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真・闘技祭 本選編
頑張れ
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「はははっ、この姿で戦うのは久しぶりだな!!もっと楽しませろ、シズネ!!」
「楽しい……?何処まで、人の神経を逆なですれば……!!」
自分が必死に戦っているにも関わらず、ゴウライは戦闘を楽しんでいる事にシズネは反感を抱き、どうにか立ち上がると雪月花と白百合を構える。水の聖痕のお陰で魔力は十分に余裕はあるが、体力の方は既に限界近くを迎えていた。
反面にゴウライの方も襲い掛かる冷気に対して全く影響を受けていないわけではなく、鎧を脱いで身軽になったとはいえ、直に冷気を浴びているので平気なはずがない。それでも彼女は余裕の態度を崩さず、縮地を発動させて迫る。
「行くぞ、シズネ!!」
「くぅっ!?」
『ああっ!!遂にシズネ選手、吹き飛ばされました!!』
ゴウライはシズネの正面に迫ると、大剣を全力で振り払う。その攻撃に対してシズネは剣で受けるのが精一杯であり、彼女の身体は後方へと吹き飛ぶ。このままでは試合場の結界石が発動した障壁に衝突するが、彼女はどうにか空中で体勢を整えると、試合場の石畳に剣を突き刺して勢いを殺す。
「がはっ……はあっ、はあっ……」
「ふうっ……どうやら、それがお前の限界のようだな」
シズネは息を荒げながら膝を着くと、ゴウライがゆっくりと歩み寄る姿を目撃し、彼女は迫りくるゴウライに対して怒りよりも恐怖を抱く。次の攻撃を受ければもうシズネは耐え切れず、敗北は免れなかった。ゆっくりと迫るゴウライに対してシズネは立ち上がろうとするが、足に力が入らない。
(ここまで、なの……やっぱり、私じゃ勝てないの……お父様!!)
ゴウライが所持する大剣に視線を向け、元々はデュランダルはシズネの父親の聖剣だった。子供の頃から父親の聖剣を見続けてきたシズネはいつか自分があの剣を手にして王国の騎士になる事を夢見てきた。しかし、その夢は潰えて父親の仇すらも討てない自分自身に悔しく思う。
(これで、終わり……!!)
シズネは諦めかけた時、ここで観客席から声援が届く。それはここまでシズネと共に歩んできた者達の言葉だった。
「シズネ!!諦めるな!!」
「立て、立てよ!!」
「頑張って!!」
「「ぷるる~んっ!!」」
聞こえてきた声にシズネは振り返ると、そこにはダイン達の姿が存在し、他の観衆が耳を塞ぐほどの音量で叫び声を上げる。その様子を見てシズネは苦笑いを浮かべ、ほんの少しだけ元気が湧いてきた。出来る事ならば想い人からの声援も受けたかったが、観客席にはレナの姿はない。
レナがいない事に関しては寂しく思う一方、まるで彼に「甘えるな」と言われたような気分に陥り、シズネは気を張りなおして立ち上がる。もうこの状況で自分が勝利する可能性は皆無に等しい事は分かり切っていたが、それでも彼女は諦めるわけにはいかなかった。
「さあ、来なさい……せめて、その腕の1本を道連れにしてやるわ」
「……吹っ切れたか、ならば吾輩も容赦はせんぞ!!」
ゴウライはシズネの雰囲気が変化した事に気付き、表情を引き締め直すと彼女は剣を横に構える。その姿を確認したシズネは白百合を鞘に戻すと、ここまで自分を支えてきてくれた雪月花に全てを託し、最後の戦技を放つ準備を行う。
緊迫した雰囲気の中、やがて双方は動き出す。先に仕掛けたのはゴウライであり、彼女は全身に紅色の魔力を宿すと、シズネの元へ向けて飛び込む。
「うおおおおっ!!」
「はぁあああっ!!」
自分に目掛けて接近してきたゴウライに対し、シズネは雪月花に魔力を送り込んで突き刺す。狙うのはゴウライの肉体ではなく、ゴウライが振り抜いた剣に対して彼女は全ての想いを込めて突き刺す。
「刺突!!」
「撃剣!!」
試合場に轟音が鳴り響き、シズネの繰り出した雪月花とゴウライのデュランダルが触れた瞬間、雪月花の刀身は砕け散ってしまう。その光景を見てシズネは目を見開くが、一方でゴウライの持っていたデュランダルも凍り付いた。魔剣は砕けた際にデュランダルを凍結化させ、ゴウライの身体にも氷が広がっていく。
「ぬおっ……!?」
「っ……あああっ!!」
魔剣が自らを犠牲にしてゴウライの身体を凍り付かせると、それを見たシズネは白百合に手を伸ばし、固まっているゴウライに目掛けて刃を突き刺す。そしてゴウライの喉元に刃が迫るが、寸前で停止してしまう。
「なっ……何故だ、何故止めた!?」
「…………」
刃を突き刺せば確実に勝利できたにも関わらず、シズネが剣を止めた事にゴウライは信じられない表情を抱くが、当のシズネは虚ろな瞳のまま動かず、やがて剣を手放して倒れ込む。その瞬間、ゴウライに纏わりついた氷が砕け散り、試合場を覆い込んでいた冷気も消え去った。
ゴウライは呆然とした表情でシズネを見下ろし、最後の最後で彼女が意識を失った事で魔剣の力が解除された事に気付く。あと一歩踏み込めばシズネの勝利は確定したが、勝利の女神は彼女には微笑まなかった――
「楽しい……?何処まで、人の神経を逆なですれば……!!」
自分が必死に戦っているにも関わらず、ゴウライは戦闘を楽しんでいる事にシズネは反感を抱き、どうにか立ち上がると雪月花と白百合を構える。水の聖痕のお陰で魔力は十分に余裕はあるが、体力の方は既に限界近くを迎えていた。
反面にゴウライの方も襲い掛かる冷気に対して全く影響を受けていないわけではなく、鎧を脱いで身軽になったとはいえ、直に冷気を浴びているので平気なはずがない。それでも彼女は余裕の態度を崩さず、縮地を発動させて迫る。
「行くぞ、シズネ!!」
「くぅっ!?」
『ああっ!!遂にシズネ選手、吹き飛ばされました!!』
ゴウライはシズネの正面に迫ると、大剣を全力で振り払う。その攻撃に対してシズネは剣で受けるのが精一杯であり、彼女の身体は後方へと吹き飛ぶ。このままでは試合場の結界石が発動した障壁に衝突するが、彼女はどうにか空中で体勢を整えると、試合場の石畳に剣を突き刺して勢いを殺す。
「がはっ……はあっ、はあっ……」
「ふうっ……どうやら、それがお前の限界のようだな」
シズネは息を荒げながら膝を着くと、ゴウライがゆっくりと歩み寄る姿を目撃し、彼女は迫りくるゴウライに対して怒りよりも恐怖を抱く。次の攻撃を受ければもうシズネは耐え切れず、敗北は免れなかった。ゆっくりと迫るゴウライに対してシズネは立ち上がろうとするが、足に力が入らない。
(ここまで、なの……やっぱり、私じゃ勝てないの……お父様!!)
ゴウライが所持する大剣に視線を向け、元々はデュランダルはシズネの父親の聖剣だった。子供の頃から父親の聖剣を見続けてきたシズネはいつか自分があの剣を手にして王国の騎士になる事を夢見てきた。しかし、その夢は潰えて父親の仇すらも討てない自分自身に悔しく思う。
(これで、終わり……!!)
シズネは諦めかけた時、ここで観客席から声援が届く。それはここまでシズネと共に歩んできた者達の言葉だった。
「シズネ!!諦めるな!!」
「立て、立てよ!!」
「頑張って!!」
「「ぷるる~んっ!!」」
聞こえてきた声にシズネは振り返ると、そこにはダイン達の姿が存在し、他の観衆が耳を塞ぐほどの音量で叫び声を上げる。その様子を見てシズネは苦笑いを浮かべ、ほんの少しだけ元気が湧いてきた。出来る事ならば想い人からの声援も受けたかったが、観客席にはレナの姿はない。
レナがいない事に関しては寂しく思う一方、まるで彼に「甘えるな」と言われたような気分に陥り、シズネは気を張りなおして立ち上がる。もうこの状況で自分が勝利する可能性は皆無に等しい事は分かり切っていたが、それでも彼女は諦めるわけにはいかなかった。
「さあ、来なさい……せめて、その腕の1本を道連れにしてやるわ」
「……吹っ切れたか、ならば吾輩も容赦はせんぞ!!」
ゴウライはシズネの雰囲気が変化した事に気付き、表情を引き締め直すと彼女は剣を横に構える。その姿を確認したシズネは白百合を鞘に戻すと、ここまで自分を支えてきてくれた雪月花に全てを託し、最後の戦技を放つ準備を行う。
緊迫した雰囲気の中、やがて双方は動き出す。先に仕掛けたのはゴウライであり、彼女は全身に紅色の魔力を宿すと、シズネの元へ向けて飛び込む。
「うおおおおっ!!」
「はぁあああっ!!」
自分に目掛けて接近してきたゴウライに対し、シズネは雪月花に魔力を送り込んで突き刺す。狙うのはゴウライの肉体ではなく、ゴウライが振り抜いた剣に対して彼女は全ての想いを込めて突き刺す。
「刺突!!」
「撃剣!!」
試合場に轟音が鳴り響き、シズネの繰り出した雪月花とゴウライのデュランダルが触れた瞬間、雪月花の刀身は砕け散ってしまう。その光景を見てシズネは目を見開くが、一方でゴウライの持っていたデュランダルも凍り付いた。魔剣は砕けた際にデュランダルを凍結化させ、ゴウライの身体にも氷が広がっていく。
「ぬおっ……!?」
「っ……あああっ!!」
魔剣が自らを犠牲にしてゴウライの身体を凍り付かせると、それを見たシズネは白百合に手を伸ばし、固まっているゴウライに目掛けて刃を突き刺す。そしてゴウライの喉元に刃が迫るが、寸前で停止してしまう。
「なっ……何故だ、何故止めた!?」
「…………」
刃を突き刺せば確実に勝利できたにも関わらず、シズネが剣を止めた事にゴウライは信じられない表情を抱くが、当のシズネは虚ろな瞳のまま動かず、やがて剣を手放して倒れ込む。その瞬間、ゴウライに纏わりついた氷が砕け散り、試合場を覆い込んでいた冷気も消え去った。
ゴウライは呆然とした表情でシズネを見下ろし、最後の最後で彼女が意識を失った事で魔剣の力が解除された事に気付く。あと一歩踏み込めばシズネの勝利は確定したが、勝利の女神は彼女には微笑まなかった――
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