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真・最終章 七魔将編
追い詰められた吸血鬼
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「がはぁっ!?」
「う、くっ……ああっ!?」
「ミレト!?」
ロンギヌスが光り輝くと、アルドラは吐血して徐々に身体が痩せ細っていき、その一方でミレトの方は苦し気な表情を浮かべる。その様子を見てレナは何事かと思ったが、ロンギヌスの能力を思い出す。
大将軍ミドルが使用していたロンギヌスは魔槍であり、相手の血を吸い上げて生命力を奪う能力を持つ。そして奪った生命力は所有者へと流す力を持つとレナはアイリスから教わっていた。アルドラを貫いた時にロンギヌスは彼女の生命力を奪い、所有者のミレトへと送り込む。
(まずい!!このままだとミレトが……)
強靭な肉体と精神力を持つミドルならばロンギヌスも制御できたが、まだ肉体的にも精神的にも未熟なミレトではロンギヌスは扱えず、このままだと吸い上げた膨大な生命力を抑えきれずに彼のみに何が起きるか分からない。咄嗟にレナはミレトからロンギヌスを奪い取ろうとするが、聖剣と同じくロンギヌスは正当な所有者以外では触れる事はできず、弾かれてしまう。
「ミレト、離せっ!?」
「くぅっ……!?」
「がああっ……!?」
レナが必死に呼びかけると、ミレトはどうにかロンギヌスを手放す。その途端、痩せ細っていくアルドラの身体も徐々に戻るが、既に槍は腹部を貫いているのでこのままだと彼女の命は持たない。
これ以上に苦しませるぐらいならば楽にさせようとレナは退魔刀を振りかざすが、この時にアルドラは突き刺さったロンギヌスを引き抜き、後ろに跳び込む。彼女の後方は先ほど破壊した窓だと気付き、アルドラは窓から飛び出すと外へ逃げ出す。
「がああっ!!」
「しまった!?」
「ううっ……」
慌ててレナは追いかけようとしたが、ミレトは膝を着いて頭を抱えてしまい、その様子を見てレナは放っておくことができなかった。意識を失いかけているミレトも放置できずにスラミンに指示する。
「ミレト、しっかりしろ!!スラミン、精霊薬がまだ残っているなら飲ませろ!!」
「ぷるるんっ(了解)」
「ちょっ……むぐぅっ!?」
スラミンは躊躇なくミレトの顔に張り付き、まだ体内に残っていた精霊薬の残りを送り込む。その様子を見てレナはスラミンにミレトの事を任せると、窓から外に飛び出す――
――先に窓から飛び出したアルドラは地面に向けて落下し、碌に受身も取れずに派手に身体を衝突させる。それだけで彼女は腹部から大量の血が流れ、苦し気な表情を浮かべながら太陽を見上げる。
「ぐぅううっ……!?」
この世界の吸血鬼は太陽を苦手としており、陽の光が当たる場所では本来の力を発揮できない。といっても別に太陽を浴びるだけで死ぬという事はなく、彼女はどうにか腹部を抑えながら逃げようとした。
だが、運が悪い事に彼女が落ちた場所は裏庭であり、そこにはオウガを撃退したハルナ達が存在した。彼女達はコトミンとティナから治療を受けている最中だったが、唐突に窓から落ちてきたアルドラを見て戸惑う。
「うおっ!?な、なんだいこいつは!?」
「窓から飛び出してきて……」
「待ってくだい、この風貌は……ジャンヌさんが言っていたアルドラでは!?」
「アルドラ!?七魔将とかいう奴か!?そういえば見覚えがあるぞ、この顔!!」
アルドラは聞こえてきた声に振り返り、裏庭の状況を把握して顔色を青くする。彼女は外に逃げ出したのは咄嗟の行動であり、特に策があったわけではない。そもそもレナ達以外の敵がここまで潜入している事自体が予想外だった。
(オウガ、何やってるのよあいつ……!!)
