不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

夢の中の作戦会議

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「――レナさん、今回は真面目な話をしましょう」
「そういう台詞はポ〇チを食べるの止めてから話してくれない?」


レナは夢の世界にてアイリスと対峙すると、ポ〇チップスを食べながら話しかける彼女に突っ込む。この夢の世界ではレナやアイリスが思い描いた物が生み出されるため、どんな食べ物も作り出せる事ができる。ちなみに二人は机を挟んで座っており、アイリスは指を鳴らすと机の上に大陸の地図が出現した。


「まずは現状把握から行いましょう。この地図を見てください、ここが王都と冒険都市です」
「へえ、地図で見ると王都と冒険都市はそんなに大きさは変わらないんだ」
「まあ、冒険都市は元々は帝国時代の王都でしたからね。それはともかく、現在の七魔将の居場所を記していきますよ」


アイリスは狭間の世界越しからレナ達の暮らす世界を観測できるため、七魔将の現在地を調べる事は容易かった。彼女は5つのピンを取り出し、それぞれの七魔将の居場所を突き刺す。


「これが現在の七魔将の居場所です。炎龍が封印されている地に魔人将がいます」
「魔人将か……」
「そして冒険都市を離れて移動しているのが鬼人将、紅血将、死人将です。そして最後に牙人将はここにいます」
「ここって……深淵の森!?」


冒険都市から少し離れた場所に3つのピンが突き刺さり、更に深淵の森にピンが突き刺さった。レナに敗れた牙人将は冒険都市を脱出した後、深淵の森に潜伏している事が判明した。


「牙人将は狼男ですからね、夜の間に都市を抜け出して獲物が豊富な深淵の森に移り住んだんですよ」
「あいつ、よく生きてたな」
「狼男の生命力は凄まじいですからね、満月の日なら吸血鬼以上に力を発揮しますから」


魔人族の中でも狼男は生命力が高く、確実に倒すには限りは倒す事はできない。しかし、狼男に転化すると理性を失って本物の獣と化す。

但し、流石にレナとの戦闘で負った傷は簡単には治らず、今現在は深淵の森で怪我が治るまで獲物を狩って身体を休ませている事が判明する。怪我が治り次第に牙人将は魔人将の元に戻るらしい。


「牙人将の目的は身体を癒した後、魔人将の元に戻って報告するつもりです。ですけど、完全に治るにはもうしばらく時間が掛かりそうですね」
「なるほど、それなら倒すなら今の内かな」
「いえ、本気で逃げに徹した相手を見つけ出すのは難しいですよ。特に深淵の森のような魔物が居る場所だと私の指示があっても見つけるのは困難ですからね。一先ずは牙人将は放置しましょう」
「なら、他の七魔将から先に倒す?そうなると単独行動を取っている魔人将が狙い目かな」
「いえ……魔人将は一番最後にしましょう」


レナの言葉にアイリスは首を振り、どうして単独で行動している魔人将を最後に残すのかとレナは疑問を抱く。アイリスは魔人将を最後にする理由は大きく分けて二つある事を告げた。


「魔人将を後回しにする理由は単純に距離があるからです。レナさんの王都から魔人将がいる場所まで結構距離がありますよね、移動する間に他の七魔将が大人しくしていると思いますか?」
「まあ、確かにそうだけど……」
「転移魔法が封じられた水晶札もない以上、魔人将の元へ向かうのは無しです。それに他の理由として現在の戦力では魔人将を倒す事は不可能です」
「どういう事?」


アイリスの言葉にレナは引っかかり、現在のレナ達は仲間達と合流した事で王国の戦力はほぼ整ったと言える。マリアやダインはまだ行方不明のままだが、既に剣聖の称号を持つ人間は全員が集まっている。

如何に七魔将の中でも魔人将が最強だとしても、こちらには剣鬼であるレナや聖痕の力を受け継いだ事でより強さを増したシズネ、他にも破壊剣聖のゴウライや大将軍のレミアなどもいる。それでもアイリスは魔人将に手を出す事を頑なに禁じた。


「魔人将を倒すのは最後です。まずは他の七魔将を打ち倒し、その上で魔人将に挑みましょう」
「ちょっと待って、魔人将はそこまで強い奴なの?」
「いえ、私の指示があればレナさん一人でも倒せない相手ではないです。ですけど、問題なのはこの場所です」
「……まさか、炎龍?」


魔人将が存在する場所は炎龍が封じられた鉱山であり、かつてレナ達は炎龍と遭遇している。正確に言えば封印されている炎龍の身体の一部を見ただけに留まっているが、アイリスによればこの地で戦う事は何としても避けなければならないとの事だった。


「レナさん、落ち着いて聞いて下さい。既に炎龍の封印は解かれています」
「えっ!?」
「炎龍の封印に使用されていた「クリムゾン」は死人将の手元にあります。つまり、既に炎龍の封印は解かれているというわけです」
「死人将が……」


レナは冒険都市で遭遇した死人将の姿を思い浮かべ、彼が手にしていた禍々しい剣を思い出す。冒険都市の人々を苦しめた黒雲を作り出したのは死人将であり、彼はクリムゾンの力を利用して呪詛の雨を降らせた事をレナはアイリスに教わる。
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