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第62夜 隣が怖い
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僕が中学に上がるタイミングで、僕たち一家は父の仕事の関係でとある地方都市に引っ越しました。
僕たちが引っ越した先は6階建ての団地で、1フロアに6室の部屋があり、4階の一番奥の角部屋『406号室』が僕たちの新しい住処でした。
引っ越したばかりの頃、母が
「隣が怖い」
と言うようになりました。
隣の『405号室』に住んでいたのは優しそうな老夫婦だったので、
「何が怖いの?」
と僕が聞くと、
「ベランダの仕切りを越えて、部屋を覗き込んでくるの。毎日よ」
と心底怯えた様子で言いました。
「おじいさんとおばあさんのどっちが?」
と聞くと、
「どっちでもない。若い女の人」
と母は言うのです。
専業主婦で家にずっと一人でいた母は、それがとてもストレスだったのでしょう。
母はどんどんやつれていき、心配した父が隣に文句を言いに行きました。
隣から帰ってきた父は、とても不満そうな顔をしていました。
父が言うには、老夫婦に土下座せんばかりに平謝りされたんだそうです。
「でもちょっと怖いんだよな」
父は眉間にしわを寄せて言いました。
僕が何が怖いのか聞くと、父は母には言うなと釘を刺して教えてくれました。
「覗いてたのは娘さんらしいんだけど、『ちゃんと供養しますから』って言われたんだよな」
僕たちが引っ越した先は6階建ての団地で、1フロアに6室の部屋があり、4階の一番奥の角部屋『406号室』が僕たちの新しい住処でした。
引っ越したばかりの頃、母が
「隣が怖い」
と言うようになりました。
隣の『405号室』に住んでいたのは優しそうな老夫婦だったので、
「何が怖いの?」
と僕が聞くと、
「ベランダの仕切りを越えて、部屋を覗き込んでくるの。毎日よ」
と心底怯えた様子で言いました。
「おじいさんとおばあさんのどっちが?」
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