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蛇足編
旅の終わり
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「ここまで本当に色々とあったな……」
「巨人国で大魔王ラスボスデスを倒したのが懐かしい」
「すっごく強かったよね。でも、実はリンダが光の勇者の末裔で八本目の聖剣を身体に隠していた時は驚いたよ~」
「ちょっと待ちなさい、何の話をしているの?」
「そこら辺は話すとなると長くなるから今度にして」
巨人国から帰還するまでの間も色々とあったが、無事に戻ってこれたことにレナは安堵する。だが、やはり一番心が落ち着ける場所は一つだった。
「ふうっ……何だか実家に戻りたくなった」
「実家?王都のことかしら?」
「違う違う、俺にとっての実家はあそこだよ」
レナにとっては生まれた場所よりも馴染み深いのは深淵の森にある屋敷であり、10才になるまではアイラやアリアや他の使用人と共に暮らしていた。深淵の森の屋敷は不遇職の人間が集められた場所であり、代々問題を起こした王族が隔離される場所でもある。しかし、どんな歴史があろうとレナにとっては自分の家だった。
アリアが居た頃と比べてレナを取り巻く環境も大きく変わり、懐かしく思ったレナは深淵の森に帰ることにした。深淵の森はウルの故郷でもあり、久々に二人切りでレナは屋敷に戻ることにした。
「よし、ちょっと屋敷に戻る。皆はどうする?」
「私はもうしばらくデカミンベッドを堪能する」
「う~ん、レナたんと一緒に居たいけどもうちょっとだけ私も楽しみたいな~」
「私は王都に先に戻るわ。用事が終えたら貴方もちゃんと来なさい」
「あれ?そういえばリンダさんは?」
「リンダなら光の勇者の残した装備を捜しに旅に出たよ~」
「だから何の話よ……」
レナ以外の者達は屋敷に残るらしく、久々にレナはウルと共に深淵の森へ帰ることにした。
「よし、故郷へ戻るぞウル!!」
「ウォンッ!!」
ウルは嬉しそうに尻尾を振り、二人は深淵の森へと出発した――
――全ての始まりは深淵の森の奥深くにある屋敷から始まった。不遇職として生まれながらも王族の血筋だったためにレナは生き延びることができた。アイリスから将来殺される可能性が高いと知ってからは自分を守るために身体を鍛え、魔法の力も会得した。
屋敷を抜け出して森で暮らしていた頃も色々と大変な目にあったが、それでもレナが強くなれたのは深淵の森で生き抜いたからだった。忘れてはならないのは今のレナが生きているのは森で仲良くなったゴブリンのお陰であり、真っ先にレナ達はゴブリンの墓へ訪れた。
「ただいま、久しぶりに帰ってきたヨ」
「ウォンッ!!」
ゴブリンの墓の前でレナは森で採れた果物を置き、ウルと共に座り込む。ウルの次に仲良くなれた魔物がゴブリンであり、自分の命を救うために赤毛熊に挑んだゴブリンのことはレナは一生忘れない。
「本当に色々とあったな……でも、楽しい人生だったよ」
「クゥ~ンッ」
「何を年寄り臭いこと言ってるんだって?まあ、たまにはいいじゃん」
ウルに背中を預けながらレナは空を見上げ、無言のまま退魔刀を掲げた。この剣はレナと共に成長し、今では聖剣にも勝る名剣と化した。彼が生きてこれたのもこの剣のお陰であり、これからも共にあり続ける。
「最初の頃は目立たずひっそり暮らそうと思ってたのにな」
「レナさんにそれは無理ですよ。巻き込まれ体質なんですから」
「やかましいわい」
アイリスの茶化す声が聞こえてきてレナは言い返すが、いつもと比べて彼女の声がまるで近くから囁かれているような気分に陥る。不思議に思ったレナは振り返ると、そこにはこの世界には存在しないはずの人物が立っていた。
「……え?」
目の前に現れた人物にレナは驚き、そんな彼を見て彼女は微笑む――
