827 / 1,110
王国の闇
第811話 ナイVSリョフ
しおりを挟む
「おのれぇっ!!」
「くぅっ!?」
強化術を発動させた状態のナイに対してリョフは雷戟を振りかざし、今度は逆にナイが押し込まれる。強化術によって限界以上に身体能力を強化したにも関わらず、リョフの圧倒的な膂力によってナイは押し込まれた。
(何て力だ!?このままじゃやばい!!)
リョフの常識を超えた腕力にナイは焦りを抱き、ここで逃げるわけにはいかなかった。ナイは旋斧ではリョフの攻撃を受け止め切れないと判断すると、武器を岩砕剣へと持ち替えて旋斧は地面に突き刺す。
リザードゴブリンとの戦闘を経て旋斧は強度を増したが、やはり重量を増加させる岩砕剣の方が有利な点があり、ナイは魔法腕輪から地属性の魔力を引き出し、ありったけの魔力を刀身に送り込んで重量を増やす。そしてリョフに対して重量を増加させた岩砕剣を放つ。
「はあああっ!!」
「ぐううっ!?」
岩砕剣を受けたリョフの腕に振動が走り、生身の人間ならば腕が折れてもおかしくはない威力だった。だが、死霊人形であるリョフにどれだけ肉体が傷つこうと、胸元の死霊石さえ破壊しなければ倒せない。
「があああっ!!」
「うおおおっ!!」
二人は激しく刃を重ね合わせ、その光景を見ていた猛虎騎士団の騎士達と負傷したロランは見守る事しかできない。あまりに激しい戦闘に他の人間は介入する余地がなく、下手に近付けば援護するどころか足手まといになりかねない。
(何という攻防だ……あの齢でこれほどの力をどうやって!?)
ロランはリョフと互角に打ち合うナイを見て信じられず、その力は昼間でロランと戦った時よりも上だった。この時にナイは成長痛を終えて更に力を増しており、今の彼ならば素の状態でもレベル70相当の力を発揮している。
まだ日付は変わっておらず、昼間に倒した魔物達の経験値によってナイのレベルも上がった状態であり、現在の彼は今までの人生の中で一番強いと言っても過言ではない。しかし、相手も伝説の武人なだけはあり、一筋縄ではいかずにナイの猛攻を正面から受け切る。
「ふんっ!!」
「うぐぅっ!?」
リョフの攻撃を受ける度にナイは体勢を崩しそうになり、これほどの重い一撃を繰り出せる相手など今までにいなかった。剛剣を得意とするテンや、超人の異能を持つルナさえも圧倒する腕力を誇るリョフにナイは圧倒されるが、負けずに「迎撃」の技能を発動させて適確な反撃を繰り出す。
「このぉっ!!」
「ぐうっ!?」
ナイの攻撃を受ける度にリョフも驚かされ、彼の人生の中でここまで自分と渡り合える人間など片手で数えるほどしかおらず、しかもナイの見た目から察するにまだ成人年齢にも達していない。そんな子供が自分と互角に戦えるという事実が信じられない。
(何者だ、この小僧は……!?)
ジャンヌやゴウカとは異なる強さを誇り、リョフはナイの力の秘密が気にかかり、怒りを抑えて改めて彼と向き合う。攻撃を中断したリョフに対してナイは不思議に思うと、ここでリョフが声を掛けてきた。
「小僧!!貴様は何者だ!!」
「えっ!?」
「傭兵か?冒険者か?それとも王国騎士か?答えろ、貴様の名前を!!」
リョフの言葉に対してナイは真剣に考え、自分が何者なのかを今一度考えた。そして彼が見つけ出した答えを告げる。
「俺の名前はナイ、職業は……狩人だ!!」
「狩人、だと……ふざけるなっ!!」
堂々とナイは自分の職業が養父と同じ「狩人」である事を宣言すると、リョフは信じられない表情を浮かべる。まさか傭兵でも冒険者でもない人間が自分とここまで渡り合えるとは思えず、ナイの言葉は到底信じられなかった。
しかし、動揺を露にしたリョフに対してナイは「瞬間加速」を発動して踏み込むと、岩砕剣を最大の重量まで増幅させて振り下ろす。リョフは雷戟で受けようとしたが、ナイの渾身の一撃を受けて吹き飛ぶ。
「うおおおおっ!!」
「ぐううっ!?」
「や、やったか!?」
ナイの攻撃を防ぎ切れずにリョフは背中から地面に倒れ込む。その光景を見たロランは声を上げるが、この直後にナイは膝を着いた。
「くぅっ!?」
強化術を発動させた状態のナイに対してリョフは雷戟を振りかざし、今度は逆にナイが押し込まれる。強化術によって限界以上に身体能力を強化したにも関わらず、リョフの圧倒的な膂力によってナイは押し込まれた。
(何て力だ!?このままじゃやばい!!)
