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真・最終章 七魔将編
緊急避難
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「御三方……ほんの僅かですか、服に下水道の臭いが染みついています。消臭石が嵌め込まれていない場所を通り過ぎましたか?」
「えっ……あっ!?」
「しまった……最初の時か?」
「全然気づかなかった……」
レナ達はアリスの指摘に冷や汗を流し、最初に隠し通路を通る際、レナ達は消臭石の効果が切れた通路を利用した。その時に悪臭が3人の服に染み付き、それに気づかずにこの場所まで訪れてしまった。
下水道の移動の際中にレナ達は消臭石が嵌め込まれた通路も利用したため、その時に身体に染み付いた悪臭も吸い込まれたが、完全には臭いは消し去る事は出来なかったらしく、ほんの僅かに残った臭いを感じ取った巡回中の獣人族の冒険者がここまで訪れたらしい。
「くそっ、ちゃんと着替えておけばよかった……フェリスさん、ここに隠れられる場所は?」
「それなら地下に……」
「いえ、駄目です……今更隠れたとしても建物の中に入れば我々の臭いも勘付かれます」
「なら、迎え撃つか?」
「けど、騒ぎを起こせばまずいんですよね?」
会話をしている間にも獣人族の冒険者達がフェリス商会の建物の前に立ち止まり、今にも中に入り込みそうな様子だった。しかもここで獣人族の冒険者の一人が指笛を鳴らす。その様子を見たアリスは目を見開き、彼等が他の仲間を集めている事を確認した。
「いけません、どうやら他の冒険者も呼び寄せているようです……早く行動しないと取り返しがつかない事態に陥ります!!」
「そんな……ど、どうすればいいんや!?」
「しっ……静かに、大声を出さないでください」
レナはフェリスに落ち着くように促し、まずはこの状況を打破する方法を考える。ミレトの言う通りにこの状況下で騒ぎを起こすのはまずく、出来れば戦闘は避けたい。しかし、逃げようにも下手に窓から外に逃げても見つかる恐れがあり、それにレナ達の臭いが嗅ぎつけられるのでは逃げようがない。
「こうなったら……あれしかない」
「あれ?」
「まさか……あれか!?」
覚悟を決めた様にレナは頷くと、その行動の真意に気付いたゴンゾウとミレトは驚いた表情を浮かべ、フェリス達は首を傾げた――
――その後、建物の中に冒険者の集団が入り込み、この際に街を巡回していたミナやシズネも訪れる。二人は他の女性冒険者と共に建物の中をランタンで照らしながら捜索し、人を探す。
「ここに人の臭いが残っているというの?」
「うん、そうらしいよ。獣人族の娘達がいっているから間違いないと思うけど……」
「……確かに人がいた痕跡はあるけれど、気配は感じないわね」
シズネとミナは建物の最上階まで移動し、各部屋の様子を伺うが人の姿は見えなかった。一応は先ほどまでここに人が残っていた痕跡はあるのだが、肝心の人の姿が見えない。
いくら建物内を探しても見つからず、既にこの中に存在した人間達は逃げ去ったと考えるのが妥当だと判断し、彼女達は引き返す事にした。この場所の警備は他の冒険者に任せ、ミナとシズネは退散する。
「無駄骨だったようね」
「うん、そろそろ眠くなってきたな……」
二人が部屋を抜け出すと、しばらくしてから天井付近で縮小化されていた「黒渦」を通して部屋の様子を伺っていたレナが降り立つ。レナは建物の窓から去っていく二人の様子を確認し、安堵しながらも黒渦の中に飛び込む。
「ふうっ……どうやら、上手くやり過ごせたよ」
「そ、そうか……助かったな」
「はあ~……信じられんわ、ほんまに一瞬でこんな場所に移動するなんて。まるでマリアさんの転移魔法みたいやね」
「驚きです……」
レナは事前に建物内に残っていた者達を空間魔法を利用して古代遺跡に避難させ、その後は天井に展開した空間魔法から部屋の様子を伺い、建物から冒険者が去る姿を確認した。
この時にシズネやミナの姿を確認し、どうやら二人が本当に敵に操られている事を確認する。この二人が一緒に行動していると厄介であり、戦闘に陥ればレナだけでは分が悪い。シズネもミナも一流の武芸者であり、出来れば単独で行動している所を狙って捕縛したい所だが、そんなに上手くはいかない。
「どうだい?建物にいた奴等は全員引き返したのかい?」
「いや……多分、何人か残って見張りをしていると思う」
「そうかい……なら、そこは拠点にするのは難しいね」
「地下に隠れている人たちは気付かれていないようだけど……何時までも安全とは言い切れないかな」
フェリス商会の地下にはアリスの夫のグロウやフェリスの旦那が隠れているはずであり、二人ともこの状況下では助け出すのは難しい。しかし、地下には万が一の場合を備えて食料や水も保存しており、別の脱出口もあるという。
「旦那様は心配やけど、グロウも怪我から治ったら大丈夫やろ。いざという時は秘密の抜け道もあるし、あんまり心配せんでええで」
「ええ、それよりも私とした事が皆さんの臭いに気付けず、申し訳ありません。もっと早くに気付いていれば対処できたのに……」
「いや、俺達のせいで迷惑を掛けてスイマセン。この埋め合わせは必ずしますから……」
