に関しては殆ど記録が残されておらず、魔人族の中でも謎が多い存在として語り継がれている。そんな伝説的な存在ともいえる竜人が人々の前に現れたのだから騒がれるのも無理はなく、いったい何の目的で姿を現したのかをハンゾウは問う。
「お主、何者でござる?いったいどうやってこの場所に忍び込んだのでござるか?」
「……それを答えるつもりはない」
「ぬっ!?」
覆面をしていたので先ほど奇妙な発音だったが、覆面を外した途端に流暢な人語を話す竜人にハンゾウは驚く。そんな彼女に対して竜人は大口を開くと、火竜の吐息を想像させる「火炎」を放つ。
「アガァアアアッ!!」
「ぬあっ!?」
『ちょ、危ない!?早く結界石を発動させてください!!』
竜人の口内から放たれた炎は観客席にまで届きそうな勢いだったため、即座に観客席に取り付けられている結界石が発動し、火炎を防ぐ事に成功する。一方でハンゾウの方は竜人が火炎を放つ前に回避行動に移っていたので避ける事には成功したが、竜人は首を動かして火炎を広範囲に放つ。
――アアアアアアッ!!
試合場に炎が燃え広がり、ハンゾウはたまらずに試合場の場外の水堀の中へと飛び込む。その姿を確認した竜人は城門に向けて駆け出すと、試合が始まっていなかったのでまだ開け開かれていた城門を潜り抜けて通路へと逃げ込む。その様子を目撃した者達はすぐに竜人を追いかけようとした。
「な、何なんだよいったい!?何が起きたんだ!?」
「あいつ、通路に逃げたぞ!!」
「追いかけるかい!?」
「いえ、無理よ……この手の結界石は一度発動すると一定時間を過ぎるまでは解除される事はないわ。残念だけど、ここからだと私達は追跡するのは不可能よ」
特等席に座り込んでいたレナ達は試合場に取り囲まれた結界によって阻まれ、竜人を追いかける事は出来なかった。レナは通路に逃げ込んだ竜人に視線を向け、いったい何の目的で闘技祭に紛れ込んでいたのかと疑問を抱くが、今はどうする事も出来なかった――
――それからしばらく時間が経過すると、冒険都市の地下に存在する地下通路にて竜人は降り立つ。この場所は元々はメデューサが支配していた場所だったが、レナがメデューサを討ち取った事でもう脅威となる存在はいない。竜人は追手を撒いたと確信すると、力が抜けた様に座り込む。
「ふうっ……やはり、人間に化けるのは無理があったか」
『…………』
「む、お前か……悪かったな、わざわざ人に化けて忍び込ませたのに失敗してしまった」
竜人は気配を感じて振り返ると、そこには黒色のマントで全身を覆い隠した人物が存在した。この人物も竜人と同じように元々はこの場所でメデューサの呪いによって「石像」にされていた存在だった。竜人は地上から盗んできた食べ物を取り出し、嚙り付きながらも呟く。
「面倒を掛けて悪かったな……だが、やっと見つけたぞ。俺を虚仮にしたあの勇者と同じ気配を持つ者を見つけた……奴が勇者の子孫だろう」
『…………』
「どうするつもりだと?決まっているだろうが……復讐だ、勇者の子孫は一人残さず殺す!!」
口元から炎を迸らせ、折角手に入れた食べ物が黒焦げと化してしまう。竜人は折角盗んできた食べ物が食えなくなった事にため息を吐き出すが、すぐに闘技場で見かけた者達の事を思い出す。
「今に見ていろ、勇者の子孫どもめ……必ずお前達を殺してやる。竜魔将の名に懸けてな……!!」
竜人は闘技場で見かけた勇者の子孫と思われる者達の顔を思い返し、近くに存在した石像に視線を向け、それが人間である事に気付くと竜人は拳を振り翳して無残にも破壊する。その様子を黒色のマントで全身を覆い隠していた人物は黙って見守った――
――この後、竜人はとある大きな事件を引き起こす事になるのだが、この時点のレナ達は彼等の目的を知らなかった。
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