※これにて一応は不遇職は完結とします。もしかしたらちょくちょく閑話を投稿することになります。
「巨人国で大魔王ラスボスデスを倒したのが懐かしい」
「すっごく強かったよね。でも、実はリンダが光の勇者の末裔で八本目の聖剣を身体に隠していた時は驚いたよ~」
「ちょっと待ちなさい、何の話をしているの?」
「そこら辺は話すとなると長くなるから今度にして」
巨人国から帰還するまでの間も色々とあったが、無事に戻ってこれたことにレナは安堵する。だが、やはり一番心が落ち着ける場所は一つだった。
「ふうっ……何だか実家に戻りたくなった」
「実家?王都のことかしら?」
「違う違う、俺にとっての実家はあそこだよ」
レナにとっては生まれた場所よりも馴染み深いのは深淵の森にある屋敷であり、10才になるまではアイラやアリアや他の使用人と共に暮らしていた。深淵の森の屋敷は不遇職の人間が集められた場所であり、代々問題を起こした王族が隔離される場所でもある。しかし、どんな歴史があろうとレナにとっては自分の家だった。
アリアが居た頃と比べてレナを取り巻く環境も大きく変わり、懐かしく思ったレナは深淵の森に帰ることにした。深淵の森はウルの故郷でもあり、久々に二人切りでレナは屋敷に戻ることにした。
「よし、ちょっと屋敷に戻る。皆はどうする?」
「私はもうしばらくデカミンベッドを堪能する」
「う~ん、レナたんと一緒に居たいけどもうちょっとだけ私も楽しみたいな~」
「私は王都に先に戻るわ。用事が終えたら貴方もちゃんと来なさい」
「あれ?そういえばリンダさんは?」
「リンダなら光の勇者の残した装備を捜しに旅に出たよ~」
「だから何の話よ……」
レナ以外の者達は屋敷に残るらしく、久々にレナはウルと共に深淵の森へ帰ることにした。
「よし、故郷へ戻るぞウル!!」
「ウォンッ!!」
ウルは嬉しそうに尻尾を振り、二人は深淵の森へと出発した――
――全ての始まりは深淵の森の奥深くにある屋敷から始まった。不遇職として生まれながらも王族の血筋だったためにレナは生き延びることができた。アイリスから将来殺される可能性が高いと知ってからは自分を守るために身体を鍛え、魔法の力も会得した。
屋敷を抜け出して森で暮らしていた頃も色々と大変な目にあったが、それでもレナが強くなれたのは深淵の森で生き抜いたからだった。忘れてはならないのは今のレナが生きているのは森で仲良くなったゴブリンのお陰であり、真っ先にレナ達はゴブリンの墓へ訪れた。
「ただいま、久しぶりに帰ってきたヨ」
「ウォンッ!!」
ゴブリンの墓の前でレナは森で採れた果物を置き、ウルと共に座り込む。ウルの次に仲良くなれた魔物がゴブリンであり、自分の命を救うために赤毛熊に挑んだゴブリンのことはレナは一生忘れない。
「本当に色々とあったな……でも、楽しい人生だったよ」
「クゥ~ンッ」
「何を年寄り臭いこと言ってるんだって?まあ、たまにはいいじゃん」
ウルに背中を預けながらレナは空を見上げ、無言のまま退魔刀を掲げた。この剣はレナと共に成長し、今では聖剣にも勝る名剣と化した。彼が生きてこれたのもこの剣のお陰であり、これからも共にあり続ける。
「最初の頃は目立たずひっそり暮らそうと思ってたのにな」
「レナさんにそれは無理ですよ。巻き込まれ体質なんですから」
「やかましいわい」
アイリスの茶化す声が聞こえてきてレナは言い返すが、いつもと比べて彼女の声がまるで近くから囁かれているような気分に陥る。不思議に思ったレナは振り返ると、そこにはこの世界には存在しないはずの人物が立っていた。
「……え?」
目の前に現れた人物にレナは驚き、そんな彼を見て彼女は微笑む――
※これにて一応は不遇職は完結とします。もしかしたらちょくちょく閑話を投稿することになります。
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