不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

聖剣リヴァイアサンの伝説

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「竜種を倒したね……それが本当だったら魚人王とやらはたいしたものね」
「ふん、お前等人間には到底信じられないだろう。だが、あの御方は聖剣リヴァイアサンを扱えるんだ」
「聖剣!?」
「おいおい、そいつは聖剣の使い手なのか?」


バクの言葉に全員が驚き、同時に聖剣の使い手ならば竜種を倒せる力を持っていてもおかしくはない。竜種は恐ろしい生物だが、聖剣はこの世界においては最強の兵器であり、かつて聖剣で竜種を討伐した者もいる(レナも含まれる)。

魚人王なる存在は聖剣を使用して竜種を屠り、そして同族を集めて現在は滅びた海底王国に住処を作った。彼の目的は人魚姫を探し出して自分の妻として迎え、大海を支配していずれは地上にも進出するつもりだとバクは語る。


「想像してみろ、10年後にはあの御方は海を支配してこの地上をも征服するだろう!!あの御方にはそれだけの力がある!!想像してみろ、10年後に我々に支配される自分達の姿を!!我等魚人こそが至高の種族だ!!」
「随分と自信あるじゃないかい、だけど人間を甘く見過ぎだよ」
「森人族も甘く見過ぎだぜ」
「巨人族もな」
「ダークエルフもだ!!」
「皆、話が進まないから一旦静かにしてくれる?」


自分達の種族に誇りを持つ者はバクの言葉に黙っていられずに言い返すが、とりあえずは話を聞かなければならないので全員黙らせるとレナは魚人王の存在をもう少し詳し尋ねた。


「その魚人王は何者?何処から来た?」
「魚人王の素性など誰も知らない……だが、唐突に散り散りに暮らしていた俺達の元に配下を引き連れてやってきた。自分に従えば巨万の富と永遠の安らぎを与えてくれるとな。俺達、魚人はお前達に迫害される身だ。だからこそ俺達が安全に暮らせる住処を用意するといったあの御方の言葉を信じて俺達は命懸けで戦っている」
「迫害……されてたの?」
「そういえばシークの奴も元々は獣人国の貴族に捕まっていたな……」
「可哀想だけど魚人は獣人国では魔物と同一視されているわ。バルトロス王国やヨツバ王国でも似たような物ね」


魚人は人種としては認められず、魔人族と同列に扱われている。そのために魚人を殺したり、あるいは捕まえたとしても犯罪になる事はない。実際にシークの場合は元は獣人国の貴族に捕まっていた所を脱出し、後にレナ達に保護される。

魚人王は世界中に散らばっている同族を集めて自分達の国を築こうとしており、そのために彼は人魚姫の存在を探していた。人魚姫は言ってみれば海底王国を支配していた人魚族の末裔を差しており、コトミンが人魚姫だとバク達は確信していた。


「どうしてわざわざコトミンを探していた?そもそも人魚姫って何なんだ?」
「ふん、何も知らなかったのか?あの娘は海底王国を治めた王族の子孫ならば、精霊を操る力を有しているはずだ」
「精霊魔法の事ね」
「伝承によれば人魚族の王族は必ず身体の何処かに紋様が浮かび上がり、その紋様の力を利用すれば無限に水の精霊を呼び出す事ができる。そして水の精霊を封じ込めて作り出されたのが宝玉だ」
「宝玉……でも、それはお前が持っているんだろう?」


レナはバクが所有していた宝玉を思い出し、未だに宝玉はバクの体内に存在する。その重要な宝玉をバクが飲み込んでいる以上は脅威にはならないはずだが、バクは笑みを浮かべた。


「確かに俺は宝玉を持っている。だが、これは試作品だ」
「試作品?何を言っているの?」
「本物の宝玉は海底王国の神殿に封じられている。俺が持っている宝玉は最初に作り出された失敗作、本物はもっと凄い力を秘めているはずだ」
「あれが失敗作……!?」


バクの言葉が事実ならばレナ達にとっては衝撃的な内容であり、川を氾濫させるほどの力を発揮する宝玉が偽物だと聞かされて驚かないはずがない。もしも本物の宝玉が偽物の宝玉よりも力を持っていた場合、聖剣に匹敵する兵器になりえない。


「宝玉と聖剣、それさえ手に入れば魚人王に敵はいない。仮に地上に存在する聖剣の使い手が集まった所で勝負にもならん」
「言い切るじゃない、だけど貴方達の目的は失敗に終わったわよ。だって貴方達の探している聖痕の継承者は……この私よ」
「な、何だと!?」


シズネはコトミンから受け継いだ聖痕を見せつけると、バクは驚愕の表情を浮かべた。コトミンこそ人魚姫で聖痕の継承者だと信じていただけに動揺は大きく、バクはとんでもない失敗をしてしまった。

しかし、コトミンが人魚姫と呼ばれる特別な存在で魚人王が探し続けていた話を聞き、レナは一刻も早く彼女を取り戻す必要があると考えた。魚人王の狙いが人魚姫を伴侶として迎える事ならば黙って見過ごすわけにはいかず、バクの鼻頭を掴んで無理やりに立ち上がらせる。


「答えろ!!お前等の住処の場所を!!」
「あいてててっ!?」
「正直に言わないとこのままフカヒレにするぞ!!ウルの晩御飯だ!!」
「は、離せ!!」
「お前が!!」
「そういう意味じゃ……いででででっ!?」


レナは力尽くでバクから海底王国の詳しい居場所を聞き出し、海底王国へ向かう手段を話し合う――




※その頃のコトミン

コトミン「( ゚Д゚)モグモグ」←縄で縛られている状態で生魚を食べている
魚人「こいつ、どれだけ食うんだ……」
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