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真・最終章 七魔将編
勝負を汚すな
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「…………」
「なっ!?ま、まだ立てるのか!?」
「何!?」
立ち上がったオウガに気付いたミレトはロンギヌスを構え、ゴウライはゴンゾウを担いだ状態で振り返る。完全に気絶したと思われたオウガが立った事に二人は警戒するが、様子がおかしい事に気付く。
立ち上がったにも関わらずにオウガは瞼を閉じたまま動く様子がなく、その姿にミレトは無意識のまま立ち上がったのかと思った。しかし、次の瞬間にオウガの肉体に黒い紋様の様な物が浮き上がり、彼の胸元の部分に人の顔を想像させる影が出現した。
『くくくっ……まさかこの時代にこの男を追い詰める者が居たとはな』
「なっ、何だ……!?」
「貴様……オウガではないな!!」
オウガの身体に浮き上がった紋様の正体は「ブラクの影」であり、彼は事前にオウガの肉体に影の一部を纏わせていた。そしてオウガの意識が失われた瞬間、彼はオウガの肉体を乗っ取った。
オウガの全身に浮き上がった紋様はブラクの影であり、徐々にオウガの肉体は黒く染まっていく。その光景を見てゴウライは目つきを鋭くさせ、ミレトも禍々しい魔力を感じて表情を歪ませる。
「うっ……」
「下衆がっ……その男は最後まで立派に戦い抜いた!!どこの悪霊だか知らんが勝負を汚すな!!」
『ふん、勝負など関係ないわ。ようやく最強の肉体を手に入れた……この肉体ならば何者にも負ける事はない。貴様等も殺してやろう』
完全にオウガの肉体が影に覆い込まれると、それを見たミレトは咄嗟にロンギヌスを構える。ゴウライもゴンゾウを地面に横たわらせると、彼女はデュランダルを抜いて向き直った。
「こんな形で戦う事は不本意だが、悪霊に取り憑かれたまま操られるのは恥だろう……吾輩が楽にしてやる」
「待ってください!!ここは僕に戦わせてください!!」
『やかましい奴等だ。まあいい、二人まとめてかかって……ぐうっ!?』
ゴウライとミレトに襲い掛かろうとした瞬間、ブラクは突如として苦しむような声を上げる。ゴウライもミレトもまだ何も仕掛けておらず、ひとりでに苦しみ始めたブラクに戸惑う。
『ば、馬鹿な!?貴様、まだ意識が……止めろ、止めんかっ!?』
「何だ?何をしている?」
「まさか……」
ブラクはその場で倒れ込み、胸元をかきむしると、身体のあちこちから赤色の亀裂のような物が浮かんだ。その亀裂は徐々に全体に広がっていき、身体の表面を覆い込んでいた影を消し去る勢いで輝きは強くなる。
赤色の光を見た時にミレトは直感でオウガの意識が目覚めたと気付き、彼は内側から抗っているのだ。自分を取り込もうとするブラクを引き剥がそうと彼は魔鎧術を発動させ、闇の魔力を打ち払おうとしていた。しかし、ブラクは内側から抵抗するオウガに対して叫ぶ。
『邪魔をするな!!抵抗すればあの女がどうなるのか、分かっているのか!?』
「あの女?」
「何を言っているのか分かりませんけど……今が好機です!!」
オウガはどうやらブラクに完全には取り込まれておらず、内側から抗っていた。それならばミレトはロンギヌスに視線を向け、この魔槍でブラクを仕留めるために彼は動く。
「喰らえっ、ロンギヌス!!」
『グオオオオッ!?』
『ぬおっ!?』
ロンギヌスをミレトがオウガの胸元に向けて突き立てた瞬間、刃が黒く染まってオウガの肉体の表面に張り付いていた影を吸収し始める。ミレトのロンギヌスは魔力を喰らう能力を持ち、如何に意思を持っていようと魔力の塊でしかないブラクの影はロンギヌスに抗えずに吸収される。
『止めろ、ヤメロ、ヤめロぉオオオッ!?』
「はああああっ!!」
ミレトのロンギヌスを引き剥がそうとブラクはオウガの両腕を動かして槍を掴むが、その掴んだ箇所からも魔力を吸収される。やがてオウガの目元の部分が元に戻ると、瞼を開いてオウガは雄たけびを上げてブラクの影を振り払う。
――がぁああああああっ!!
