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真・闘技祭 本選編
真の力
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『ぐぅうっ……回転!!』
「くっ!?」
シズネの連続攻撃に対してゴウライは大剣を振り回し、彼女を後退させる。攻撃に集中した状態では受け流しなどの戦技は扱えず、避ける以外に手段はなかった。お互いに距離が離れると、シズネは水の聖痕を発動させて皿に雪月花と白百合に魔力を送り込む。
最初に試合場を冷気で覆い込んだ際、この時に試合場には水の精霊が集まりやすい環境に陥っていた。そのため、水の聖痕は近くに水場が存在せずとも能力を発揮できる環境は整っていた。その一方でゴウライの方は鎧のあちこちが凍り付き、動く度に軋む。
『むううっ……動きにくいわ、こんな物!!』
『おおっ!?ゴウライ選手、突如として鎧を脱ぎ始めました!!』
『……って、ええっ!?ゴウライ選手、中身はおっさんじゃなかったんですか!?』
ゴウライは凍り付いてきた兜を取り外し、続けて鎧も抜き始める。その様子を見ていたシズネは呆気に取られるが、鎧兜を取り外したゴウライを見て観客の大半は驚愕の声を上げた。鎧から姿を現したのはホムラと同じくダークエルフの女性であり、しかもかなり整った容姿だったのだから驚くのも無理はない。
「あ、あれがゴウライさんだと!?そんな馬鹿なっ……」
「ん?ガロ、あいつの顔を見た事がなかったのか?」
「そ、そういえば氷雨で何度か見かけたような……」
観客席に座っていた氷雨に所属するガロはゴウライの姿を見て動揺し、他の観衆も彼と似た様な反応を示す。まさかゴウライの中身が女性であったなど彼と普段から接してきた氷雨の冒険者でさえも予想できず、普段の口ぶりや態度からゴウライは女性だと想像する者はいなかった。
既にゴウライの姿を見た事がある人間でさえも彼女の素顔を見ると違和感を拭えず、何処となくホムラと似ていた。ゴウライは鎧を脱ぎ捨てると身軽になったのか、身体を振り回す。
「ふう、これで思う存分に戦えるな。待たせて悪かったな、シズネ!!」
「……貴女、そんな格好で寒くないの?」
「ははははっ!!正直に言えば寒い!!だが、耐え切れない程ではにな!!」
「そう……なら、そのやせ我慢が出来ないようにもっと寒くしてあげるわ!!」
気合で寒さを耐えているゴウライに対してシズネは容赦なく雪月花を振りかざすと、冷気を発生させて更に試合場の温度を下げる。この時に結界石も発動し、観衆は影響を受けずに済んだが密封された空間で冷気が蓄積された事でまるで氷河期のように試合場全体が凍り付く。
「うおおおっ!?寒いな、本当に凍え死にそうだ!!だが……身体を動かせばあったまる!!」
「子供じみた発想ね!!」
ゴウライはシズネへ目掛けて突っ込み、鎧を脱いだせいなのかその移動速度は素早く、彼はシズネに向けて大剣を放つ。その攻撃に対してシズネは両手の剣を振りかざそうとした時、突如としてゴウライの姿が消えた。
「なっ!?」
「ふんっ!!」
一瞬で視界から消えたゴウライに対してシズネは戸惑うが、背後から気配を感じ取った彼女は振り返ると、そこには大剣を上段から振り下すゴウライの姿が存在した。いつの間にか背後に移動したゴウライに対してシズネは跳躍して回避する。
(まさか、縮地!?)
レナも扱う「縮地」を発動させて自分の背後に回ったゴウライにシズネは冷や汗を流し、改めて剣を構える。縮地を扱う剣士は別にそれほど珍しくはないが、縮地は体力を消耗するので多用には向かない。しかも凍える様な寒さの環境で使えば普段以上に体力を消耗してしまう。
ゴウライは鎧を身に付けていた時は縮地を扱ったことはなく、彼女の身体を守る鎧兜は防具であるのと同時に彼女の身体の動作を制限する拘束具の役割を果たしていた。そのため、鎧から解放された事でゴウライは本来の動きを取り戻し、瞬時にシズネへ近づいて攻撃を繰り出す。
「兜割りっ!!」
「くぅっ!?」
『は、早い!?言葉通りに目にも止まらぬ早さです!!』
『でも、シズネ選手もよく避けてますね!!』
一瞬で距離を詰めては戦技を繰り出すゴウライに対してシズネも反応し、攻撃を回避する。ゴウライの攻撃を一度でも受ければシズネの身体は耐え切れず、一発でもあたる事は許されない。それに防具が身に付けていない今の状態ならばシズネの攻撃もゴウライに通用する。
「旋風!!」
「このっ……調子に乗らないで頂戴!!」
目の前に出現して大剣を振りかざしてきたゴウライに対してシズネは刃を回避しながら反撃を繰り出そうとしたが、この時に彼女の刃は空を切り、再びゴウライの姿が消えてしまった。それを見てシズネは驚くと、背後から声が聞こえた。
「ふんっ!!」
「きゃあっ!?」
再び縮地を発動してシズネの背後に移動したゴウライは彼女の身体を蹴飛ばし、背中を蹴りつけられたシズネは倒れ込む。遂に攻撃を受けてしまった彼女は苦痛の表情を浮かべ、すぐに身体を起き上げようとするが動きが鈍い。
※コミカライズ版の更新日!!同作者の「力も魔法も半人前、なら二つ合わせれば一人前ですよね?」も同時投稿です!!