「おう、約束やで!!今度また、ルナ選手としてうちの商会の宣伝してくれるか?」
『ルナ?』
フェリスの言葉に全員が首をかしげるが、そんな彼女に対してレナは苦笑いを浮かべ、その辺の事情は後で説明する事にしてこれからどうするべきか考える。
「えっ……あっ!?」
「しまった……最初の時か?」
「全然気づかなかった……」
レナ達はアリスの指摘に冷や汗を流し、最初に隠し通路を通る際、レナ達は消臭石の効果が切れた通路を利用した。その時に悪臭が3人の服に染み付き、それに気づかずにこの場所まで訪れてしまった。
下水道の移動の際中にレナ達は消臭石が嵌め込まれた通路も利用したため、その時に身体に染み付いた悪臭も吸い込まれたが、完全には臭いは消し去る事は出来なかったらしく、ほんの僅かに残った臭いを感じ取った巡回中の獣人族の冒険者がここまで訪れたらしい。
「くそっ、ちゃんと着替えておけばよかった……フェリスさん、ここに隠れられる場所は?」
「それなら地下に……」
「いえ、駄目です……今更隠れたとしても建物の中に入れば我々の臭いも勘付かれます」
「なら、迎え撃つか?」
「けど、騒ぎを起こせばまずいんですよね?」
会話をしている間にも獣人族の冒険者達がフェリス商会の建物の前に立ち止まり、今にも中に入り込みそうな様子だった。しかもここで獣人族の冒険者の一人が指笛を鳴らす。その様子を見たアリスは目を見開き、彼等が他の仲間を集めている事を確認した。
「いけません、どうやら他の冒険者も呼び寄せているようです……早く行動しないと取り返しがつかない事態に陥ります!!」
「そんな……ど、どうすればいいんや!?」
「しっ……静かに、大声を出さないでください」
レナはフェリスに落ち着くように促し、まずはこの状況を打破する方法を考える。ミレトの言う通りにこの状況下で騒ぎを起こすのはまずく、出来れば戦闘は避けたい。しかし、逃げようにも下手に窓から外に逃げても見つかる恐れがあり、それにレナ達の臭いが嗅ぎつけられるのでは逃げようがない。
「こうなったら……あれしかない」
「あれ?」
「まさか……あれか!?」
覚悟を決めた様にレナは頷くと、その行動の真意に気付いたゴンゾウとミレトは驚いた表情を浮かべ、フェリス達は首を傾げた――
――その後、建物の中に冒険者の集団が入り込み、この際に街を巡回していたミナやシズネも訪れる。二人は他の女性冒険者と共に建物の中をランタンで照らしながら捜索し、人を探す。
「ここに人の臭いが残っているというの?」
「うん、そうらしいよ。獣人族の娘達がいっているから間違いないと思うけど……」
「……確かに人がいた痕跡はあるけれど、気配は感じないわね」
シズネとミナは建物の最上階まで移動し、各部屋の様子を伺うが人の姿は見えなかった。一応は先ほどまでここに人が残っていた痕跡はあるのだが、肝心の人の姿が見えない。
いくら建物内を探しても見つからず、既にこの中に存在した人間達は逃げ去ったと考えるのが妥当だと判断し、彼女達は引き返す事にした。この場所の警備は他の冒険者に任せ、ミナとシズネは退散する。
「無駄骨だったようね」
「うん、そろそろ眠くなってきたな……」
二人が部屋を抜け出すと、しばらくしてから天井付近で縮小化されていた「黒渦」を通して部屋の様子を伺っていたレナが降り立つ。レナは建物の窓から去っていく二人の様子を確認し、安堵しながらも黒渦の中に飛び込む。
「ふうっ……どうやら、上手くやり過ごせたよ」
「そ、そうか……助かったな」
「はあ~……信じられんわ、ほんまに一瞬でこんな場所に移動するなんて。まるでマリアさんの転移魔法みたいやね」
「驚きです……」
レナは事前に建物内に残っていた者達を空間魔法を利用して古代遺跡に避難させ、その後は天井に展開した空間魔法から部屋の様子を伺い、建物から冒険者が去る姿を確認した。
この時にシズネやミナの姿を確認し、どうやら二人が本当に敵に操られている事を確認する。この二人が一緒に行動していると厄介であり、戦闘に陥ればレナだけでは分が悪い。シズネもミナも一流の武芸者であり、出来れば単独で行動している所を狙って捕縛したい所だが、そんなに上手くはいかない。
「どうだい?建物にいた奴等は全員引き返したのかい?」
「いや……多分、何人か残って見張りをしていると思う」
「そうかい……なら、そこは拠点にするのは難しいね」
「地下に隠れている人たちは気付かれていないようだけど……何時までも安全とは言い切れないかな」
フェリス商会の地下にはアリスの夫のグロウやフェリスの旦那が隠れているはずであり、二人ともこの状況下では助け出すのは難しい。しかし、地下には万が一の場合を備えて食料や水も保存しており、別の脱出口もあるという。
「旦那様は心配やけど、グロウも怪我から治ったら大丈夫やろ。いざという時は秘密の抜け道もあるし、あんまり心配せんでええで」
「ええ、それよりも私とした事が皆さんの臭いに気付けず、申し訳ありません。もっと早くに気付いていれば対処できたのに……」
「いや、俺達のせいで迷惑を掛けてスイマセン。この埋め合わせは必ずしますから……」
「おう、約束やで!!今度また、ルナ選手としてうちの商会の宣伝してくれるか?」
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