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真・最終章 七魔将編
マリアの指導
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「魔力の流れが乱れているわね……魔力切れを引き起こしたのね」
「あ、うん……ちょっと色々とやりすぎちゃって」
「背中を向けなさい」
マリアはレナに背中を向けさせると自分の掌を押し当て、彼の体内の魔力の流れを感じ取る。彼女は魔力の流れを正常に戻すために背中越しに魔力を送り込む。
「私の魔力を流すわ」
「え?それって……うわっ!?」
レナの「付与強化」のようにマリアは彼の身体に魔力を流し込み、この行動にレナは驚く。マリアも他人に魔力を分け与える事ができる事を初めて知るが、この世界で一番と言っても過言ではない魔術師のマリアにとっては造作もない事だった。
「魔力を分け与える技術なんて10代の頃に身に着けたわ。それに私が水晶札に転移魔法や他の魔法を封じ込める事ができるのも知っているでしょう。魔力を封じ込め、それを解放する事で魔法を展開する解放術式は私の十八番よ」
「そういえばそうだった……うん、大分楽になった」
「……相当に成長したようね、大分魔力を送り込んだけどまだ余裕がありそうね」
魔力の乱れを解消するためにマリアはレナに相当な魔力を送り込んだはずだが、レナ本人は特に平気な顔をしていた。普通ならば必要以上の魔力を送り込むと体調を崩すのだが、レナの魔力容量はマリアにも匹敵する。
これまでの厳しい戦いを乗り越えた事でレナも一段と成長しており、彼の成長速度は若かりし頃のアイラやマリアを大きく上回る。しかし、彼の強みは「魔術師」である事であり、彼の力の源である「魔力」を失えば戦う術を失う。
(魔力切れを起こすと俺は本当に役に立てないな……もっと魔力を増やす事ができないかな?)
先の戦闘でレナは魔力切れを引き起こし、そのせいでブラクとの戦闘では碌に役に立てなかった。錬金術師の能力で聖剣を作り出す際に膨大な魔力を消耗し、更に作り出した聖剣は本来の効果を発揮できない。
(炎龍との戦闘になれば俺は役に立てるのか……?)
災害の象徴とさえ恐れられている竜種、その中でも最強と謳われる「白竜」と並ぶ力を誇る「炎龍」を打ち倒すためには力が必要だった。聖痕を宿した人間が繰り出す聖剣の攻撃と同等の威力を引きだせなければ役には立てないかもしれない。
炎龍との戦闘が避けられない以上、レナは自分が今よりも強くなる必要があった。聖剣に匹敵する攻撃手段を手にしない限り、炎龍との戦闘では役に立てない。そう考えたレナは思い悩んでいると、ここでマリアが何かを察したように告げる。
「レナ、貴方は焦っているわね?」
「え?」
「強くなりたいんでしょう?姉さんも貴方と同じように悩んでいた時期があったわ」
「母上が?」
マリアの言葉にレナは驚くが、彼女の話によると冒険者として活動していた時にアイラは一時期自分の強さに思い悩んでいた事があった事を語る――
――アイラとマリアは冒険者時代、二人は一緒に組んで活動を行っていた。当時の時からアイラは凄腕の剣士で剣聖に至る程の実力者だった。しかし、妹のマリアの方は若いながらに各属性の上級魔法を扱い、広域魔法さえも扱える「天才」としてギルドからも頼りにされていた。
共に活動しながらもアイラは妹であるマリアと比べて自分が力不足だと感じ取り、一時期は本気で悩んでいた時期があった。彼女が剣術を磨いてもマリアの魔法の方が魔物退治に役立ち、マリアの力ならば数百の魔物を広域魔法で一気に吹き飛ばす事もできた。
このままでは妹にばかり負担をかけると思ったアイラは修行を行い、彼女が至ったのは「格闘技」だった。剣術だけではなく、格闘家としての才能も有ったアイラは即座に身体を鍛え直し、剣技と格闘技を極める。この事から彼女の渾名は「剣姫」から「拳鬼」と呼ばれようになり、S級冒険者に昇格した時にアイラは「剣鬼」の称号を授かる。
ちなみに剣鬼といってもアイラ自身は剣聖であり、レナのような「剣鬼」ではない。それでも彼女は剣鬼に匹敵するほどの実力を持ち、全盛期の彼女は当時の剣士たちの間では一目置かれた人物だった。
「姉さんの場合は私が真似できない分野を極める事で強くなろうとしたわ。レナ、貴方が今以上に強くなりたいのであれば剣術だけじゃなく、他の分野の能力を鍛えてみるのも悪くはないわ」
「他の能力……」
「貴方は優れた剣士である事は認めるけれど、それでも貴方の本質は魔術師である事を忘れては駄目よ」
マリアの言葉にレナは意表を突かれた表情を浮かべ、確かにレナは剣技を扱うが彼の職業は魔術師である。尤も普通の魔術師のようにレナの場合はマリアの扱う「砲撃魔法」や「広域魔法」や「最上級魔法」は使えないが、それでも逆に言えば彼にしか扱えない「支援魔法」もある。
(魔法、か……)