獣を想像させる咆哮が街中に響き渡り、オウガの身体に取り着いていた影が完全に消え去った。この時にロンギヌスの刃から黒い煙のような物が舞い上がり、吸収した魔力をミレトは上空へ吐き出させる。
「やああっ!!」
『ウギャアアアアッ!?』
『ふんっ!!』
槍から解き放たれたブラクの影は太陽の光に晒されて身体が煙と化し、その光景を見たゴウライはデュランダルを振りかざす。デュランダルが斬りつけた瞬間、ブラクの影は完全に消滅した。デュランダルは聖剣であるため、悪霊などの存在を断ち切る力を持つ。
ブラクの影が完全に消滅すると、オウガは立ち尽くしたまま動かず、そんな彼を見てミレトは背筋が震えた。まだ戦うつもりなのかと思ったが、オウガはゆっくりと口を開くとミレトに告げた。
「たいした……小僧だ……」
「えっ……」
誉め言葉とも受け取れる一言を残してオウガは前のめりに倒れ込み、それを見たミレトは唖然とした――
「なっ!?ま、まだ立てるのか!?」
「何!?」
立ち上がったオウガに気付いたミレトはロンギヌスを構え、ゴウライはゴンゾウを担いだ状態で振り返る。完全に気絶したと思われたオウガが立った事に二人は警戒するが、様子がおかしい事に気付く。
立ち上がったにも関わらずにオウガは瞼を閉じたまま動く様子がなく、その姿にミレトは無意識のまま立ち上がったのかと思った。しかし、次の瞬間にオウガの肉体に黒い紋様の様な物が浮き上がり、彼の胸元の部分に人の顔を想像させる影が出現した。
『くくくっ……まさかこの時代にこの男を追い詰める者が居たとはな』
「なっ、何だ……!?」
「貴様……オウガではないな!!」
オウガの身体に浮き上がった紋様の正体は「ブラクの影」であり、彼は事前にオウガの肉体に影の一部を纏わせていた。そしてオウガの意識が失われた瞬間、彼はオウガの肉体を乗っ取った。
オウガの全身に浮き上がった紋様はブラクの影であり、徐々にオウガの肉体は黒く染まっていく。その光景を見てゴウライは目つきを鋭くさせ、ミレトも禍々しい魔力を感じて表情を歪ませる。
「うっ……」
「下衆がっ……その男は最後まで立派に戦い抜いた!!どこの悪霊だか知らんが勝負を汚すな!!」
『ふん、勝負など関係ないわ。ようやく最強の肉体を手に入れた……この肉体ならば何者にも負ける事はない。貴様等も殺してやろう』
完全にオウガの肉体が影に覆い込まれると、それを見たミレトは咄嗟にロンギヌスを構える。ゴウライもゴンゾウを地面に横たわらせると、彼女はデュランダルを抜いて向き直った。
「こんな形で戦う事は不本意だが、悪霊に取り憑かれたまま操られるのは恥だろう……吾輩が楽にしてやる」
「待ってください!!ここは僕に戦わせてください!!」
『やかましい奴等だ。まあいい、二人まとめてかかって……ぐうっ!?』
ゴウライとミレトに襲い掛かろうとした瞬間、ブラクは突如として苦しむような声を上げる。ゴウライもミレトもまだ何も仕掛けておらず、ひとりでに苦しみ始めたブラクに戸惑う。
『ば、馬鹿な!?貴様、まだ意識が……止めろ、止めんかっ!?』
「何だ?何をしている?」
「まさか……」
ブラクはその場で倒れ込み、胸元をかきむしると、身体のあちこちから赤色の亀裂のような物が浮かんだ。その亀裂は徐々に全体に広がっていき、身体の表面を覆い込んでいた影を消し去る勢いで輝きは強くなる。
赤色の光を見た時にミレトは直感でオウガの意識が目覚めたと気付き、彼は内側から抗っているのだ。自分を取り込もうとするブラクを引き剥がそうと彼は魔鎧術を発動させ、闇の魔力を打ち払おうとしていた。しかし、ブラクは内側から抵抗するオウガに対して叫ぶ。
『邪魔をするな!!抵抗すればあの女がどうなるのか、分かっているのか!?』
「あの女?」
「何を言っているのか分かりませんけど……今が好機です!!」
オウガはどうやらブラクに完全には取り込まれておらず、内側から抗っていた。それならばミレトはロンギヌスに視線を向け、この魔槍でブラクを仕留めるために彼は動く。
「喰らえっ、ロンギヌス!!」
『グオオオオッ!?』
『ぬおっ!?』
ロンギヌスをミレトがオウガの胸元に向けて突き立てた瞬間、刃が黒く染まってオウガの肉体の表面に張り付いていた影を吸収し始める。ミレトのロンギヌスは魔力を喰らう能力を持ち、如何に意思を持っていようと魔力の塊でしかないブラクの影はロンギヌスに抗えずに吸収される。
『止めろ、ヤメロ、ヤめロぉオオオッ!?』
「はああああっ!!」
ミレトのロンギヌスを引き剥がそうとブラクはオウガの両腕を動かして槍を掴むが、その掴んだ箇所からも魔力を吸収される。やがてオウガの目元の部分が元に戻ると、瞼を開いてオウガは雄たけびを上げてブラクの影を振り払う。
――がぁああああああっ!!
獣を想像させる咆哮が街中に響き渡り、オウガの身体に取り着いていた影が完全に消え去った。この時にロンギヌスの刃から黒い煙のような物が舞い上がり、吸収した魔力をミレトは上空へ吐き出させる。
「やああっ!!」
『ウギャアアアアッ!?』
『ふんっ!!』
槍から解き放たれたブラクの影は太陽の光に晒されて身体が煙と化し、その光景を見たゴウライはデュランダルを振りかざす。デュランダルが斬りつけた瞬間、ブラクの影は完全に消滅した。デュランダルは聖剣であるため、悪霊などの存在を断ち切る力を持つ。
ブラクの影が完全に消滅すると、オウガは立ち尽くしたまま動かず、そんな彼を見てミレトは背筋が震えた。まだ戦うつもりなのかと思ったが、オウガはゆっくりと口を開くとミレトに告げた。
「たいした……小僧だ……」
「えっ……」
誉め言葉とも受け取れる一言を残してオウガは前のめりに倒れ込み、それを見たミレトは唖然とした――
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