1,106 / 2,091
真・闘技祭 本選編
闘技祭最終日
しおりを挟む
――闘技祭の最終日、厳しい予選を勝ち残り、更には1回戦を乗り越えた16名の選手が試合場に立っていた。それぞれが一騎当千、万夫不当の強者達である事は間違いなく、今日の試合の結果によって国家間の力関係が決まるといっても過言ではない。
観客席には予選や一回戦で敗退した者達も勢揃いし、最前列の席には世界各国の国王たちが座っていた。その中にはレナの姉のナオも存在し、彼女は試合場に立つレナを見て感動を覚える。最初に会った頃と比べたら随分とたくましく育ち、国の命運を背負う存在となっていた。
(レナ……頼む、無事に戻ってきてくれ)
国の王としてはレナが勝ち残る事を祈るべきではあるが、義理の姉としては弟の事を心配する。その両隣に座るアイラとマリアもレナがこの場に立っている事を誇らしく思う一方、心配でもあった。
(レナ、勝ち残りなさい。貴方にはそれだけの力があるわ)
アイラとマリアはレナの勝利を祈り、一方でバルの方はダインに視線を向け、まさか彼が闘技場の舞台に立つとは夢にも思わなかった。しかも厳しい予選を勝ち残るだけではなく、なんと16名の選手に残っただけでも信じられない話だった。
(昔はあたしの後を付いてくるだけのガキだったのに……大した奴だよ、あんたは)
バルの隣に座るコトミンはシズネに視線を向け、黙って頷く。そんなコトミンに対してシズネは自然を向けると、彼女は無言で雪月花を握りしめた。一方でゴウライは他の者達に視線を向け、満面の笑みを浮かべていた。誰も彼もが見ただけで強者である事を理解できるほどの実力者揃い、彼女の長年の夢が今日叶うかもしれないと考えるだけで笑顔を浮かばずにはいられない。
ジャンヌは緊張しながらも自分の武器を握りしめ、シュンも流石に今回はふざけた態度は取れず、腕を組んだまま黙り込む。ハヤテは表面上は普通の態度を貫いているが、観客席に座るツバサを見て内心では色々と考えていた。
その他の面々も色々と思う所はあるが、今日を終えれば闘技祭の優勝者は決定する。この強者だらけの戦士達の中で誰が優勝し、闘技場の覇者になるかは誰にも想像できなかった。レナが仮に狭間の世界のアイリスに尋ねたところで優勝者は彼女の力を以てしても予想は出来ない気がした。
『お待たせしました……遂にこの闘技祭も最終日を迎えました。泣いても笑っても優勝者は一人!!この16名の中の誰が優勝の座を手にするのか!!』
『では早速ですが、本選の選手の方々にはこれよりくじ引きを引いて貰います!!名前を呼ばれた人は前に出てくじを引いて下さい!!ちなみにくじ箱の番号の紹介役は特別ゲストとしてヨツバ王国のお姫様であるティナ選手にお願いします!!』
『は~いっ!!』
くじ箱を持ったティナが試合場に現れると、観客席は一気に盛り上がり、特に男性客は歓喜の声を上げた。その様子を見てデブリ国王は唖然とした表情を浮かべ、どうして自分の娘が試合場に立っているのかと戸惑う。
「な、な、なっ……何故、ティナがっ……!?」
「陛下!!落ち着いて下さい!!」
「お父様、顔が凄い事になってますわ!?」
顎が外れんばかりに大口を開いたデブリを見て彼の息子であるアルンと娘のノルンは慌てて落ち着かせるが、デブリ国王が騒ぎ出す前にくじ引きが始まった。
『では最初にくじを引く御方はもちろんこの人!!バルトロス王国の王弟にして史上最強の魔法剣士!!そしてティナ選手の旦那様でもあるレナ選手です!!』
『うおおおおっ!!』
レナの名前が紹介されると観客席は沸き上がり、中にはブーイングを行う者もいた。どうやらティナの旦那と聞いて不平不満を買った様だが、特に気にせずにレナはティナの元へ向かう。
「何してんだよティナ……」
「えへへ~実はこういう場所に立つの憧れてたんだ。どう?衣装も用意してくれてたんだよ?」
「はいはい、可愛い可愛い……それじゃあ、くじを引くよ」
「うん、くじを引いたら中身を開かないで私に渡してね~」
ティナが持った箱の中にレナは腕を入れると、中から折りたためられた紙を取り出す。言われた通りに中を見ないでティナに渡すと、彼女は紙に記されていた数字と色を答える。
「赤の一番!!」
『はい、赤の一番ですね!!記録しました、それではレナ選手は下がって下さい!!』
「赤……?」
くじ引きの数字を確認するとホネミンは手元の羊皮紙に書き込み、レナに元の位置に下がるように指示する。数字だけならばともかく、色も告げた事にレナは戸惑うが、続けてシズネの名前が紹介されて彼女はくじ引きを行う。
「はい、どうぞ」
「うん!!えっとね……シズネちゃんは青の一番!!」
「青……?」
『青の一番ですね!!記録しました!!では続けての選手は――』
