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旋斧の秘密
第354話 剛剣の基礎
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――翌日の早朝、今回の闘技場の試合はナイは一番最初の試合に出る事が気まり、朝早くから起きて準備を行う。また、応援のために今回はテン達も同行してくれるらしく、アルトも護衛のヒイロとミイナを連れて応援に行くと約束してくれた。
試合が始まる前にナイは屋敷の裏庭にてテンから指導を受け、大剣を扱う剣士の中では彼女以上の存在など王都中を探しても問題ない。大剣の扱い方を教えてもらう事も兼ねてナイは組手を行う。
「はああっ!!」
「甘い、もっと力を込めな!!」
裏庭にて金属音が鳴り響き、朝早くから騒がしい音を立てるナイ達に対してモモとヒナは眠たそうな表情を浮かべる。
「う~ん、まだ眠いよう……」
「でも、そろそろ準備しないと……ナイ君を応援できないわよ」
「そ、それはやだ~……」
瞼を擦りながら眠気を抑え付け、モモとヒナは二人の様子を伺う。指導といって組手しか行っておらず、テンによれば時間がないため下手に大剣の扱い方を教えるよりも、実戦形式で身体で覚えさせる方がいいと判断して彼女はナイと組手を繰り返す。
「今からあんたに大剣の使い方なんて教える暇はないんだ!!だから、戦ってあたしから技術を盗みな!!一瞬でも気を抜くんじゃないよ!!」
「は、はい!!」
ナイはテンの言われた通りに彼女に対して全力で向かうが、やはり使い慣れている旋斧とは異なり、岩砕剣の場合は上手く扱い切れない。
しかし、組手を繰り返す度にナイはテンの動きを「観察眼」で読み、彼女がどのように大剣を扱うのかを見て学ぶ。時間さえあればテンも地道に大剣の扱い方を指導できるのだが、彼女の方も明日はナイが大剣を使用して戦う事になったと聞かされたので、多少荒っぽい指導しかできなかった。
「あ、あの……皆様、馬車の用意が出来ましたが」
「悪いけどもう少し待ちな!!ナイ、もう一度掛かってきな!!」
「はあっ、はあっ……は、はい!!」
何度もナイはテンによって打ちのめされ、その度に怪我を負ったが再生術を駆使して怪我を治す。再生術は魔力を消耗するが、それらは魔法腕輪に取り付けた聖属性の魔石で補う。
時間も迫っているのでナイは最後の組手を行い、テンに向けて駆け出す。この時にナイが意識したのは握力であり、大剣のような重い武器を扱う時は一瞬たりとも握力を緩める事が出来ない。
(余計な事は考えるな、全力で……叩き込む!!)
力強く踏み込みながらナイはテンに接近すると、彼女はナイの気迫に気圧されて反射的に後方に下がろうとした。しかし、俊足を身に付けたナイの動作は素早く、彼女に向けて岩砕剣を振り下ろす。
「うおおおっ!!」
「くぅっ!?」
全身の筋力を利用してナイは強烈な一撃を叩き込むと、テンは退魔刀で受けても衝撃は抑えきれず、初めて地面に倒れ込む。その様子を見て他の者は驚き、ヒナとモモは信じられない声を上げた。
「て、テンさん!?」
「嘘でしょ、あのテンさんが倒れるなんて……」
「いててっ……ま、参ったねこりゃ……」
「はあっ……はあっ……!?」
倒れたテンは背中を強打して痛みを覚えながらも苦笑いを浮かべ、その一方でナイの方も岩砕剣に視線を向け、最後の一撃を思い出す。
これまでの攻撃とは違い、テンを吹き飛ばした最後の攻撃は正にナイがこれまでに繰り出してきた攻撃の中でも最高の威力だった。呆然とするナイに対してテンは立ち上がると、彼に告げた。
「どうやら基礎を身に着けることが出来たようだね……今のあんたが使ったのはとても技と呼べる代物じゃない。だけど、凄い威力だっただろう?」
「は、はい……剛力を使ってないのにこんなに力が出せるなんて」
「それが剛剣さ。あんたはやっと、剛剣の基礎を掴んだんだよ」
剛力のような技能に頼らずにナイはテンを吹き飛ばした事が信じられず、そんな彼にテンはナイが自分と同じように剛剣の剣士に近付いた事を告げる。
剣士といっても色々な種類が存在するが、最初にナイと戦った時からテンは彼が自分と同じく剛剣を扱う才を持つ剣士だと見抜いていた。そして遂にナイは剛力を利用せずにテンを吹き飛ばす程の攻撃を繰り出せるようになった。
「最後の攻撃、もしもあんたが剛力を使っていたら……あたしも無傷じゃ済まなかったね」
「えっ……」
「いいかい、さっきの感覚を忘れるんじゃないよ。剛剣の基礎は全力で剣を振る事……それをしっかりと覚えておきな」
「は、はい!!」
テンの言葉に頷き、ナイは岩砕剣を見つめる。あと少しでテンの語る剛剣の基礎を掴めそうではあったが、もう時間は迫っていた。闘技場に向かう前にナイも汗を流したりせねばならず、急いで準備を行う――
※おまけ
ナイ「早くお風呂に入って汗を流さないと!!」( ゚Д゚)ノガラガラ
テン「きゃあっ!?変態!!」(>ω<)←意外と可愛らしい反応
まさかのラッキースケベ!!