オウガがここに居る限りは安全だと思っていたが、すぐにアルドラは集まっている人間が女性である事に気付き、オウガの悪い癖が出て女性を見逃した事に気付く。七魔将の中でもオウガは女性には手を出さず、どんなに不利な状況であろうと決して女には手を出さない。
女性には手を出せないのでオウガはアルドラにさえも直接的な危害を加えた事はなく、だからこそアルドラは彼を利用する事ができた。しかし、肝心の敵が女性だった場合はオウガも手を出せず、彼女はオウガがこの場にいない事から彼は当てにできないと嫌でも思い知らされる。
「アルドラ!!」
「レナさん!?」
「くぅっ!?」
窓からレナも飛び出し、その姿を見て裏庭にいた女性陣は驚くが、怪我をしたアルドラの姿を見て状況を察した。アルドラはレナ達に取り囲まれ、絶体絶命の状況へ追い込まれた。
「レナ!!こいつがアルドラだな!?」
「ああ、間違いない……怪我をしてるけど油断するな、こいつも剣鬼だ!!」
「剣鬼!?」
「グルルルッ……!!」
裏庭で戦えるのはレナ、ハルナ、ウルの3人だけであり、バルとアンジュとサーシャは治療を受けており、リンダはティナ達の護衛のために動く事はできない。それでも戦力は十分であり、この状況ではアルドラ一人ではどうしようもできない。
「う、くっ……ああっ!?」
「ミレト!?」
ロンギヌスが光り輝くと、アルドラは吐血して徐々に身体が痩せ細っていき、その一方でミレトの方は苦し気な表情を浮かべる。その様子を見てレナは何事かと思ったが、ロンギヌスの能力を思い出す。
大将軍ミドルが使用していたロンギヌスは魔槍であり、相手の血を吸い上げて生命力を奪う能力を持つ。そして奪った生命力は所有者へと流す力を持つとレナはアイリスから教わっていた。アルドラを貫いた時にロンギヌスは彼女の生命力を奪い、所有者のミレトへと送り込む。
(まずい!!このままだとミレトが……)
強靭な肉体と精神力を持つミドルならばロンギヌスも制御できたが、まだ肉体的にも精神的にも未熟なミレトではロンギヌスは扱えず、このままだと吸い上げた膨大な生命力を抑えきれずに彼のみに何が起きるか分からない。咄嗟にレナはミレトからロンギヌスを奪い取ろうとするが、聖剣と同じくロンギヌスは正当な所有者以外では触れる事はできず、弾かれてしまう。
「ミレト、離せっ!?」
「くぅっ……!?」
「がああっ……!?」
レナが必死に呼びかけると、ミレトはどうにかロンギヌスを手放す。その途端、痩せ細っていくアルドラの身体も徐々に戻るが、既に槍は腹部を貫いているのでこのままだと彼女の命は持たない。
これ以上に苦しませるぐらいならば楽にさせようとレナは退魔刀を振りかざすが、この時にアルドラは突き刺さったロンギヌスを引き抜き、後ろに跳び込む。彼女の後方は先ほど破壊した窓だと気付き、アルドラは窓から飛び出すと外へ逃げ出す。
「がああっ!!」
「しまった!?」
「ううっ……」
慌ててレナは追いかけようとしたが、ミレトは膝を着いて頭を抱えてしまい、その様子を見てレナは放っておくことができなかった。意識を失いかけているミレトも放置できずにスラミンに指示する。
「ミレト、しっかりしろ!!スラミン、精霊薬がまだ残っているなら飲ませろ!!」
「ぷるるんっ(了解)」
「ちょっ……むぐぅっ!?」
スラミンは躊躇なくミレトの顔に張り付き、まだ体内に残っていた精霊薬の残りを送り込む。その様子を見てレナはスラミンにミレトの事を任せると、窓から外に飛び出す――
――先に窓から飛び出したアルドラは地面に向けて落下し、碌に受身も取れずに派手に身体を衝突させる。それだけで彼女は腹部から大量の血が流れ、苦し気な表情を浮かべながら太陽を見上げる。
「ぐぅううっ……!?」
この世界の吸血鬼は太陽を苦手としており、陽の光が当たる場所では本来の力を発揮できない。といっても別に太陽を浴びるだけで死ぬという事はなく、彼女はどうにか腹部を抑えながら逃げようとした。
だが、運が悪い事に彼女が落ちた場所は裏庭であり、そこにはオウガを撃退したハルナ達が存在した。彼女達はコトミンとティナから治療を受けている最中だったが、唐突に窓から落ちてきたアルドラを見て戸惑う。
「うおっ!?な、なんだいこいつは!?」
「窓から飛び出してきて……」
「待ってくだい、この風貌は……ジャンヌさんが言っていたアルドラでは!?」
「アルドラ!?七魔将とかいう奴か!?そういえば見覚えがあるぞ、この顔!!」
アルドラは聞こえてきた声に振り返り、裏庭の状況を把握して顔色を青くする。彼女は外に逃げ出したのは咄嗟の行動であり、特に策があったわけではない。そもそもレナ達以外の敵がここまで潜入している事自体が予想外だった。
(オウガ、何やってるのよあいつ……!!)
オウガがここに居る限りは安全だと思っていたが、すぐにアルドラは集まっている人間が女性である事に気付き、オウガの悪い癖が出て女性を見逃した事に気付く。七魔将の中でもオウガは女性には手を出さず、どんなに不利な状況であろうと決して女には手を出さない。
女性には手を出せないのでオウガはアルドラにさえも直接的な危害を加えた事はなく、だからこそアルドラは彼を利用する事ができた。しかし、肝心の敵が女性だった場合はオウガも手を出せず、彼女はオウガがこの場にいない事から彼は当てにできないと嫌でも思い知らされる。
「アルドラ!!」
「レナさん!?」
「くぅっ!?」
窓からレナも飛び出し、その姿を見て裏庭にいた女性陣は驚くが、怪我をしたアルドラの姿を見て状況を察した。アルドラはレナ達に取り囲まれ、絶体絶命の状況へ追い込まれた。
「レナ!!こいつがアルドラだな!?」
「ああ、間違いない……怪我をしてるけど油断するな、こいつも剣鬼だ!!」
「剣鬼!?」
「グルルルッ……!!」
裏庭で戦えるのはレナ、ハルナ、ウルの3人だけであり、バルとアンジュとサーシャは治療を受けており、リンダはティナ達の護衛のために動く事はできない。それでも戦力は十分であり、この状況ではアルドラ一人ではどうしようもできない。
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