不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

文字の大きさ
1,857 / 2,091
蛇足編

名刀集め

しおりを挟む
「レナ殿、ただいま戻ったでござる」
「あ、ハンゾウ……何処行ってたの?」
「少し周囲を偵察してきたでござる。何体かオオツノオークの生き残りがいたので始末もしてきたでござる」
「ありがとう」


ハンゾウが今回も護衛役としてレナと同行しており、彼女の報告を聞くと改めてハンゾウは優れた忍者だと再認識する。兄弟子のカゲマルも優秀だが、ハンゾウも彼に負けないくらい有能な忍者だった。


「レナ殿、今回の依頼が終わったら次の依頼にすぐに移行して欲しいでござる。期限が迫っている依頼があるので冒険都市に戻る前に次の依頼の達成をしないと間に合わないでござる」
「しょうがないな……それで次はどんな依頼?竜種でも倒せばいいの?」
「いや、ある意味では竜種よりも厄介な依頼でござる」
「どういう意味ですか?」


竜種を倒すよりも困難な依頼と聞かされてリンダは疑問を抱き、ハンゾウはレナ達の前に巻物を広げた。何のつもりかとレナは不思議に思うが、巻物には紅色の刀が描かれていた。


「これは和国に伝わる名刀が全て描かれている巻物でござる」
「その巻物がどうかした?」
「実は今回の依頼人はヨシテル様でござる」
「ヨシテル!?確か闘技祭に出場していた和国の代表の……」


ヨシテルは和国の将軍にして最強の剣士であり、油断していたとはいえゴウライをあと少しで倒すとこまで追い詰めた剣士でもある。ヨシテルは闘技祭が終了後は和国へ戻ったはずだが、そのヨシテルから直々に依頼が届いていた。


「ヨシテル殿の依頼は和国から脱走した犯罪者が盗み出した名刀の回収でござる」
「名刀の回収?」
「七大聖剣や七大魔剣には及ばずとも、和国ではこれまで様々な名刀が作られてきたでござる。その中でヨシテル殿が管理していた名刀の「月華」が盗まれたそうで取り返してほしいとの事でござる」
「月華……美しい名前ですね」
「でも、そんなのどうやって見つけるの?」


和国から盗まれた名刀の奪還が依頼されたが、月華が誰に盗まれたのか現在は何処にあるのか分からなけば探し様がない。しかし、それを見越してマリアは手を打っていた。


「レナ殿は緑影を覚えているでござるか?」
「うん、何度も命を狙われたからよく覚えてる」
「それはもう許して欲しいでござる……彼等は現在はマリア殿の配下として働いているでござる」
「そういえばそんな話を聞いた気がする」


ハヅキ家の跡取りとしてマリアが正式に認められた後、緑影と呼ばれるヨツバ王国が裏で育て上げてて暗殺者部隊はマリアの配下となった。現在はマリアのために動いており、その彼等の力も借りて和国から盗まれた名刀の捜索を行っているらしい。

ハンゾウとシノビも加えて緑影は調査を行った結果、名刀の在り処は発覚した。しかし、現在の名刀「月華」の所有者は厄介な事にとある組織と手を組んでいる事が発覚した。


「名刀「月華」を盗んだ犯人は旧帝国の残党と手を組んでいるのが発覚したでござる」
「旧帝国!?まだ残党が残っていたのか!!」
「あの悪名高い組織ですか……」
「何度もレナたんの狙った悪い人たちだよね!?」
「ぷるぷるっ!!」


旧帝国の名前を聞いてレナは驚き、旧帝国を支配していた王妃はもう死んだので勝手に組織も解散していると思われた。しかし、ハンゾウの調査によると旧帝国の残党は集まって何か悪だくみを仕掛けようとしているらしい。


「奴等は世界各地で封印されていた神器を回収し、それらを利用して力を手に入れようとているようでござる。拙者の調査によればどのような手段かは不明でござるが奴等は鎧型の神器を回収しているそうでござる」
「鎧型の神器?」
「何でも全身が真っ赤に染まった鎧でござる。そういえば深淵の森にある遺跡に保管されていた物と似ていたような……」
「えっ……」


深淵の森の遺跡にてレナはアダマンタイトで構成された建造物を発見し、仲を確認すると全身が真紅に染まった鎧が保管されていた。その鎧はあまりにも重たすぎてしかも人間しか装備できなかったため、持ち帰るのは断念した事を思い出す。

その鎧の神器と同じ型の神器を旧帝国は回収したらしく、その話を聞いてレナはアイリスと交信を行う。もしも旧帝国が神器を手に入れたとしたら面倒な事態に陥る。


『アイス食べたいな』
『せめて名前はちゃんと言ってください。ちなみに私はソフトクリームが大好きです』
『俺は全部チョコでできているお菓子が好きだった』
『それアイスじゃありませんから、見た目だけですから』


恒例のやりとりを行った後、レナはアイリスに旧帝国が回収した鎧型の神器を尋ねる。


『それで旧帝国の奴等は今度は何を仕出かそうとしてるの?あいつらが回収した神器は何?』
『旧帝国の残党が回収したのはレナさんが知っている鬼武者の試作品です』
『鬼武者?確か深淵の森の遺跡で保管されていた神器の名前だっけ?』
『そうです。旧帝国が手に入れたのは鬼武者が制作される前に作り出された試作品……平たく言えば失敗作です』


旧帝国の残党が入手したのはレナが発見した鬼武者が制作される前に作り出された鎧型の神器だが、彼女によれば人が扱えるような代物ではなく、旧帝国の残党が手にしたとしてもどうしようもない代物だと判明した。
しおりを挟む
感想 5,096

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。