試合が始まる前にナイは屋敷の裏庭にてテンから指導を受け、大剣を扱う剣士の中では彼女以上の存在など王都中を探しても問題ない。大剣の扱い方を教えてもらう事も兼ねてナイは組手を行う。
「はああっ!!」
「甘い、もっと力を込めな!!」
裏庭にて金属音が鳴り響き、朝早くから騒がしい音を立てるナイ達に対してモモとヒナは眠たそうな表情を浮かべる。
「う~ん、まだ眠いよう……」
「でも、そろそろ準備しないと……ナイ君を応援できないわよ」
「そ、それはやだ~……」
瞼を擦りながら眠気を抑え付け、モモとヒナは二人の様子を伺う。指導といって組手しか行っておらず、テンによれば時間がないため下手に大剣の扱い方を教えるよりも、実戦形式で身体で覚えさせる方がいいと判断して彼女はナイと組手を繰り返す。
「今からあんたに大剣の使い方なんて教える暇はないんだ!!だから、戦ってあたしから技術を盗みな!!一瞬でも気を抜くんじゃないよ!!」
「は、はい!!」
ナイはテンの言われた通りに彼女に対して全力で向かうが、やはり使い慣れている旋斧とは異なり、岩砕剣の場合は上手く扱い切れない。
しかし、組手を繰り返す度にナイはテンの動きを「観察眼」で読み、彼女がどのように大剣を扱うのかを見て学ぶ。時間さえあればテンも地道に大剣の扱い方を指導できるのだが、彼女の方も明日はナイが大剣を使用して戦う事になったと聞かされたので、多少荒っぽい指導しかできなかった。
「あ、あの……皆様、馬車の用意が出来ましたが」
「悪いけどもう少し待ちな!!ナイ、もう一度掛かってきな!!」
「はあっ、はあっ……は、はい!!」
何度もナイはテンによって打ちのめされ、その度に怪我を負ったが再生術を駆使して怪我を治す。再生術は魔力を消耗するが、それらは魔法腕輪に取り付けた聖属性の魔石で補う。
時間も迫っているのでナイは最後の組手を行い、テンに向けて駆け出す。この時にナイが意識したのは握力であり、大剣のような重い武器を扱う時は一瞬たりとも握力を緩める事が出来ない。
(余計な事は考えるな、全力で……叩き込む!!)
力強く踏み込みながらナイはテンに接近すると、彼女はナイの気迫に気圧されて反射的に後方に下がろうとした。しかし、俊足を身に付けたナイの動作は素早く、彼女に向けて岩砕剣を振り下ろす。
「うおおおっ!!」
「くぅっ!?」
全身の筋力を利用してナイは強烈な一撃を叩き込むと、テンは退魔刀で受けても衝撃は抑えきれず、初めて地面に倒れ込む。その様子を見て他の者は驚き、ヒナとモモは信じられない声を上げた。
「て、テンさん!?」
「嘘でしょ、あのテンさんが倒れるなんて……」
「いててっ……ま、参ったねこりゃ……」
「はあっ……はあっ……!?」
倒れたテンは背中を強打して痛みを覚えながらも苦笑いを浮かべ、その一方でナイの方も岩砕剣に視線を向け、最後の一撃を思い出す。
これまでの攻撃とは違い、テンを吹き飛ばした最後の攻撃は正にナイがこれまでに繰り出してきた攻撃の中でも最高の威力だった。呆然とするナイに対してテンは立ち上がると、彼に告げた。
「どうやら基礎を身に着けることが出来たようだね……今のあんたが使ったのはとても技と呼べる代物じゃない。だけど、凄い威力だっただろう?」
「は、はい……剛力を使ってないのにこんなに力が出せるなんて」
「それが剛剣さ。あんたはやっと、剛剣の基礎を掴んだんだよ」
剛力のような技能に頼らずにナイはテンを吹き飛ばした事が信じられず、そんな彼にテンはナイが自分と同じように剛剣の剣士に近付いた事を告げる。
剣士といっても色々な種類が存在するが、最初にナイと戦った時からテンは彼が自分と同じく剛剣を扱う才を持つ剣士だと見抜いていた。そして遂にナイは剛力を利用せずにテンを吹き飛ばす程の攻撃を繰り出せるようになった。
「最後の攻撃、もしもあんたが剛力を使っていたら……あたしも無傷じゃ済まなかったね」
「えっ……」
「いいかい、さっきの感覚を忘れるんじゃないよ。剛剣の基礎は全力で剣を振る事……それをしっかりと覚えておきな」
「は、はい!!」
テンの言葉に頷き、ナイは岩砕剣を見つめる。あと少しでテンの語る剛剣の基礎を掴めそうではあったが、もう時間は迫っていた。闘技場に向かう前にナイも汗を流したりせねばならず、急いで準備を行う――
※おまけ
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まさかのラッキースケベ!!
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