「くっ!?」
シズネの連続攻撃に対してゴウライは大剣を振り回し、彼女を後退させる。攻撃に集中した状態では受け流しなどの戦技は扱えず、避ける以外に手段はなかった。お互いに距離が離れると、シズネは水の聖痕を発動させて皿に雪月花と白百合に魔力を送り込む。
最初に試合場を冷気で覆い込んだ際、この時に試合場には水の精霊が集まりやすい環境に陥っていた。そのため、水の聖痕は近くに水場が存在せずとも能力を発揮できる環境は整っていた。その一方でゴウライの方は鎧のあちこちが凍り付き、動く度に軋む。
『むううっ……動きにくいわ、こんな物!!』
『おおっ!?ゴウライ選手、突如として鎧を脱ぎ始めました!!』
『……って、ええっ!?ゴウライ選手、中身はおっさんじゃなかったんですか!?』
ゴウライは凍り付いてきた兜を取り外し、続けて鎧も抜き始める。その様子を見ていたシズネは呆気に取られるが、鎧兜を取り外したゴウライを見て観客の大半は驚愕の声を上げた。鎧から姿を現したのはホムラと同じくダークエルフの女性であり、しかもかなり整った容姿だったのだから驚くのも無理はない。
「あ、あれがゴウライさんだと!?そんな馬鹿なっ……」
「ん?ガロ、あいつの顔を見た事がなかったのか?」
「そ、そういえば氷雨で何度か見かけたような……」
観客席に座っていた氷雨に所属するガロはゴウライの姿を見て動揺し、他の観衆も彼と似た様な反応を示す。まさかゴウライの中身が女性であったなど彼と普段から接してきた氷雨の冒険者でさえも予想できず、普段の口ぶりや態度からゴウライは女性だと想像する者はいなかった。
既にゴウライの姿を見た事がある人間でさえも彼女の素顔を見ると違和感を拭えず、何処となくホムラと似ていた。ゴウライは鎧を脱ぎ捨てると身軽になったのか、身体を振り回す。
「ふう、これで思う存分に戦えるな。待たせて悪かったな、シズネ!!」
「……貴女、そんな格好で寒くないの?」
「ははははっ!!正直に言えば寒い!!だが、耐え切れない程ではにな!!」
「そう……なら、そのやせ我慢が出来ないようにもっと寒くしてあげるわ!!」
気合で寒さを耐えているゴウライに対してシズネは容赦なく雪月花を振りかざすと、冷気を発生させて更に試合場の温度を下げる。この時に結界石も発動し、観衆は影響を受けずに済んだが密封された空間で冷気が蓄積された事でまるで氷河期のように試合場全体が凍り付く。
「うおおおっ!?寒いな、本当に凍え死にそうだ!!だが……身体を動かせばあったまる!!」
「子供じみた発想ね!!」
ゴウライはシズネへ目掛けて突っ込み、鎧を脱いだせいなのかその移動速度は素早く、彼はシズネに向けて大剣を放つ。その攻撃に対してシズネは両手の剣を振りかざそうとした時、突如としてゴウライの姿が消えた。
「なっ!?」
「ふんっ!!」
一瞬で視界から消えたゴウライに対してシズネは戸惑うが、背後から気配を感じ取った彼女は振り返ると、そこには大剣を上段から振り下すゴウライの姿が存在した。いつの間にか背後に移動したゴウライに対してシズネは跳躍して回避する。
(まさか、縮地!?)
レナも扱う「縮地」を発動させて自分の背後に回ったゴウライにシズネは冷や汗を流し、改めて剣を構える。縮地を扱う剣士は別にそれほど珍しくはないが、縮地は体力を消耗するので多用には向かない。しかも凍える様な寒さの環境で使えば普段以上に体力を消耗してしまう。
ゴウライは鎧を身に付けていた時は縮地を扱ったことはなく、彼女の身体を守る鎧兜は防具であるのと同時に彼女の身体の動作を制限する拘束具の役割を果たしていた。そのため、鎧から解放された事でゴウライは本来の動きを取り戻し、瞬時にシズネへ近づいて攻撃を繰り出す。
「兜割りっ!!」
「くぅっ!?」
『は、早い!?言葉通りに目にも止まらぬ早さです!!』
『でも、シズネ選手もよく避けてますね!!』
一瞬で距離を詰めては戦技を繰り出すゴウライに対してシズネも反応し、攻撃を回避する。ゴウライの攻撃を一度でも受ければシズネの身体は耐え切れず、一発でもあたる事は許されない。それに防具が身に付けていない今の状態ならばシズネの攻撃もゴウライに通用する。
「旋風!!」
「このっ……調子に乗らないで頂戴!!」
目の前に出現して大剣を振りかざしてきたゴウライに対してシズネは刃を回避しながら反撃を繰り出そうとしたが、この時に彼女の刃は空を切り、再びゴウライの姿が消えてしまった。それを見てシズネは驚くと、背後から声が聞こえた。
「ふんっ!!」
「きゃあっ!?」
再び縮地を発動してシズネの背後に移動したゴウライは彼女の身体を蹴飛ばし、背中を蹴りつけられたシズネは倒れ込む。遂に攻撃を受けてしまった彼女は苦痛の表情を浮かべ、すぐに身体を起き上げようとするが動きが鈍い。
※コミカライズ版の更新日!!同作者の「力も魔法も半人前、なら二つ合わせれば一人前ですよね?」も同時投稿です!!
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