今まで魔法の力は補助としてしか利用した事はなかったが、マリアの言う通りにこれ以上に剣技を鍛えた所で強くなるとは思えない。そう考えたレナは自分の魔法の腕を磨く方法を相談する事にした。
「あ、うん……ちょっと色々とやりすぎちゃって」
「背中を向けなさい」
マリアはレナに背中を向けさせると自分の掌を押し当て、彼の体内の魔力の流れを感じ取る。彼女は魔力の流れを正常に戻すために背中越しに魔力を送り込む。
「私の魔力を流すわ」
「え?それって……うわっ!?」
レナの「付与強化」のようにマリアは彼の身体に魔力を流し込み、この行動にレナは驚く。マリアも他人に魔力を分け与える事ができる事を初めて知るが、この世界で一番と言っても過言ではない魔術師のマリアにとっては造作もない事だった。
「魔力を分け与える技術なんて10代の頃に身に着けたわ。それに私が水晶札に転移魔法や他の魔法を封じ込める事ができるのも知っているでしょう。魔力を封じ込め、それを解放する事で魔法を展開する解放術式は私の十八番よ」
「そういえばそうだった……うん、大分楽になった」
「……相当に成長したようね、大分魔力を送り込んだけどまだ余裕がありそうね」
魔力の乱れを解消するためにマリアはレナに相当な魔力を送り込んだはずだが、レナ本人は特に平気な顔をしていた。普通ならば必要以上の魔力を送り込むと体調を崩すのだが、レナの魔力容量はマリアにも匹敵する。
これまでの厳しい戦いを乗り越えた事でレナも一段と成長しており、彼の成長速度は若かりし頃のアイラやマリアを大きく上回る。しかし、彼の強みは「魔術師」である事であり、彼の力の源である「魔力」を失えば戦う術を失う。
(魔力切れを起こすと俺は本当に役に立てないな……もっと魔力を増やす事ができないかな?)
先の戦闘でレナは魔力切れを引き起こし、そのせいでブラクとの戦闘では碌に役に立てなかった。錬金術師の能力で聖剣を作り出す際に膨大な魔力を消耗し、更に作り出した聖剣は本来の効果を発揮できない。
(炎龍との戦闘になれば俺は役に立てるのか……?)
災害の象徴とさえ恐れられている竜種、その中でも最強と謳われる「白竜」と並ぶ力を誇る「炎龍」を打ち倒すためには力が必要だった。聖痕を宿した人間が繰り出す聖剣の攻撃と同等の威力を引きだせなければ役には立てないかもしれない。
炎龍との戦闘が避けられない以上、レナは自分が今よりも強くなる必要があった。聖剣に匹敵する攻撃手段を手にしない限り、炎龍との戦闘では役に立てない。そう考えたレナは思い悩んでいると、ここでマリアが何かを察したように告げる。
「レナ、貴方は焦っているわね?」
「え?」
「強くなりたいんでしょう?姉さんも貴方と同じように悩んでいた時期があったわ」
「母上が?」
マリアの言葉にレナは驚くが、彼女の話によると冒険者として活動していた時にアイラは一時期自分の強さに思い悩んでいた事があった事を語る――
――アイラとマリアは冒険者時代、二人は一緒に組んで活動を行っていた。当時の時からアイラは凄腕の剣士で剣聖に至る程の実力者だった。しかし、妹のマリアの方は若いながらに各属性の上級魔法を扱い、広域魔法さえも扱える「天才」としてギルドからも頼りにされていた。
共に活動しながらもアイラは妹であるマリアと比べて自分が力不足だと感じ取り、一時期は本気で悩んでいた時期があった。彼女が剣術を磨いてもマリアの魔法の方が魔物退治に役立ち、マリアの力ならば数百の魔物を広域魔法で一気に吹き飛ばす事もできた。
このままでは妹にばかり負担をかけると思ったアイラは修行を行い、彼女が至ったのは「格闘技」だった。剣術だけではなく、格闘家としての才能も有ったアイラは即座に身体を鍛え直し、剣技と格闘技を極める。この事から彼女の渾名は「剣姫」から「拳鬼」と呼ばれようになり、S級冒険者に昇格した時にアイラは「剣鬼」の称号を授かる。
ちなみに剣鬼といってもアイラ自身は剣聖であり、レナのような「剣鬼」ではない。それでも彼女は剣鬼に匹敵するほどの実力を持ち、全盛期の彼女は当時の剣士たちの間では一目置かれた人物だった。
「姉さんの場合は私が真似できない分野を極める事で強くなろうとしたわ。レナ、貴方が今以上に強くなりたいのであれば剣術だけじゃなく、他の分野の能力を鍛えてみるのも悪くはないわ」
「他の能力……」
「貴方は優れた剣士である事は認めるけれど、それでも貴方の本質は魔術師である事を忘れては駄目よ」
マリアの言葉にレナは意表を突かれた表情を浮かべ、確かにレナは剣技を扱うが彼の職業は魔術師である。尤も普通の魔術師のようにレナの場合はマリアの扱う「砲撃魔法」や「広域魔法」や「最上級魔法」は使えないが、それでも逆に言えば彼にしか扱えない「支援魔法」もある。
(魔法、か……)
今まで魔法の力は補助としてしか利用した事はなかったが、マリアの言う通りにこれ以上に剣技を鍛えた所で強くなるとは思えない。そう考えたレナは自分の魔法の腕を磨く方法を相談する事にした。
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