次々とホネミンに名前を呼ばれた選手はくじ引きを引き、この際に選手達は引いたくじは「赤」「青」「黄」「緑」の4種類、そして数字はそれぞれが「1~4」まで存在する事が判明した。
観客席には予選や一回戦で敗退した者達も勢揃いし、最前列の席には世界各国の国王たちが座っていた。その中にはレナの姉のナオも存在し、彼女は試合場に立つレナを見て感動を覚える。最初に会った頃と比べたら随分とたくましく育ち、国の命運を背負う存在となっていた。
(レナ……頼む、無事に戻ってきてくれ)
国の王としてはレナが勝ち残る事を祈るべきではあるが、義理の姉としては弟の事を心配する。その両隣に座るアイラとマリアもレナがこの場に立っている事を誇らしく思う一方、心配でもあった。
(レナ、勝ち残りなさい。貴方にはそれだけの力があるわ)
アイラとマリアはレナの勝利を祈り、一方でバルの方はダインに視線を向け、まさか彼が闘技場の舞台に立つとは夢にも思わなかった。しかも厳しい予選を勝ち残るだけではなく、なんと16名の選手に残っただけでも信じられない話だった。
(昔はあたしの後を付いてくるだけのガキだったのに……大した奴だよ、あんたは)
バルの隣に座るコトミンはシズネに視線を向け、黙って頷く。そんなコトミンに対してシズネは自然を向けると、彼女は無言で雪月花を握りしめた。一方でゴウライは他の者達に視線を向け、満面の笑みを浮かべていた。誰も彼もが見ただけで強者である事を理解できるほどの実力者揃い、彼女の長年の夢が今日叶うかもしれないと考えるだけで笑顔を浮かばずにはいられない。
ジャンヌは緊張しながらも自分の武器を握りしめ、シュンも流石に今回はふざけた態度は取れず、腕を組んだまま黙り込む。ハヤテは表面上は普通の態度を貫いているが、観客席に座るツバサを見て内心では色々と考えていた。
その他の面々も色々と思う所はあるが、今日を終えれば闘技祭の優勝者は決定する。この強者だらけの戦士達の中で誰が優勝し、闘技場の覇者になるかは誰にも想像できなかった。レナが仮に狭間の世界のアイリスに尋ねたところで優勝者は彼女の力を以てしても予想は出来ない気がした。
『お待たせしました……遂にこの闘技祭も最終日を迎えました。泣いても笑っても優勝者は一人!!この16名の中の誰が優勝の座を手にするのか!!』
『では早速ですが、本選の選手の方々にはこれよりくじ引きを引いて貰います!!名前を呼ばれた人は前に出てくじを引いて下さい!!ちなみにくじ箱の番号の紹介役は特別ゲストとしてヨツバ王国のお姫様であるティナ選手にお願いします!!』
『は~いっ!!』
くじ箱を持ったティナが試合場に現れると、観客席は一気に盛り上がり、特に男性客は歓喜の声を上げた。その様子を見てデブリ国王は唖然とした表情を浮かべ、どうして自分の娘が試合場に立っているのかと戸惑う。
「な、な、なっ……何故、ティナがっ……!?」
「陛下!!落ち着いて下さい!!」
「お父様、顔が凄い事になってますわ!?」
顎が外れんばかりに大口を開いたデブリを見て彼の息子であるアルンと娘のノルンは慌てて落ち着かせるが、デブリ国王が騒ぎ出す前にくじ引きが始まった。
『では最初にくじを引く御方はもちろんこの人!!バルトロス王国の王弟にして史上最強の魔法剣士!!そしてティナ選手の旦那様でもあるレナ選手です!!』
『うおおおおっ!!』
レナの名前が紹介されると観客席は沸き上がり、中にはブーイングを行う者もいた。どうやらティナの旦那と聞いて不平不満を買った様だが、特に気にせずにレナはティナの元へ向かう。
「何してんだよティナ……」
「えへへ~実はこういう場所に立つの憧れてたんだ。どう?衣装も用意してくれてたんだよ?」
「はいはい、可愛い可愛い……それじゃあ、くじを引くよ」
「うん、くじを引いたら中身を開かないで私に渡してね~」
ティナが持った箱の中にレナは腕を入れると、中から折りたためられた紙を取り出す。言われた通りに中を見ないでティナに渡すと、彼女は紙に記されていた数字と色を答える。
「赤の一番!!」
『はい、赤の一番ですね!!記録しました、それではレナ選手は下がって下さい!!』
「赤……?」
くじ引きの数字を確認するとホネミンは手元の羊皮紙に書き込み、レナに元の位置に下がるように指示する。数字だけならばともかく、色も告げた事にレナは戸惑うが、続けてシズネの名前が紹介されて彼女はくじ引きを行う。
「はい、どうぞ」
「うん!!えっとね……シズネちゃんは青の一番!!」
「青……?」
『青の一番ですね!!記録しました!!では続けての選手は――』
次々とホネミンに名前を呼ばれた選手はくじ引きを引き、この際に選手達は引いたくじは「赤」「青」「黄」「緑」の4種類、そして数字はそれぞれが「1~4」まで存在する事が判明した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。