不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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蛇足編

冒険再開

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――シルバースライムの捕獲を終えた後、レナは冒険都市に帰還した。その後は次の依頼のために出向き、今回の同行者はティナとアインとミノだった。


「キュロロロッ!!」
「ブモォオオオッ!!」
「頑張れ~!!アインちゃん、ミノちゃん!!」
「う~ん……楽だけど、いいのかなこれ」


レナ達はとある鉱山に訪れており、今回の依頼内容は魔物が住み着いた採掘場にて魔石の功績を発掘するという内容だった。鉱山に住み着いた魔物の討伐は既に終えており、採掘の方はアインとミノに任せる。

力仕事ならばゴンゾウが一番なのだが、彼はダイン達と共に獣人国に旅だったので力を借りる事はできない。その代わりにティナのペットのアインとミノに協力してもらい、採掘を手伝ってもらう。どちらも知能は高い魔人族なので採掘の方法を教えると手伝ってくれた。


「レナ様、お弁当を用意してきました。そろそろ休憩にしませんか?」
「ありがとう、リンダさん。今日のお弁当は誰が作ったの?」
「私です」
「おお、それは期待できそうだな。リンダさんの料理は美味しいからね」
「そ、そうですか……」
「あ~またイチャイチャしてる!!もう、レナたん!!浮気は駄目だよ~!!」


リンダが弁当を用意するとティナが駆け寄り、三人で弁当を食べ始める。アインとミノは発掘に夢中なので邪魔はせず、先に弁当を味わう。


「それにしてもこの鉱山に居た魔物、この地方には生息していないはずなんだけどな……」
「オオツノオークでしたね。本来は自然豊かな山や森にしか生息しないオーク種でしたね。恐らくは七魔将のせいで生態系が大きく乱されたのでしょう」
「う~ん……難しい話はよく分からないけど、でもレナたんが居れば平気だよね」
「今回は結構数がいたから面倒だったけどね……」


鉱山を占領したのはオオツノオークと呼ばれるオークの上位種であり、名前の通りに大きな牙を生やしたオークだった。通常種のオークよりも力と身体が大きくて厄介な敵だったが、今のレナ達の敵ではない。100体近くのオオツノオークが存在したが、既に討伐されて現在は異空間に保管している。

今回の依頼料よりも討伐したオオツノオークの素材の方が高く売れると思われ、まさに一石二鳥だった。しかし、本来ならば存在しないはずの種が住み着いたという事はレナ達の思っていた以上にバルトロス王国の魔物の生態系は変化しているらしい。


「この調子だと他の地方も大変な事になってそうだな。最初に七魔将に遭遇した時に倒しきれれば良かったんだけどな……」
「それは難しいかと思います。聞くところによると七魔将のラストは魔力を奪う能力を持っているという事は、あのマリア様の魔法さえも無効化する可能性もありました。それに他の七魔将の厄介な能力を持っていると聞いています。もしも彼等が手を組んでいたら……」
「俺達に勝ち目はなかった……可能性もあるわけか」
「え~!?レナたんなら負けないよ~!!」


リンダの見立てでは七魔将が集結した際に無理に勝負を挑んでいた場合、レナ達は負けていた可能性もあった。結果的には七魔将が離別した事で各個撃破で倒せる事はできたが、最初から彼等が手を組んでいた場合はレナ達は苦戦を強いられたのは間違いない。

ゴウライやマリアといった猛者が味方だったとはいえ、七魔将の一人一人が厄介な能力を有しており、最初にレナが倒した魔眼将メドゥーサだって厄介な能力を持っていた。メドゥーサは他の七魔将を石化させた張本人だが、もしも何の対策も施さずに彼女と目を合わせたらゴウライやマリアであろうと石化されていた。


「もうあんな奴等が封印されていないといいけど……」
「大丈夫ですよ。調査の結果、メドゥーサが石化させた魔物や人間達は全て確認されました……そういえばソルという方は何処に行ったのでしょうか?」
「ああ、この間に会ったよ」
「お会いしたのですか!?」


バルトロス王国の初代国王であるソルはメドゥーサによって石化され、レナがメドゥーサを討ち取った事で復活を果たした。彼は七魔将の脅威をレナ達に伝えた後に姿を消していたが、最近になってレナの元に現れた。


『お前のお陰で七魔将の脅威はなくなった。ありがとう、我が子孫ながら素晴らしい男だ』


ソルはレナに感謝の言葉を伝えた後、彼は再び姿を消した。何処に行くのか尋ねたが結局は答えてくれず、ソルはもう自分はバルトロス王国には必要ないと判断してこの地を去るとだけ答えてくれた。


『もう俺は王ではない……ならばこの先の人生は好きに生きようと思う』
『そうですか』
『あ、すまない……路銀を貸してくれないか?いや、実はここまでの旅で稼いだ金を使い果たして』
『さよなら』


図々しくも子孫に金を借りようとするソルにレナは別れを告げ、もう彼と会う事はないだろうと思った。



※ソル「貸してくれ~(´;ω;`)」
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