リョフの常識を超えた腕力にナイは焦りを抱き、ここで逃げるわけにはいかなかった。ナイは旋斧ではリョフの攻撃を受け止め切れないと判断すると、武器を岩砕剣へと持ち替えて旋斧は地面に突き刺す。
リザードゴブリンとの戦闘を経て旋斧は強度を増したが、やはり重量を増加させる岩砕剣の方が有利な点があり、ナイは魔法腕輪から地属性の魔力を引き出し、ありったけの魔力を刀身に送り込んで重量を増やす。そしてリョフに対して重量を増加させた岩砕剣を放つ。
「はあああっ!!」
「ぐううっ!?」
岩砕剣を受けたリョフの腕に振動が走り、生身の人間ならば腕が折れてもおかしくはない威力だった。だが、死霊人形であるリョフにどれだけ肉体が傷つこうと、胸元の死霊石さえ破壊しなければ倒せない。
「があああっ!!」
「うおおおっ!!」
二人は激しく刃を重ね合わせ、その光景を見ていた猛虎騎士団の騎士達と負傷したロランは見守る事しかできない。あまりに激しい戦闘に他の人間は介入する余地がなく、下手に近付けば援護するどころか足手まといになりかねない。
(何という攻防だ……あの齢でこれほどの力をどうやって!?)
ロランはリョフと互角に打ち合うナイを見て信じられず、その力は昼間でロランと戦った時よりも上だった。この時にナイは成長痛を終えて更に力を増しており、今の彼ならば素の状態でもレベル70相当の力を発揮している。
まだ日付は変わっておらず、昼間に倒した魔物達の経験値によってナイのレベルも上がった状態であり、現在の彼は今までの人生の中で一番強いと言っても過言ではない。しかし、相手も伝説の武人なだけはあり、一筋縄ではいかずにナイの猛攻を正面から受け切る。
「ふんっ!!」
「うぐぅっ!?」
リョフの攻撃を受ける度にナイは体勢を崩しそうになり、これほどの重い一撃を繰り出せる相手など今までにいなかった。剛剣を得意とするテンや、超人の異能を持つルナさえも圧倒する腕力を誇るリョフにナイは圧倒されるが、負けずに「迎撃」の技能を発動させて適確な反撃を繰り出す。
「このぉっ!!」
「ぐうっ!?」
ナイの攻撃を受ける度にリョフも驚かされ、彼の人生の中でここまで自分と渡り合える人間など片手で数えるほどしかおらず、しかもナイの見た目から察するにまだ成人年齢にも達していない。そんな子供が自分と互角に戦えるという事実が信じられない。
(何者だ、この小僧は……!?)
ジャンヌやゴウカとは異なる強さを誇り、リョフはナイの力の秘密が気にかかり、怒りを抑えて改めて彼と向き合う。攻撃を中断したリョフに対してナイは不思議に思うと、ここでリョフが声を掛けてきた。
「小僧!!貴様は何者だ!!」
「えっ!?」
「傭兵か?冒険者か?それとも王国騎士か?答えろ、貴様の名前を!!」
リョフの言葉に対してナイは真剣に考え、自分が何者なのかを今一度考えた。そして彼が見つけ出した答えを告げる。
「俺の名前はナイ、職業は……狩人だ!!」
「狩人、だと……ふざけるなっ!!」
堂々とナイは自分の職業が養父と同じ「狩人」である事を宣言すると、リョフは信じられない表情を浮かべる。まさか傭兵でも冒険者でもない人間が自分とここまで渡り合えるとは思えず、ナイの言葉は到底信じられなかった。
しかし、動揺を露にしたリョフに対してナイは「瞬間加速」を発動して踏み込むと、岩砕剣を最大の重量まで増幅させて振り下ろす。リョフは雷戟で受けようとしたが、ナイの渾身の一撃を受けて吹き飛ぶ。
「うおおおおっ!!」
「ぐううっ!?」
「や、やったか!?」
ナイの攻撃を防ぎ切れずにリョフは背中から地面に倒れ込む。その光景を見たロランは声を上げるが、この直後にナイは膝を着いた。
0
あなたにおすすめの小説
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる
六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。
強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。
死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。
再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。
※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。
※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる